転生先では幸せになります

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幼少期 旅立ち編(前)

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今日は待ちに待ったCランク昇級試験
私は今、アルクと2人でギルドに来ていた。

「こんにちは。今日はCランク昇級試験に受けに来ました。」

「こんにちは。以前話した通り、試験官に今日ギルドに来てもらう事になっています。そろそろ到着すると思うのですが…」

「お待たせしました、試験官のクラークです」

「「クラークさん⁈」」

ついアルクと声が重なる。

「はい、お二人とも久しぶりです」

「皆さん、お知り合いでしたか。では、話が早いですね。今回、アーシェンリファーさんとアルクさんのCランク昇級試験には、このクラークさんが試験官を受けてくれる事になりました!ご存知かもしれませんが、クラークさんは炎魔法のスペシャリストです。」

「お2人がCランク試験を受けられると聞いて、つい試験官に立候補してしまいました。」

「そうだったんですか!ありがとうございます!」

アルクが元気にお礼を言った。
まさかまたSランク冒険者に試験官をやって貰えるとは。

「では、ランク昇級試験についてご説明をさせて頂きますね、今回の試験内容はリザードマンの「待って貰えるかい?」」

受付の言葉をクラークが遮る。

「今回は僕もいる事ですし、僕宛の緊急依頼に同行して、問題がなければ試験合格、でどうだい?」

「⁈クラークさん、それはどうかと…ただでさえ試験内容の変更は特例なのに…しかも彼らはまだ子供です。」

「彼らはまだ幼いかもしれないですが、とても優秀です。それに、この依頼の依頼者
はこの2人なんだろう?丁度いいじゃないか」

「いや、しかし…」

クラークと受付の人で話が進んでいく。

(Sランク冒険者への緊急依頼ってなんだろう…)

アルクも同じ事を考えているのか、不思議そうな顔をして話をしている2人の様子を見ていた。

「確かに、僕との合同依頼とはいえ、本来の昇級試験より難しい事は分かっている。だから、この依頼が上手く行った場合、次のランクの昇級タイミングを早めるって言うのはどうだい?」

「そんな事、僕1人で決めれるわけないじゃないですか⁉︎」
これだから、ハイランク冒険者は…

と受付の男性が言葉を吐いた。

「ね?2人もその方がやりがいがあるよね?」

急に話を振られて少し驚いたが確かにBランクの昇級の話しが通常より早く来るのは助かる。

「確かに良い話のように聞こえますが、クラークが受けるって言うのが気になります。しかも私たちが依頼者だなんて、どんな依頼ですか?」

「あれ?覚えてない?盗賊稼業に手を出しているBランク冒険者のラインハルトの捕縛だけど?」

「「あっ⁉︎」」

アルクと同時に声が出た。

言われてみれば先日ギルドに盗賊の捕縛の依頼をしていた。

(やっぱり、ラインハルトはBランク冒険者だったんだ…どうりで強いわけだ。)

「あの野郎Bランク冒険者だったのかよ⁉︎」

アルクが驚いているが無理もない。私自身もラインハルトは強いだろうと考えてはいたが、まさか冒険者だったとは予想していなかった。冒険者の場合盗賊稼業はギルドのルール違反となる。捕獲された時点で冒険者の資格を剥奪されるだろう。

(そりゃ私達を生かしておけないよね)

「そうなんです、ただの盗賊ならA、Bランクの冒険者に依頼をする事もありますが、今回はBランク冒険者が相手です。さらにお二人の話しだと殺人もしているとか。その為、僕がこの依頼を受ける事になりました。で、リクドウの街に来た所丁度2人が昇級試験を受けたいと話があったと聞きましたので、また僕が立候補しました」

「そうだったんですね」

「俺、あいつら捕まえたいです!」

「お、良いお返事ですね」

アルクはやる気であった
私としてもラインハルトは危険人物である以上このままには出来ないとは思っていた。自分の力をつけるためにも、今回のクラークへの同行は丁度良かったのかもしれない。

「わかりました、私達、その依頼、同行させて頂きます!」

「それは良かったです、では後はギルドが承認してくれるだけなのですが…」

クラークはいつも通りの笑顔で受付に詰め寄る。

「いやっ、ですから僕1人で決められる話じゃありません!」

完全に対応に困っていた。

「仕方ありませんね、今回はこちら側が依頼を頼んでいる以上、上席に打診してきます。申し訳ないですが、そのままお待ち下さい」

そう言うもの受付の男性がその場を後にする。

「大丈夫ですかね?あれ」

「大丈夫ですよ、ここのギルドマスターとは少し仲良しなんです」

「そうなんですね、流石クラークさんです!」

アルクはもう瞳をキラキラさせながら純粋に返事をする。

「誰が仲良しだ、この大馬鹿野郎」

後ろから威圧的な声が聞こえてきた。

「あぁ、随分早かったですね?僕たち、もう行ってもいいですかぁ?」

クラークがマイペースに言葉を発するが私が声の主を確認すると屈強な体格をした男性が顔に青筋を立てていた。

「悪いが、コイツ借りるぞ」

「えぇ…痛いですよ」

「黙ってついて来い、この野郎」

クラークさんが男性に連行されて行った。

「はぁ…すみませんが、今ギルドマスターと話をして貰いますのでもう少しお待ちくだい」

受付の男性がいつの間にか戻ってきており、顔が疲弊していた。

「えっと…なんかすみません」

「いえ、元はといえばクラークさんが無茶な事を言うからです…気にしないでください」

「まぁ、クラークさんが戻ってくるまで待ってようぜ?」

「そうだね」

アルクとクラークさんを待つ事にした。


しばらくするとクラークさんとギルドマスターが戻っていた。

「いやぁ…2人共お待たせして申し訳ないです、このおじさんが少々うるさくてですね」

「誰がおじさんだ‼︎この野郎‼︎」

クラークが笑顔で毒を吐き、ギルドマスターがクラーク頭を殴る。

「はぁ…まぁいい。ただし、餓鬼どもを死なせんじゃねぇぞ?」

「大丈夫ですよ~、2人共こう見えてしっかりしてるんですから」

「そう言う問題じゃねぇだろ、魔物の討伐と人間の捕縛は訳が違げぇだろうが」

「あはは~」

ギルドマスターは一見怖そうな見た目をしているが、案外まともな人なのかもしれない。

「あの…勝手な事を言ってすみません。」

「まぁこの馬鹿が言い出した事だ、気にするな。ただ、今回は失敗してもペナルティは出せねぇでやるから無理すんじゃねぇぞ?」

「え…でもそれって…」

「いいんだよ、ペナルティはそこの馬鹿に持たせる。それに命がありゃ昇級試験なんざいくらでも受けられる。そうだろう?」

「…はい!ありがとうございます!」

ギルドマスターは私の言葉に満足したのか私の頭に手を置きポンポンとする。

「おい!悪いが昇級試験の受理とコイツへの指名依頼を受理してくれ、俺はもう戻る」

「は、はい!」

ギルドマスターが受付から離れて行った。
受付の男性がギルドマスターの指示に従い手続きをしてくれた。

「お待たせ致しました、ではマスターの了解を貰えましたので、クラークさんの盗賊の捕縛依頼と、アーシェンリファーさんとアルクさんのCランク昇級試験を受理します。依頼の期限はクラークさんの依頼に合わせて3ヶ月とさせて頂きます。では、よろしくお願いします」

「「はい!」」

「では、2人は準備をしてくれたと思いますが、今回依頼内容が変わりましたので、改めて準備をした方がいいでしょう。ですので、明日の朝から盗賊の村に向かいましょう。ギルドが手配している馬車を使って行きますので、盗賊の村までは3週間といったところでしょうかね」

「わかりました!明日からよろしくお願いします」

2人でクラークに頭を下げる。

「はい、明日は朝の8時にギルドの前で集合です。よろしくお願いします」

「「はい」」

ギルドでの要件が終わったため、クラークはギルドから出ていく。

「アルク、私達も行こっか」

「だな、明日の準備もあるし、今日は早く休むか」

「そうだね!でも、お腹空いたからなんか美味しい物食べたい!」

「だな!俺も腹減った!」



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