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定期試験2
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「担当に確認します」
外国語という選択科目で、現在5つの言語があるが、ヨルレアンは選択していないが、既に全てを履修しているので、全ての外国語の試験を受けることになっていた。
それに伴って、3年生になって試験日は2日間に変更されている。
3年生は自分の選択科目で取っている者が受け、2つまで選ぶことが出来るが、2つ選択する方が稀で、3年生に2つ選択した者はいない。
試験当日ではなく、事前に受けるようになったのは、教師の希望であった。
正確には専門分野ではないのだが、言葉に精通しているという点では、現在同世代ではヨルレアン以上の存在はいない。
だからこそ、学園長はあの聖女と呼ばれているらしいアリナ・ハッソが、贔屓目もあると思うが、ヨルレアン以上の存在だとは思えないでいた。
ただ、自己主張をすることはないが、授業は真面目て受けており、外国語は確かに習えば習う分だけ、吸収していると聞く。記憶力がいいのか、適応力が高いのか、全くの嘘というわけではないことは、分かった。
「そういえば、聖女はいかがですか?」
ようやく外国語の5つの試験が終わり、学園長と二人でお茶を飲んでいると、ヨルレアンが問い掛けた。
「ヨルレアン嬢は、信じてらっしゃるのですか?」
「その方は知らないけど、天才はいるとは思っているわ。理屈ではないことってあるでしょう?」
「それはそうですが、私は教育者として秀才を好みます」
学園長はヨルレアンが才能があったことは確かであるが、外国語などは学んだ上で理解していることを知っており、ヨルレアンはどちらかと言えば秀才だと思っているからこその言葉であった。
「彼女はどちらだと思いますか?」
「可能性があるのは天才でしょうね…記憶力がいいのかもしれません。ただ、試験は自信がないとのことで、受けないことになりました」
「そうですか」
ヨルレアンは聖女と呼ばれ、自信を持っているのかと考えていた。
「はい、今は通常の授業とパレート語を学んでおります」
パレート語を学ぶことは、優秀だと見せ付けたいグルダイヤ侯爵が言い出したことであったが、学園側も一人増えるだけなので、許可することになった。
「パレート語ですか」
「はい、ビリズ語はルスデン王国で元々学んでいたそうで、パレート語はこちらで選択しております」
「この短期間で覚えられれば、間違いなく天才でしょうね。羨ましいことだわ」
「まだ分かりませんよ」
幼い頃から解読という分野で、向き合い続けているヨルレアンに羨ましいと言わせるには、まだ早い。
「ええ、そうね」
「一人は送り返しましたが、残った二人は真面目には学んでいるようなので、そこは良かったとは思っています」
「送り返された方は、なかなかの方だったらしいですわね。殿下から聞きましたわ」
本当に小間使いをしていたエルドールは、気味の悪い令嬢で、あれが侯爵令嬢なのかと思ったと、デザールとヨルレアンに聞かせたのである。
「はい…まさかそちらが問題を起こすとは思わず、殿下にも迷惑を掛けました。どうやら、多少問題があった令嬢だったようです」
父親の驚かない様子から、元より問題があったのだろうと察していた。
「ですが、もう一人一緒に来た令嬢は熱心に勉強しておりましてね。試験も受けることになりました」
「それが本来の形ですわよね」
「はい…どうしても、聖女などと言われて、構えすぎていたのかもしれません」
ヨルレアンはその日は帰り、翌日は昨日指摘した試験問題についての確認と、通常の試験も受け、一足早く定期試験を終えた。
翌日からはファミラも含めた、学園での定期試験が始まり、無事に終了した。
そして、ファミラ・ノーリーの試験の結果が出て、担任のリバンが持って来た。
「これは?」
「私たちも少々困惑しております」
教師たちも困惑していたが、学園長も思ってもいない結果を見せられて、首を傾けるしかなかった。
外国語という選択科目で、現在5つの言語があるが、ヨルレアンは選択していないが、既に全てを履修しているので、全ての外国語の試験を受けることになっていた。
それに伴って、3年生になって試験日は2日間に変更されている。
3年生は自分の選択科目で取っている者が受け、2つまで選ぶことが出来るが、2つ選択する方が稀で、3年生に2つ選択した者はいない。
試験当日ではなく、事前に受けるようになったのは、教師の希望であった。
正確には専門分野ではないのだが、言葉に精通しているという点では、現在同世代ではヨルレアン以上の存在はいない。
だからこそ、学園長はあの聖女と呼ばれているらしいアリナ・ハッソが、贔屓目もあると思うが、ヨルレアン以上の存在だとは思えないでいた。
ただ、自己主張をすることはないが、授業は真面目て受けており、外国語は確かに習えば習う分だけ、吸収していると聞く。記憶力がいいのか、適応力が高いのか、全くの嘘というわけではないことは、分かった。
「そういえば、聖女はいかがですか?」
ようやく外国語の5つの試験が終わり、学園長と二人でお茶を飲んでいると、ヨルレアンが問い掛けた。
「ヨルレアン嬢は、信じてらっしゃるのですか?」
「その方は知らないけど、天才はいるとは思っているわ。理屈ではないことってあるでしょう?」
「それはそうですが、私は教育者として秀才を好みます」
学園長はヨルレアンが才能があったことは確かであるが、外国語などは学んだ上で理解していることを知っており、ヨルレアンはどちらかと言えば秀才だと思っているからこその言葉であった。
「彼女はどちらだと思いますか?」
「可能性があるのは天才でしょうね…記憶力がいいのかもしれません。ただ、試験は自信がないとのことで、受けないことになりました」
「そうですか」
ヨルレアンは聖女と呼ばれ、自信を持っているのかと考えていた。
「はい、今は通常の授業とパレート語を学んでおります」
パレート語を学ぶことは、優秀だと見せ付けたいグルダイヤ侯爵が言い出したことであったが、学園側も一人増えるだけなので、許可することになった。
「パレート語ですか」
「はい、ビリズ語はルスデン王国で元々学んでいたそうで、パレート語はこちらで選択しております」
「この短期間で覚えられれば、間違いなく天才でしょうね。羨ましいことだわ」
「まだ分かりませんよ」
幼い頃から解読という分野で、向き合い続けているヨルレアンに羨ましいと言わせるには、まだ早い。
「ええ、そうね」
「一人は送り返しましたが、残った二人は真面目には学んでいるようなので、そこは良かったとは思っています」
「送り返された方は、なかなかの方だったらしいですわね。殿下から聞きましたわ」
本当に小間使いをしていたエルドールは、気味の悪い令嬢で、あれが侯爵令嬢なのかと思ったと、デザールとヨルレアンに聞かせたのである。
「はい…まさかそちらが問題を起こすとは思わず、殿下にも迷惑を掛けました。どうやら、多少問題があった令嬢だったようです」
父親の驚かない様子から、元より問題があったのだろうと察していた。
「ですが、もう一人一緒に来た令嬢は熱心に勉強しておりましてね。試験も受けることになりました」
「それが本来の形ですわよね」
「はい…どうしても、聖女などと言われて、構えすぎていたのかもしれません」
ヨルレアンはその日は帰り、翌日は昨日指摘した試験問題についての確認と、通常の試験も受け、一足早く定期試験を終えた。
翌日からはファミラも含めた、学園での定期試験が始まり、無事に終了した。
そして、ファミラ・ノーリーの試験の結果が出て、担任のリバンが持って来た。
「これは?」
「私たちも少々困惑しております」
教師たちも困惑していたが、学園長も思ってもいない結果を見せられて、首を傾けるしかなかった。
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