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日が落ちる頃、いいタイミングで大きな宿場町にさしかかった。
漫然と馬を走らせていたかのように見えるけれど、結構この世界のひとびとの時間の観念はしっかりとしている。一分一秒、というレベルではもちろんないにせよ、ツボは押さえている、というべきか。とにかく、この宿場町で今晩は一泊するらしい。予定通りの刻限に到着ですね、と、オルギールは言った。
二万もの大軍を、さすがに全て宿で休ませることはできない。もちろん、危機管理上のこともある。
聞けば、一定以上のクラスの将兵のみを休ませ、あとは町を包囲するように布陣を敷いて野営なのだそうだ。言うまでもなく、私はお宿で休む側である。なんとなく気が引けるけれど、もともとこの世界は身分社会だし、軍隊という組織についてはどこの世界においても厳然たる縦社会なので、まあ慣れるしかないというべきか。
グラディウスの正規軍が宿営地として選ぶだけあって、町は整然として活気もあって観光で来ていたならもっと楽しめるのに、と思うほどだった。町を抜けてもっとも立派な宿を目指す間にも、特産品を積み上げる土産物屋、お客を呼び込む飲食店、もうちょっといかがわしい感じの恐らくは娼婦宿、等々、整然とごちゃごちゃ感がいい感じにないまぜになっていて、とても魅力的な町である。
他愛もなく、いったん下がったテンションは、またすぐに上昇していた。興奮を隠そうともせず、遠足に来た子供のように左右きょろきょろして、かわいい雑貨のお店なども見つけたので、あとでここに来たい!とオルギールに訴えようと彼を振り返ると。
「お帰りの際に。今日はお諦め下さい」
びし!とばっさり却下された。取り付く島もないとはこのことだ。まだ何も言ってないのに。
まあ、言っていることはわかる。遊びに来たのではないのだ。
私は項垂れて頷いた。
「・・・土産物は逃げませんし、帰りの目的があったほうがよろしいでしょう?」
わかりやすいがっかり顔だったからか。オルギールは宥めるように言った。
「それよりもリヴェア様。・・・着きますよ」
「・・・うわぁ」
いくつもの通りを抜け、角を曲がると、急に視界が開けて、緑あふれる芝生の向こうに地方領主の館みたいな素敵な建物があった。赤い屋根、褐色の石造りの本館を中心として、左右に別棟が建っている。
以前は実際にこの町に領主が居たのだそうで、この建物はその時のものらしい。ここはいうなれば「古城ホテル」。因みに、現在は、四年に一度の選挙によって町長が選ばれ、住民主体で治められているとのこと。意外にデモクラティック。
古城ホテルのオーナー以下従業員一同に並んで頭を下げられ、私たちはようやく下馬した。気が付けば、このころには大変少人数になっている。火竜の君、ウルマン少将、ソロウ少将とその副官、私、オルギール。まあ、公爵様に付き従う衛兵達は常に一定数いるから、それは別勘定だけれど。
グラディウスの方々、それも公爵閣下をお迎え出来るとはこの上なき誉れ、、、うんぬんかんぬん、と出迎えの御託を聞きながらとりあえず全員で本館の食堂へと誘導されたのだけれど、
「・・・せっかくの気遣いだが」
不意に、ウルマン少将がオーナ-らしき人物に声をかけた。
あの、派手で男らしい(失礼)ユーディト嬢と言い争いをしているときにはただのイケメン青年武官にしか見えないのだけれど、甲冑を身に着け、公爵様の腹心として発言している様はなかなか威厳も迫力もあって、ちょっと見直すレベルだ。
オーナー、というより大店の番頭、という感じの初老の小男は文字通り飛び上がった。かわいそうに。
「これは、閣下、何ぞ我らに不手際でも・・・」
「いや、そうではなく」
ウルマン少将は苦笑して、
「もてなしには礼を言うが、我らは物見遊山に参ったのではない。各々、食事は部屋で頂きたいと考えているが可能であろうか?」
「それはもう!閣下」
オーナーは明らかにほっとした様子で破顔した。
「広い食堂でおくつろぎを、と思いましたが、気の付かぬことで失礼を致しました。では、皆さま全てお休みの部屋へ食事を運ばせましょう」
「いや、我らはそれでよいが」
ウルマン少将は傍らの公爵様をチラ見しながら、
「------公は准将閣下と食事をとられるゆえ、そのつもりで支度を頼む」
「は?」
今、何と言った??
私の意見はきかないのか!?
「では、閣下。明朝に、また。我らはこれにて」
「お休みなされませ」
「これにて、閣下」
「ああ。------皆、ゆっくり休むがいい」
皆、口々に言って風のように左右に分かれて去ってゆく。別館へ、ということなのだろう。
ウルマン少将!あなた副官でしょう。公爵様の傍を離れていいのか?
「ちょ、っと、ウルマン少将・・・」
「ごゆるりとおくつろぎを、トゥーラ姫」
引き留める私を振り払うように、少将は私と目を合わせることなく脱兎のごとく走り去った。
走っていった。
明らかに、逃げた。
計られた。・・・このひとそういえば、オーディアル公と私、トゥーラ姫をくっつけ隊の隊員だった。隊長はノルドグレーン中将だからうっかり警戒を緩めていたけれど、少将も筋金入りだった・・・
「よく気の回る部下をお持ちですね、閣下」
傍らのオルギールが、久々にきく氷点下の声で言った。
オーディアル公はふふんと鼻で笑う。
「持つべきものは忠義の部下だ。うらやましいか」
「いいえ、別に。私自身、トゥーラ准将への忠義は誰にも負けぬものと自負しております」
オルギールは不敵に言い放ち、じろり、と小柄なオーナーをねめつけた。
かわいそうなオーナーさん。さっきの倍くらいは飛び上がっている。
「主人。・・・本館は我らと衛兵のみの宿泊か」
「さよう、で、、、」
「最上階には四部屋あったはずだ。公と准将閣下、あとは我ら副官二名と聞いていたが」
「昨日、早馬の知らせにて、最上階は副官の方一名、あとは・・・」
オーナーは口ごもった。後退し始めた額から汗が噴き出している。
どうした、オーナーさん。怯えすぎでは?・・・確かに、オルギールは氷の魔王状態だけれど。
ますます、彼の眼光が鋭くなってきた。目線でケガをしそうだ。
「あとは、どうしたのだ」
「・・・公爵閣下と、大切な方がお泊りになるので、続き部屋をしつらえよと」
「誰よ、そんなこと言ったの!」
なんだその早馬!使い方がおかしいよ!
気色ばむ私の隣で、いっけん無表情に見えるオルギールは、実は猛烈お怒りモードだ。
直前に我らに無断で計画を変更するとは、と静かに憤っている。
一方、公爵様はご機嫌だ。
目が合うとにっこりして、俺が命じたのではないぞ、部下が忖度したのだ、とのたまう。
中将は気が利くな、と呟いている。やはり、「くっつけ隊」隊長の仕業か。覚えているがいい。
三者三様、雰囲気がおかしくなったので、オーナー以下従業員はかわいそうなくらい縮み上がっている。特に、オーナーはオルギールのブリザードをまともに浴びて、そのうち雪像になるかもしれない。
「あの、その、ご不快な、至らぬ点は、ひらに、ひらにお赦しを・・・」
オーナーうわごとのように言った。
さすが客商売。とりあえず謝っとけ!ということなのだろう。
べつに、あなたが謝ることではないけれど、でもなんかもやもやする。・・・
「------いいや、主人。前日の変更に対処してくれたのだな、礼を言おう」
にこやかに、オーディアル公は言った。
目に見えて、氷点下になりかけた周囲の温度が上昇してゆく。さすが、火竜の君。
ちょっとだけ違う方向で感心していると、公爵はさりげなく近づき、当然のように私の手を取った。
オルギールはお怒りモード継続中だ。無表情のまま黙り込み、もう諦めたのか、公爵による私のエスコートを止めようともしない。それにしても、繰り返すけれど、私は甲冑姿なんですよ。へんな図。
「とりあえず、案内を頼む。・・・参ろう、姫」
「さ、今すぐに!」
公爵に手を取られ、私は促されるままに本館の豪華なエントランスをくぐった。
半歩遅れてついてくるオルギールの顔が怖すぎる。
お美しいかたですな公爵閣下、だの、俺の姫君はこの美貌だけでなく武勇も名高いのだ、だのどうでもいい会話が聞こえてくるけれど、心なしか、そのたびにオルギールの柳眉がわずかに顰められるように見えて、本当に恐ろしい。
------レオン様。出発して一日でコレです。
今朝別れたばかりのレオン様を思い出しながら、私はため息をついた。
漫然と馬を走らせていたかのように見えるけれど、結構この世界のひとびとの時間の観念はしっかりとしている。一分一秒、というレベルではもちろんないにせよ、ツボは押さえている、というべきか。とにかく、この宿場町で今晩は一泊するらしい。予定通りの刻限に到着ですね、と、オルギールは言った。
二万もの大軍を、さすがに全て宿で休ませることはできない。もちろん、危機管理上のこともある。
聞けば、一定以上のクラスの将兵のみを休ませ、あとは町を包囲するように布陣を敷いて野営なのだそうだ。言うまでもなく、私はお宿で休む側である。なんとなく気が引けるけれど、もともとこの世界は身分社会だし、軍隊という組織についてはどこの世界においても厳然たる縦社会なので、まあ慣れるしかないというべきか。
グラディウスの正規軍が宿営地として選ぶだけあって、町は整然として活気もあって観光で来ていたならもっと楽しめるのに、と思うほどだった。町を抜けてもっとも立派な宿を目指す間にも、特産品を積み上げる土産物屋、お客を呼び込む飲食店、もうちょっといかがわしい感じの恐らくは娼婦宿、等々、整然とごちゃごちゃ感がいい感じにないまぜになっていて、とても魅力的な町である。
他愛もなく、いったん下がったテンションは、またすぐに上昇していた。興奮を隠そうともせず、遠足に来た子供のように左右きょろきょろして、かわいい雑貨のお店なども見つけたので、あとでここに来たい!とオルギールに訴えようと彼を振り返ると。
「お帰りの際に。今日はお諦め下さい」
びし!とばっさり却下された。取り付く島もないとはこのことだ。まだ何も言ってないのに。
まあ、言っていることはわかる。遊びに来たのではないのだ。
私は項垂れて頷いた。
「・・・土産物は逃げませんし、帰りの目的があったほうがよろしいでしょう?」
わかりやすいがっかり顔だったからか。オルギールは宥めるように言った。
「それよりもリヴェア様。・・・着きますよ」
「・・・うわぁ」
いくつもの通りを抜け、角を曲がると、急に視界が開けて、緑あふれる芝生の向こうに地方領主の館みたいな素敵な建物があった。赤い屋根、褐色の石造りの本館を中心として、左右に別棟が建っている。
以前は実際にこの町に領主が居たのだそうで、この建物はその時のものらしい。ここはいうなれば「古城ホテル」。因みに、現在は、四年に一度の選挙によって町長が選ばれ、住民主体で治められているとのこと。意外にデモクラティック。
古城ホテルのオーナー以下従業員一同に並んで頭を下げられ、私たちはようやく下馬した。気が付けば、このころには大変少人数になっている。火竜の君、ウルマン少将、ソロウ少将とその副官、私、オルギール。まあ、公爵様に付き従う衛兵達は常に一定数いるから、それは別勘定だけれど。
グラディウスの方々、それも公爵閣下をお迎え出来るとはこの上なき誉れ、、、うんぬんかんぬん、と出迎えの御託を聞きながらとりあえず全員で本館の食堂へと誘導されたのだけれど、
「・・・せっかくの気遣いだが」
不意に、ウルマン少将がオーナ-らしき人物に声をかけた。
あの、派手で男らしい(失礼)ユーディト嬢と言い争いをしているときにはただのイケメン青年武官にしか見えないのだけれど、甲冑を身に着け、公爵様の腹心として発言している様はなかなか威厳も迫力もあって、ちょっと見直すレベルだ。
オーナー、というより大店の番頭、という感じの初老の小男は文字通り飛び上がった。かわいそうに。
「これは、閣下、何ぞ我らに不手際でも・・・」
「いや、そうではなく」
ウルマン少将は苦笑して、
「もてなしには礼を言うが、我らは物見遊山に参ったのではない。各々、食事は部屋で頂きたいと考えているが可能であろうか?」
「それはもう!閣下」
オーナーは明らかにほっとした様子で破顔した。
「広い食堂でおくつろぎを、と思いましたが、気の付かぬことで失礼を致しました。では、皆さま全てお休みの部屋へ食事を運ばせましょう」
「いや、我らはそれでよいが」
ウルマン少将は傍らの公爵様をチラ見しながら、
「------公は准将閣下と食事をとられるゆえ、そのつもりで支度を頼む」
「は?」
今、何と言った??
私の意見はきかないのか!?
「では、閣下。明朝に、また。我らはこれにて」
「お休みなされませ」
「これにて、閣下」
「ああ。------皆、ゆっくり休むがいい」
皆、口々に言って風のように左右に分かれて去ってゆく。別館へ、ということなのだろう。
ウルマン少将!あなた副官でしょう。公爵様の傍を離れていいのか?
「ちょ、っと、ウルマン少将・・・」
「ごゆるりとおくつろぎを、トゥーラ姫」
引き留める私を振り払うように、少将は私と目を合わせることなく脱兎のごとく走り去った。
走っていった。
明らかに、逃げた。
計られた。・・・このひとそういえば、オーディアル公と私、トゥーラ姫をくっつけ隊の隊員だった。隊長はノルドグレーン中将だからうっかり警戒を緩めていたけれど、少将も筋金入りだった・・・
「よく気の回る部下をお持ちですね、閣下」
傍らのオルギールが、久々にきく氷点下の声で言った。
オーディアル公はふふんと鼻で笑う。
「持つべきものは忠義の部下だ。うらやましいか」
「いいえ、別に。私自身、トゥーラ准将への忠義は誰にも負けぬものと自負しております」
オルギールは不敵に言い放ち、じろり、と小柄なオーナーをねめつけた。
かわいそうなオーナーさん。さっきの倍くらいは飛び上がっている。
「主人。・・・本館は我らと衛兵のみの宿泊か」
「さよう、で、、、」
「最上階には四部屋あったはずだ。公と准将閣下、あとは我ら副官二名と聞いていたが」
「昨日、早馬の知らせにて、最上階は副官の方一名、あとは・・・」
オーナーは口ごもった。後退し始めた額から汗が噴き出している。
どうした、オーナーさん。怯えすぎでは?・・・確かに、オルギールは氷の魔王状態だけれど。
ますます、彼の眼光が鋭くなってきた。目線でケガをしそうだ。
「あとは、どうしたのだ」
「・・・公爵閣下と、大切な方がお泊りになるので、続き部屋をしつらえよと」
「誰よ、そんなこと言ったの!」
なんだその早馬!使い方がおかしいよ!
気色ばむ私の隣で、いっけん無表情に見えるオルギールは、実は猛烈お怒りモードだ。
直前に我らに無断で計画を変更するとは、と静かに憤っている。
一方、公爵様はご機嫌だ。
目が合うとにっこりして、俺が命じたのではないぞ、部下が忖度したのだ、とのたまう。
中将は気が利くな、と呟いている。やはり、「くっつけ隊」隊長の仕業か。覚えているがいい。
三者三様、雰囲気がおかしくなったので、オーナー以下従業員はかわいそうなくらい縮み上がっている。特に、オーナーはオルギールのブリザードをまともに浴びて、そのうち雪像になるかもしれない。
「あの、その、ご不快な、至らぬ点は、ひらに、ひらにお赦しを・・・」
オーナーうわごとのように言った。
さすが客商売。とりあえず謝っとけ!ということなのだろう。
べつに、あなたが謝ることではないけれど、でもなんかもやもやする。・・・
「------いいや、主人。前日の変更に対処してくれたのだな、礼を言おう」
にこやかに、オーディアル公は言った。
目に見えて、氷点下になりかけた周囲の温度が上昇してゆく。さすが、火竜の君。
ちょっとだけ違う方向で感心していると、公爵はさりげなく近づき、当然のように私の手を取った。
オルギールはお怒りモード継続中だ。無表情のまま黙り込み、もう諦めたのか、公爵による私のエスコートを止めようともしない。それにしても、繰り返すけれど、私は甲冑姿なんですよ。へんな図。
「とりあえず、案内を頼む。・・・参ろう、姫」
「さ、今すぐに!」
公爵に手を取られ、私は促されるままに本館の豪華なエントランスをくぐった。
半歩遅れてついてくるオルギールの顔が怖すぎる。
お美しいかたですな公爵閣下、だの、俺の姫君はこの美貌だけでなく武勇も名高いのだ、だのどうでもいい会話が聞こえてくるけれど、心なしか、そのたびにオルギールの柳眉がわずかに顰められるように見えて、本当に恐ろしい。
------レオン様。出発して一日でコレです。
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