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19話 謹慎と穏やかな日常
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ほどなくして、王妃の廃位が決まった。
それと同時にジェイムスの身分も剥奪される事に
なったのだった。
「では、これでジェイムスは王位継承権を剥奪さ
れる事になります」
「はい、謹んで承ります」
目の前で行われる事にルイスは呆然と眺めていた。
が、すぐに思い立つと、声を上げた。
「お待ちください。ジェイムス兄さんの王位を剥
奪しないでください。僕を護ってくれたのはジ
ェイムス兄さんなのです。もし兄さんがいなか
ったら、今頃は……」
「だが、母親が犯した罪は子も負うのが……」
「どうしてですか?そうは思いません。兄さんが
声を上げなければ僕は死んでいたでしょう。そ
して、兄さんが言わなければ、こんな事にはな
らなかったのです。それでも勇気を出して告発
したのです。それに……父様は、自分の妻の罪
を問われないのですか?」
あろう事か、王にも罪を問うたのだった。
ルイスの言い分も正しかった。
自分の母親のやっている事を告発すれば自分もた
だでは済まない。
それでも、訴えたのだ。
ルイスの為に。
そして、母親の罪を子供が背負うなら、父親も背
負うべきだと言っているのだ。
この事実だけは、大事にしたかった。
「そうじゃな。王位継承権の剥奪はやめる事にし
よう。だがしばらくは部屋で謹慎せよ」
「はい…父様」
「それと、ルイス。王宮に戻って来なさい」
「はい……」
それからは、王宮内の騒ぎは、日を跨いで巷でも
騒ぎとなった。
「ジェイムス兄さん。庭にでも行きませんか?」
「そうだな、こうやって一緒にいられるだけで幸
せだな」
「一体何を言ってるんですかっ……もう…」
「こうするのは嫌か?」
ぎゅっと抱きしめられると、心臓がドキドキして
しまう。
救護室で抱かれたのを思い出すと、どうにも恥ず
かしい。
「もう、ふざけないでください」
「ふざけてなんかない。俺はルイスを愛している」
このセリフが言われるのは、セシリアが聖女にな
る前に王宮へと招かれた時に、庭園へと行った時
に、いきなり後ろから抱きしめられた時に言うは
ずの台詞だった。
ここで、王家に伝わる赤い石のペンダントを首に
掛けて貰う。
これが、好感度50パーセントの合図だった。
「これをもらってくれないか?」
唇を重ねると、ゆっくりと離れた。
その時に首にかけられたペンダントは真っ赤な
宝石のついたものだった。
それから謹慎が解けると、セントラルアカデミー
へと一緒に行くようになった。
「ルイスくん!ジェイムスくん!ずっと休みだっ
たから心配したんだよ~」
本当に心配していたのがわかる。
セシリアの優しさがすごく心に沁みる。
やっぱり主人公だな~と思ってしまう。
心優しく、誰にでも心を開く。
みんなの心を掴んでしまうこの包容力。
誰もが憧れ、惚れそうなくらいの優しい女性なの
だ。
こんな主人公に惚れないなんて、どうかしている
と思う。
「どうしたんだ?ルイス」
「別に…なんでもないです。殿下こそ、ここにい
ていいんですか?僕らはすぐそこですが……?」
今日の授業の場所を示すと、慌てるようにジェイ
ムスが走っていく。
別れる前に、ルイスの頭を撫でてから、かけて
いった。
「ジェイムスくんって、ルイスくんの事、大事な
んだね」
「え……そんなことは……」
「あると思うよ~。ルイスくん。可愛いんだもん」
セシリアの笑顔は破壊的に可愛いかった。
ルイスが可愛い?いや、セシリアの方が断然可愛い
ではないか!
そう思いながら、授業に遅れないように向かったの
だった。
それと同時にジェイムスの身分も剥奪される事に
なったのだった。
「では、これでジェイムスは王位継承権を剥奪さ
れる事になります」
「はい、謹んで承ります」
目の前で行われる事にルイスは呆然と眺めていた。
が、すぐに思い立つと、声を上げた。
「お待ちください。ジェイムス兄さんの王位を剥
奪しないでください。僕を護ってくれたのはジ
ェイムス兄さんなのです。もし兄さんがいなか
ったら、今頃は……」
「だが、母親が犯した罪は子も負うのが……」
「どうしてですか?そうは思いません。兄さんが
声を上げなければ僕は死んでいたでしょう。そ
して、兄さんが言わなければ、こんな事にはな
らなかったのです。それでも勇気を出して告発
したのです。それに……父様は、自分の妻の罪
を問われないのですか?」
あろう事か、王にも罪を問うたのだった。
ルイスの言い分も正しかった。
自分の母親のやっている事を告発すれば自分もた
だでは済まない。
それでも、訴えたのだ。
ルイスの為に。
そして、母親の罪を子供が背負うなら、父親も背
負うべきだと言っているのだ。
この事実だけは、大事にしたかった。
「そうじゃな。王位継承権の剥奪はやめる事にし
よう。だがしばらくは部屋で謹慎せよ」
「はい…父様」
「それと、ルイス。王宮に戻って来なさい」
「はい……」
それからは、王宮内の騒ぎは、日を跨いで巷でも
騒ぎとなった。
「ジェイムス兄さん。庭にでも行きませんか?」
「そうだな、こうやって一緒にいられるだけで幸
せだな」
「一体何を言ってるんですかっ……もう…」
「こうするのは嫌か?」
ぎゅっと抱きしめられると、心臓がドキドキして
しまう。
救護室で抱かれたのを思い出すと、どうにも恥ず
かしい。
「もう、ふざけないでください」
「ふざけてなんかない。俺はルイスを愛している」
このセリフが言われるのは、セシリアが聖女にな
る前に王宮へと招かれた時に、庭園へと行った時
に、いきなり後ろから抱きしめられた時に言うは
ずの台詞だった。
ここで、王家に伝わる赤い石のペンダントを首に
掛けて貰う。
これが、好感度50パーセントの合図だった。
「これをもらってくれないか?」
唇を重ねると、ゆっくりと離れた。
その時に首にかけられたペンダントは真っ赤な
宝石のついたものだった。
それから謹慎が解けると、セントラルアカデミー
へと一緒に行くようになった。
「ルイスくん!ジェイムスくん!ずっと休みだっ
たから心配したんだよ~」
本当に心配していたのがわかる。
セシリアの優しさがすごく心に沁みる。
やっぱり主人公だな~と思ってしまう。
心優しく、誰にでも心を開く。
みんなの心を掴んでしまうこの包容力。
誰もが憧れ、惚れそうなくらいの優しい女性なの
だ。
こんな主人公に惚れないなんて、どうかしている
と思う。
「どうしたんだ?ルイス」
「別に…なんでもないです。殿下こそ、ここにい
ていいんですか?僕らはすぐそこですが……?」
今日の授業の場所を示すと、慌てるようにジェイ
ムスが走っていく。
別れる前に、ルイスの頭を撫でてから、かけて
いった。
「ジェイムスくんって、ルイスくんの事、大事な
んだね」
「え……そんなことは……」
「あると思うよ~。ルイスくん。可愛いんだもん」
セシリアの笑顔は破壊的に可愛いかった。
ルイスが可愛い?いや、セシリアの方が断然可愛い
ではないか!
そう思いながら、授業に遅れないように向かったの
だった。
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