32 / 337
12・冷戦が始まってるんです?
第32話 一撃必殺肉食ウサギ
しおりを挟む
ゼンマイに似た野草。
これはラセン。
スープに入れて煮込むとほどよい歯ごたえがあって美味い。
シダ植物の若芽。
これも皮を剥くと中身が実にいい香りがして美味い。
あとは王道のキノコ多種。
毒キノコが高頻度で混じっているので、見極めが大事だ。
僕はこのへんはプロではないので、これなら100%イケるというものしか採らない。
山菜狩りはこの世界でもよく行われるが、趣味というよりは山野で食べ物が無い時の非常食だ。
そう、この世界の山菜は楽しい思い出がない食べ物なのだ。
美味いけど、見た目が野菜と比べると地味だからな。
アーランで豊富に野菜が得られるようになってからは、好んで食べようという人はいない。
だが……みんな気付いてないだけなのだ。
山菜はウマい……!!
油で揚げると。
「いや、忘れてない、忘れてないぞ。僕はあくまで、旗を立てる仕事のために来たんだ。山菜の天ぷらを作るためではない」
ぶつぶつ言いながら歩く。
独り言が出てきてしまうな。
だけど、独り言は思考を整理する効果がある。
傍目はキモいが悪いことばかりではないんだぞ。
山菜を探しながら、第三伐採地点までを練り歩く。
おや……?
僕を物陰から見ている者がいる。
赤い目、褐色の毛皮、長い耳に後足から突き出した刃のような爪。
「ヴォーパルバニーか」
首刈りウサギと呼ばれており、一見してかわいいウサギちゃんなのだが……。
この密林の生態系の頂点捕食者なのだ。
僕が一瞬だけヴォーパルバニーから目を離した瞬間、ウサギちゃんが消えた。
音だけが凄い速度で近づいてくる。
だが、地上を走ってる時点で負けなんだよなあ。
超高速で接近するウサギちゃんがジャンプをしようとしたところで、ステーンと転んだ。
そこはもう僕の油の範囲だ。
これ、ヴォーパルバニーのジャンプを視認して回避するのは難しい。
もし飛ばれたら、地面に身を投げるか盾を構えるべし。
盾のヘリで受けられたらよし。正面なら板の部分をぶち抜かれて、腕を一本持っていかれる。
そうでなければ、一発で首を刎ねられる。
あの足から突き出した刃が本当にヤバい得物なのだ。
インパクトの瞬間、60センチくらいまで伸びる。
で、ありえないような切れ味で相手を切断する。
これ、僕は能力の相性がいいんで何度もやりあって調べたんだけど、ヴォーパルバニーの刃は高速で振動している。
つまり高速振動剣で切断してくるようなものなのだ。
だが、動くものは全て油で滑らせられる……。
「キキィーッ!!」
ヴォーパルバニーが叫んだ。
僕の油地帯にはまり込み、姿勢を制御もできず、かと言って逃げることもできない。
だが、僕は油断せず、遠距離からヴォーパルバニー目掛けて油の触手を伸ばした。
顔を巻いて窒息させる。
しばらく激しくもがいていたヴォーパルバニーは動かなくなった。
よしよし。
そのまましばらく転がして、完全に息の根を止める。
あの刃、とかげの尻尾切りみたいに切り離されて飛んでくるんだよ。
当然高速振動してるので、あの一撃で森の巨大な捕食者、オウルベアですら即死する。
密林の頂点捕食者、ヴォーパルバニー。
一撃必殺の肉食ウサギ。
いやあ、恐ろしい。
シルバー級にならない限りは、やり合うのは自殺行為だと言われているね。
だが肉は美味い。
僕はヴォーパルバニーをリュックに詰め込んだ。
新しいネタが手に入ってしまった。
やがて見えてきた、第三伐採地点の拠点。
木を斬る音が響いている。
ヴォーパルバニー避けのため、下草は刈り取られているな。
あのウサギは、むき出しの地面の上を走ることを嫌う。
一説には、刃……ヴォーパルブレードに土が付くのを嫌うのだとか。
切れ味落ちるし、硬い石に当たると欠けるかも知れないもんな。
なので、ここはたいへん歩きやすかった。
地面が踏み固められた土ばかりで、つまづくような場所がない。
「どうもどうもー!」
警戒される前に、声を掛けて近づいていく。
職人たちがこちらに気付いた。
「その髪の色に肌の色は……噂のナザルか!」「第一の拠点でよく油を供給してくれるらしいぞ」「油は嬉しいな」
ぞろぞろと集まってきた。
ちょうど昼時だったかな?
「どうも皆さん、油使いのナザルです。僕の仕事はこの旗を森のハズレに立てると事なんですが」
「ああ」「その仕事受けてるのか」
職人たちが嫌そうな顔をした。
これはつまり、森の西端にアーランの目を設置する仕事なのだ。
旗は魔法のアイテムであり、設置されるとアーランにいる魔法使いがこれを使って周囲を監視できるようになる。
旗を立てることは、冷戦の手伝いなんですねえ。
まあ、僕は知らんぷりをして仕事を遂行するぞ。
「ところで皆さん、喜んでください。僕は新しい料理をここで披露するつもりです」
「なんだって!?」「油使いの料理……!?」「油をたっぷり使って焼き物を作ってくれるのか?」
「いえ、揚げ物を」
「揚げ物!?」
職人たちの目が輝いた。
森の中にいると、潤沢に油を使った料理は食べられないからね。
「山菜の揚げ物から行きましょう。ああ、ガッカリしないで! 皆さん、山菜を揚げたことないでしょう? しかもご覧ください、この粉!! この輝き! 香りも抜群! そして調達してきた卵! これを、こう! 粉と卵を混ぜて衣にして、山菜を漬けて熱した油にドーン!! 聞いて下さいこの音!! そしていい塩梅で……はい揚がったー!! 召し上がれ! 塩だけでいいですから!」
「お、おう」「凄いグイグイ来るじゃん……!!」
僕の気迫に押されつつ、職人たちが山菜の天ぷらをつまんだ。
「これ……金色に輝いてるぜ……」「すっげえいい匂いがする……」「山菜ってこんなんだったか? もっともそもそしたしょぼいもんだと思ってたけど……」
彼らは山菜の天ぷらを口に入れて、サクッと噛んだ瞬間に目を見開いた。
「う、う、うめえええええええ!!」「なんだこれ! なんだこれ!」「えっ!? この金色ので包んで油に通しただけでこんなに美味いの!?」「うっそだろ、肉じゃないのにうめええ……!!」
「山菜は山程取ってきた。それに、ここにヴォーパルバニーもいますからね。今日は大いに食べてください!」
「うおおおおお!!」「あんた、いい人だなあ!」「こんな森の奥で、こんなに美味いものが食えるなんて思わなかった!!」
こうして、僕は第三伐採地点でもコネを作ることに成功したのである。
これはラセン。
スープに入れて煮込むとほどよい歯ごたえがあって美味い。
シダ植物の若芽。
これも皮を剥くと中身が実にいい香りがして美味い。
あとは王道のキノコ多種。
毒キノコが高頻度で混じっているので、見極めが大事だ。
僕はこのへんはプロではないので、これなら100%イケるというものしか採らない。
山菜狩りはこの世界でもよく行われるが、趣味というよりは山野で食べ物が無い時の非常食だ。
そう、この世界の山菜は楽しい思い出がない食べ物なのだ。
美味いけど、見た目が野菜と比べると地味だからな。
アーランで豊富に野菜が得られるようになってからは、好んで食べようという人はいない。
だが……みんな気付いてないだけなのだ。
山菜はウマい……!!
油で揚げると。
「いや、忘れてない、忘れてないぞ。僕はあくまで、旗を立てる仕事のために来たんだ。山菜の天ぷらを作るためではない」
ぶつぶつ言いながら歩く。
独り言が出てきてしまうな。
だけど、独り言は思考を整理する効果がある。
傍目はキモいが悪いことばかりではないんだぞ。
山菜を探しながら、第三伐採地点までを練り歩く。
おや……?
僕を物陰から見ている者がいる。
赤い目、褐色の毛皮、長い耳に後足から突き出した刃のような爪。
「ヴォーパルバニーか」
首刈りウサギと呼ばれており、一見してかわいいウサギちゃんなのだが……。
この密林の生態系の頂点捕食者なのだ。
僕が一瞬だけヴォーパルバニーから目を離した瞬間、ウサギちゃんが消えた。
音だけが凄い速度で近づいてくる。
だが、地上を走ってる時点で負けなんだよなあ。
超高速で接近するウサギちゃんがジャンプをしようとしたところで、ステーンと転んだ。
そこはもう僕の油の範囲だ。
これ、ヴォーパルバニーのジャンプを視認して回避するのは難しい。
もし飛ばれたら、地面に身を投げるか盾を構えるべし。
盾のヘリで受けられたらよし。正面なら板の部分をぶち抜かれて、腕を一本持っていかれる。
そうでなければ、一発で首を刎ねられる。
あの足から突き出した刃が本当にヤバい得物なのだ。
インパクトの瞬間、60センチくらいまで伸びる。
で、ありえないような切れ味で相手を切断する。
これ、僕は能力の相性がいいんで何度もやりあって調べたんだけど、ヴォーパルバニーの刃は高速で振動している。
つまり高速振動剣で切断してくるようなものなのだ。
だが、動くものは全て油で滑らせられる……。
「キキィーッ!!」
ヴォーパルバニーが叫んだ。
僕の油地帯にはまり込み、姿勢を制御もできず、かと言って逃げることもできない。
だが、僕は油断せず、遠距離からヴォーパルバニー目掛けて油の触手を伸ばした。
顔を巻いて窒息させる。
しばらく激しくもがいていたヴォーパルバニーは動かなくなった。
よしよし。
そのまましばらく転がして、完全に息の根を止める。
あの刃、とかげの尻尾切りみたいに切り離されて飛んでくるんだよ。
当然高速振動してるので、あの一撃で森の巨大な捕食者、オウルベアですら即死する。
密林の頂点捕食者、ヴォーパルバニー。
一撃必殺の肉食ウサギ。
いやあ、恐ろしい。
シルバー級にならない限りは、やり合うのは自殺行為だと言われているね。
だが肉は美味い。
僕はヴォーパルバニーをリュックに詰め込んだ。
新しいネタが手に入ってしまった。
やがて見えてきた、第三伐採地点の拠点。
木を斬る音が響いている。
ヴォーパルバニー避けのため、下草は刈り取られているな。
あのウサギは、むき出しの地面の上を走ることを嫌う。
一説には、刃……ヴォーパルブレードに土が付くのを嫌うのだとか。
切れ味落ちるし、硬い石に当たると欠けるかも知れないもんな。
なので、ここはたいへん歩きやすかった。
地面が踏み固められた土ばかりで、つまづくような場所がない。
「どうもどうもー!」
警戒される前に、声を掛けて近づいていく。
職人たちがこちらに気付いた。
「その髪の色に肌の色は……噂のナザルか!」「第一の拠点でよく油を供給してくれるらしいぞ」「油は嬉しいな」
ぞろぞろと集まってきた。
ちょうど昼時だったかな?
「どうも皆さん、油使いのナザルです。僕の仕事はこの旗を森のハズレに立てると事なんですが」
「ああ」「その仕事受けてるのか」
職人たちが嫌そうな顔をした。
これはつまり、森の西端にアーランの目を設置する仕事なのだ。
旗は魔法のアイテムであり、設置されるとアーランにいる魔法使いがこれを使って周囲を監視できるようになる。
旗を立てることは、冷戦の手伝いなんですねえ。
まあ、僕は知らんぷりをして仕事を遂行するぞ。
「ところで皆さん、喜んでください。僕は新しい料理をここで披露するつもりです」
「なんだって!?」「油使いの料理……!?」「油をたっぷり使って焼き物を作ってくれるのか?」
「いえ、揚げ物を」
「揚げ物!?」
職人たちの目が輝いた。
森の中にいると、潤沢に油を使った料理は食べられないからね。
「山菜の揚げ物から行きましょう。ああ、ガッカリしないで! 皆さん、山菜を揚げたことないでしょう? しかもご覧ください、この粉!! この輝き! 香りも抜群! そして調達してきた卵! これを、こう! 粉と卵を混ぜて衣にして、山菜を漬けて熱した油にドーン!! 聞いて下さいこの音!! そしていい塩梅で……はい揚がったー!! 召し上がれ! 塩だけでいいですから!」
「お、おう」「凄いグイグイ来るじゃん……!!」
僕の気迫に押されつつ、職人たちが山菜の天ぷらをつまんだ。
「これ……金色に輝いてるぜ……」「すっげえいい匂いがする……」「山菜ってこんなんだったか? もっともそもそしたしょぼいもんだと思ってたけど……」
彼らは山菜の天ぷらを口に入れて、サクッと噛んだ瞬間に目を見開いた。
「う、う、うめえええええええ!!」「なんだこれ! なんだこれ!」「えっ!? この金色ので包んで油に通しただけでこんなに美味いの!?」「うっそだろ、肉じゃないのにうめええ……!!」
「山菜は山程取ってきた。それに、ここにヴォーパルバニーもいますからね。今日は大いに食べてください!」
「うおおおおお!!」「あんた、いい人だなあ!」「こんな森の奥で、こんなに美味いものが食えるなんて思わなかった!!」
こうして、僕は第三伐採地点でもコネを作ることに成功したのである。
43
あなたにおすすめの小説
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~
華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』
たったこの一言から、すべてが始まった。
ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。
そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。
それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。
ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。
スキルとは祝福か、呪いか……
ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!!
主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。
ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。
ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。
しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。
一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。
途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。
その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。
そして、世界存亡の危機。
全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した……
※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる