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しりうす。

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Let's ギルドバトル!

Stage Sixty-Four

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 素直についてきてくれるので、何も苦労しなくて済んだ。・・・アンラが襲い掛かってくる魔物達を【無詠唱】で即殺してた。【無詠唱】持ってたんだ。

 そんなどうでもいい事を考えて歩いていると、あっという間にミライ達のところまで戻ってきた。・・・数十秒だしね。

「あ!可愛い子発見!」

 そう言ってアンラは飛び出していった。って速いなオイ!

「■■■■───【結界バリア・《侵入インター》】!」
「ぐべらっ!」

 そしてミライにの魔法に当たって変な声を出していた。その声は女の子が出していい声じゃないと思うの。

「キラ君、この子誰ですか?いきなり飛びついてきたんですが」
「俺の妹」
「え?本当ですか?」
「本当だよ!初めまして!このキラの妹のアンラです!よろしく!」
「あ、キラ君の彼女のミライです。よろしくお願いします」
「これはこれはご丁寧にどうも。それで、そちらの方は?」
「キラのパーティーメンバーのカオリよ」
「・・・サクラ」
「カオリさんにサクラちゃんですね!」

 あ、アンラのやつサクラの年齢自分より下だと思ってるな?仕方ない事だけどさ。身長小さいしね。

「アンラ、サクラはお前より年上だ」
「えぇ!?嘘!?」
「・・・本当」

 すぐには信じられないよな。

「それで、ピンチというのはどういう事でしょうか?そこまでピンチに見えないんですが?」
「そうそう!それの事なんだけどさ!」
「ちょっと待て」
「なに!?また引き延ばすの!?」

 今まで言ってこなかったが、これは言っておかないといけないよな?

「アンラ、なんでログアウトしてない?しろって言ったよな?」
「そ、それは・・・友達が、まだここに居るって言ったから・・・自分はデスゲームになるかもって事前に教えてもらってたけど、その子たちが知らないでしょ?それでいきなりデスゲームになったって言われたらどうなるかわからなかったし、立ち直らせるためにまだここに居たの」
「・・・本音は?」
「まだ遊びたかった」
「どうせそんなことだろうと思った・・・」
「テヘペロ♡」

 ふぅ。危うく騙されるところだったぜ。

「でも、友達の事は本当だよ。今だってその子達と一緒にクラン経営してるし」
「クラン?」
「うん。その子たちもタンクやアタッカーとしてβテストをクリアしてたんだけど、今は生産職として遊んでる」
「そうなのか。それで?俺を呼びつけたってことは何かあったんだよな?」

 アンラもβテストをクリアーしてるので戦闘面では大丈夫だと思うんだけど。

「それがさ、うちのギルドが他のギルドに取り込まれそうなんだよ」

 取り込まれる?他のギルドに?まだ始まったばかりだぞ?もうそんなことができるほどのお金や力を付けたプレイヤーがいるのか?誰だ?

「誰が作った、どこのギルドだ?」
「えっと、確か《ゴットギャラクシー》っていうギルド。作ったのはカムイってプレイヤーって言てた気がする」

 えぇ・・・なんで取り込もうとしてんだよ。ってか力強すぎね?

「キラ君。忘れてはいけませんよ、溺愛者たちの事を」

 あぁ、いたなぁ、そんなやつ。アイツらの仕業か。

「それにしても、なんでアンラのギルドなんだ?」
「あ、それはね?βテストクリア者には職によって称号から受ける恩恵が変わるんだよ。私は戦闘系職だからステータスアップだけど、生産職になったらステータスは他のプレイヤーと同じ位か少し下がるけど色々ボーナスが付くんだって。例えば、強化の時に失敗しにくくなるとか、必要素材が少なくなるとか」

 なるほど。そこに溺愛者たちは目を付けたんだな。

「で、いくら積まれてるんだ?」
「それが・・・まったく」
「は?金で買収とかじゃないのか?」
「違うんだよ~!アイツら馬鹿なの!アイツらのギルドに併合って形になるらしいんだけど、その時にカムイ君に合わせてあげる、とか意味不明なこと言いだして」
「で?」
「そんなのどうでもいいって答えたら怒っちゃって」

 そりゃそうだろうな。自分が惚れ込んでる奴をどうでもいいって言われたんだから。俺が言われたら軽く瀕死にする可能性さえある。

「それで、なんかギルドバトルを仕掛けてくるみたい」
「はぁ!?なんで?アンラは受けてないよな?」
「私はやめた方が良いって言ったんだけど、友達も怒ってて。あ、うちのギルドも悪口言われたからね」

 ギルドの悪口を言われたのは腹立つだろうけど、それで負け確のバトルに挑むなんて無謀もいいところだ。負け確って言うのは、数の面でもそうだし、レベル的な面でも。アイツら絶対レベリングしてんだろ。

「それで?俺達にアンラのギルドに入って一緒に戦えってか?」
「あ、それは大丈夫。私たちは鍛冶のためにしっかりレベリングしてたからかなりレベル上だし。キラを呼んだのは違う理由だよ」
「違う理由?」
「うん!───キラ!オリハルコンかアダマンタイト持ってない!?」

 うん?武器や防具を作るために素材は必要だけど、そこまで本気で作らなくてもよくね?別に、オリハルコンは使わないし、武器も作る予定はないからいらないんだけどさ。

「何をする気だ?」
「それは他の子たちが帰ってきたら話すよ」
「じゃあ、ギルドまで連れていってくれるのか?」
「うん、いいよ。徒歩だけど」
「徒歩かよ!?・・・はぁ、場所は?」
「連れて行ってくれるの?やった!えっと場所だね。【オーネスト】だよ」
「・・・【オーネスト】だな」

 あ、猛烈に嫌な予感。
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