しげき君とせじま様2

10限目 倫理

しげき君とせじま様2　10限目　倫理

　春も終わりを告げようとする頃、滋樹は朝食を食べながら、最近のことを考えていた。

「うーん。やっぱり、何度も意識を失っているから、麗華先生に変身しているかも
　しれないな。スマホで意識を失う前の自分を撮影しておこうかな。」

滋樹は対策を考えながら、朝食を済ませるのであった。その後、自宅を出ると高校へと
向かうのであった。そして、高校に登校すると、友達とあいさつするのであった。

「おはよう。優二。剛。」

「おはよう。滋樹。今日もいい天気だね。」

「おはよう。滋樹。我が友よ。そう言えば、最近何か悩み事でもあるのか。」

剛があいさつをしてくると、滋樹に悩み事でもあるのかと鋭く聞いてくるのであった。
滋樹は剛の鋭い質問で驚くのであったが、作り笑いでごまかすのであった。

「剛、どうしたんだよ。特に悩み事なんてないよ。最近、テニス部に入ったばかりで
　まだ慣れていないだけだよ。」

「そうか。俺の気のせいか。まあ、困ったことがあれば、俺に相談してくれよ。」

剛はそう言うと自分の席に戻るのであった。滋樹も自分の席に座ると朝の授業の
準備に入るのであった。朝の最初の授業は倫理であった。教師が来ると授業が
始まるのであった。

「それでは、授業を開始します。今日はギリシャ思想のソクラテスに関してです。」

授業が始まると滋樹は教師の説明に耳を傾けるのであった。そして、授業が中盤に
なる頃には、滋樹も内容が少し難しいと感じていた。

「ふぅー。なかなか難しいね。高校から初めて習う教科だからね。」

「プシュー。な、なんてことだ。さっぱりわからん。」

近くでは、剛が倫理の授業をほぼ理解できずにおり、ちんぷんかんぷんな様子であった。
授業が終わる頃には剛は完全に打ちひしがれた様子になっていた。

「朝一から何て授業だったんだ。もう俺は1日中、グロッキーな状態で後の授業を
　受けなければならない。ついてないぜ。」

「剛は深刻すぎるよ。ほら、切り替えて、次の授業を受けようよ。」

滋樹はモチベーションを落としまくっていた剛を懸命に励ますのであった。剛も気を
取り戻して、なんとか次の授業を受けようとするのであった。そして、時間が過ぎて
放課後になると剛はなんとか1日の授業を受け終わるのであった。

「お、終わった。なんとか、授業を受け切ったぞ。」

「お疲れ。剛。よくがんばったよ。」

滋樹は剛を褒め称えるのであった。剛は疲れた様子で机の上で頭を抱える形で休憩を
しながら、あることを呟くのであった。

「はあ。こんな時、この間みたいに麗華先生が来てくれて、倫理の授業を個人レッスンして
　くれれば助かるんだがな。」

「えっ。この間みたいにって、どういうことだよ。」

剛のさりげない一言に滋樹はすぐに質問をするのだが、そのとき、滋樹の体に異変が生じるのであった。

「ドクン。」

「う、どうしたのかな。胸が少しドキッとしたけど。」

滋樹は胸の動悸を感じるのであった。そして、徐々に体が熱くなるのを感じ始めた。

「ドクン。」

「まただ。胸がドキッとしたぞ。それに体が熱いような。」

滋樹は胸の動悸と体の熱さを感じ取るのであった。

「体調がおかしいな。剛、さっきのことはあとで聞くよ。じゃあね。」

「お、おう、じゃあな。」

滋樹は嫌な予感がして、カバンを持って、教室を出るのであった。滋樹は移動しながら、
体の異変を調べていくのであった。

「こ、股間は。大丈夫みたいだ。大きくなってないや。でも、すごく気になるな。」

滋樹は股間のイチモツが膨張していないことを確認すると安心するのであった。しかし、
滋樹の胸の動悸は収まらずに続き、体もさらに熱くなっていくのであった。

「ドクン。」

「念のために、収まるまで、近くで隠れておこう。」

滋樹はそう言うと更衣室へ入っていくのであった。