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30 ツナデ進化◇

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30と32を合わせて修正した話になっています。

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 夕飯まで少し時間があるのでツナデのステータスを確認しよう。ベッドの上に胡坐をかくとジライヤが俺の太腿に頭を乗せてきたので耳のあたりを掻いてやる。
   ツナデは反対の太腿の上にちょこんと座る。


【進化先】
               フォレストマンキー
                  ↓           ↓
 リトルマンキー    フォレスティンパンジー



   ツナデの進化先はリトルマンキーとフォレスティンパンジーか。

『リトルマンキーはMRモンスターランク・Dになります。フォレストマンキーの上位種で全体的にステータスが上昇する他、新たに風魔法を収得出来ます。
   フォレスティンパンジーはMR・EでSTR(筋力)DEF(防御力)が高くDEX(器用さ)  AGI(敏捷性)  MND(精神力)  が現状より低いタイプです』

   ツナデはMR・Fじゃなかったっけ?2段階MRが上がるのか。従魔になったらステータスにMR出ないんだよな。

『マスター、ツナデがMR・Fだったのは幼体だったからで成体のフォレストマンキーはMR・Eです』

 言われてみればジライヤも確か最初MR・Fだったが母親はMR・Eだったしな。
 二匹とも従魔にした時点で種族から『幼体』は表示されていないがレベルが上がってそれなりに大きくなったし、もう『幼体』じゃないんだろう。

   フォレスティンパンジーは物理攻撃力は上がるが素早さなどは低いのか。
   俺としてはリトルマンキーのリトルに期待したい。いや、ツナデが選ぶならどっちでもいいんだ。
   
「ツナデ、レベルが上がって進化出来るようになったんだがどうする?ジライヤの時はブラックウルフからハイブラックウルフになったんだが。そのまま、フォレストマンキーのままでもいいし」

『ウチ、ツヨナッテ、フブキノヤクニタチタイ』

   ツナデはチラリとジライヤを見てからはっきりと答えた。
   俺はツナデの頭を撫で、進化先の種族特徴を伝える。

『りとるまんきーノホウ、オソイノハイヤヤ』

   フォレスティンパンジーはAGIが下がるからな。

「じゃあ《リトルマンキーに進化》だな」

   あ、しまった、言っちゃったよ。ツナデがまばゆい光に包まれる。
   ジライヤが前脚で顔を隠して光を遮っている。
   膝の上の重みが増し、光が治るとツナデは人間の赤ん坊サイズになっていた。

『う、く、苦しい』

   ヤベ、リボンが!
   慌ててリボンを解くとツナデが大きく息を吸う。
   今度からどっちかが進化する時、首回りのものは必ず外しておこう。
   呼吸が落ち着いてふと俺の方を見上げるツナデ。その後、ジライヤを見てまた俺を見る。
   なんか可愛いぞツナデ。

『なんや、フブキもジライヤも小さあなってへんか?』

『……ツナデが大きくなった』

   ジライヤに言われてツナデは自分のあちこちを触ったり見たりする。

『ほんまや、大きゅうなっとる』

   ツナデのステータスを確認する。


名前   ツナデ
年齢   0歳
種族   リトルマンキーの特異体
レベル   1
職業   フブキの従魔

HP:330/330(300+30)
MP:660/660(600+60)

STR(筋力)    330(300+30)
DEF(防御力) 330(300+30)
VIT(生命力)   330(300+30)
DEX(器用さ)   550(500+50)
AGI(敏捷性)   385(350+35)
MND(精神力)   550(500+50)
INT(知力)      330(300+30)
LUK(幸運)      220(200+20)


【【称号スキル】
《言語理解LV1→2》《意思疎通LV1→2》《パラメーター加算LV1》《取得経験値補正LV1》《取得経験値シェアLVMAX》

【補助スキル】
《木登りLV3→5》《跳躍LV2→3》《巻きつき[New]LV1》

【戦闘スキル】
《引っ掻きLV2→3》《噛みつきLV2》

【魔法スキル】
《木魔法LV3→4》《水魔法LV1→2》《地魔法LV1→2》《風魔法[New]LV1》

【称号】
異世界より召喚されし者フブキの従魔






   特異体なのは変わらないのか。ステータスが結構上がっているがジライヤの時ほどじゃないな、ランクの関係かな。
   スキルの《巻きつき》ってなんだ?

『長い尾を木の枝などに巻きつけぶら下がることが可能です。レベル上昇により支えられる重量が増加します』

   ・・・なんか猿っぽいスキルだ。ツナデを見るとかなり尾が長くなっている。
   両脇に手を差し込み抱き上げてみた。

「お、結構重いな」

   ツナデが顔をしかめると、顔面を尾でペチンと叩かれた。

『女の子に対して失礼や』

「ごめん、ごめん」

   一旦下に降ろしリボンを結び直す。前は少し長めでひらひらしていたが、今度は蝶々結びできっちりだった。今後に備えて別の赤いリボン用意しておくか。

 じゃあルーナに声をかけて食堂に行くか。隣の部屋をノックする。

「ルーナ、食事に行こう」

「はい、今行きます」

 返事の後に扉が開きルーナが出てきた。

「あ、れ?ツナデちゃんが…」

 ツナデは今俺の後頭部にしがみついて俺の頭の上に頭を乗せている状態だ。もうベストの中には入れないサイズなんでな。腕にしがみついたり肩に乗ってみたりしたが後頭部が収まりがいいみたいだ。
 俺としては振り向いたりしにくいのだが。重さは特に負担にはなってない。


「ああ、レベルが上がるとでかくなるんだ。ジライヤだってついこの前までこれくらいだったんだぜ」

 手でチワワサイズを表現してみる。テイマーによる従魔の進化が一般知識として知られているのかどうかわからないのでここは話さずにおく。

「言われてみれば、ジライヤちゃんも初めて会った時より大きいですものね」

 ルーナは割と単純だと思う。他もそう思ってくれるといいが。

「じゃあ食堂に行こう、親父さんがブレードディアを調理してくれるらしい」




 
   食堂へ降りると俺たちを見つけた親父が声をかけてきた。

「おう、きたか。ちょっと待ってろ、肉を焼いてやる」

   食堂の親父はジライヤに肉と内臓を小さく刻んだもの、ツナデには蒸しテトポを出してくれた。ただツナデを二度見して首をひねりながら厨房に戻りテトポを二つに増やしてくれた。

   しばらく後、熱々のステーキが目の前に置かれる。俺の肉の方がルーナの倍はありそうだ。
   食えるかな?

「今日はブレードディアの肉で、明日はワイルドボアの内臓煮込みを作ってくれるって」

「ワイルドボアの内臓煮込みは美味しいですからね、明日が楽しみです」

   俺はメニューをルーナに教える。

「明後日の朝、武具を受け取ったらその足でここを出ようと思う、上手いなステーキ。俺の作ったのと同じ材料とは思えん。で、ルーナもそれでいいか?」

「はい、テルテナ国に行くまでにチェデという村とツルトと言う村を通りますが、はむはむ・・・美味しいです、このステーキ。ムグムグ、ごっくん。私達の脚じゃ、チェデ村まで一日で行けると思いますよ」

   食事をしながら今後のことを相談していると、入り口から客が数人入ってきた。

   宿泊客以外も食事に来るので別に珍しくはない。

「よお、兄ちゃん」

   俺の肩をポンと叩いて挨拶をしてきた男がいた。

「確かギルド職員の…」

「おう、ジコって言うんだ。つーかワイルドボアの内臓煮込みじゃねえのか?ここの親父の得意料理だから楽しみにしてきたんだが」

「ああ、それは明日だ、今日はブレードディアのステーキだ」

「おお、そいつぁいい、酒が進むわ、しかし楽しみが明日に伸びたな」

   それだけ言ってジコと名乗った男は連れのいるテーブルに戻って言った。
   何だったんだろう?
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