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絶対に許すことは出来ません
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「これは…いいわけでしかないけど、巷にオールエドリレットの子孫だと言う者と同じで、何かあったら対処すればいいと思っていたの。もっと早く対処すべきだったわ、ごめんなさい」
オーバンは自分の下した判断を、間違えたと項垂れていた。
「王妃陛下を責める気持ちはありません。言い出したのはあの娘なのでしょう?関わりたくない気持ちは分かりますわ、でも許せません」
「ああ、勿論だ。学園からもトドック男爵家に、令嬢教育を受けていないのではないかと、連絡を入れて貰っているところだ」
「令嬢教育を受けていない?」
ヨルレアンは眉間に皺を寄せ、首を傾けた。
「嫌なことを思い出させるようだが、エルドールが理不尽にヨルレアン嬢を叱った時、腕を持ったのだろう?」
「ああ、ありましたわね」
「あのようなことを、他の令息、異性にだけ行っているのだよ。だから、エルドールも、カイロスなんかも、距離を取るようにしているような状態なんだ」
「まあ、そんなことに?」
あのような令嬢は好ましいとされているのではないかと思っていたが、そうではなかったことにヨルレアンも驚いた。
「しかも、なぜかエルドールに何度も、手伝うことはないかと、執拗に言って来るようで、今は教師が創立記念誌の資料をまとめるように指示を出している」
「まあ!まさか、殿下が解読をしたと思っているのですか?」
解読を公表をしていないことから、トドック男爵令嬢の口振りからも解読をした者を知らないことは確かであった。
知っていたら、解読した本人に言っていることになる。
「おそらくそういうことだろう」
「どこに接点があるのかと、おかしいと思っておりましたの」
デザールおじ様がトドック男爵令嬢に会うことも、ヨルレアンも学園で僅かに話した程度、ならばどこに解読との接点があったのかと思っていた。
学園長か、新聞社、後は解読関係に縁者がいるのかと考えていた。
「エルドールのメモを見て、なぜかヴァイオリンに資料を持って来たそうだ」
「ヴァイオリン?」
「ああ、エルドールも意味が分からず、気味が悪いと言っていた。その後で、先程の噂が下位貴族であったそうだ。その発端が、トドック男爵令嬢であった。儂らも確認を取り、噂も既に誰もしていない」
エルドールから聞いて、既に調査部を念のために動かしていた。
確かに下位貴族で、多少噂にはなっていたが、何かが動くようなことはなく、あったとすればオマリーへの子爵家からの縁談だったが、それもなくなっていた。
「ではあの娘だけが言っていたのですね」
「ああ、意図的なのか、伝える機会がなかったのか、高位貴族やエルドールには言うようなことはなかったのだが…」
寄りにもよって、当人に言うなどと愚かにもほどがある。いや、愚かだから、今こんなことになっているのである。
「ヨルレアン嬢には今更にはなってしまうが、トドック男爵と当人を呼び出し、罰を与える」
「ええ、トドック男爵令嬢にも、ご両親に伝える様に話して置きましたわ。私も同席させて貰ってもよろしいですか?」
「儂らは構わないが」
「私がいた方が、話が早いでしょう」
同時に罪も重くなるが、そもそもオマリー・トドックは怒らせてはならない人間を怒らせたのだ。
学園にいたエルドールは、慌てた様子の従者から話を聞いていた。
「え?」
「オズラール公爵令嬢が王宮にいらっしゃいます」
「何があった?」
「そこまでは分かりませんが、両陛下と話をされています」
「わ、分かった。すぐに戻ろう」
「はい」
エルドールは何も身に覚えはなかったが、何の話だろうかと嫌な予感がして、急いで戻った。
オマリーは意味が分からないまま、どうしたらいいのかとしばらく考え、エルドールを頼ろうと思ったが、既に慌てて帰って行った後であった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メリークリスマス!
本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は17時にもう1話、投稿させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
オーバンは自分の下した判断を、間違えたと項垂れていた。
「王妃陛下を責める気持ちはありません。言い出したのはあの娘なのでしょう?関わりたくない気持ちは分かりますわ、でも許せません」
「ああ、勿論だ。学園からもトドック男爵家に、令嬢教育を受けていないのではないかと、連絡を入れて貰っているところだ」
「令嬢教育を受けていない?」
ヨルレアンは眉間に皺を寄せ、首を傾けた。
「嫌なことを思い出させるようだが、エルドールが理不尽にヨルレアン嬢を叱った時、腕を持ったのだろう?」
「ああ、ありましたわね」
「あのようなことを、他の令息、異性にだけ行っているのだよ。だから、エルドールも、カイロスなんかも、距離を取るようにしているような状態なんだ」
「まあ、そんなことに?」
あのような令嬢は好ましいとされているのではないかと思っていたが、そうではなかったことにヨルレアンも驚いた。
「しかも、なぜかエルドールに何度も、手伝うことはないかと、執拗に言って来るようで、今は教師が創立記念誌の資料をまとめるように指示を出している」
「まあ!まさか、殿下が解読をしたと思っているのですか?」
解読を公表をしていないことから、トドック男爵令嬢の口振りからも解読をした者を知らないことは確かであった。
知っていたら、解読した本人に言っていることになる。
「おそらくそういうことだろう」
「どこに接点があるのかと、おかしいと思っておりましたの」
デザールおじ様がトドック男爵令嬢に会うことも、ヨルレアンも学園で僅かに話した程度、ならばどこに解読との接点があったのかと思っていた。
学園長か、新聞社、後は解読関係に縁者がいるのかと考えていた。
「エルドールのメモを見て、なぜかヴァイオリンに資料を持って来たそうだ」
「ヴァイオリン?」
「ああ、エルドールも意味が分からず、気味が悪いと言っていた。その後で、先程の噂が下位貴族であったそうだ。その発端が、トドック男爵令嬢であった。儂らも確認を取り、噂も既に誰もしていない」
エルドールから聞いて、既に調査部を念のために動かしていた。
確かに下位貴族で、多少噂にはなっていたが、何かが動くようなことはなく、あったとすればオマリーへの子爵家からの縁談だったが、それもなくなっていた。
「ではあの娘だけが言っていたのですね」
「ああ、意図的なのか、伝える機会がなかったのか、高位貴族やエルドールには言うようなことはなかったのだが…」
寄りにもよって、当人に言うなどと愚かにもほどがある。いや、愚かだから、今こんなことになっているのである。
「ヨルレアン嬢には今更にはなってしまうが、トドック男爵と当人を呼び出し、罰を与える」
「ええ、トドック男爵令嬢にも、ご両親に伝える様に話して置きましたわ。私も同席させて貰ってもよろしいですか?」
「儂らは構わないが」
「私がいた方が、話が早いでしょう」
同時に罪も重くなるが、そもそもオマリー・トドックは怒らせてはならない人間を怒らせたのだ。
学園にいたエルドールは、慌てた様子の従者から話を聞いていた。
「え?」
「オズラール公爵令嬢が王宮にいらっしゃいます」
「何があった?」
「そこまでは分かりませんが、両陛下と話をされています」
「わ、分かった。すぐに戻ろう」
「はい」
エルドールは何も身に覚えはなかったが、何の話だろうかと嫌な予感がして、急いで戻った。
オマリーは意味が分からないまま、どうしたらいいのかとしばらく考え、エルドールを頼ろうと思ったが、既に慌てて帰って行った後であった。
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メリークリスマス!
本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は17時にもう1話、投稿させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
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