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対策4
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「モリー様の身は大丈夫なのよね?」
「それはきちんとする、約束します。心配されないでください」
「私も大規模な流行り病の経験はありませんが、感染症や事故などは対処は幾度となくしておりますから、慣れておりますから大丈夫ですよ」
「ですが、安全面は必ず考慮します」
モリーが流行り病を治しに来て、患うようなことがあってはならない。ジーアも予防にも万全を尽くすつもりであった。
だが、モリーにとっては酷い環境などいくらでもあったために、そんなことは心配しなくてもいいのにと思っていた。
「ちなみに水を粉末にするようなことは不可能なのでしょうか?」
「ああ……塩のようになどということでしょうか?」
「はい、分離するような」
「私の知る限りでは、塩の方法ではできませんでしたが、やってみられますか?」
海水を煮詰めるように、治癒術の掛けられた水の治癒の成分だけを取り出すことはできないかと、プレメルラ王国でも行われたことはあった。
だが、煮詰めた時点で何もなくなった。
「よろしいのですか?」
「ええ、私は問題ありません。いくらでも出しますよ?何か入れ物がありますか?」
「取って来ます」
ジーアは王宮の敷地内にある研究室に入れ物を取りに向かい、モリーとレオーラは二人きりになった。
レオーラはモリーがパークスラ王国にいることを、改めて感謝した。
「モリー様、本当にご協力ありがとうございます。ですが、無理は絶対にしないでください」
「でも、やれることはやらせてください。でないと、来た意味がありませんから」
「ですが、モリー様に何かあったら、私は責任を感じます」
「それは、そうですね。申し訳ありません」
モリーは自分が良くとも、呼んだレオーラの責任になることは抜け落ちていた。
「謝らないでください!でも、自身も守っていただきたいのです」
「分かりました」
そんな話をしていると、ジーアが二本の瓶を持って戻って来た。
「よろしくお願いいたします」
「はい」
モリーは瓶を空けて、掌に水を集めて注いだ。
その様子を初めて見たわけではないだろうにと思いながら、レオーラとジーアはじっと見つめていた。
二本分入れ終えると、蓋を閉めた。
「ありがとうございます、魔術というのは不思議ですね」
「私も使えない気持ちも分かりますから、なぜなのだろうと思いますよね」
モリーも二回目は、どうなっているのだろう?どんな気分なのだろう?と考えていた。だが、三回目で使えるようになった時は、始めは嬉しくて、コントロールするためにも練習ばかりしていた。
「はい、体は大丈夫ですか?」
「このくらいは余裕ですよ。感染者には咳止めとして、配布するのはいかがですか?緊急薬として」
「それはいい考えですね」
咳から始まるということなら、闇雲に使うよりも咳をしている者に咳止めとして使うというのは、いい案だと思った。
「どの程度、治るのでしょうか?」
「咳は治まると思います」
「万能なのでしょうか?」
「急な病であれば治ると思います。昨日は痛くなかった腰が痛むのなら治りますが、もう何年も痛む腰は少し良くなる程度だと思います」
「なるほど」
「ですので、私は流行り病には適役だとは思うのです」
モリーの治癒術は、何でも治るというわけではない。
長い病や古傷が得意なのは、光と闇魔法の治癒術の使える者になるが、派遣してもらうのも簡単ではない。
「まあ、本当に有り難いわ。ねえ、ジーア様」
「そうだな。だが、咳止めの使用にはさすがに上の許可がいる。一番いいのは、国王陛下には許可をいただく方法になるかと思います」
「……そうですよね」
得体のしれないものを大丈夫だと渡しても、使うことは躊躇するだろう。躊躇していたら、どんどん広がってしまうかもしれない。
だからこそ、安全だという許可が必要である。
「それはきちんとする、約束します。心配されないでください」
「私も大規模な流行り病の経験はありませんが、感染症や事故などは対処は幾度となくしておりますから、慣れておりますから大丈夫ですよ」
「ですが、安全面は必ず考慮します」
モリーが流行り病を治しに来て、患うようなことがあってはならない。ジーアも予防にも万全を尽くすつもりであった。
だが、モリーにとっては酷い環境などいくらでもあったために、そんなことは心配しなくてもいいのにと思っていた。
「ちなみに水を粉末にするようなことは不可能なのでしょうか?」
「ああ……塩のようになどということでしょうか?」
「はい、分離するような」
「私の知る限りでは、塩の方法ではできませんでしたが、やってみられますか?」
海水を煮詰めるように、治癒術の掛けられた水の治癒の成分だけを取り出すことはできないかと、プレメルラ王国でも行われたことはあった。
だが、煮詰めた時点で何もなくなった。
「よろしいのですか?」
「ええ、私は問題ありません。いくらでも出しますよ?何か入れ物がありますか?」
「取って来ます」
ジーアは王宮の敷地内にある研究室に入れ物を取りに向かい、モリーとレオーラは二人きりになった。
レオーラはモリーがパークスラ王国にいることを、改めて感謝した。
「モリー様、本当にご協力ありがとうございます。ですが、無理は絶対にしないでください」
「でも、やれることはやらせてください。でないと、来た意味がありませんから」
「ですが、モリー様に何かあったら、私は責任を感じます」
「それは、そうですね。申し訳ありません」
モリーは自分が良くとも、呼んだレオーラの責任になることは抜け落ちていた。
「謝らないでください!でも、自身も守っていただきたいのです」
「分かりました」
そんな話をしていると、ジーアが二本の瓶を持って戻って来た。
「よろしくお願いいたします」
「はい」
モリーは瓶を空けて、掌に水を集めて注いだ。
その様子を初めて見たわけではないだろうにと思いながら、レオーラとジーアはじっと見つめていた。
二本分入れ終えると、蓋を閉めた。
「ありがとうございます、魔術というのは不思議ですね」
「私も使えない気持ちも分かりますから、なぜなのだろうと思いますよね」
モリーも二回目は、どうなっているのだろう?どんな気分なのだろう?と考えていた。だが、三回目で使えるようになった時は、始めは嬉しくて、コントロールするためにも練習ばかりしていた。
「はい、体は大丈夫ですか?」
「このくらいは余裕ですよ。感染者には咳止めとして、配布するのはいかがですか?緊急薬として」
「それはいい考えですね」
咳から始まるということなら、闇雲に使うよりも咳をしている者に咳止めとして使うというのは、いい案だと思った。
「どの程度、治るのでしょうか?」
「咳は治まると思います」
「万能なのでしょうか?」
「急な病であれば治ると思います。昨日は痛くなかった腰が痛むのなら治りますが、もう何年も痛む腰は少し良くなる程度だと思います」
「なるほど」
「ですので、私は流行り病には適役だとは思うのです」
モリーの治癒術は、何でも治るというわけではない。
長い病や古傷が得意なのは、光と闇魔法の治癒術の使える者になるが、派遣してもらうのも簡単ではない。
「まあ、本当に有り難いわ。ねえ、ジーア様」
「そうだな。だが、咳止めの使用にはさすがに上の許可がいる。一番いいのは、国王陛下には許可をいただく方法になるかと思います」
「……そうですよね」
得体のしれないものを大丈夫だと渡しても、使うことは躊躇するだろう。躊躇していたら、どんどん広がってしまうかもしれない。
だからこそ、安全だという許可が必要である。
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