結婚相談所に行って、理想の旦那様をゲットする話

yahagi

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結婚相談所に行って、理想の旦那様をゲットする話

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 俺はコヨーテ。レジデンス男爵家の三男だ。俺は幸い運動神経に秀でていたので、騎士になった。俺ももう20歳。結婚を考える年だろう。
 父上はお前が勝手に探せ、と言うので結婚相談所にやってきた。

「いらっしゃいませ、コヨーテ様。私はコヨーテ様の担当のキリと申します。旦那様をお探しですか?」

「えっ、俺のガタイの良さで旦那なんて見つかるもんですか? 騎士やってるんで、旦那として求められるかなぁ、と思って来てみたんですけど……」

「抱かれるのと、抱くのはどちらがお好きでしょうか?」

「俺は処女童貞なもんで、正直、どっちでも。でも、抱き締めて貰えるのって、羨ましいですね」

「コヨーテ様のような大きなお身体をしてらっしゃる方でも、抱かれたい方はたくさんいらっしゃいます。まずは憧れを大事にして、旦那様を探してみましょう」

 キリさんは何枚か釣り書きを持ってくると、俺に渡した。

「うわっ、高学歴、高身長、おまけに顔も良い魔術師様じゃないですか。こっちは……うわぁ、近衛のセドリック。顔の良い男ばっかり。キリさん、俺に高望みさせようっていうんですか?」

「いずれの方のご希望にも合った結果でございます。コヨーテ様は癒し系だと存じます。高スペックの方々は日々神経を尖らせていらっしゃるので、癒やしが必要だと仰っておいでです。十分に勝機はありますよ。顔の良い男は好きですか?」

「はい……。騎士やってて目が肥えてるんで、自然と欲求が高くなってる気はしてます。この釣り書きは餌ですよね? 実際に会うのは違う方々かと……」

「いえいえ、ばっちり会って頂きますよ。魔術師様は明後日、近衛騎士様はその三日後でいかがでしょうか」

「ぜひ、宜しくお願いします!」

 一度会えるだけでも眼福だろう。
 俺は選ばれない安心感というか、そういう気楽さで仕事に励み、無事にお見合いの席に着いた。

「うわぁ……」

 随分な男前が座っていた。藍色の髪を腰まで伸ばし、やけに整った顔と、思ったより鍛えている身体に目を奪われた。
 こりゃあ女も男もほうっておかないに違いない。

「座れ。僕に見とれているのはわかるが、見下ろされるのは不快だ」

「あ、はい。初めまして。俺はコヨーテ・レジデンス。今日は会ってくれてありがとうございます」

 俺は着席し、自己紹介をした。

「僕はエリオット・カイザー。魔術師をやっている。単刀直入に聞くが、魔術師の嫁になる気はあるのか?」

「ええ、ありますけど……。何か特別な事が必要なら、先に教えておいて貰いたいです」

「そうだな。まずひとつは、強靭な精神を持つ必要がある。魔術師は日々戦う事が多い。僕は有能だから危険な場所にも行く。危機があった際に心構えが必要だ」

「そうですね」

 それは騎士も同じ事だと思う。

「二つ目は、戦いで高ぶった魂を癒して欲しい。簡単に言うと閨の事だ。僕は絶倫で、6回程度毎日やりたい。もう一度言う。毎日だ。仕事への配慮はするが、休日は手加減しない。ある程度の頑丈さが求められる」

「それは多いですね」

「三つ目は、矢鱈と人に惚れられるこの顔とうまく付き合って欲しいという願いだ。会ったことがない相手でも刃情沙汰になる事もある。俺の伴侶も危ない。ある程度自衛が出来ると望ましい」

「顔が良いと危ないことも多いですよね。はい、理解できます」

 俺は紅茶を飲みながらエリオット様を見つめた。
 その程度の条件なら、俺の他にも適合者がいそうだが、どうなんだろうか。

「僕の条件は述べた。君の希望を聞こう」

「俺は……、騎士なんで、危険な場所にも行きます。いざという時の心積もりはお願いします」

「うむ。当然の話だな」

「閨は……処女童貞なので、正直わかりません。優しくリードしてくれたら嬉しいです。俺のガタイの良さで厚かましいんですが、ぎゅっと抱き締めてくれたら嬉しいです。こういう事聞くのは良いかわからないんですが、俺のこと抱けますか?」

「僕も身体は鍛えているよ。君を抱き締めるくらい余裕さ。抱けるか、だって? そうだね、抱きたいから帰らずにこうしてお茶を飲んでいるのさ」

「後は、ありません。俺と気が合って、俺とふざけ合ったりする良好な関係が築けると嬉しいです」

「ふざけ合う……それは結構難題だな」

 あっ、笑った! 花が咲いたように笑うエリオット様に見とれていると、キリさんがやってきた。

「キリが良いようなので、お話にまいりました。お二人とも、意気投合なさっておいででしたね。大変結構でございます。お二方とも、他のお見合い予定がありますので、結果は一週間後に聞きにいらしてください」

「わかった。コヨーテ、俺を選ぶのを待っているぞ」

「今日はありがとうございました」

 俺は家に帰ってきて、ボーッとしてしまった。

「エリオットか。いい男だったなぁ……」

 目が合うだけで、幸せ。こういうの、何て言うか知ってる。
 胸がドキドキとうるさい。
 これは……恋だ。うわぁ、久し振り。
 
「俺が選ばれるわけないけど……夢見る位はいいよな」

 三日後、近衛騎士のセドリックとの見合いは淡々と進んだ。
 身体の悪い母親がいるらしい。
 介護を希望する。あとはエリオット様と似たり寄ったり。
 セドリック様は華やかな美形だったけれど、どこか影のある人だった。
 良い人だったが俺の心はときめかず、キリさんにお断りをした。

 一週間経ち、結婚相談所を訪れる。
 キリさんを呼ぶと、満面の笑みで祝福された。

「おめでとうございます。ご成婚でございます。エリオット様はコヨーテ様をお選びになりました」

「えっ、本当ですか?」

「本当ですよ。決め手はコヨーテ様の声だったそうです。話してて癒されるし、歌も歌ってみて欲しいと熱烈なご様子でした」

「いやあ、隊員にも歌はたまに誉められます。そうですか、エリオット様が俺を選んでくれたなら……俺はとても嬉しいです」

「エリオット様は早期のご結婚に大変乗り気でいらっしゃいます。つきましては三ヶ月後に教会で挙式を予定しております」

「は、早いですね。よし、俺も男だ。三ヶ月後の挙式、宜しくお願いします」

「お任せ下さいませ。挙式までは、常識的な範囲で逢瀬を重ねて頂きます。エリオット様から勤務表を預かっていますので、休みの合う日付をご連絡下さい」

「わかりました」

 俺は夢見心地で家に帰り、祝杯を上げた。
 現実味のないデートを5回繰り返した。
 エリオット様はバッタが嫌い。食べ物の好き嫌いはなし。今もっとも食べたいのは俺。
 大丈夫だろうか。一回ヤって飽きないかな?
 エリオット様は花咲くような笑顔でにこにことお話してくれて、俺の歌を絶賛してくれた。
 
 一度、触れるだけのキスをした。
 胸からは恋の音。
 連れ込み部屋に行かなかった俺、偉い。

 とうとう結婚式の日がやってきた。
 俺もエリオット様も純白のタキシード。
 エリオット様は溜め息が出る程格好良かった。

「やっと僕の物に出来るね、コヨーテ」

「はい、エリオット様」

「そのエリオット様っていうの、やめない? 僕達同い年だよ。エリオットって呼んで」

「今日からは、旦那様じゃないの?」

「いいの、いいの。ふざけ合う仲になりたいんでしょ。距離縮めて行こうよ」

「エリオットって真面目だよね。そんなとこも好きだよ」

 俺達はウェディングロードを歩き、神父に愛を誓った。
 誓いのキスは柔らかく、恋の味がした。

 万雷の拍手の中、俺達は夫婦になった。
 
 その後は宴席が用意されていた。
 父上が号泣し、母上が宥める。
 エリオットの両親にも挨拶し、豪華な夕食を食べた。

 宴もたけなわ、俺達は席を辞して、二人の新居であるエリオットの屋敷に行った。
 湯が用意されていて、俺は浣腸をした。
 全身洗ってゆっくり湯に浸かる。心地良い。
 俺は気分良く一曲歌った後、風呂を上がった。

 メイドに案内されたのは、大きな寝室だった。
 夫婦の寝室らしい。
 俺は一人ベッドでエリオットを待った。

「待たせたな、コヨーテ」

 髪を濡らしたエリオットは、一段と色っぽい。
 俺は胸をドキドキさせて、隣に座るエリオットに見とれた。

「……俺の顔が好きか?」

「うん、好き。格好良いよ」

「俺はお前の声が好きだ。さっきも良い声で歌っていたな。聞き惚れたよ」

「えへっ。歌は隊員にも褒められるんだ」

「話す声も心地良い。お前を他の男に取られなくて良かった」

「俺が選ばれた事は未だに夢みたいだよ」

「ふふっ、そんな顔をしてる。じゃあ……抱いて良いか?」

「うん……」

 俺はそっと押し倒されて、バスローブを脱がされた。
 エリオットは俺にちゅっとキスをした。
 ちゅっちゅっとキスを繰り返す。
 俺はぎゅっと抱き締められ、キスに没頭した。
 にゅるりと入ってきた舌に口の中を舐められ、舌を吸われ、唾液を飲まされる。
 俺も舌を絡め、舌を吸い、唾液を飲ませた。
 深いキスに夢中になっていると、エリオットは俺の胸を両手で揉んだ。
 そして、乳首を摘まんだ。
 押し潰したり捏ねたりする。
 
 ……気持ち良い。
 両胸を責められ、深いキス。
 俺は、股間を熱くした。
 キスが解かれた後、エリオットは俺の乳首に吸い付いた。
 舐めて吸って、甘噛みされる。
 俺は陰茎が熱くてしょうがなかった。

 しばらく舐めた後、エリオットは離れた。

「コヨーテ、四つん這いになってくれる?」

「わかった」

「油を入れるから、指を入れるよ。力を抜いて」

 指が一本入ってきた。
 痛みはない。変な感じだ。

「次、二本目」

 二本目の指がぐぐっと入っていき、バラバラに動かされる。
 指が奥のしこりを掠めた時、堪えきれず声が出た。

「あんっ!」

「前立腺、見つけた」

 エリオットはそれからしこりを執拗に刺激した。

「あんっ、は、ぁ、あんっ、ああっ」

 俺は喘ぐ事しか出来なかった。
 三本目の指が入ってきた。
 弱いところを刺激され、俺はまた喘いだ。

「そろそろいいかな。抜くよ」

「は……ぁ……」

 指が抜かれ、エリオットがバスローブを脱いだ。
 鍛え上げられた四肢と赤黒い陰茎が目に入る。
 俺は唾を飲み下した。
 でかい。

「処女を貰うよ、コヨーテ。これからずっと僕とセックスしようね」

「うん……」

 エリオットは俺の尻の穴に猛った陰茎をぴたりと当てた。
 ぐっぐっと入ってきて、ずぶりと根元まで埋まった。

「んあぁっ!」

 あまりの気持ちよさに、声が出た。
 エリオットはゆっくりと腰を振った。

「んぁんっ、あんっ、あんっ、あんっ」

 俺は、喘ぐしか出来なかった。
 気持ち良い、気持ち良い、気持ち良い……!
 突かれる度、快感が全身に走る。
 陰茎はガチガチだ。

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」

「いーい声。そろそろ出そうか。ラストスパート、行くよ」

 エリオットは激しく腰を振った。
 パンパンパンパンパンパンパンパンっ!
 俺は乱れまくり、よだれを垂らして喜んだ。

「あんっ! あひぃっ! あんっ! イく、イっちゃうっ」

「一緒にイくよ、コヨーテ!」

 どぴゅっ! びゅびゅーっ!
 エリオットは最奥で射精した。
 俺も気持ち良く射精した。
 気持ちよかった……。

「さて、抜かずの二発目、行くよっ!」

「うん……俺、喘ぐ位しか出来てないけど、大丈夫?」

「勿論。気持ち良くなってくれれば僕はそれで十分だよ」

「わかった……」

 エリオットは激しく腰を振って、俺を何度もイかせた。
 何度も、何度も……。

「6発目、行くよっ!」

「あああああっ!」

 エリオットは俺の最奥にたっぷりと射精した。
 俺はメスイキして、潮を噴いた。

「はあ、はあ、はあ……」

「お疲れ様。今夜はこれくらいで寝ようか」

「うん。腹一杯注いでくれて、ありがとう。エリオット、ぎゅっと抱いてくれるか?」

「勿論だ」

 エリオットはぎゅっと俺を抱き締めた。
 心臓がトクントクン言ってる。安心する。

「ねえ、エリオット。ずっとこうして仲良くやっていこうね」

「ああ。浮気は絶対に許さないぞ。コヨーテはずっと僕一人だけだ」

「うん、そうだね。俺はエリオットが好きだよ。エリオットは?」

「僕もコヨーテが好きだ。これからもっと、好きになるよ」

「宜しくね、旦那様」

 俺達は抱き締め合い、緩やかな眠りに吸い込まれていった。

 おしまい。
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