記憶削除に失敗致しました

シグレ

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1日目①

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 朝、待ち合わせの場所に向かうと、既に神サマとカズミさんがいた。

「……って感じらしいヨ!この人、丁度ニートしてたから記憶を探す時間たっぷりだヨ!この仕事にピッタリだよネ!!」
「えっ、カズヨシさん働いてないんですか?!」
初っ端僕の噂をしていたらしい。
「待って語弊があるから。仕事辞めたばかりで転職活動中って言ってほしい。」
「ニートかぁ……。」
「聞いてる??転職活動中ね??」
「記憶の番人がニートじゃガッカリだよネ。あはっ!!」
「だから、」
「記憶のバンニート、か。語呂が悪いなぁ。」
「バンニート♪バンニート♪」
神サマがご機嫌に僕とカズミさんの背中をリズムよく叩く。

「……言っておくけど、私はまだ記憶を消されたこと許してないからね。」
思い出したようにそのセリフを吐く。
「んー、そだね、ごめんごめん。とりあえず、まずはカズミンの住んでた町を歩いてみましょ~。」
「カズミンって私?」
「そーネ!!そんで、カズヨシはヨッシーだからネ!!」
「なんだそのあだ名。」

こんな調子で町へと出掛けた。
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