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【2区 7.3km 二神 心枝(2年)】
⑤ 湾岸カーブの毒牙
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【さて2号車、2位グループに動きがありましたね?】
「はい! 実はですね、先ほどからジャスミン大学の藤井が何度もロングスパートを仕掛けて引き離そうとしていたのですが、今度は逆にアイリスの二神心枝が初めて前に出ました! もう10メートルから20メートル、その差を引き離すという展開になっています」
心枝が仕掛けた。ポニーテールが左右に激しく揺れる。高速道路の区間が終わるところで、タスキを取って、一気にペースアップ。作戦会議として事前にコースの下見をした際、中継所まで残り700メートルのところにある柱のラクガキを、目印として決めていたのだ。心枝のスパートを一番活かせる距離を考えての指示だ。
【画面、先頭の1号車に戻ります】
『ここまで首位をキープしてきたデルフィ大学の西出なんですが、6キロの通過が19分32秒、この最近の1キロが3分26秒とペースがガクンと落ちました。そして後方に目を転じれば、アイリスの二神心枝の姿が、もうみるみるうちに大きくなってきています!』
「いや、すごいですね、心枝さん」
解説の高梨さんも驚いている様子だ。立花もさすがに驚いた。格上であるジャスミン大学の藤井さんを、心枝があれよあれよと引き離していく。監督車から見ても、1号車と西出さんの後ろ姿が詰まっているのがわかった。
その時、画面がローズ大学の姫路さんに切り替わった。
「3号車です、3号車です! ローズ大学の姫路がついに5位まで上がってきました。14位でスタートしてから、なんとここまで9人抜きの快走です!」
ここで立花は不思議に思った。1位のデルフィ大・西出さん、3位のジャスミン大・藤井さん、4位のデイジー大・岩田さんが、みんな終盤で急に失速し始めた。確かに、過去のみなと駅伝の映像を見返しても、途中まで良いペースで走っていた選手が、終わってみると感覚的に20~30秒ぐらいビハインドを食らったような、なんとも計算が合わない結果に収束してしまうのだ。
けれど、なぜか心枝と姫路さんだけは無事で、ペースダウンしていない。何か偶然じゃない気がする。この二人の共通点ってなんだ。
(佐久東高校出身? いや、それだと藤井さんが失速しているのはおかしい)
先ほどの福山莉子選手の解説を思い出す。
(高速道路は抑えて、最後に切り替える。まさか……。そうか、そういうことだったんだ!)
まったく驚いた。強いチームにはちゃんと理由があるんだ。どうりでこの数年間、福山莉子の22分30秒に、誰一人かすりもせず、ローズ大以外の選手にいたっては23分すら切れないわけだよ。このコースには攻略法があったんだ。
答えは、傾斜だ。道路自体が傾いているんだ。
高速道路のカーブは、スピードに乗った自動車が遠心力で外に膨らみすぎないよう、道路に微妙なバンク(傾斜)がつけられている。
ランナーの脚は繊細だ。そんな路面を走り続けたら、インコースのほうの左脚には極端な負担がかかってくる。だからみんな毎年ラストでペースダウンするんだ。失速している選手たちは、普通の道路が傾いているように感じているかもしれない。
つまり、インコースを走ってきた選手の左脚には今、「湾岸カーブの毒牙」が確実に突き刺さっている……!
おそらくローズ大学は、このみなと駅伝2区の独特な路面の走り方を、先代からずっと継承してきているのだろう。姫路さんは脚への負担を分散させるためにわざと蛇行したような走りをして、消耗を防いでいたんだ。
しかしながら、ここでひとつ疑問が残る。
当然だけど、たった今この真相に気づいた立花は、心枝に「蛇行して走れ」なんて指示は出していない。この状況は、まるで心枝が、ローズ大学の秘密を事前に誰かから仕入れていたかのような……。
いや、突拍子もない推察のように思えたが、あながち間違っていないかもしれない。だってウチには、元ローズ大学の選手がいるじゃないか。
◇
『アイリスが単独2位に浮上! 二神心枝が驚異的なスパートを見せています』
心枝のストライドと腕振りが大きくなる。普段のおっとりとした彼女からは想像もできないほど、逞しく、鋭い動きだ。藤井さんも驚いた様子で見ている。
『中継所では53秒あった先頭デルフィとアイリスの差なんですが、もう10秒を切ってきました!』
今までは、常に先を行く姉の蓮李に憧れ、ひたすら背中を追ってきた。まるで姉のコピーを目指すかのように。しかし、前半から果敢に飛ばしていく蓮李の走りを真似できず、『自分は姉には敵わない』と、ランナーとしての自信を持てなかったのだと思う。
姉妹っていうのは別の人間、別のランナーなんだ。見た目は似ていても、骨格や筋肉の特徴は違っている部分も多い。心枝には、心枝の走りがある。蓮李を真似しても似なかった部分、それが今ではキミの強みになっているよ。
夏合宿の練習試合での走りを見た時、気づいた。彼女の本当の武器は、ラストスパートだったんだ。
『アイリスの立花監督が、夏合宿で最も成長した選手と太鼓判を押す二神心枝。ここまで快走を見せていますね、高梨さん?』
「アイリス女学院大学は、これまで全体的に故障者が多かったのを、今年から栄養士の方がサポートについて、食生活から改善していったそうなんですね。貧血の選手って、走った後は顔が真っ白になってしまうのですが……」
『今、顔色見てどうですか?』
「はい、非常に良い血色で走っています。克服しましたね」
立花が最後の声かけを入れる。
「さあ、行けるぞ、心枝! それがキミの本来の走りなんだよ! 今日は初めて自分の走りを表現できる日だ。すごいよ、トップまで追いつけるよ!」
貧血持ちのランナーは、持っているパワーを十分に使い切れていない状態だ。その分、改善できた時には底知れない可能性を秘めている。
『高校・大学を通して大きな駅伝はこれが初めて。さあ、タスキを外して握りしめ、さらにもう一段ギアを入れ替えました。先頭にも迫る勢いです! それではタスキリレーの様子、伝えていただきましょう。中継所、お願いします』
「激動の2区。その呼び名通り、今年も各大学の激しい抜き合いが繰り広げられました。今年の2区は、デルフィとアイリスの先頭争い、スタート前は誰が予想したことでしょうか。先頭のデルフィ大学の3区は、卒業後は競技を引退するという4年生の磯村佳奈美。そして追うアイリスは1年生の安藤ヘレナが待ち受けます」
「心枝センパーーイ、ラストファイトデーース!」
「まずはデルフィ大学、1年生西出から4年生磯村へタスキが渡りました! そして2秒差でアイリスも行った! 二神心枝、5位から三人を抜いて2位にまで順位を押し上げました!」
監督車の窓から立花がすぐに声をかける。
「ハイ、心枝、よく頑張ったー、おつかれさん、最高の走りだったぞ! ヘレナ、すぐ前に追いつこう」
ストップウォッチを見た。心枝のタイムは、22分54秒。鳥肌が立った。
(22分台? おいおい、マジか。設定の23分半より30秒以上も速いじゃないか)
「そして3位がジャスミン大学。1年生、スーパールーキーとの呼び声高い、洋見伊織がスタートしています!」
1位のデルフィから、2位のアイリスが2秒差、3位のジャスミンが18秒差。そして、その次にやってきたユニフォームの色を見て、驚いた。燕脂だ、ローズ大学の燕脂だ。
「ローズ大学が4位でタスキリレー、トップとは29秒差。なんと姫路は驚愕の10人抜き達成です! そして三つ順位を落としてデイジー大学がほとんど差がなく5位で走り出していきました!」
* * *
「ありがとうございました」
その気持ちを込めて、これまで走ってきたコースに向かって一礼をした。
一人では到底ここまで来られなかった。この場を用意してくれた人、そして、この舞台に上がるまで支えてくれたたくさんの人に感謝したくなった。
走路員さんからタオルを受け取ると、速やかにリレーゾーンから捌けるよう言われた。そこへ、まだ汗も拭っていないうちに、付き添い役の短距離部員の同級生が駆けつけてくれた。肩を借りながら、中継所のテントへと歩いていく。
「すごいじゃん、心枝ちゃん。後ろと10秒以上離していたよ!」
「ハァ、ハァ……。え、後ろ?」
(そっか、後ろか……)
リレーゾーンのほうを振り返ると、ジャスミン大学の緑色のユニフォームの選手が歩いてきていた。藤井実咲先輩。高校の時、全く敵わなかった雲の上の人。
気にする余裕はなかった。中継所で待っているヘレナちゃんが見えたら、つい嬉しくなっちゃって、最後はタスキを握りしめながら夢中で走っていた。
(走る前は周りのことばかり気にしていたのにね)
「あっ。すみません、ありがとうございました、前引っ張ってもらって」
すると、実咲先輩が笑った。
「いやいや、引っ張ったつもりないって。さすがにそろそろ離れるだろと思ってたら、急に速くなってさ」
実咲先輩は心枝と肩を組んだ。付き添いの子と合わせて、三人四脚。心枝だけ身長が高いので、組むというよりかは肩を掴まれていると言ったほうが正確だ。
「ほんと、強くなったね、心枝」
世間的には「二神」と言ったら姉の蓮李のこと。心枝はそのことに対して、怒りも嫉妬も悲しみも持っていない。当然のことだし、誇らしいとすら思っている。
ただ、実咲先輩の腕の一人分のスペースに自分が収まっているのが、なんだか初めて一人の選手として認められたような気がした。喉の渇きが潤うみたいに、嬉しさが込み上げてきた。
思いもよらなかった。十年間陸上競技をやってきて、まだ知らない感情があったなんて。
「はい! 実はですね、先ほどからジャスミン大学の藤井が何度もロングスパートを仕掛けて引き離そうとしていたのですが、今度は逆にアイリスの二神心枝が初めて前に出ました! もう10メートルから20メートル、その差を引き離すという展開になっています」
心枝が仕掛けた。ポニーテールが左右に激しく揺れる。高速道路の区間が終わるところで、タスキを取って、一気にペースアップ。作戦会議として事前にコースの下見をした際、中継所まで残り700メートルのところにある柱のラクガキを、目印として決めていたのだ。心枝のスパートを一番活かせる距離を考えての指示だ。
【画面、先頭の1号車に戻ります】
『ここまで首位をキープしてきたデルフィ大学の西出なんですが、6キロの通過が19分32秒、この最近の1キロが3分26秒とペースがガクンと落ちました。そして後方に目を転じれば、アイリスの二神心枝の姿が、もうみるみるうちに大きくなってきています!』
「いや、すごいですね、心枝さん」
解説の高梨さんも驚いている様子だ。立花もさすがに驚いた。格上であるジャスミン大学の藤井さんを、心枝があれよあれよと引き離していく。監督車から見ても、1号車と西出さんの後ろ姿が詰まっているのがわかった。
その時、画面がローズ大学の姫路さんに切り替わった。
「3号車です、3号車です! ローズ大学の姫路がついに5位まで上がってきました。14位でスタートしてから、なんとここまで9人抜きの快走です!」
ここで立花は不思議に思った。1位のデルフィ大・西出さん、3位のジャスミン大・藤井さん、4位のデイジー大・岩田さんが、みんな終盤で急に失速し始めた。確かに、過去のみなと駅伝の映像を見返しても、途中まで良いペースで走っていた選手が、終わってみると感覚的に20~30秒ぐらいビハインドを食らったような、なんとも計算が合わない結果に収束してしまうのだ。
けれど、なぜか心枝と姫路さんだけは無事で、ペースダウンしていない。何か偶然じゃない気がする。この二人の共通点ってなんだ。
(佐久東高校出身? いや、それだと藤井さんが失速しているのはおかしい)
先ほどの福山莉子選手の解説を思い出す。
(高速道路は抑えて、最後に切り替える。まさか……。そうか、そういうことだったんだ!)
まったく驚いた。強いチームにはちゃんと理由があるんだ。どうりでこの数年間、福山莉子の22分30秒に、誰一人かすりもせず、ローズ大以外の選手にいたっては23分すら切れないわけだよ。このコースには攻略法があったんだ。
答えは、傾斜だ。道路自体が傾いているんだ。
高速道路のカーブは、スピードに乗った自動車が遠心力で外に膨らみすぎないよう、道路に微妙なバンク(傾斜)がつけられている。
ランナーの脚は繊細だ。そんな路面を走り続けたら、インコースのほうの左脚には極端な負担がかかってくる。だからみんな毎年ラストでペースダウンするんだ。失速している選手たちは、普通の道路が傾いているように感じているかもしれない。
つまり、インコースを走ってきた選手の左脚には今、「湾岸カーブの毒牙」が確実に突き刺さっている……!
おそらくローズ大学は、このみなと駅伝2区の独特な路面の走り方を、先代からずっと継承してきているのだろう。姫路さんは脚への負担を分散させるためにわざと蛇行したような走りをして、消耗を防いでいたんだ。
しかしながら、ここでひとつ疑問が残る。
当然だけど、たった今この真相に気づいた立花は、心枝に「蛇行して走れ」なんて指示は出していない。この状況は、まるで心枝が、ローズ大学の秘密を事前に誰かから仕入れていたかのような……。
いや、突拍子もない推察のように思えたが、あながち間違っていないかもしれない。だってウチには、元ローズ大学の選手がいるじゃないか。
◇
『アイリスが単独2位に浮上! 二神心枝が驚異的なスパートを見せています』
心枝のストライドと腕振りが大きくなる。普段のおっとりとした彼女からは想像もできないほど、逞しく、鋭い動きだ。藤井さんも驚いた様子で見ている。
『中継所では53秒あった先頭デルフィとアイリスの差なんですが、もう10秒を切ってきました!』
今までは、常に先を行く姉の蓮李に憧れ、ひたすら背中を追ってきた。まるで姉のコピーを目指すかのように。しかし、前半から果敢に飛ばしていく蓮李の走りを真似できず、『自分は姉には敵わない』と、ランナーとしての自信を持てなかったのだと思う。
姉妹っていうのは別の人間、別のランナーなんだ。見た目は似ていても、骨格や筋肉の特徴は違っている部分も多い。心枝には、心枝の走りがある。蓮李を真似しても似なかった部分、それが今ではキミの強みになっているよ。
夏合宿の練習試合での走りを見た時、気づいた。彼女の本当の武器は、ラストスパートだったんだ。
『アイリスの立花監督が、夏合宿で最も成長した選手と太鼓判を押す二神心枝。ここまで快走を見せていますね、高梨さん?』
「アイリス女学院大学は、これまで全体的に故障者が多かったのを、今年から栄養士の方がサポートについて、食生活から改善していったそうなんですね。貧血の選手って、走った後は顔が真っ白になってしまうのですが……」
『今、顔色見てどうですか?』
「はい、非常に良い血色で走っています。克服しましたね」
立花が最後の声かけを入れる。
「さあ、行けるぞ、心枝! それがキミの本来の走りなんだよ! 今日は初めて自分の走りを表現できる日だ。すごいよ、トップまで追いつけるよ!」
貧血持ちのランナーは、持っているパワーを十分に使い切れていない状態だ。その分、改善できた時には底知れない可能性を秘めている。
『高校・大学を通して大きな駅伝はこれが初めて。さあ、タスキを外して握りしめ、さらにもう一段ギアを入れ替えました。先頭にも迫る勢いです! それではタスキリレーの様子、伝えていただきましょう。中継所、お願いします』
「激動の2区。その呼び名通り、今年も各大学の激しい抜き合いが繰り広げられました。今年の2区は、デルフィとアイリスの先頭争い、スタート前は誰が予想したことでしょうか。先頭のデルフィ大学の3区は、卒業後は競技を引退するという4年生の磯村佳奈美。そして追うアイリスは1年生の安藤ヘレナが待ち受けます」
「心枝センパーーイ、ラストファイトデーース!」
「まずはデルフィ大学、1年生西出から4年生磯村へタスキが渡りました! そして2秒差でアイリスも行った! 二神心枝、5位から三人を抜いて2位にまで順位を押し上げました!」
監督車の窓から立花がすぐに声をかける。
「ハイ、心枝、よく頑張ったー、おつかれさん、最高の走りだったぞ! ヘレナ、すぐ前に追いつこう」
ストップウォッチを見た。心枝のタイムは、22分54秒。鳥肌が立った。
(22分台? おいおい、マジか。設定の23分半より30秒以上も速いじゃないか)
「そして3位がジャスミン大学。1年生、スーパールーキーとの呼び声高い、洋見伊織がスタートしています!」
1位のデルフィから、2位のアイリスが2秒差、3位のジャスミンが18秒差。そして、その次にやってきたユニフォームの色を見て、驚いた。燕脂だ、ローズ大学の燕脂だ。
「ローズ大学が4位でタスキリレー、トップとは29秒差。なんと姫路は驚愕の10人抜き達成です! そして三つ順位を落としてデイジー大学がほとんど差がなく5位で走り出していきました!」
* * *
「ありがとうございました」
その気持ちを込めて、これまで走ってきたコースに向かって一礼をした。
一人では到底ここまで来られなかった。この場を用意してくれた人、そして、この舞台に上がるまで支えてくれたたくさんの人に感謝したくなった。
走路員さんからタオルを受け取ると、速やかにリレーゾーンから捌けるよう言われた。そこへ、まだ汗も拭っていないうちに、付き添い役の短距離部員の同級生が駆けつけてくれた。肩を借りながら、中継所のテントへと歩いていく。
「すごいじゃん、心枝ちゃん。後ろと10秒以上離していたよ!」
「ハァ、ハァ……。え、後ろ?」
(そっか、後ろか……)
リレーゾーンのほうを振り返ると、ジャスミン大学の緑色のユニフォームの選手が歩いてきていた。藤井実咲先輩。高校の時、全く敵わなかった雲の上の人。
気にする余裕はなかった。中継所で待っているヘレナちゃんが見えたら、つい嬉しくなっちゃって、最後はタスキを握りしめながら夢中で走っていた。
(走る前は周りのことばかり気にしていたのにね)
「あっ。すみません、ありがとうございました、前引っ張ってもらって」
すると、実咲先輩が笑った。
「いやいや、引っ張ったつもりないって。さすがにそろそろ離れるだろと思ってたら、急に速くなってさ」
実咲先輩は心枝と肩を組んだ。付き添いの子と合わせて、三人四脚。心枝だけ身長が高いので、組むというよりかは肩を掴まれていると言ったほうが正確だ。
「ほんと、強くなったね、心枝」
世間的には「二神」と言ったら姉の蓮李のこと。心枝はそのことに対して、怒りも嫉妬も悲しみも持っていない。当然のことだし、誇らしいとすら思っている。
ただ、実咲先輩の腕の一人分のスペースに自分が収まっているのが、なんだか初めて一人の選手として認められたような気がした。喉の渇きが潤うみたいに、嬉しさが込み上げてきた。
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