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顔の良い第一騎士団団長ですが、処女です
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俺は無駄に顔が良い。
第一騎士団団長という役職には相応しいと言えるが、私生活ではとんと役に立たない。
俺の顔に寄ってくる人間はいる。
しかし、顔だけだ。
俺の全てを見てくれる奴が欲しい。
「まったくもぅ~。団長ってば激しいですねぇ。一昨日は靴屋のマークで、昨日は服屋のテッドですか。二人とも団長に宜しく伝えて欲しいって、言っていましたよ」
「ちょっと手を貸しただけだ。何もないぞ」
「あそこらへんの連れ込み部屋の常連ですもんね、団長。ちょっと羨ましいです。その顔じゃあ入れ食いになるのもわかりますけどね」
「風紀を乱す真似はしていないぞ。人知れず相談をしたい人が多いだけだ」
「飯屋のエリックは団長の絶倫っぷりを吹聴していましたよ。気を引きたいんですかね」
俺は、溜め息を付いた。
この顔で誤解されることはままあるが、俺の騎士団団員まで騙されるのはどういう事だ。
副団長のジャンをじっと見つめていると、目が合って、ぽっと頬が染まった。
「俺まで落とそうとしないで下さいよ。あー、ドキッとしちゃいましたよ、胸がドキドキしてる。この手口でいつも口説いているんですか?」
「ちょっと見つめただけじゃないか。大げさだ。ジャン、そろそろ次の遠征の時期じゃないか?」
「おっ、いいですね。手配しましょう」
「頼んだ」
毎日は穏やかに過ぎていく。
迷子を助けたり、悩み相談を聞いたり、簡単な怪我を治したりする。
どれも日常茶飯事、問題は起きない。
問題は、次の遠征へ行って帰ってきてから起きていた。
「だっ、団長! マリユス・アーナルド第一騎士団団長殿! 第二王子殿下から私信が届いておりますっ!」
「ジャン、なぜ血相を変えているんだ。第二王子殿下からの私信は滅多にないが、たまにある。また鷹狩りではないかな」
顔の良い男を侍らせたいと、第二王子殿下は笑っていらしたが……。
「とにかく中を読んで下さい! 噂がとんでもない事になっていますよ」
ずずい、と封書を渡されて、中を読む。
中には、一ヶ月後の吉日に閨に侍るべし、とある。
「……俺が第二王子殿下の閨に?」
考えてもいなかった事態だ。
俺は青ざめたが、俺以上にジャンが慌てた。
「や、やっぱり! マリユス団長は第二王子殿下をたらし込んだとか、あっちのテクが凄いとか、様々な噂になってます」
「皆、暇人だな。……なぁジャン。ちょっと相談に乗ってくれないか。仕事が終わったら、一緒に飲もう」
「いいですけど……俺はケツ処女なんで、優しくして下さいよ」
「身体を明け渡すのが早すぎる! もっと自分を大切にしろ」
「いくら慣れていても命令で閨に侍るのって、嫌ですよね。いくらでも愚痴を聞きますよ」
「命令書じゃなくて私信なんだから、断れる筈なんだがな……」
なんだか、決定事項かのような振る舞いである。
手塩にかけて育て上げた団員達。
その団員に、いたわりの言葉を向けられる。
「団長、慣れていても肛門拡張はしといた方がいいっすよ。これ、ディルドです。使って下さい」
「団長、第二王子殿下のモノを咥え込む前に、俺のモノはどうっすか?」
「第二王子殿下をたぶらかしたそうで。殿下は絶倫って話なんで、腰大事にして下さいね」
「団長………」
仕事が終わり、集まった4本のディルドを抱いて、ジャンと定食屋に入った。
「まずは乾杯しましょうか」
「そうだな。乾杯!」
グラスをカチンと合わせ、お互いに一気飲み。
ごくっごくっごくっごくっ。
ぷはーっ!
ああ、美味い!
兎のパイが絶品だ。
俺はガツガツ食べた。
「……食べる姿も、いい男ですねえ」
「くだらない事言ってないで食え。今日は俺の奢りだ」
「団長は髪を伸ばしても似合うと思いますよ」
「ありがとう。昔は伸ばしてたんだが、刃傷沙汰になったときに邪魔でな。すっぱり切った」
「それって元婚約者の話ですか」
「そうだ。俺を独占したいが為に往来で刃物を振り回した。修道院行きになった事件だ」
「まだ16歳の頃でしょう。顔がいいと大変ですね。団長が無事で何よりです」
「俺に婚約者がいないのはそのせいだな。彼女の二の舞になる事を恐れているらしい」
「恋情はわかりませんからね~」
ジャンは喋りながらよく食べた。
頃合いになり、連れ込み部屋へ行く。
ベッドの上に男が二人。
「……団長。黙って見つめるのやめて下さい。ドキドキします」
「実はな、俺は処女童貞なんだ」
「もっとマシな嘘ついて下さい。目的は何ですか? 俺の身体ですか?」
「真面目に言っている。処女を第二王子殿下に捧げたくない。よって、俺を抱いて欲しい」
「抱いて欲しいって……。やりたいならやりたいで良いんですけどね。……処女ってマジですか」
「うむ。マジだ。ちょうど良い機会だから、処女喪失したい。俺ももう20歳だ。十分大事にしただろう」
「なんかプレッシャーかけられてます? 何で俺ですか」
「俺の頼みを馬鹿にしなそうだからだ。副官で気心も知れてる。童貞ではない。そこそこ格好良い。それと、処女でもイかせてくれそう」
「最後、処女っぽい事言ってましたね。希望ぶっこんで来た感じ。誰か思う相手はいないんですか?」
「いない。恋人募集中だ」
「じゃあ、処女だけ貰うのもアレなんで、お付き合いしませんか。俺、団長の顔好きなんで、イけますよ」
「いいのか。初恋人だ。宜しく頼む」
「こちらこそ。必要な準備もありますし、今日はこのへんで帰りましょうか?」
「優しいな。やはりお前に頼んで良かった。母親がな、口を酸っぱくして言い聞かせていたんだ。自分の身体を大切にしろ、簡単に身体を開くとクズになるぞ、とな。男にしては身持ちが固いのはそのせいだ」
「俺はしっかり彼氏として大事にしますから、安心して下さいね」
「うむ。お前に全部任せる」
今夜はハグだけして連れ込み部屋を出た。
「明後日休みですよね。俺も休み合わせるんで、明日の夜抱きます。デートして、俺の部屋に来て下さい。必要なものも買っておきます」
「手数をかけるが、宜しく頼む」
夜の繁華街を、連れ立って歩く。
俺の顔に振り向く奴が多い。
いつものことだが、今夜は彼氏と歩いているのだ。
邪魔されたくない。
おっと、迷子だ。
「おい坊主、母ちゃんはどっちだ」
「うええええん!」
「よおし、肩車してやろうな」
「サディ、いたっ! ありがとうございます……」
「もう迷子になるなよ」
子供を見送ると、ジャンが穏やかな眼差しでこちらを見つめていた。
「なんか、団長らしいですね」
「俺は迷子によく会うんだ。デートしてても会うかもしれない」
「覚えておきます」
俺達は騎士団寮へ帰り、それぞれの部屋に戻った。
俺達は定食屋で乾杯していた。
今日の日替わりは、豚の煮込み。美味い。
「姉ちゃん、エールおかわり2つね!」
「はい、おかわり2つ!」
ドンドン、と置かれたエールを一気飲みする。
ごくっごくっごくっごくっ。
ぷはーっ!
「ああ、美味い! 食が進むな!」
「ええ。美味いです」
俺達は談笑し合って楽しく食事した。
食事が終わり、騎士寮のジャンの部屋に行った。
「じゃあ、風呂に入ってきて下さい。浣腸はこれです。やり方はわかりますか?」
「さっぱりだ」
「俺が浣腸を入れてあげます。一緒に風呂に行きましょう」
俺はジャンに手伝って貰い、浣腸をした。
全身洗って、寝間着を着る。
風呂から上がると、ジャンが入れ替わりで風呂へ行った。
俺はベッドの上に座って、待っていた。
「お待たせしました、団長」
「二人きりの時はマリユスって呼んで貰えないか?」
「わかりましたよ、マリユス」
ジャンは俺の隣に座った。
「マリユス、抱いて良いですか?」
「ああ、宜しく頼む」
ジャンは俺に触れるだけのキスをした。
これが俺のファーストキス。
ちゅっちゅっと唇を吸われた。
舌がぬるりと入ってきた。
舌を吸われ、唾液を飲み込む。
口の中を舐められ、気持ち良い。
ジャンはそっと俺の寝間着を脱がした。
ズボンと下履きも脱がされて、素っ裸だ。
ジャンは俺の乳首を舐めた。
ぺろり、ぺろりと舐めて、吸う。
舐めて、吸って、甘噛みされる。
とても気持ちが良い。
しばらく乳首を舐めてから、ジャンは唇を離した。
「四つん這いになれますか?」
俺は四つん這いになった。
ジャンは俺の尻を揉むと、尻の穴を舐め始めた。
ジャンは尻の穴を丁寧に舐め、尻の穴の中に舌を入れた。
とても気持ち良い。
しばらく夢中で舐められていると、そっと唇が離れた。
「油を入れるんで、指を入れます」
ジャンは指を一本入れた。
痛くはない。
「二本目いきますよ」
二本目が入ってきた。
指はバラバラに動かされ、ふとしこりに触れた。
「んぁんっ」
「ここですね。前立腺ですよ」
ジャンは三本目の指を入れた。
指はしこりを狙って動く。
気持ち良くてたまらない。
しばらくして指は抜けていった。
ジャンは服を脱いで、勃起した陰茎を俺の尻の穴にぴたりとあてがった。
「処女を貰いますよ、マリユス」
ずぶずぶずぶずぶっ!
一息で根元まで埋めた後、ジャンはゆっくりと動き始めた。
弱いしこりを、ジャンは狙って穿つ。
気持ち良くて、俺は喘いだ。
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」
ジャンは激しく腰を振った。
ジャンの陰茎が出たり入ったりするのが、目眩がする程気持ち良い。
溢れるよだれを飲みきれない。
俺はよだれを垂らして喘いだ。
「あんっ、もう、イくっ!」
「俺もイきますっ!」
どぴゅっ! びゅびゅーっ!
俺は気持ち良く射精した。
ジャンは俺の最奥で射精した。
「はぁーっ、気持ちよかった!」
俺はベッドに寝転がった。
「気持ちよさそうで、良かったですよ」
ジャンも隣に寝転がる。
ジャンは俺にキスをして、舌を入れた。
舌を吸われ、唾液を飲み込む。
しばらく夢中でキスをした。
「マリユス、いやらしい顔してますね。もう一回しましょう。今度は顔を見ながらでどうですか?」
「わかった」
俺は足を開いた。
ジャンはずぶずぶずぶっと入ってきて、激しく腰を振った。
ぐちゅっぐちゅっぐちゅっ。
淫らな水音が部屋に響き渡る。
俺は、激しく喘いだ。
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」
気持ち良くてたまらない。
ジャンは、ちゅっちゅっとキスをする。
舌を絡め合って抱き合い、腰を穿つ。
俺はセックスが好きになった。
「あんっ、もう、イくっ」
「一緒にイきましょう」
どぴゅっ! びゅびゅーっ
俺は気持ち良く射精した。
ジャンは、俺の最奥へ射精した。
「大好きですよ、俺のマリユス」
「なんか、リップサービスまでして貰って悪いな」
「本心ですから。俺に惚れてくれる事を願っていますよ」
「こう優しくされると、簡単に恋しそうだ。俺は重い男だぞ、ジャン」
「処女を貰ったんだから、覚悟は出来てますよ」
「処女ってそんなに重いもんなのか。貰ってくれて、ありがとう」
「第二王子殿下の閨に呼ばれるまで時間がありますし、セックスしまくりましょうね」
二カッと笑うその顔は、色気に溢れていてドキッとした。
そういえば第二王子殿下の閨に呼ばれていたな。
ジャンに夢中で忘れかけていた。
第二王子殿下に抱かれるのは嫌だな……。
「俺はジャンとセックスしたい。これからも宜しく頼む」
「任せて下さいよ。なかなか休みは合わないけど、デートもしましょうね。観劇なんて如何ですか?」
「いいな。行きたい。二人で出掛けるっていうのがいいな」
「すれてないっすねー、マリユス。敷居の高い美人顔してるのに、意外と庶民派ですね」
「俺は庶民だよ。飯は定食屋で良いし、デートも公園で良い」
「お手軽ですね」
「だろう」
俺達は舌を絡め合ってキスをした。
二人、抱き合って眠りに落ちた。
それから、3日……いや、2日置きにセックスしてる。
この間、騎乗位も教えて貰った。
俺達はラブラブだ。
頻繁にジャンの部屋に泊まるので、騎士団仲間にはジャンが恋人だとバレている。
仕事で疲れていても、ジャンに抱かれると癒される。
甘やかして貰える。
そんなこんなで一ヶ月が経とうというある日、第一姫君のアリエッタ様に呼ばれた。
アリエッタ様はお輿入れが来月に決まり、他国へ嫁がれる。
話を聞いてみると、どうやら恋バナがしたいらしい。
俺は意気込んでジャンの良さを語った。
「それで捕り物が終わって戻ってみると、俺の分だけ甘味と茶が用意されてたりするんです」
「まあ。特別扱いは嬉しいですわね」
「ええ。こっそりキスしてやりましたよ。ジャンは真っ赤になってましたね」
「素晴らしい恋ですわ! ……でも、確かもうすぐお兄様の閨に呼ばれるんじゃなかったかしら? 場内は噂で凄いことになっていてよ」
「俺は……」
俺の目から、大粒の涙が零れ落ちる。
言葉が続かない。
第二王子殿下に閨に呼ばれる日はもう明後日に迫っていた。
嫌だというのも不敬だし、喜んで身を捧げるのも違う。
俺は泣きじゃくって、そのまま退室した。
その翌日のことだ。
王命が手元に届いた。
「マリユス・アーナルドとジャン・フレデリクスは早急に婚姻を結ぶべし。尚、第二王子殿下の閨は取り消しとする……か。ジャン、大丈夫か。気をしっかり持て」
「俺は覚悟があったんで大丈夫ですよ。問題はマリユス団長でしょう。俺と結婚って、そんな気になりますか?」
「昨日も俺の柔肌を揉んだ癖に、つれない事言うなよ。俺はとっくにお前を愛してるよ、ジャン」
「俺も愛してますよ、マリユス」
俺達は笑い合い、第二王子殿下の閨を回避出来た事を喜んだ。
廊下で会った時は気まずかったが、第二王子殿下は朗らかに笑って水に流してくれた。
「また一緒に鷹狩りに行こう。愛しの副官君とお幸せにね」
そして、一週間後の今日、大聖堂で挙式である。
あまりにも早すぎて目眩がしそうだが、ぐっとこらえた。
ジャンと二人、ウエディングロードを歩く。
神父様に愛を誓って、誓いのキス。
ジャンは噛みつくようなキスをして、場内を沸かせた。
万雷の拍手の仲、俺達は夫婦になった。
その後の宴席で、まず挨拶をしたのは、アリエッタ姫様だった。
「アリエッタ様。この度はなんとお礼を言って良いかわかりませんが、ありがとうございました。最愛の夫を手に入れて、幸せです」
「俺からも感謝を伝えさせて下さい。ありがとうございました」
「うふふ。お兄様には悪かったけれど、わたくし、純愛が好きですの。お二人はとってもお似合いですわ」
アリエッタ姫様は、美しい微笑みをくれた。
宴席の料理を啄みながら、挨拶をこなす。
第二王子殿下も来てくれていた。
「結婚おめでとう。夫婦仲良くね」
「ありがとうございます」
俺達はたくさんの人に祝福されて夫婦になった。
世界一幸せな花嫁である俺は、どれほど幸福だろうか。
「マリユス、そろそろ抜けよう。……マリユス、幸せかい?」
「勿論! 世界一幸せな花嫁が俺さ。ジャンは大丈夫?」
「幸せで胸がいっぱいなだけだよ。行こう」
ジャンの手を掴み、歩き出す。
空は青空。
いい天気だ。
強く吹いた風が、頬を撫でていく。
「マリユス。愛しているよ。幸せになろうね」
「ジャン、お互い幸せになろうな! 初夜は楽しみにしてるぜ!」
目一杯の笑顔でそう答えると、旦那様は頬を染めたのだった。
おしまい。
第一騎士団団長という役職には相応しいと言えるが、私生活ではとんと役に立たない。
俺の顔に寄ってくる人間はいる。
しかし、顔だけだ。
俺の全てを見てくれる奴が欲しい。
「まったくもぅ~。団長ってば激しいですねぇ。一昨日は靴屋のマークで、昨日は服屋のテッドですか。二人とも団長に宜しく伝えて欲しいって、言っていましたよ」
「ちょっと手を貸しただけだ。何もないぞ」
「あそこらへんの連れ込み部屋の常連ですもんね、団長。ちょっと羨ましいです。その顔じゃあ入れ食いになるのもわかりますけどね」
「風紀を乱す真似はしていないぞ。人知れず相談をしたい人が多いだけだ」
「飯屋のエリックは団長の絶倫っぷりを吹聴していましたよ。気を引きたいんですかね」
俺は、溜め息を付いた。
この顔で誤解されることはままあるが、俺の騎士団団員まで騙されるのはどういう事だ。
副団長のジャンをじっと見つめていると、目が合って、ぽっと頬が染まった。
「俺まで落とそうとしないで下さいよ。あー、ドキッとしちゃいましたよ、胸がドキドキしてる。この手口でいつも口説いているんですか?」
「ちょっと見つめただけじゃないか。大げさだ。ジャン、そろそろ次の遠征の時期じゃないか?」
「おっ、いいですね。手配しましょう」
「頼んだ」
毎日は穏やかに過ぎていく。
迷子を助けたり、悩み相談を聞いたり、簡単な怪我を治したりする。
どれも日常茶飯事、問題は起きない。
問題は、次の遠征へ行って帰ってきてから起きていた。
「だっ、団長! マリユス・アーナルド第一騎士団団長殿! 第二王子殿下から私信が届いておりますっ!」
「ジャン、なぜ血相を変えているんだ。第二王子殿下からの私信は滅多にないが、たまにある。また鷹狩りではないかな」
顔の良い男を侍らせたいと、第二王子殿下は笑っていらしたが……。
「とにかく中を読んで下さい! 噂がとんでもない事になっていますよ」
ずずい、と封書を渡されて、中を読む。
中には、一ヶ月後の吉日に閨に侍るべし、とある。
「……俺が第二王子殿下の閨に?」
考えてもいなかった事態だ。
俺は青ざめたが、俺以上にジャンが慌てた。
「や、やっぱり! マリユス団長は第二王子殿下をたらし込んだとか、あっちのテクが凄いとか、様々な噂になってます」
「皆、暇人だな。……なぁジャン。ちょっと相談に乗ってくれないか。仕事が終わったら、一緒に飲もう」
「いいですけど……俺はケツ処女なんで、優しくして下さいよ」
「身体を明け渡すのが早すぎる! もっと自分を大切にしろ」
「いくら慣れていても命令で閨に侍るのって、嫌ですよね。いくらでも愚痴を聞きますよ」
「命令書じゃなくて私信なんだから、断れる筈なんだがな……」
なんだか、決定事項かのような振る舞いである。
手塩にかけて育て上げた団員達。
その団員に、いたわりの言葉を向けられる。
「団長、慣れていても肛門拡張はしといた方がいいっすよ。これ、ディルドです。使って下さい」
「団長、第二王子殿下のモノを咥え込む前に、俺のモノはどうっすか?」
「第二王子殿下をたぶらかしたそうで。殿下は絶倫って話なんで、腰大事にして下さいね」
「団長………」
仕事が終わり、集まった4本のディルドを抱いて、ジャンと定食屋に入った。
「まずは乾杯しましょうか」
「そうだな。乾杯!」
グラスをカチンと合わせ、お互いに一気飲み。
ごくっごくっごくっごくっ。
ぷはーっ!
ああ、美味い!
兎のパイが絶品だ。
俺はガツガツ食べた。
「……食べる姿も、いい男ですねえ」
「くだらない事言ってないで食え。今日は俺の奢りだ」
「団長は髪を伸ばしても似合うと思いますよ」
「ありがとう。昔は伸ばしてたんだが、刃傷沙汰になったときに邪魔でな。すっぱり切った」
「それって元婚約者の話ですか」
「そうだ。俺を独占したいが為に往来で刃物を振り回した。修道院行きになった事件だ」
「まだ16歳の頃でしょう。顔がいいと大変ですね。団長が無事で何よりです」
「俺に婚約者がいないのはそのせいだな。彼女の二の舞になる事を恐れているらしい」
「恋情はわかりませんからね~」
ジャンは喋りながらよく食べた。
頃合いになり、連れ込み部屋へ行く。
ベッドの上に男が二人。
「……団長。黙って見つめるのやめて下さい。ドキドキします」
「実はな、俺は処女童貞なんだ」
「もっとマシな嘘ついて下さい。目的は何ですか? 俺の身体ですか?」
「真面目に言っている。処女を第二王子殿下に捧げたくない。よって、俺を抱いて欲しい」
「抱いて欲しいって……。やりたいならやりたいで良いんですけどね。……処女ってマジですか」
「うむ。マジだ。ちょうど良い機会だから、処女喪失したい。俺ももう20歳だ。十分大事にしただろう」
「なんかプレッシャーかけられてます? 何で俺ですか」
「俺の頼みを馬鹿にしなそうだからだ。副官で気心も知れてる。童貞ではない。そこそこ格好良い。それと、処女でもイかせてくれそう」
「最後、処女っぽい事言ってましたね。希望ぶっこんで来た感じ。誰か思う相手はいないんですか?」
「いない。恋人募集中だ」
「じゃあ、処女だけ貰うのもアレなんで、お付き合いしませんか。俺、団長の顔好きなんで、イけますよ」
「いいのか。初恋人だ。宜しく頼む」
「こちらこそ。必要な準備もありますし、今日はこのへんで帰りましょうか?」
「優しいな。やはりお前に頼んで良かった。母親がな、口を酸っぱくして言い聞かせていたんだ。自分の身体を大切にしろ、簡単に身体を開くとクズになるぞ、とな。男にしては身持ちが固いのはそのせいだ」
「俺はしっかり彼氏として大事にしますから、安心して下さいね」
「うむ。お前に全部任せる」
今夜はハグだけして連れ込み部屋を出た。
「明後日休みですよね。俺も休み合わせるんで、明日の夜抱きます。デートして、俺の部屋に来て下さい。必要なものも買っておきます」
「手数をかけるが、宜しく頼む」
夜の繁華街を、連れ立って歩く。
俺の顔に振り向く奴が多い。
いつものことだが、今夜は彼氏と歩いているのだ。
邪魔されたくない。
おっと、迷子だ。
「おい坊主、母ちゃんはどっちだ」
「うええええん!」
「よおし、肩車してやろうな」
「サディ、いたっ! ありがとうございます……」
「もう迷子になるなよ」
子供を見送ると、ジャンが穏やかな眼差しでこちらを見つめていた。
「なんか、団長らしいですね」
「俺は迷子によく会うんだ。デートしてても会うかもしれない」
「覚えておきます」
俺達は騎士団寮へ帰り、それぞれの部屋に戻った。
俺達は定食屋で乾杯していた。
今日の日替わりは、豚の煮込み。美味い。
「姉ちゃん、エールおかわり2つね!」
「はい、おかわり2つ!」
ドンドン、と置かれたエールを一気飲みする。
ごくっごくっごくっごくっ。
ぷはーっ!
「ああ、美味い! 食が進むな!」
「ええ。美味いです」
俺達は談笑し合って楽しく食事した。
食事が終わり、騎士寮のジャンの部屋に行った。
「じゃあ、風呂に入ってきて下さい。浣腸はこれです。やり方はわかりますか?」
「さっぱりだ」
「俺が浣腸を入れてあげます。一緒に風呂に行きましょう」
俺はジャンに手伝って貰い、浣腸をした。
全身洗って、寝間着を着る。
風呂から上がると、ジャンが入れ替わりで風呂へ行った。
俺はベッドの上に座って、待っていた。
「お待たせしました、団長」
「二人きりの時はマリユスって呼んで貰えないか?」
「わかりましたよ、マリユス」
ジャンは俺の隣に座った。
「マリユス、抱いて良いですか?」
「ああ、宜しく頼む」
ジャンは俺に触れるだけのキスをした。
これが俺のファーストキス。
ちゅっちゅっと唇を吸われた。
舌がぬるりと入ってきた。
舌を吸われ、唾液を飲み込む。
口の中を舐められ、気持ち良い。
ジャンはそっと俺の寝間着を脱がした。
ズボンと下履きも脱がされて、素っ裸だ。
ジャンは俺の乳首を舐めた。
ぺろり、ぺろりと舐めて、吸う。
舐めて、吸って、甘噛みされる。
とても気持ちが良い。
しばらく乳首を舐めてから、ジャンは唇を離した。
「四つん這いになれますか?」
俺は四つん這いになった。
ジャンは俺の尻を揉むと、尻の穴を舐め始めた。
ジャンは尻の穴を丁寧に舐め、尻の穴の中に舌を入れた。
とても気持ち良い。
しばらく夢中で舐められていると、そっと唇が離れた。
「油を入れるんで、指を入れます」
ジャンは指を一本入れた。
痛くはない。
「二本目いきますよ」
二本目が入ってきた。
指はバラバラに動かされ、ふとしこりに触れた。
「んぁんっ」
「ここですね。前立腺ですよ」
ジャンは三本目の指を入れた。
指はしこりを狙って動く。
気持ち良くてたまらない。
しばらくして指は抜けていった。
ジャンは服を脱いで、勃起した陰茎を俺の尻の穴にぴたりとあてがった。
「処女を貰いますよ、マリユス」
ずぶずぶずぶずぶっ!
一息で根元まで埋めた後、ジャンはゆっくりと動き始めた。
弱いしこりを、ジャンは狙って穿つ。
気持ち良くて、俺は喘いだ。
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」
ジャンは激しく腰を振った。
ジャンの陰茎が出たり入ったりするのが、目眩がする程気持ち良い。
溢れるよだれを飲みきれない。
俺はよだれを垂らして喘いだ。
「あんっ、もう、イくっ!」
「俺もイきますっ!」
どぴゅっ! びゅびゅーっ!
俺は気持ち良く射精した。
ジャンは俺の最奥で射精した。
「はぁーっ、気持ちよかった!」
俺はベッドに寝転がった。
「気持ちよさそうで、良かったですよ」
ジャンも隣に寝転がる。
ジャンは俺にキスをして、舌を入れた。
舌を吸われ、唾液を飲み込む。
しばらく夢中でキスをした。
「マリユス、いやらしい顔してますね。もう一回しましょう。今度は顔を見ながらでどうですか?」
「わかった」
俺は足を開いた。
ジャンはずぶずぶずぶっと入ってきて、激しく腰を振った。
ぐちゅっぐちゅっぐちゅっ。
淫らな水音が部屋に響き渡る。
俺は、激しく喘いだ。
「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」
気持ち良くてたまらない。
ジャンは、ちゅっちゅっとキスをする。
舌を絡め合って抱き合い、腰を穿つ。
俺はセックスが好きになった。
「あんっ、もう、イくっ」
「一緒にイきましょう」
どぴゅっ! びゅびゅーっ
俺は気持ち良く射精した。
ジャンは、俺の最奥へ射精した。
「大好きですよ、俺のマリユス」
「なんか、リップサービスまでして貰って悪いな」
「本心ですから。俺に惚れてくれる事を願っていますよ」
「こう優しくされると、簡単に恋しそうだ。俺は重い男だぞ、ジャン」
「処女を貰ったんだから、覚悟は出来てますよ」
「処女ってそんなに重いもんなのか。貰ってくれて、ありがとう」
「第二王子殿下の閨に呼ばれるまで時間がありますし、セックスしまくりましょうね」
二カッと笑うその顔は、色気に溢れていてドキッとした。
そういえば第二王子殿下の閨に呼ばれていたな。
ジャンに夢中で忘れかけていた。
第二王子殿下に抱かれるのは嫌だな……。
「俺はジャンとセックスしたい。これからも宜しく頼む」
「任せて下さいよ。なかなか休みは合わないけど、デートもしましょうね。観劇なんて如何ですか?」
「いいな。行きたい。二人で出掛けるっていうのがいいな」
「すれてないっすねー、マリユス。敷居の高い美人顔してるのに、意外と庶民派ですね」
「俺は庶民だよ。飯は定食屋で良いし、デートも公園で良い」
「お手軽ですね」
「だろう」
俺達は舌を絡め合ってキスをした。
二人、抱き合って眠りに落ちた。
それから、3日……いや、2日置きにセックスしてる。
この間、騎乗位も教えて貰った。
俺達はラブラブだ。
頻繁にジャンの部屋に泊まるので、騎士団仲間にはジャンが恋人だとバレている。
仕事で疲れていても、ジャンに抱かれると癒される。
甘やかして貰える。
そんなこんなで一ヶ月が経とうというある日、第一姫君のアリエッタ様に呼ばれた。
アリエッタ様はお輿入れが来月に決まり、他国へ嫁がれる。
話を聞いてみると、どうやら恋バナがしたいらしい。
俺は意気込んでジャンの良さを語った。
「それで捕り物が終わって戻ってみると、俺の分だけ甘味と茶が用意されてたりするんです」
「まあ。特別扱いは嬉しいですわね」
「ええ。こっそりキスしてやりましたよ。ジャンは真っ赤になってましたね」
「素晴らしい恋ですわ! ……でも、確かもうすぐお兄様の閨に呼ばれるんじゃなかったかしら? 場内は噂で凄いことになっていてよ」
「俺は……」
俺の目から、大粒の涙が零れ落ちる。
言葉が続かない。
第二王子殿下に閨に呼ばれる日はもう明後日に迫っていた。
嫌だというのも不敬だし、喜んで身を捧げるのも違う。
俺は泣きじゃくって、そのまま退室した。
その翌日のことだ。
王命が手元に届いた。
「マリユス・アーナルドとジャン・フレデリクスは早急に婚姻を結ぶべし。尚、第二王子殿下の閨は取り消しとする……か。ジャン、大丈夫か。気をしっかり持て」
「俺は覚悟があったんで大丈夫ですよ。問題はマリユス団長でしょう。俺と結婚って、そんな気になりますか?」
「昨日も俺の柔肌を揉んだ癖に、つれない事言うなよ。俺はとっくにお前を愛してるよ、ジャン」
「俺も愛してますよ、マリユス」
俺達は笑い合い、第二王子殿下の閨を回避出来た事を喜んだ。
廊下で会った時は気まずかったが、第二王子殿下は朗らかに笑って水に流してくれた。
「また一緒に鷹狩りに行こう。愛しの副官君とお幸せにね」
そして、一週間後の今日、大聖堂で挙式である。
あまりにも早すぎて目眩がしそうだが、ぐっとこらえた。
ジャンと二人、ウエディングロードを歩く。
神父様に愛を誓って、誓いのキス。
ジャンは噛みつくようなキスをして、場内を沸かせた。
万雷の拍手の仲、俺達は夫婦になった。
その後の宴席で、まず挨拶をしたのは、アリエッタ姫様だった。
「アリエッタ様。この度はなんとお礼を言って良いかわかりませんが、ありがとうございました。最愛の夫を手に入れて、幸せです」
「俺からも感謝を伝えさせて下さい。ありがとうございました」
「うふふ。お兄様には悪かったけれど、わたくし、純愛が好きですの。お二人はとってもお似合いですわ」
アリエッタ姫様は、美しい微笑みをくれた。
宴席の料理を啄みながら、挨拶をこなす。
第二王子殿下も来てくれていた。
「結婚おめでとう。夫婦仲良くね」
「ありがとうございます」
俺達はたくさんの人に祝福されて夫婦になった。
世界一幸せな花嫁である俺は、どれほど幸福だろうか。
「マリユス、そろそろ抜けよう。……マリユス、幸せかい?」
「勿論! 世界一幸せな花嫁が俺さ。ジャンは大丈夫?」
「幸せで胸がいっぱいなだけだよ。行こう」
ジャンの手を掴み、歩き出す。
空は青空。
いい天気だ。
強く吹いた風が、頬を撫でていく。
「マリユス。愛しているよ。幸せになろうね」
「ジャン、お互い幸せになろうな! 初夜は楽しみにしてるぜ!」
目一杯の笑顔でそう答えると、旦那様は頬を染めたのだった。
おしまい。
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