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104・シャザクの家の赤ちゃん
第318話 許嫁関係についてのあれこれ
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シャザク帰宅。
まったりしてたら夕方が近いな。
王宮づとめは定時退社らしく、何よりだ。
うちももうすぐお手伝いさんが来るから、ちょっと話をしたら発たねばな。
「あっ、家でアフタヌーンティーをしている!!」
帰宅して早々に驚愕するシャザクなのだった。
そう。
お茶だけでは飽き足らず、メイドさんが作ったという力作の焼き菓子などを積み上げられたタワーを、僕とリップルとエリィでもりもり食べていたのだった。
「奥様がお肉をつける気になったのは何よりでございます」
メイドさんがニコニコしている。
エリィ、産後ダイエットしてたんだな。
だが、それでおっぱいの出がイマイチになったのもあるかも知れないな。
ちょっとぷくぷくしてるくらいでいいんだぞ。
リップルを見ろリップルを。
「ナザル、私がちょっと太ったことについて考えるのをやめるんだ」
「また心を読んだな!?」
「顔に出るんだよ君は!」
「夫婦でイチャイチャし始めた。私は着替えてくるから、戻ってきたら話をしよう。セーラとカルボナル殿の許嫁の話だろう」
「ああ、そうだ。夕食を食べに帰るから、手短に済ませよう」
「夕食……!! 相変わらずだなナザルは……」
食は何よりも大事である。
コゲタも帰っているだろうしな。
少しして、リラックスした服装のシャザクが来た。
すやすや眠るセーラを見てニコニコした後、僕らに向き直る。
「こんな天使のようにかわいいセーラを嫁に出すなんて嫌だ」
「気持ちはわかる」
突然へそを曲げたシャザクだが、その気持ちは大変よく分かる。
僕もコゲタ関連で色々あったからな……!!
「社会のならわしがそういうものなので、許嫁関係はこのまま履行していこう。どうせ僕らは家が近いんだ。すぐに会いに来れるし……そもそも早くてもあと十五年後の話だぞ」
「それもそうか……!!」
ハッとするシャザクなのだった。
エリィが吹き出している。
「この人、ずっとセーラにでれでれで、許嫁にくれてやるのは嫌だーって本気で悩んでたのよ。相手がいるっていうことはとてもいい事なのにねえ」
色々あって、お見合いに挑んだ女性の言葉は重い。
なんか僕をじっと見てくるのだが、知らんぷりでやり過ごすぞ。
「今回来たのは、許嫁関係の確認だ。こうしてお互い、無事に息子と娘が生まれたことでこの約定は継続ということになる。お互い、子どものために家をもり立てて行こうな」
「ああ、無論だ。……それにやはり、子どもはもう一人か二人欲しいな……。いや、男児が二人できたら大変だな。家が割れる。女児なら婿を取ればいい」
「まあ、もうそんな先のことを!」
エリィがシャザクに呆れている?
いや、単純に驚いているのか。
この夫婦も、何気に仲はいいからな。
エリィとしては、シャザクが自分に対して一途なのはとても嬉しいことらしい。
「……じゃあ、もうちょっとしたら頑張ってみる?」
「……よし! ナザル、何か栄養のつく料理を教えてくれ」
夫婦がやる気になったぞ!
うちなんかカルボナルが最初で最後だろうに!
「栄養のつく料理か……。栄養のつく……。精がつくなら、肉食系は全般的にいいんだが、肉と一緒にビタミンと亜鉛が摂れるのがいいな」
「ナザル、何か難しいことを言い始めたね?」
リップルが、僕の異世界言語を耳にして唸った。
「君はそういう知識を活かす方向で立身出世すれば国だって起こせただろうに……。グルメ一点突破で貴族に収まったからなあ」
「我ながらそれは本当にそう思う。でも立身出世全く興味なくてなあ。……あ、そうだ。うなぎとか牡蠣を探そう」
シャザクとエリィの第二子のため、今後の方向性が決まったのだった。
気持ちよくセーラをお嫁にもらうため、第二子を作るためのエネルギーをシャザクに授ける。
これだ。
「任せてくれ。精がつく料理を作って食わせてやる」
「楽しみにしてるぞ!」
今回はシャザクのための料理だ。
なんと、このパターンは初。
いつも彼は、僕とデュオス殿下の間を繋ぐ役割だったからな。
帰宅すると、コゲタとアゲパンが待っていた。
お腹を減らしてないかなと思ったら、二人でおやつを食べていたらしい。
冒険者ギルドで、酒場のマスターが持たせてくれたそうだ。
良かったなあ。
そこで、お手伝いさんが作ってくれた夕食を摂る。
「ではナザル、次の目標は精がつく料理ということかい?」
「そうなるね。これまでは見境なしに、あるものから美味しいものを作っていた。これからは、確たる目的で料理を作っていくぞ!」
その第一弾が、精のつく料理だ。
転生前のぼんやりした知識から、肉類をメインとし、そこに亜鉛とかビタミンとかを一緒に摂取できる食材をだね……。
うなぎとか牡蠣とか。
この辺を手に入れに行こうと思うのだ。
そして、こういう釣ったり水の中の食べ物を手に入れるのに詳しい男を一人知っている。
至高神の神殿と冒険者ギルドを行ったり来たりするシルバー級冒険者の、リザードマン。
「明日はサルシュを誘って、食材をゲットに行こう……!!」
新たな美食を求める戦いが幕を開けるのである。
まったりしてたら夕方が近いな。
王宮づとめは定時退社らしく、何よりだ。
うちももうすぐお手伝いさんが来るから、ちょっと話をしたら発たねばな。
「あっ、家でアフタヌーンティーをしている!!」
帰宅して早々に驚愕するシャザクなのだった。
そう。
お茶だけでは飽き足らず、メイドさんが作ったという力作の焼き菓子などを積み上げられたタワーを、僕とリップルとエリィでもりもり食べていたのだった。
「奥様がお肉をつける気になったのは何よりでございます」
メイドさんがニコニコしている。
エリィ、産後ダイエットしてたんだな。
だが、それでおっぱいの出がイマイチになったのもあるかも知れないな。
ちょっとぷくぷくしてるくらいでいいんだぞ。
リップルを見ろリップルを。
「ナザル、私がちょっと太ったことについて考えるのをやめるんだ」
「また心を読んだな!?」
「顔に出るんだよ君は!」
「夫婦でイチャイチャし始めた。私は着替えてくるから、戻ってきたら話をしよう。セーラとカルボナル殿の許嫁の話だろう」
「ああ、そうだ。夕食を食べに帰るから、手短に済ませよう」
「夕食……!! 相変わらずだなナザルは……」
食は何よりも大事である。
コゲタも帰っているだろうしな。
少しして、リラックスした服装のシャザクが来た。
すやすや眠るセーラを見てニコニコした後、僕らに向き直る。
「こんな天使のようにかわいいセーラを嫁に出すなんて嫌だ」
「気持ちはわかる」
突然へそを曲げたシャザクだが、その気持ちは大変よく分かる。
僕もコゲタ関連で色々あったからな……!!
「社会のならわしがそういうものなので、許嫁関係はこのまま履行していこう。どうせ僕らは家が近いんだ。すぐに会いに来れるし……そもそも早くてもあと十五年後の話だぞ」
「それもそうか……!!」
ハッとするシャザクなのだった。
エリィが吹き出している。
「この人、ずっとセーラにでれでれで、許嫁にくれてやるのは嫌だーって本気で悩んでたのよ。相手がいるっていうことはとてもいい事なのにねえ」
色々あって、お見合いに挑んだ女性の言葉は重い。
なんか僕をじっと見てくるのだが、知らんぷりでやり過ごすぞ。
「今回来たのは、許嫁関係の確認だ。こうしてお互い、無事に息子と娘が生まれたことでこの約定は継続ということになる。お互い、子どものために家をもり立てて行こうな」
「ああ、無論だ。……それにやはり、子どもはもう一人か二人欲しいな……。いや、男児が二人できたら大変だな。家が割れる。女児なら婿を取ればいい」
「まあ、もうそんな先のことを!」
エリィがシャザクに呆れている?
いや、単純に驚いているのか。
この夫婦も、何気に仲はいいからな。
エリィとしては、シャザクが自分に対して一途なのはとても嬉しいことらしい。
「……じゃあ、もうちょっとしたら頑張ってみる?」
「……よし! ナザル、何か栄養のつく料理を教えてくれ」
夫婦がやる気になったぞ!
うちなんかカルボナルが最初で最後だろうに!
「栄養のつく料理か……。栄養のつく……。精がつくなら、肉食系は全般的にいいんだが、肉と一緒にビタミンと亜鉛が摂れるのがいいな」
「ナザル、何か難しいことを言い始めたね?」
リップルが、僕の異世界言語を耳にして唸った。
「君はそういう知識を活かす方向で立身出世すれば国だって起こせただろうに……。グルメ一点突破で貴族に収まったからなあ」
「我ながらそれは本当にそう思う。でも立身出世全く興味なくてなあ。……あ、そうだ。うなぎとか牡蠣を探そう」
シャザクとエリィの第二子のため、今後の方向性が決まったのだった。
気持ちよくセーラをお嫁にもらうため、第二子を作るためのエネルギーをシャザクに授ける。
これだ。
「任せてくれ。精がつく料理を作って食わせてやる」
「楽しみにしてるぞ!」
今回はシャザクのための料理だ。
なんと、このパターンは初。
いつも彼は、僕とデュオス殿下の間を繋ぐ役割だったからな。
帰宅すると、コゲタとアゲパンが待っていた。
お腹を減らしてないかなと思ったら、二人でおやつを食べていたらしい。
冒険者ギルドで、酒場のマスターが持たせてくれたそうだ。
良かったなあ。
そこで、お手伝いさんが作ってくれた夕食を摂る。
「ではナザル、次の目標は精がつく料理ということかい?」
「そうなるね。これまでは見境なしに、あるものから美味しいものを作っていた。これからは、確たる目的で料理を作っていくぞ!」
その第一弾が、精のつく料理だ。
転生前のぼんやりした知識から、肉類をメインとし、そこに亜鉛とかビタミンとかを一緒に摂取できる食材をだね……。
うなぎとか牡蠣とか。
この辺を手に入れに行こうと思うのだ。
そして、こういう釣ったり水の中の食べ物を手に入れるのに詳しい男を一人知っている。
至高神の神殿と冒険者ギルドを行ったり来たりするシルバー級冒険者の、リザードマン。
「明日はサルシュを誘って、食材をゲットに行こう……!!」
新たな美食を求める戦いが幕を開けるのである。
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