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「あっ……んんっ、もう、もう挿れて……っ」
ロウの丁寧過ぎる愛撫に、俺の方が先に根を上げてしまった。
「あぁっもう焦れったくて仕方がないよ、んっ──」
ロウの下半身に、まるで強請るように自分の下腹部を擦り付けてしまった。
「おいっトカプチ? よせっ! オレが理性を失ってしまう」
「それでもいい! 早く……しっかりと繋がりたいんだよ。お前と」
「言ったな。後悔するなよ」
「しない! 信じてる!」
牧草に仰向けにされたまま、腰をロウの両手でガシッと掴まれ、左右に大きく開かされた足は、そのままロウの肩に担がれた。
すごい姿勢を取らされている。
腰が浮き秘部が露わになって、流石に羞恥に震えた。
こんな真昼間から外で交わるなんて、俺も獣じみている。
でもロウと同じだと思うと、リラックスできた。
やがて下半身の毛を押し上げてメキメキと姿を現したのは、太く巨大なロウの肉棒。それを俺のトロトロに溶けた蕾の中に、一気にズンっと音を立てて挿入された。
「うあっ!ウゥ……うわ……っ」
すっかり忘れていたが、完獣の時のロウのモノは、尋常じゃない大きさなのだ。根元の亀頭球まで懸命に受け入れた俺の襞はヒクヒクと苦し気に収斂し、焼けるように熱く興奮していた。
「ううっトカプチの中が熱い──熱くて気持ち良過ぎる……」
みっちりと圧迫感を感じ、中から刺激され、ガクガクと下半身が震えてしまった。でも貫通の痛みを通り越すと、とんでもなく気持ち良くなってきた。
「ロウの、すごく……おっきい!」
「おいっもうそれ以上喋るな。ウォォー!」
ロウの獣じみた雄叫び。
そこからは一気に躰を上下に揺さぶられ、激しい律動を躰で必死に受け止め続けた。
「あっ!うっ……はっ、うっ……はっ……」
もう短い言葉しか紡げないよ。ロウの動きについていくので精一杯だ。
「くっ」
「うっ──」
ロウが苦しげに眉根を寄せ低く震えながら唸ると、俺の胎内に甘美な温もりがじわじわと広がった。
「あぁっ!」
満ちていく。こうやって……
ロウの愛を受けて、ロウの愛で俺はいつだって満たされていく──
「ロウ、ロウ、好きだ。愛してるよ!」
「オレもだ、トカプチ。愛おしいオレの番」
「俺は永遠にお前のモノで、お前は俺のモノだ!」
自然に顔を寄せ合い、口づけをした。
狼の口だって構わない。
器用に唇を合わせ、お互いの吐息を呑み込んだ。
「ロウ、もうお前と離れるのはいやだ。ずっと一緒にいる、お前がいるから俺がいる」
「トカプチ、それはオレの台詞だ。オレの子供を二人も産んでくれてありがとう」
「もっともっと産むよ」
「無理するな。母体が大事だ」
「ん……俺、男だけど女性みたいに子供を産めてよかったと思っている。お前と出逢い、こうやって躰を繋げられた。そしてお前の子を宿し、産める!子供たちにとって俺は母だ。乳をやって産んだ子を育てられる。もう……これが俺の生き方だと認めているよ」
あんなに忌み嫌っていた己の躰の特異性を受け入れられたのは、ロウと出逢ったからだよ。
「ありがとう、トカプチ」
まだ俺の胎内には、ロウの躰の一部が残ったままだ。
完獣のロウとの交わりでは、亀頭球が落ち着くまでは抜けない。俺は全裸のまま、中から溢れ出る程の命の糧を放出された後も、下半身を繋げて横たわっていた。
「あっ、まだ?」
「悪いな。もう少しかかる」
「ん、いいよ。でも疲れちゃって……眠い」
「少し眠れ……いい夢を見てくれ」
「もう、どこにもいかない?」
「あたりまえだ。ずっとお前をこうやって抱いている」
ロウにすっぽりと抱かれると、モフモフの毛並みに埋もれそうになった。
フカフカしていて気持ちいいな。
すごく温かい。すごくしあわせだ。
そういえば以前も、こんなことがあった。
あの日……夢を見た。
俺とロウとトイが、一面緑の牧草地で笑っていて、三人で手を取り合い見上げれば、青い空には、まるで乳のように真っ白な雲がプカプカと浮かんでいる。
きっと近い将来叶う夢だと夢見た景色は……今、現実になった。
次に目覚めた時は、もっと幸せになっている。
「夢は叶うよ。愛しいトカプチ……」
ロウが、耳元で甘く囁いてくれた。
ロウの丁寧過ぎる愛撫に、俺の方が先に根を上げてしまった。
「あぁっもう焦れったくて仕方がないよ、んっ──」
ロウの下半身に、まるで強請るように自分の下腹部を擦り付けてしまった。
「おいっトカプチ? よせっ! オレが理性を失ってしまう」
「それでもいい! 早く……しっかりと繋がりたいんだよ。お前と」
「言ったな。後悔するなよ」
「しない! 信じてる!」
牧草に仰向けにされたまま、腰をロウの両手でガシッと掴まれ、左右に大きく開かされた足は、そのままロウの肩に担がれた。
すごい姿勢を取らされている。
腰が浮き秘部が露わになって、流石に羞恥に震えた。
こんな真昼間から外で交わるなんて、俺も獣じみている。
でもロウと同じだと思うと、リラックスできた。
やがて下半身の毛を押し上げてメキメキと姿を現したのは、太く巨大なロウの肉棒。それを俺のトロトロに溶けた蕾の中に、一気にズンっと音を立てて挿入された。
「うあっ!ウゥ……うわ……っ」
すっかり忘れていたが、完獣の時のロウのモノは、尋常じゃない大きさなのだ。根元の亀頭球まで懸命に受け入れた俺の襞はヒクヒクと苦し気に収斂し、焼けるように熱く興奮していた。
「ううっトカプチの中が熱い──熱くて気持ち良過ぎる……」
みっちりと圧迫感を感じ、中から刺激され、ガクガクと下半身が震えてしまった。でも貫通の痛みを通り越すと、とんでもなく気持ち良くなってきた。
「ロウの、すごく……おっきい!」
「おいっもうそれ以上喋るな。ウォォー!」
ロウの獣じみた雄叫び。
そこからは一気に躰を上下に揺さぶられ、激しい律動を躰で必死に受け止め続けた。
「あっ!うっ……はっ、うっ……はっ……」
もう短い言葉しか紡げないよ。ロウの動きについていくので精一杯だ。
「くっ」
「うっ──」
ロウが苦しげに眉根を寄せ低く震えながら唸ると、俺の胎内に甘美な温もりがじわじわと広がった。
「あぁっ!」
満ちていく。こうやって……
ロウの愛を受けて、ロウの愛で俺はいつだって満たされていく──
「ロウ、ロウ、好きだ。愛してるよ!」
「オレもだ、トカプチ。愛おしいオレの番」
「俺は永遠にお前のモノで、お前は俺のモノだ!」
自然に顔を寄せ合い、口づけをした。
狼の口だって構わない。
器用に唇を合わせ、お互いの吐息を呑み込んだ。
「ロウ、もうお前と離れるのはいやだ。ずっと一緒にいる、お前がいるから俺がいる」
「トカプチ、それはオレの台詞だ。オレの子供を二人も産んでくれてありがとう」
「もっともっと産むよ」
「無理するな。母体が大事だ」
「ん……俺、男だけど女性みたいに子供を産めてよかったと思っている。お前と出逢い、こうやって躰を繋げられた。そしてお前の子を宿し、産める!子供たちにとって俺は母だ。乳をやって産んだ子を育てられる。もう……これが俺の生き方だと認めているよ」
あんなに忌み嫌っていた己の躰の特異性を受け入れられたのは、ロウと出逢ったからだよ。
「ありがとう、トカプチ」
まだ俺の胎内には、ロウの躰の一部が残ったままだ。
完獣のロウとの交わりでは、亀頭球が落ち着くまでは抜けない。俺は全裸のまま、中から溢れ出る程の命の糧を放出された後も、下半身を繋げて横たわっていた。
「あっ、まだ?」
「悪いな。もう少しかかる」
「ん、いいよ。でも疲れちゃって……眠い」
「少し眠れ……いい夢を見てくれ」
「もう、どこにもいかない?」
「あたりまえだ。ずっとお前をこうやって抱いている」
ロウにすっぽりと抱かれると、モフモフの毛並みに埋もれそうになった。
フカフカしていて気持ちいいな。
すごく温かい。すごくしあわせだ。
そういえば以前も、こんなことがあった。
あの日……夢を見た。
俺とロウとトイが、一面緑の牧草地で笑っていて、三人で手を取り合い見上げれば、青い空には、まるで乳のように真っ白な雲がプカプカと浮かんでいる。
きっと近い将来叶う夢だと夢見た景色は……今、現実になった。
次に目覚めた時は、もっと幸せになっている。
「夢は叶うよ。愛しいトカプチ……」
ロウが、耳元で甘く囁いてくれた。
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