65 / 70
新宿アポカリプス
第65話 魔王は西新宿に
しおりを挟む
「おーい、おーい」
市ヶ谷解放が終わり、その場でカレーなどを作ってみんなで食べていると。
達人が神楽坂方面からドタバタ走ってやって来た。
そしてカレーを食べるみんなを見て、とても羨ましそうな顔をした。
「ダーリンの分もあるからね! これ美味しいわね!」
「ほんとか!? 食べるー!」
こうしてコンボの達人も合流した。
彼はもりもりとカレーを食べる。
「こんなこともあろうかと、災害時の炊飯セットを持ってきていて正解でしたね。新宿の救世主たちに、こうして食事を振る舞うことができた」
普段、災害時の派遣では作った料理を食べない隊員たちだが、今回は遊たちと一緒に食事をしているのだ。
英気を養うには、暖かく美味しいものを食べるのが一番である。
ここにいる者たちは皆、新宿解放のために戦う仲間なのだ。
「私、この味を覚えました! 今度家で再現します」
「えっ!? セシリア、料理覚えたてなのに大丈夫!?」
「レシピを伺いましたから。私、こう見えて技術者ですよ? レシピがあれば再現性のあるものならたいてい作ることができます!」
「おおーっ、心強い……!」
「自分は熱いのは苦手だからな……。冷やしカレーとかできる? あるの?」
食事が終わり、しばしの談笑。
ここで、隊長が気付く。
「我々が新宿に侵入してからかなりの時間が経過していると思うのだが……。空の様子がその時から変化していない。というか……ずっと太陽が存在していないのか」
「新宿アポカリプスは曇り空の世界ですからね。一応、半分を攻略すると夜の世界に突入するんですけど、今回はプレイヤー数が多くて一気に攻略したから、曇り空のままラスボス戦ですよ」
「詳しいですね……。なるほど、この世界は遊さんがプレイしたゲームに酷似していると」
「そうなります。ちょこちょこ、ゲームと違うところはありますけどね。ただ、攻略法は通じます。だから僕はやれているんですよ」
「生死が掛かった状況で、ゲームと同じ動きを完璧にできる人間は少ないですよ……!」
「いえいえ、ちょっと練習すればいけます。ほら、自衛隊の方でも同じ能力を得た方がいたじゃないですか」
話題の対象になった岬二尉が、慌てて手をぶんぶんと振った。
「いえいえ、私なんか……! 遊さんの鬼神のような強さと比べたらとても……」
他の自衛隊員たちも頷くのだった。
「まあ、遊と比べたらな。コンボの達人くらいじゃないか? 匹敵できるのは」
スノン、冷静にそんな事を呟きつつ……。
はるか西に、光の柱が出現したことに気付いた。
「おい、遊! 西の方がおかしいぞ!」
「ああ、ラスボスが動き出したんだと思う。都庁から魔王の城に変化するところだから……ちょうどいい時間じゃない?」
食休みも終わった頃合いだ。
皆、やる気は十分。
二台の輸送車に乗り込み、一行は西新宿を目指す。
「完全に新宿に戻ってる……。本当に解放されつつあるんだな……」
隊員の一人が呆然としながら呟く。
小さな視察窓から見える外の景色は、平時の新宿と変わらないものだ。
ただ一つ違うのは、誰一人として人間が歩いていないこと。
解放された新宿であっても、まだ人々が生活することができる場所ではないのである。
ほんとうの意味でこの街を取り戻すためには、大地から突き立つ光の柱……都庁舎を落とさねばならない。
輸送車は、靖国通りをひたすら進んでいく。
この道は西新宿に通じているのだ。
他に車の姿はない。
だが、あくまで輸送者は法定速度を守っていた。
緊急時とは言え、この辺りは色々むずかしいのである。
「そろそろです? 輸送車の中だと窓がほとんど無いから、分からなくて」
「ええ、すぐです。遊さん、準備を」
「了解です」
「遊、頑張って! 最終決戦ですからね! 早く終わって帰りましょう!」
「うん、頑張るよ!」
セシリアとハイタッチしたところで、輸送車が停まる。
降り立った遊が見たのは、紫色に光り輝く都庁だった。
ただでさえ巨大な、二本角を生やしたようなビル。
それが今はあちこちからトゲを生やし、二本のタワーはより長くそそり立ち、光り輝いている。
禍々しく、悪趣味な姿だ。
「現実で見るとこんなにどぎつい姿になってるんだなあ……!! ドン引きだ!」
嬉しそうな遊。
その横に、達人が並んだ。
「ああ、実に楽しみだな! 強大な敵が待ち受けている予感がするぞ! 俺より強いやつに会えるんだろうか」
「会えたらいいね」
「なんで他人事みたいなんだ遊!」
スノンがぺちっと突っ込んだ。
エリィと岬二尉も後に続く。
「ねえダーリン、どこから入るの?」
「都庁舎ならば正面から入れると思いますが……反撃が予想されます。迂回して裏から侵入を進言します」
「なるほど」
岬二尉の現実的な意見に頷く遊。
「じゃあ、僕が正面から行って、みんなは裏から……」
「俺も正面から行こう」
達人、やる気満々である。
「えーっ! ダーリンと遊が表だったら、あたしたちが裏!? それって大変じゃない?」
「同感です。我々の攻撃力はお二人よりも低いです」
抗議の声が上がった。
ここで遊、二人のアイテム構成を詳しく聞くことにする。
「エリィさんがオーラキャノンと電動キックボード? 岬さんがライフルとロケットランチャーかあ。どちらも距離を取って多くの敵を倒せるから、二人は少しずつ進みながら経験点を集めて、レベルアップを目指すといいよ。ええと、ちょっと待ってて」
猫探偵のコートには、何冊もメモ帳が仕込まれている。
探偵という職業柄だろう。
遊はその一冊に、サラサラとアイテムの特徴とおすすめ度を書き込んだ。
「今回取得すべきなのはこの四つのアイテム。これを積極的に取ってね」
「ありがとー! ……読めない」
「エリィさん外国の方ですもんね。私が読みます。なるほど……これは分かりやすいです。あくまで遠距離で戦える武器なんですね。このお神輿と空き缶というのは……?」
「見た目は悪いけど強いから。見た目はよくないけど……!!」
「どうでもいいことを強調するやつだなあ!」
スノンが呆れているのだった。
市ヶ谷解放が終わり、その場でカレーなどを作ってみんなで食べていると。
達人が神楽坂方面からドタバタ走ってやって来た。
そしてカレーを食べるみんなを見て、とても羨ましそうな顔をした。
「ダーリンの分もあるからね! これ美味しいわね!」
「ほんとか!? 食べるー!」
こうしてコンボの達人も合流した。
彼はもりもりとカレーを食べる。
「こんなこともあろうかと、災害時の炊飯セットを持ってきていて正解でしたね。新宿の救世主たちに、こうして食事を振る舞うことができた」
普段、災害時の派遣では作った料理を食べない隊員たちだが、今回は遊たちと一緒に食事をしているのだ。
英気を養うには、暖かく美味しいものを食べるのが一番である。
ここにいる者たちは皆、新宿解放のために戦う仲間なのだ。
「私、この味を覚えました! 今度家で再現します」
「えっ!? セシリア、料理覚えたてなのに大丈夫!?」
「レシピを伺いましたから。私、こう見えて技術者ですよ? レシピがあれば再現性のあるものならたいてい作ることができます!」
「おおーっ、心強い……!」
「自分は熱いのは苦手だからな……。冷やしカレーとかできる? あるの?」
食事が終わり、しばしの談笑。
ここで、隊長が気付く。
「我々が新宿に侵入してからかなりの時間が経過していると思うのだが……。空の様子がその時から変化していない。というか……ずっと太陽が存在していないのか」
「新宿アポカリプスは曇り空の世界ですからね。一応、半分を攻略すると夜の世界に突入するんですけど、今回はプレイヤー数が多くて一気に攻略したから、曇り空のままラスボス戦ですよ」
「詳しいですね……。なるほど、この世界は遊さんがプレイしたゲームに酷似していると」
「そうなります。ちょこちょこ、ゲームと違うところはありますけどね。ただ、攻略法は通じます。だから僕はやれているんですよ」
「生死が掛かった状況で、ゲームと同じ動きを完璧にできる人間は少ないですよ……!」
「いえいえ、ちょっと練習すればいけます。ほら、自衛隊の方でも同じ能力を得た方がいたじゃないですか」
話題の対象になった岬二尉が、慌てて手をぶんぶんと振った。
「いえいえ、私なんか……! 遊さんの鬼神のような強さと比べたらとても……」
他の自衛隊員たちも頷くのだった。
「まあ、遊と比べたらな。コンボの達人くらいじゃないか? 匹敵できるのは」
スノン、冷静にそんな事を呟きつつ……。
はるか西に、光の柱が出現したことに気付いた。
「おい、遊! 西の方がおかしいぞ!」
「ああ、ラスボスが動き出したんだと思う。都庁から魔王の城に変化するところだから……ちょうどいい時間じゃない?」
食休みも終わった頃合いだ。
皆、やる気は十分。
二台の輸送車に乗り込み、一行は西新宿を目指す。
「完全に新宿に戻ってる……。本当に解放されつつあるんだな……」
隊員の一人が呆然としながら呟く。
小さな視察窓から見える外の景色は、平時の新宿と変わらないものだ。
ただ一つ違うのは、誰一人として人間が歩いていないこと。
解放された新宿であっても、まだ人々が生活することができる場所ではないのである。
ほんとうの意味でこの街を取り戻すためには、大地から突き立つ光の柱……都庁舎を落とさねばならない。
輸送車は、靖国通りをひたすら進んでいく。
この道は西新宿に通じているのだ。
他に車の姿はない。
だが、あくまで輸送者は法定速度を守っていた。
緊急時とは言え、この辺りは色々むずかしいのである。
「そろそろです? 輸送車の中だと窓がほとんど無いから、分からなくて」
「ええ、すぐです。遊さん、準備を」
「了解です」
「遊、頑張って! 最終決戦ですからね! 早く終わって帰りましょう!」
「うん、頑張るよ!」
セシリアとハイタッチしたところで、輸送車が停まる。
降り立った遊が見たのは、紫色に光り輝く都庁だった。
ただでさえ巨大な、二本角を生やしたようなビル。
それが今はあちこちからトゲを生やし、二本のタワーはより長くそそり立ち、光り輝いている。
禍々しく、悪趣味な姿だ。
「現実で見るとこんなにどぎつい姿になってるんだなあ……!! ドン引きだ!」
嬉しそうな遊。
その横に、達人が並んだ。
「ああ、実に楽しみだな! 強大な敵が待ち受けている予感がするぞ! 俺より強いやつに会えるんだろうか」
「会えたらいいね」
「なんで他人事みたいなんだ遊!」
スノンがぺちっと突っ込んだ。
エリィと岬二尉も後に続く。
「ねえダーリン、どこから入るの?」
「都庁舎ならば正面から入れると思いますが……反撃が予想されます。迂回して裏から侵入を進言します」
「なるほど」
岬二尉の現実的な意見に頷く遊。
「じゃあ、僕が正面から行って、みんなは裏から……」
「俺も正面から行こう」
達人、やる気満々である。
「えーっ! ダーリンと遊が表だったら、あたしたちが裏!? それって大変じゃない?」
「同感です。我々の攻撃力はお二人よりも低いです」
抗議の声が上がった。
ここで遊、二人のアイテム構成を詳しく聞くことにする。
「エリィさんがオーラキャノンと電動キックボード? 岬さんがライフルとロケットランチャーかあ。どちらも距離を取って多くの敵を倒せるから、二人は少しずつ進みながら経験点を集めて、レベルアップを目指すといいよ。ええと、ちょっと待ってて」
猫探偵のコートには、何冊もメモ帳が仕込まれている。
探偵という職業柄だろう。
遊はその一冊に、サラサラとアイテムの特徴とおすすめ度を書き込んだ。
「今回取得すべきなのはこの四つのアイテム。これを積極的に取ってね」
「ありがとー! ……読めない」
「エリィさん外国の方ですもんね。私が読みます。なるほど……これは分かりやすいです。あくまで遠距離で戦える武器なんですね。このお神輿と空き缶というのは……?」
「見た目は悪いけど強いから。見た目はよくないけど……!!」
「どうでもいいことを強調するやつだなあ!」
スノンが呆れているのだった。
20
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
元剣聖のスケルトンが追放された最弱美少女テイマーのテイムモンスターになって成り上がる
ゆる弥
ファンタジー
転生した体はなんと骨だった。
モンスターに転生してしまった俺は、たまたま助けたテイマーにテイムされる。
実は前世が剣聖の俺。
剣を持てば最強だ。
最弱テイマーにテイムされた最強のスケルトンとの成り上がり物語。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる