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聖女の絶望2
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アリナは一人では何も出来ず、葬儀や墓の手配も手伝って貰い、本当に誰もいなくなったことを実感した。
ハッソ男爵家は、親族の許可を得て、残していても危険だと廃家とした。
学園に来たアリナに、フォローして欲しいと頼まれたファミラが声を掛けた。
「大変だったわね」
「ファミラ様…」
「話をしましょうか」
ファミラはアリナを談話室に連れて行き、話をすることにした。
「あなたは間違えたのよ」
「結婚のことですか?」
「いいえ、王太子妃殿下と王子妃殿下に唆されたのでしょう?」
ファミラは少なからず、関わった者として、事情を聞かされていた。
「でも、私も役立てるのならと思いました」
「それでも、二人に唆された男爵令嬢という立場でいれば良かったのよ。そうすれば、こんなことにはならなかったわ」
「…え」
「あなたは素直に信じて、そう思い込んでいたとすれば良かった。それなのに、言ったのでしょう?今でも王子殿下たちと結婚する気があると、女王陛下に」
これはフォローの頼まれた際に、聞いたものであった。
「はい」
「それは唆された立場でなくなり、貴方は望んだとされたのよ。そのせいで、残念なことだけど、こんなことになったの」
「どうして…」
「企業が撤退したのは知っている?」
「撤退?」
アリナは良くも悪くも、物を知らない令嬢であった。
偉い人は嘘を言わない、きっとそうなると素直に思う反面、いくら王族でも、否定されると相手を考えずに意思を通そうとする。
弁えているようで、弁えていない令嬢だった。
「ええ、ルエルフ王国、コーランド王国の方の資本の企業が撤退したわ。男爵家に火をつけた犯人もそこに勤めていた」
「でも、そんなこと私は関係ないわ!王族だからって横暴じゃない」
「王家が手を下したわけではないでしょう。ただ、そのような令嬢がいる国にわざわざ関わりたいと思う?工場だって、別のところに作ればいいわ」
撤退したのは、企業が経営する工場であった。他の企業が借りてくれればいいが、そう簡単には見付からない。
「関わりたくないという意思表示なの」
「そんなの!」
「王太子妃殿下や王子妃殿下、そしてあなたのせいで、ルスデン王国は信用の出来ない国になったのよ」
「でも、私は本当に力になりたくて」
「相手を考えるべきでしょう?王太子妃殿下や王子妃殿下が嘘を言わないと思ったように、どうしてコーランド王国の王家の方や、女王陛下に立場を考えることが出来なかったの?」
「していました」
アリナは聖女だから許されるだろうと、無意識に思っていた。
「いいえ、出来ていなかったわ。自分を特別だからと、錯覚していた?」
「そんなこと」
「自信がないと言っていたのは保険だったの?」
「違います」
「だったら、どうして出来ないことを認めなかったの?本当は出来るけど、自信がないと言った方がいいと思ったの?」
馬鹿にしていたのでしょうと、問いただすことはするつもりはないが、ファミラはどういうつもりだったのか、聞いて置きたかった。
「翻訳と解読は出来ると思っていたんです…本当です」
「でも、出来なかったでしょう?」
「あれは、習っていなくて…」
「翻訳に関してはそう言えるかもしれなけれど、解読は答えがないとおっしゃっていたでしょう?解読の勉強はどうしていたの?」
「それは…色んな解読を見たり、言葉を覚えたり…」
「出来ないとは気付かなかったのね、そう言えば良かったのに」
「出来るんです…」
ファミラは、アリナは自分で自分を追い込んだのだと思っており、家族も巻き込まれてしまったのことが、残念でならない。
「私はあなたの能力を、第一王女殿下が説明された方が納得したわ。同時に、別のことにその能力を使うことを考えれば良かった。それなのに、一度見た夢は忘れることが出来なかった?」
「活かせると思っていただけです」
ハッソ男爵家は、親族の許可を得て、残していても危険だと廃家とした。
学園に来たアリナに、フォローして欲しいと頼まれたファミラが声を掛けた。
「大変だったわね」
「ファミラ様…」
「話をしましょうか」
ファミラはアリナを談話室に連れて行き、話をすることにした。
「あなたは間違えたのよ」
「結婚のことですか?」
「いいえ、王太子妃殿下と王子妃殿下に唆されたのでしょう?」
ファミラは少なからず、関わった者として、事情を聞かされていた。
「でも、私も役立てるのならと思いました」
「それでも、二人に唆された男爵令嬢という立場でいれば良かったのよ。そうすれば、こんなことにはならなかったわ」
「…え」
「あなたは素直に信じて、そう思い込んでいたとすれば良かった。それなのに、言ったのでしょう?今でも王子殿下たちと結婚する気があると、女王陛下に」
これはフォローの頼まれた際に、聞いたものであった。
「はい」
「それは唆された立場でなくなり、貴方は望んだとされたのよ。そのせいで、残念なことだけど、こんなことになったの」
「どうして…」
「企業が撤退したのは知っている?」
「撤退?」
アリナは良くも悪くも、物を知らない令嬢であった。
偉い人は嘘を言わない、きっとそうなると素直に思う反面、いくら王族でも、否定されると相手を考えずに意思を通そうとする。
弁えているようで、弁えていない令嬢だった。
「ええ、ルエルフ王国、コーランド王国の方の資本の企業が撤退したわ。男爵家に火をつけた犯人もそこに勤めていた」
「でも、そんなこと私は関係ないわ!王族だからって横暴じゃない」
「王家が手を下したわけではないでしょう。ただ、そのような令嬢がいる国にわざわざ関わりたいと思う?工場だって、別のところに作ればいいわ」
撤退したのは、企業が経営する工場であった。他の企業が借りてくれればいいが、そう簡単には見付からない。
「関わりたくないという意思表示なの」
「そんなの!」
「王太子妃殿下や王子妃殿下、そしてあなたのせいで、ルスデン王国は信用の出来ない国になったのよ」
「でも、私は本当に力になりたくて」
「相手を考えるべきでしょう?王太子妃殿下や王子妃殿下が嘘を言わないと思ったように、どうしてコーランド王国の王家の方や、女王陛下に立場を考えることが出来なかったの?」
「していました」
アリナは聖女だから許されるだろうと、無意識に思っていた。
「いいえ、出来ていなかったわ。自分を特別だからと、錯覚していた?」
「そんなこと」
「自信がないと言っていたのは保険だったの?」
「違います」
「だったら、どうして出来ないことを認めなかったの?本当は出来るけど、自信がないと言った方がいいと思ったの?」
馬鹿にしていたのでしょうと、問いただすことはするつもりはないが、ファミラはどういうつもりだったのか、聞いて置きたかった。
「翻訳と解読は出来ると思っていたんです…本当です」
「でも、出来なかったでしょう?」
「あれは、習っていなくて…」
「翻訳に関してはそう言えるかもしれなけれど、解読は答えがないとおっしゃっていたでしょう?解読の勉強はどうしていたの?」
「それは…色んな解読を見たり、言葉を覚えたり…」
「出来ないとは気付かなかったのね、そう言えば良かったのに」
「出来るんです…」
ファミラは、アリナは自分で自分を追い込んだのだと思っており、家族も巻き込まれてしまったのことが、残念でならない。
「私はあなたの能力を、第一王女殿下が説明された方が納得したわ。同時に、別のことにその能力を使うことを考えれば良かった。それなのに、一度見た夢は忘れることが出来なかった?」
「活かせると思っていただけです」
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