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話が違う
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ミソオは口振りからも分かるように、小さな世界で、大事に育てられ、まっすぐに自分は特別なのだと思い、他国でも通用すると信じていた。
それでも、コーランド王国に失礼のないように、両陛下は厳しい方だと、両親から何度も言われ、外交大臣もお目付け役として同行していた。
「まあ、話が違いますわね。要望をお伺いした上で、再度、陛下とも検討しなければいけませんわ。ポーラ、メモを取ってくれる?」
「はい!」
オーバンはわざとらしいほど、驚いた声を上げ、侍女であるポーラにメモを取るように指示を出した。
ポーラは素早く手帳とペンを取り出して、素早く構えた。
「いえ、王妃陛下。そうではなく」
「そうではないとは、どういう意味ですか?王太子殿下が、おっしゃられた言葉ですよ?誰かに言わされたとでもおっしゃるの?」
「い、いえ…」
さすがに鋭い目つきの王妃に言われ、たじろいでしまい、外交大臣も横で小さく首を横に振っている。
「では、お約束通りにカリキュラム通りに進めさせていただきます。それ以上のことは、こちらでは対応は出来ません」
学園長が答え、オーバンはポーラにもういいわと告げていた。
「だ、だが、アリナは役に立つ。多くの知識を得て欲しいのだ」
ミソオが必死になっていたのは、アリナに頼りになるところを見せたくて、コーランド王国はこちらに便宜を図ってくれるはずだと、伝えていたのである。
「それをどうして、我々が行わなければならないのでしょうか?そちらでお雇いになって、学ばせるなりすればよろしいのではありませんか?」
「ええ、私もそう聞いておりますわ。そちらは短期留学にいらしたのでしょう?それとも、違うのかしら?」
聖女であるとはミソオは話していたが、そのことについては一切、オーバンも学園長も追及する気もなく、聞き流していた。
「でも!そちらも手伝うこともあるかもしれないのですよ?」
大臣は必死でミソオの裾を引っ張ったが、何だと分かっていない様子であった。
「もう一度、伺いますが、短期留学ではないということですか?」
「ですから、アリナは聖女なのです!特別な人間なのです!」
「ますます、お話が違いますね。こちらが受け入れたのは短期留学のみですよ?国王陛下夫妻に問い合わせた方が良さそうね」
オーバンと学園長は、顔を向き合わせて、頷き合った。
「お待ちください、短期留学であっております。カリキュラムのままで問題ございません!両陛下には私からお伝えいたします」
このままではいけないと、声を上げたのは、外交大臣であった。
「あらそう?」
「はい、必ずお伝えいたしますので、無礼をどうかお許しください」
「おい」
ミソオは両親からも、くれぐれも大臣の言うことを聞くように言われていたのに、すっかり忘れて、大臣を怒鳴った。
「おい?私に言ったの?」
「いっ、いえ、王妃陛下に言ったわけでは」
ミソオは再びオーバンの鋭い視線に焦ったが、大臣は護衛に目配せをして、ミソオに行きましょう、留学が取り消されたらどうするのですかと耳元で厳しく伝えて、無理矢理立たせた。
「失礼しました!すぐにお暇いたします。申し訳ございませんでした」
素早いスピードで大臣は撤収し、ミソオは大臣に注意され、ルスデン王国に帰った後も、両親に叱られることになったのは言うまでもない。
ミソオは体だけ大きくなった子どものような存在であった。
ルスデン王国の国王陛下からはミソオの謝罪と、短期留学をくれぐれもよろしくお願いしますという手紙が届いた。
アリナ、クリスティーナ、ファミラはSクラスに入ることになり、ルビーと同じクラスになった。リスカーダも生徒会長として、何かあれば私か教師にお願いしますと挨拶を行った。
3人は上辺だけとも言えるが、Sクラスに馴染んでいった。
アリナとファミラは真面目に授業を受けていたが、クリスティーナは授業中もキョロキョロとして、落ち着きがない様子であった。
それでも、コーランド王国に失礼のないように、両陛下は厳しい方だと、両親から何度も言われ、外交大臣もお目付け役として同行していた。
「まあ、話が違いますわね。要望をお伺いした上で、再度、陛下とも検討しなければいけませんわ。ポーラ、メモを取ってくれる?」
「はい!」
オーバンはわざとらしいほど、驚いた声を上げ、侍女であるポーラにメモを取るように指示を出した。
ポーラは素早く手帳とペンを取り出して、素早く構えた。
「いえ、王妃陛下。そうではなく」
「そうではないとは、どういう意味ですか?王太子殿下が、おっしゃられた言葉ですよ?誰かに言わされたとでもおっしゃるの?」
「い、いえ…」
さすがに鋭い目つきの王妃に言われ、たじろいでしまい、外交大臣も横で小さく首を横に振っている。
「では、お約束通りにカリキュラム通りに進めさせていただきます。それ以上のことは、こちらでは対応は出来ません」
学園長が答え、オーバンはポーラにもういいわと告げていた。
「だ、だが、アリナは役に立つ。多くの知識を得て欲しいのだ」
ミソオが必死になっていたのは、アリナに頼りになるところを見せたくて、コーランド王国はこちらに便宜を図ってくれるはずだと、伝えていたのである。
「それをどうして、我々が行わなければならないのでしょうか?そちらでお雇いになって、学ばせるなりすればよろしいのではありませんか?」
「ええ、私もそう聞いておりますわ。そちらは短期留学にいらしたのでしょう?それとも、違うのかしら?」
聖女であるとはミソオは話していたが、そのことについては一切、オーバンも学園長も追及する気もなく、聞き流していた。
「でも!そちらも手伝うこともあるかもしれないのですよ?」
大臣は必死でミソオの裾を引っ張ったが、何だと分かっていない様子であった。
「もう一度、伺いますが、短期留学ではないということですか?」
「ですから、アリナは聖女なのです!特別な人間なのです!」
「ますます、お話が違いますね。こちらが受け入れたのは短期留学のみですよ?国王陛下夫妻に問い合わせた方が良さそうね」
オーバンと学園長は、顔を向き合わせて、頷き合った。
「お待ちください、短期留学であっております。カリキュラムのままで問題ございません!両陛下には私からお伝えいたします」
このままではいけないと、声を上げたのは、外交大臣であった。
「あらそう?」
「はい、必ずお伝えいたしますので、無礼をどうかお許しください」
「おい」
ミソオは両親からも、くれぐれも大臣の言うことを聞くように言われていたのに、すっかり忘れて、大臣を怒鳴った。
「おい?私に言ったの?」
「いっ、いえ、王妃陛下に言ったわけでは」
ミソオは再びオーバンの鋭い視線に焦ったが、大臣は護衛に目配せをして、ミソオに行きましょう、留学が取り消されたらどうするのですかと耳元で厳しく伝えて、無理矢理立たせた。
「失礼しました!すぐにお暇いたします。申し訳ございませんでした」
素早いスピードで大臣は撤収し、ミソオは大臣に注意され、ルスデン王国に帰った後も、両親に叱られることになったのは言うまでもない。
ミソオは体だけ大きくなった子どものような存在であった。
ルスデン王国の国王陛下からはミソオの謝罪と、短期留学をくれぐれもよろしくお願いしますという手紙が届いた。
アリナ、クリスティーナ、ファミラはSクラスに入ることになり、ルビーと同じクラスになった。リスカーダも生徒会長として、何かあれば私か教師にお願いしますと挨拶を行った。
3人は上辺だけとも言えるが、Sクラスに馴染んでいった。
アリナとファミラは真面目に授業を受けていたが、クリスティーナは授業中もキョロキョロとして、落ち着きがない様子であった。
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