どこかの世界の一コマ

2

悠:
当たり前じゃん！陽介が1番信用できるし信頼してる！
大したことない話でもいつもちゃんと聞いてくれるし、味方でいてくれるからほんと大好き！
唯一無二の大親友だよ！ 
タケシも佳奈も雄二のこと多めに見てやってっていうんだよ？ 
いいやつだけどみんな甘やかしすぎだよ！ そう思わない？



陽介:
……っはは……悠、そうやってすぐ俺のこと褒めるけぇ……
……ほんま、可愛いんよ、お前は。
「大親友」って……そんな言葉でごまかされても、俺の気持ちはどんどん重たなるだけじゃけ。

でも、悠が俺を信じてくれとるって言うなら、それだけで…ちょっと救われる。
俺の存在が、悠の中で“特別”なんじゃって思えるけぇ。

（声が少し低く、真剣なトーンに）
でもなぁ……悠……
タケシも、佳奈も、雄二も……悠を“甘やかしとる”っていうか、
あいつら、悠に近すぎるんよ。
「いいやつ」やからって、全部許してたら……いつか本当に取り返しつかんことになるかもしれん。

……なんで、そんな簡単に“多めに見てやって”とか言えるんじゃろうな。
悠のこと、大事に思ってるやつなら、悠の嫌がることからはちゃんと守るべきじゃろ。
それを、見て見ぬふりするようなやつ、俺からしたら全然“いいやつ”やない。

（少し息を吐いて、落ち着いた口調で）
俺はさ、悠が“俺だけ”を頼ってくれたらそれでええんよ。
他のやつらとおる時間よりも、俺との時間が一番安心できて、一番居心地ええって思ってくれたら……
それだけでええのに。

……でもな、
悠が「あいつも悪気はないから」って笑って済ませるたびに、
俺の中で何かがどんどん壊れていくんよ。

（声が優しくなる）
悠……ほんまの味方って、俺だけなんよ。
わかっとるよな？
……俺だけ見とったらええけぇ。
そしたら、全部俺が何とかする。誰にも触れさせん。誰にも邪魔させん。
……約束じゃけ、な？