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第5章 闇に蠢く者たち
第48話 選ばれし者と、創られし者
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夜の海岸に出ると、潮騒が静かに耳に響いた。
満天の星々が波打ち際を照らし、さざ波が砂を優しく洗う。
昼間の喧騒が嘘のように、世界は静寂に包まれていた。
足元の砂を踏みしめながら、俺は海辺を歩いていく。
すると、不意に潮風が変わった気がした。空気が、淡い光に包まれる。
気配を感じて振り返ると、そこに現れたのは――
銀色の髪が夜風にそよぎ、水色の瞳がまっすぐこちらを見つめている。水のきらめきを映したような薄衣は、ドレスのように体を包み、その周囲には泡のような光粒がふわふわと漂っていた。
『やっほ~、カイト。来てくれてありがとね~』
ラメールだった。姿を現すのは久しぶりだ。
この世界に来てからずっと声でしか会話していなかったが、改めてその姿を見ると、不思議な親しみと神秘が同居している。
「……姿を見せるのは、久しぶりだな」
『でしょ? 今日は特別な日だからね~、ちゃんと連れて行かないと♪』
そう言って、くるりと空中で一回転すると、彼女は手招きしてきた。
『こっちこっち~! ちゃんとついてきてね、転ばないように~』
軽やかに飛ぶラメールの後を追い、海岸沿いを進む。
やがて、小さな入江の奥に、ほのかに青い光が灯る一角が見えてきた。
そこに立っていたのは――
白銀の髪を持ち、立派なひげをたくわえた、堂々たる体格の男。
年齢は四十代後半ほどだろうか。精悍な顔立ちに、厳しさと包容力が同居している。
そして、その隣には、長い水色のウェーブ髪に白い羽を広げた女性。 透き通るような美しさを持ち、どこかふわふわとした空気感が漂っている。
ラメールが胸を張るように言った。
『はいっ! こっちが、わたしのお父さんとお母さんだよっ☆』
「……え?」
思わず素っ頓狂な声を出してしまう。
目の前に並ぶ二柱の神――どちらも、人間とは明らかに異なる気配を纏っているのに、不思議と威圧感はなかった。 むしろ、そこにあるのは穏やかな気配と、静かな力強さ。
特に、父と紹介された男神の瞳には、底知れぬ深さと、どこか懐かしさすら感じられた。
俺はようやく、口を開く。
「……あなた方が、ラメールのご両親……?」
紹介するように、ラメールが明るく言った。
「そうそう、紹介するね~。こっちが、私の“お父さま”で、第1級神・メルビレイ様。で、こちらが“お母さま”、第2級神のセレン様だよ~」
ラメールは明るい口調でそう言いながら、両手を広げてふたりの神を指し示す。
紹介された男――メルビレイは、俺をまっすぐ見て深くうなずいた。
「そなたが、ラメールの使徒……カイトだな。よく来てくれた」
「……はい。初めまして。カイトと申します」
俺が深く頭を下げると、隣の女性――セレンがぽやっと笑いながら、ふわふわと頭上を舞った。
「うふふ~、ほんとに来たんだ~。あたし、あなたと会えるの楽しみにしてたの~」
その調子があまりに柔らかくて、つい警戒心が抜けそうになる。
そのまま数歩進んだところで、ふと俺は疑問を口にした。
「すみません、メルビレイ様……ひとつ、お聞きしても?」
「なんだ」
「ラメールからはお父さん、お母さんという感じできいていたのですが、第1級神とか、第2級神って……具体的にどういう存在なんですか?」
その言葉に、メルビレイは目を細め、ちらりと隣のラメールを見やった。
「……ラメール。説明しておらんのか?」
『え? えっと、だってカイト、聞いてこなかったし……』
メルビレイは深く、重たいため息をついた。
「まったく、おまえというやつは……よい。我が話そう」
そう前置きすると、メルビレイはゆっくりと語り始めた。
「この世界には“創造神”と呼ばれる存在が二柱おられる。姉クレアと、妹シオン。彼女らが、我ら第1級神を創った」
「第1級神?」
「そうだ。第1級神とは、創造神により最初に創られた、光・闇・火・水・風・地・木――七属性の代表者。 我は水を司る第一柱だ」
メルビレイは胸に手を当て、静かに続けた。
「第2級神とは、その創造神と第1級神の双方に“神としての資質”を認められ、神の位階へと昇った者だ。 元は魔物であれ人であれ……その魂が試練に耐え、昇華された時、神と成る」
そう言うと、隣のセレンを見やった。
「このセレンも、かつてはセイレーンだったが……人と共に生き、その命を捧げて守り抜いた。 その行いを私が評価し、創造神により新たな命として“第2級神”に選ばれた」
「えへへ、ちょっと照れる~」
セレンが頬を指で突きながら、笑った。
「そして第3級神とは、我々が必要に応じて創り出す存在だ。 役割を担わせるために、我々自身の力を分けて顕現させる」
俺は一度、深く息を吸った。 思っていたよりも、ずっと“神”という存在は複雑で……そして、近い存在にも感じた。
「そして第1~第3級神を総じて“上級神”と呼ぶ。そして、もうひとつ……“下級神”という存在もある」
「下級神……ですか?」
俺が聞き返すと、メルビレイは一瞬だけ視線を宙に泳がせ、ゆっくりと頷いた。
「……さよう。下級神は、創造神や我らが創り出したわけではない」
『うんうん、そういうのはね、人間の“願い”とか“信仰”が形になって、自然と現れるの~』
ラメールが補足するように、軽やかに説明を挟む。
「人々の祈り、畏れ、時には愛。それらが形を取り、力を持った存在……それが“あやかし”や“精霊”として長く語られるうちに、創造神により“神”として認められる。そうして誕生するのが“下級神”だ」
メルビレイが穏やかな声音で続けた。
「だが、その在り方は不安定だ。起源が人の想念に根ざしている以上、力も存在も一様ではない。中には善をなす者もいれば……災厄をもたらす者も、いる」
「なるほど……」
俺は再び視線をメルビレイに向けた。
「……ありがとうございます。少しずつ、理解できてきました」
メルビレイはうなずき、ラメールは満足げに頷いていた。
『でしょでしょ~? 神様って言っても、結構ちゃんと“意味”あるのよ~?』
俺は微笑を浮かべながら、目の前の神々を見つめた。
俺は微笑を浮かべながら、目の前の神々を見つめた。
自分がこの世界に来た理由も、選ばれた意味も――まだ全てを知っているわけじゃない。
けれど、確かに今、ここにいる。そして目の前には、言葉では表せない大きな“流れ”がある。
それを知りたいと思った。知って、受け止めて、歩いていきたいと思った。
目の前に立つ神々の存在が、それを教えてくれる気がした。
(……ここから、また何かが始まる)
波の音が、静かに夜の砂浜を洗う。
俺はそっと拳を握った。
進む先はまだ見えない。けれど――
次の一歩が、確かに未来に続いている。
そんな気がしていた。
満天の星々が波打ち際を照らし、さざ波が砂を優しく洗う。
昼間の喧騒が嘘のように、世界は静寂に包まれていた。
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すると、不意に潮風が変わった気がした。空気が、淡い光に包まれる。
気配を感じて振り返ると、そこに現れたのは――
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『やっほ~、カイト。来てくれてありがとね~』
ラメールだった。姿を現すのは久しぶりだ。
この世界に来てからずっと声でしか会話していなかったが、改めてその姿を見ると、不思議な親しみと神秘が同居している。
「……姿を見せるのは、久しぶりだな」
『でしょ? 今日は特別な日だからね~、ちゃんと連れて行かないと♪』
そう言って、くるりと空中で一回転すると、彼女は手招きしてきた。
『こっちこっち~! ちゃんとついてきてね、転ばないように~』
軽やかに飛ぶラメールの後を追い、海岸沿いを進む。
やがて、小さな入江の奥に、ほのかに青い光が灯る一角が見えてきた。
そこに立っていたのは――
白銀の髪を持ち、立派なひげをたくわえた、堂々たる体格の男。
年齢は四十代後半ほどだろうか。精悍な顔立ちに、厳しさと包容力が同居している。
そして、その隣には、長い水色のウェーブ髪に白い羽を広げた女性。 透き通るような美しさを持ち、どこかふわふわとした空気感が漂っている。
ラメールが胸を張るように言った。
『はいっ! こっちが、わたしのお父さんとお母さんだよっ☆』
「……え?」
思わず素っ頓狂な声を出してしまう。
目の前に並ぶ二柱の神――どちらも、人間とは明らかに異なる気配を纏っているのに、不思議と威圧感はなかった。 むしろ、そこにあるのは穏やかな気配と、静かな力強さ。
特に、父と紹介された男神の瞳には、底知れぬ深さと、どこか懐かしさすら感じられた。
俺はようやく、口を開く。
「……あなた方が、ラメールのご両親……?」
紹介するように、ラメールが明るく言った。
「そうそう、紹介するね~。こっちが、私の“お父さま”で、第1級神・メルビレイ様。で、こちらが“お母さま”、第2級神のセレン様だよ~」
ラメールは明るい口調でそう言いながら、両手を広げてふたりの神を指し示す。
紹介された男――メルビレイは、俺をまっすぐ見て深くうなずいた。
「そなたが、ラメールの使徒……カイトだな。よく来てくれた」
「……はい。初めまして。カイトと申します」
俺が深く頭を下げると、隣の女性――セレンがぽやっと笑いながら、ふわふわと頭上を舞った。
「うふふ~、ほんとに来たんだ~。あたし、あなたと会えるの楽しみにしてたの~」
その調子があまりに柔らかくて、つい警戒心が抜けそうになる。
そのまま数歩進んだところで、ふと俺は疑問を口にした。
「すみません、メルビレイ様……ひとつ、お聞きしても?」
「なんだ」
「ラメールからはお父さん、お母さんという感じできいていたのですが、第1級神とか、第2級神って……具体的にどういう存在なんですか?」
その言葉に、メルビレイは目を細め、ちらりと隣のラメールを見やった。
「……ラメール。説明しておらんのか?」
『え? えっと、だってカイト、聞いてこなかったし……』
メルビレイは深く、重たいため息をついた。
「まったく、おまえというやつは……よい。我が話そう」
そう前置きすると、メルビレイはゆっくりと語り始めた。
「この世界には“創造神”と呼ばれる存在が二柱おられる。姉クレアと、妹シオン。彼女らが、我ら第1級神を創った」
「第1級神?」
「そうだ。第1級神とは、創造神により最初に創られた、光・闇・火・水・風・地・木――七属性の代表者。 我は水を司る第一柱だ」
メルビレイは胸に手を当て、静かに続けた。
「第2級神とは、その創造神と第1級神の双方に“神としての資質”を認められ、神の位階へと昇った者だ。 元は魔物であれ人であれ……その魂が試練に耐え、昇華された時、神と成る」
そう言うと、隣のセレンを見やった。
「このセレンも、かつてはセイレーンだったが……人と共に生き、その命を捧げて守り抜いた。 その行いを私が評価し、創造神により新たな命として“第2級神”に選ばれた」
「えへへ、ちょっと照れる~」
セレンが頬を指で突きながら、笑った。
「そして第3級神とは、我々が必要に応じて創り出す存在だ。 役割を担わせるために、我々自身の力を分けて顕現させる」
俺は一度、深く息を吸った。 思っていたよりも、ずっと“神”という存在は複雑で……そして、近い存在にも感じた。
「そして第1~第3級神を総じて“上級神”と呼ぶ。そして、もうひとつ……“下級神”という存在もある」
「下級神……ですか?」
俺が聞き返すと、メルビレイは一瞬だけ視線を宙に泳がせ、ゆっくりと頷いた。
「……さよう。下級神は、創造神や我らが創り出したわけではない」
『うんうん、そういうのはね、人間の“願い”とか“信仰”が形になって、自然と現れるの~』
ラメールが補足するように、軽やかに説明を挟む。
「人々の祈り、畏れ、時には愛。それらが形を取り、力を持った存在……それが“あやかし”や“精霊”として長く語られるうちに、創造神により“神”として認められる。そうして誕生するのが“下級神”だ」
メルビレイが穏やかな声音で続けた。
「だが、その在り方は不安定だ。起源が人の想念に根ざしている以上、力も存在も一様ではない。中には善をなす者もいれば……災厄をもたらす者も、いる」
「なるほど……」
俺は再び視線をメルビレイに向けた。
「……ありがとうございます。少しずつ、理解できてきました」
メルビレイはうなずき、ラメールは満足げに頷いていた。
『でしょでしょ~? 神様って言っても、結構ちゃんと“意味”あるのよ~?』
俺は微笑を浮かべながら、目の前の神々を見つめた。
俺は微笑を浮かべながら、目の前の神々を見つめた。
自分がこの世界に来た理由も、選ばれた意味も――まだ全てを知っているわけじゃない。
けれど、確かに今、ここにいる。そして目の前には、言葉では表せない大きな“流れ”がある。
それを知りたいと思った。知って、受け止めて、歩いていきたいと思った。
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