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43 一休み

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ようやく見直し終わりました。このページの途中から新しいお話になります。
結局2ヶ月かかってしまいました。
今後は出来れば週2、最低でも週1更新めざします。
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   掲示板の様なものに張り紙してあった。

   午前中に剣、槍、弓、盾などの武器の扱いについての講習がある。
   ただ毎日というのではなく、講師がいる日という感じだ。
   早速明日は槍、明後日は片手剣があったので申し込んでみた。
   受付でギルドカードを見せると訝しげにみられた。まあ6級は中堅冒険者なんだが、そんな奴が今更武器の扱いを習うのかってことだろう。

   受付でギルドカードの提示をもとめられたが冒険者御用達な宿があった。『ミスリルの剣亭』と言う宿で冒険者が利用するだけあって従魔の入室OKだったのも良かったが風呂付きの部屋があるのが嬉しかった。まあ値段は結構高くて二人素泊まり一泊1000テナだ。子供料金は無いんだ。

   お風呂に入るには受付で【水の魔石】と【火の魔石】を買う様だが俺は魔法でお湯を作れるので必要ない。

【魔石】の使用法初お目見えだ。まあ魔法があるからきっとあると思っていたが。
   モンスターから採れる魔石は属性のあるものとないものがあって、属性のあるものに軽く魔力を流すと【水の魔石】なら水、【火の魔石】なら火が出るらしい。で、風呂桶に【水の魔石】で水を溜め、その中に【火の魔石】を放り込んでお湯にすると。
   微調整が難しそうだな。お金持ちはこの2つの魔石を組み込んだお湯の出る魔道具を使っているとか。
   魔道具か、どんなだかみてみたいな。
   
   部屋は二人部屋でベッドが2つ、結構柔らかい。
   小さなテーブルに椅子が2つ、壁際に作り付けのクローゼット。トイレは風呂の横に蓋つきの穴があって終わった後は柄杓で水を流すタイプだ。ムル村の宿と違って壺じゃ無いんだ。


「フブキ、お腹空いた」

   部屋に入ってあっちこっちみて回っているとルーナが袖を引っ張る。そういや昼過ぎてるな。

   ルーナは朝食後も特に代わりがないし、普通に食えそうなので部屋で臓物煮込みを食べることにした。
   当然温かいままだ。
   ルーナと俺は臓物煮込みとパン、ジライヤにワイルドボアの肉、ツナデにはテトポとビタンを出して昼飯にした。

「おいしー、フブキこれおいしーよ」

「そうか、おかわりいっぱいあるぞ」

   パクパクと頬張るルーナをみる。いっぱい食べれば早く大きくなると言うわけではないが・・・大きくなるんだろうか?普通の子供の成長速度で?それともレベルアップで?
   ふとそんなことを考えてしまった。





   腹もいっぱいになったし、午後からは街でもみて回るかなと思いつつ食休みをとっていると

『フブキ、ルーナが船漕いどる』

   言われて振り返るとルーナの頭がこっくりこっくり揺れている。椅子から落ちそうになって慌てて抱き止めたが起きそうに無い。

『マスター、再構成間もない肉体の連続活動時間は短いようです。休息が必要と思われます』

   お昼寝が必要と?まんま子供と考えた方がいいのか。ルーナを抱き上げベッドの掛布をめくりルーナを下ろして離れようとしたら袖がひっぱられる。
   ルーナの手がしっかり袖を掴んでいた。

「ん~」

   俺の袖を掴んだ手をそっと開かせると何かを探すように手が動く。ジライヤを手招きするとジライヤは身体を小型犬サイズにしてベッドに上がってきた。
   そっとルーナの横にうずくまるとルーナの手はしっかりジライヤに絡みついた。
   何か言いたげに俺の方を見るジライヤの頭を撫でてベッドを降りた。お守りは頼んだぞ。
   ツナデもジライヤの反対側に座った。

   俺はさっき買った荷物の整理でもするか。

   さて、ルーナの荷物だが、目覚めたら確認させよう。自分のものだって認識できるかわからないが、勝手に処分は出来ない。
   アイテムボックスからルーナの荷物を出しテーブルの足元に並べていく。せっかく作った防具だがサイズが合わないので持っていても邪魔になる。売れそうなら売ってしまってもいいが。

   俺の服は大分減った。ここまでの道中靴下とか下着は洗うより《コピー》で出せばいいとおもったからな。
   今はくつろぐ為に防具を外しベストを着ている。

   肉は道中食べたので在庫はない。キノコや野菜類も在庫は使い切った。携帯食も干しビタンが少し残っているぐらいだ。
   なので余った通学カバンにルーナの買った着替えを入れることにした。一応着替えを《記憶》しておく。
   肉を入れていたカバンはさすがに臭うので焼却した。

   皮も邪魔なので売ってしまうか。キラーグリズリーはコピーしてなかった。それどころじゃなかったからな。高く売れたからまあいいが。
   ラフレシアの花びらもブレードディアの角も売ってしまっていいだろう。ビッグベアの肉は売ってなかったがそのうち食うだろうから置いておくことにする。

   大八車は今のジライヤに合わせて後で《錬金術》で加工するか。

   サバイバル生活10点セットはワンポールテントの袋の中に色々突っ込まれていた。
   長持をコピーしてそこに色々突っ込んでみる。


01・行李
・ブレザー上下・カッターシャツ・ネクタイ・ジャージ上下・半袖体操着×2・上履き・フード付きコート・こげ茶のズボン・通学カバン(ルーナの着替え)
・ショルダーバッグ(筆箱、バインダーノート、下敷き、スマホ、ハンカチ、ティッシュ)

02・長持
・寸胴鍋、蓋・鍋・レードル・スキレット・フライパン・丼×2・シェラカップ×2・木製の皿大×2、中×2
・カトラリーセット(ナイフ、フォーク、スプーン)×2・サバイバルナイフ・ジライヤの皿・ツナデのコップ・調味料セット・空の弁当箱と箸箱・干しビタン×5・麻袋入りビッグベアの肉・

03・長持
・着火石2個・結界石4個・ランタン・シュラフ×2・ワンポールテント・毛布・入浴セット(桶・石鹸・タオル)
・魔石入り麻袋小・籠×6・荒縄・黒革袋(金貨入り)・大袋(元ブレザー)・麻袋・小袋×2

04・大八車

05・臓物煮込み鍋

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   こうすると結構空きができた。ならルーナの装備も邪魔にはならないかな。
   取り出しは個別でできるし、使用後はとりあえず収納して今みたいに時間のある時にまとめればいいだろう。

   メディカルポッドにMPをとられないしレベルが上がって総MP量200万近くあれば《コピー》して使い捨てにしても問題ない。バブリーだな、贅沢になったもんだ。まああまりこの世界の人に見せられないものは焼却しないといけないが、それも魔法でチャチャッとすむからな。

   背負い籠にブレードディアの皮、ホーンラビットの皮×5、グレーウルフの皮×4、ワイルドボアの皮、ビッグベアの皮、ブレードディアの角、小袋に入れたダークラフレシアの花弁を詰めた。

   ショルダーバックの中はこんな感じだ。
・サバイバルナイフ・十得ナイフ・タオル・ビタン水入りペットボトル×2・鉄銅銀貨入り革袋・麻袋・小袋

   なんだかんだとやってるうちに二時間ほど経った。どこからか鐘の音が聞こえる。
   多分時間を告げる鐘だろう。ムル村には無かったが大きな街にはあるんだろう。

   あまり気にして無かったがこの世界は自転公転周期とも地球と似ている。
   1日が24時間で1年が365日だ。
   ルーナ達ベルーガの獣族とテルテナの、というかラシアナ大陸を基とする人族では暦の数え方が違うようだ。

『イエス、マスター。人族の多くは《星暦》と言う星の位置で1ヶ月を60日1年を6ヶ月、年の初めの5日間を神節と呼び〈新しい年の訪れを神と共に祝う期間〉とする365を1年とします』

   と言うことだ。

   で、1日が12当分され地球で言う4時くらいが1日の始まりで〈1の刻〉とし、鐘が1回鳴る。早起きだよな。あとは2時間おきに〈2の刻〉〈3の刻〉と鐘の回数が増えていく。最終の鐘は〈8の刻〉の18時だ。早寝早起きな世界だよな。まあ灯をなるべく必要としない生活をするならそうだろう。日本だって電気が普及したから今の生活様式になったんだもんな。
   ちょっと前に6回鐘がなったから、今昼の2時過ぎだな。


   気配がしてベッドを振り返ると、ルーナがむくりと起き上がり、目をコシコシこする。

「起きたか」

   ずるずるとベッドからずり下がると、トトトっとドアに向かって走り出す。なんだ?
   浴室のドアがバタンと閉まった。

「あ、トイレか」

   ジライヤ達もベッドから降りて俺の足元に来る。
   ショルダーバックからビタン水を取り出し魔法で冷やしているとツナデがテーブルに乗ってきたのでツナデのコップにビタン水を注ぐ。ジライヤには魔法で

   しばらくすると濡れた手を所在なさげにブラブラさせて出てきた。ショルダーバックからタオルを取り出しルーナを手招きする。タオルの次にビタン水を冷やしてから蓋を開けルーナに渡すと、ぐびぐび、プハーっと一気飲みした。

「冷たいとおいしいね」

   言いながら足元の荷物を見てちょっと考える。

「……コレ、ルーナの荷物?」

「判るか」

「わかるって言うより、そんな気がする…みたいな?」

   明確な記憶ではないようだ。ここまでの道中少し話をしたが、としての記憶はあるようで無く、無いようである。言っててわけわからんな。

   例えば、自分が豹獣族でベルーガの出身であるのはわかるが、リト村での記憶が無い。家族は母親と弟がいる事は覚えているが二人と過ごした記憶が無い。俺の事は〈フブキ〉と認識できるがダークラフレシアとそれにまつわる一連の記憶が無い。
   まあ、中途半端な記憶喪失だ。

   で、荷物だが自分の物と言うのはわかるがどうやって手に入れたかの記憶はなく中身も覚えてないと。
   要る物と要らない物、使える物と使えない物に分ける為、テーブルの上に出していく。





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今更ですが時間と暦について書いて見ました。
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