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聖剣と聖女と聖木と
30話 戦の兆し
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いい湯加減になったお湯へと入ると後ろから抱き
しめられる形で入浴した。
ジェイムスが一人で入る事を断固として拒否した
からだった。
ルイスの腹の辺りに触れるとゆっくりと触ってく
る。
「あれ?ルイス…少し太ったか?」
「なっ…///////」
「前はガリガリだったけど、少し肉が付いたんだ
な…よかっ……」
「バカっ!太ったんじゃないもん!子供が出来た
んだもん!」
咄嗟に叫ぶと、ジェイムスの顔色が変わった。
ガシッと腕を掴まれるとグイグイッと引き寄せら
れた。
「ちょっ……苦しいからっ……」
「俺の子か?そうだよな………」
「当たり前だろ……他に誰の子なんだよ……嫌だ
ったのかよ…」
少し不安になりながら言うと、ジェイムスの顔が
目の前まで来ていた。
優しく啄むようなキスをしてから額を合わせて来
た。
「嬉しいよ……俺たちの子供。元気な子を産もう
な?」
「うん……」
ハッピーエンドに、出産なんかあったっけ?
少し気になりながらも、今は喜びを分かち合った
のだった。
その頃、神殿の奥にある、一輪の花が花弁を散ら
し枯れているのが見つかった。
この花は昔神より授かったもので、永遠を生きる
とされていた。
そして、聖女が亡くなったり、国を見捨てて国を
出ると枯れてしまう。
そして新たな聖女が産まれると、芽が出てその日
のうちに花をつけるとされていた。
それが枯れたということは、国を見限ったのか、
もしくは…
神殿から王へと告げられるまでそうかからなか
った。
ルイスの失踪から1ヶ月が経っていた。
そして北の地に大きな身体をしたキメラ。
ハイドが育てたドラゴンキメラがいた。
いつになく忙しくなく動き回ると、急に翼を広げ
て飛び立ったのだった。
向かうは自分の母の元。
匂いだけは覚えている。
試験管の中から生まれた時から意識はあった。
あの温かい光に包まれて、再生と崩壊を繰り返し、
やっと定着した初めての存在。
何かを感じたのか、ハイドの静止の声も届かず、
ただ真っ直ぐに飛び立っていったのだった。
その頃、隣接しているもう片方の国では軍事訓練
が盛んに行われていた。
そして、冬になる前にと一斉に進軍したのだった。
向かうは小さな小国、バリウス国。
今、ルイス達がいるとは知らず、先行部隊が先に
潜入を果たしていた。
そしてケントの元へ、在中している冒険者の名簿
が渡ったのだった。
「ルイス……こんなところに隠れてたのか……
復讐はまだ果たせていないようだね……」
不適に笑うと、進軍を早めたのだった。
国の一大事には冒険者ギルドでも、依頼が殺到し
ていた。
国が依頼人で、戦争の参加にお金をかける。
もちろん、どうするかは自由だが、金額はかなり
いい。
「イスラット王国って、ケントが王位に付いたん
だよな?」
「うん、そのはずだよ?バレない毒薬で王族全員
暗殺したって事だよね……僕が作ったやつで…」
「待て待て、それは今、関係無いだろ?あいつが
何を使おうが、ルイスのせいじゃ無い!ルイス
は俺を殺さなかったし俺の過ちを許してくれた
だろう?もっと、積極的にルイスの事に気を使
っていればって今でも考える事があるんだ」
「それは……」
「だからだ!絶対に止めるんだ。俺たちの手で」
「……うん」
無傷というわけには行かないが、ルイスの作る薬品
ならきっと止められる。
大きな被害が出る前に、きっと止めてみせると誓っ
たのだった。
しめられる形で入浴した。
ジェイムスが一人で入る事を断固として拒否した
からだった。
ルイスの腹の辺りに触れるとゆっくりと触ってく
る。
「あれ?ルイス…少し太ったか?」
「なっ…///////」
「前はガリガリだったけど、少し肉が付いたんだ
な…よかっ……」
「バカっ!太ったんじゃないもん!子供が出来た
んだもん!」
咄嗟に叫ぶと、ジェイムスの顔色が変わった。
ガシッと腕を掴まれるとグイグイッと引き寄せら
れた。
「ちょっ……苦しいからっ……」
「俺の子か?そうだよな………」
「当たり前だろ……他に誰の子なんだよ……嫌だ
ったのかよ…」
少し不安になりながら言うと、ジェイムスの顔が
目の前まで来ていた。
優しく啄むようなキスをしてから額を合わせて来
た。
「嬉しいよ……俺たちの子供。元気な子を産もう
な?」
「うん……」
ハッピーエンドに、出産なんかあったっけ?
少し気になりながらも、今は喜びを分かち合った
のだった。
その頃、神殿の奥にある、一輪の花が花弁を散ら
し枯れているのが見つかった。
この花は昔神より授かったもので、永遠を生きる
とされていた。
そして、聖女が亡くなったり、国を見捨てて国を
出ると枯れてしまう。
そして新たな聖女が産まれると、芽が出てその日
のうちに花をつけるとされていた。
それが枯れたということは、国を見限ったのか、
もしくは…
神殿から王へと告げられるまでそうかからなか
った。
ルイスの失踪から1ヶ月が経っていた。
そして北の地に大きな身体をしたキメラ。
ハイドが育てたドラゴンキメラがいた。
いつになく忙しくなく動き回ると、急に翼を広げ
て飛び立ったのだった。
向かうは自分の母の元。
匂いだけは覚えている。
試験管の中から生まれた時から意識はあった。
あの温かい光に包まれて、再生と崩壊を繰り返し、
やっと定着した初めての存在。
何かを感じたのか、ハイドの静止の声も届かず、
ただ真っ直ぐに飛び立っていったのだった。
その頃、隣接しているもう片方の国では軍事訓練
が盛んに行われていた。
そして、冬になる前にと一斉に進軍したのだった。
向かうは小さな小国、バリウス国。
今、ルイス達がいるとは知らず、先行部隊が先に
潜入を果たしていた。
そしてケントの元へ、在中している冒険者の名簿
が渡ったのだった。
「ルイス……こんなところに隠れてたのか……
復讐はまだ果たせていないようだね……」
不適に笑うと、進軍を早めたのだった。
国の一大事には冒険者ギルドでも、依頼が殺到し
ていた。
国が依頼人で、戦争の参加にお金をかける。
もちろん、どうするかは自由だが、金額はかなり
いい。
「イスラット王国って、ケントが王位に付いたん
だよな?」
「うん、そのはずだよ?バレない毒薬で王族全員
暗殺したって事だよね……僕が作ったやつで…」
「待て待て、それは今、関係無いだろ?あいつが
何を使おうが、ルイスのせいじゃ無い!ルイス
は俺を殺さなかったし俺の過ちを許してくれた
だろう?もっと、積極的にルイスの事に気を使
っていればって今でも考える事があるんだ」
「それは……」
「だからだ!絶対に止めるんだ。俺たちの手で」
「……うん」
無傷というわけには行かないが、ルイスの作る薬品
ならきっと止められる。
大きな被害が出る前に、きっと止めてみせると誓っ
たのだった。
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