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1.謎のダンジョン

なぜか寄ってくる面倒事 2

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「ならそれをわたくしにください堕天使様!!!!」

なんか来たよ。これは魔族かな?
紫の髪に紫の瞳、肌は人とそう大して変わらないが、頭から申し訳程度に出ている二本の角は
それが魔族であることを如実に物語っている。

「なあっ!魔族!?」
「............。」

なんかこの勇者君達固まってるよ。
さてあいつどうしようかね。そろそろ結界の封印も広がって外に出れる頃合だから手っ取り早く終わらせたいところではある。

「その勇者と聖女は堕天使様の施しを受けないのでしょう?
ならばそれを私たち魔族に!
堕天使様の剣であればそれはもうお強いでしょうしさらにそれがあれば堕天使様の加護を受けた証に!!!」

「黙れ魔族!!!こんなところになんの用だ!」
「......なにって堕天使様にご加護を頂きに来たのですよ。」
「そんなことさせるか!!!」
「で、シン様はそこのところどうなんですか?」

おお!なんかリアがうまくまとめたな。
まあうまくまとめられてもこっちに視線集まったらめんどくさいから嫌なんだがな。
......寝るか。

「やらん。加護なんか与えん。
戦争なんかそっちで勝手にやっててくれ。
こちとらそんなめんどくさいことに首突っ込むことはしない。
俺は平穏に暮らしていたいんだ。
......寝るから起こしてくれるなよ。」
「ですが!それでは!伝承は!
堕天使様が目覚めし時に我等を救済し、世界を魔族で唯一の種族にしてくれるのではなかったのですか!」
「本人がこういっているんです。
諦めたらどうですか?シン様はなんだかんだ言ってますが、結局は私たちに力を貸してくれるのです!諦めたらどうですか?」
「ぐ、ぐむむ...しかし...我等魔族の任務を達成するまでは帰る訳には...」
「お前らちょっと黙れ。見ろ。なんかあいつ不機嫌オーラ出てるぞ。」

お、よくわかったな。
俺の目的は平穏に趣味とかで楽しんで生活することだ。
俺は戦争なんか行かない。
考えても見ろ。こっちに来る前だが、憲法改正されて日本が徴兵制に向かっていくのでは?
とか議論になっていた。
その番組で聞いたのだが、徴兵制とはある規定年齢に達すると軍に徴兵される制度のことだそうな。
断れないしそこで死んだら人生終わりである。
さて、ここで俺が関与したらどうなると思う?
聖剣や魔剣とは言ってみればとんでもない能力を持った。
いわば『歩く巨大兵器』である。
で、それを大量に手に入れたらどうなるか。
当然、一方が有り余る力を手に入れたら殲滅戦になる。
ここでさらに犠牲者が増えるわけだ。
んで種が滅亡。
そんな力を与えた俺は畏怖され再度封印、こんな道しか見えてこない。
そもそもこれで殲滅される側の立場に立ってみろ。
恐ろしくて仕方がない。
と、いうわけでどっちにも協力しない。
あんまりしつこいならその種を俺が滅するつもりでもある。
力に溺れてはならない。力には常に責任が付きまとうのである。

「あんまりうるさいとお前らの種族ごと
めっするぞ。
俺は平穏に暮らしたいんだ。
ポテチがあるなら尚いい。
まあいいお前らといると争いが寄ってきそうでめんどくさいからそろそろ離れてくれ。」

「「「嫌です。」」」

こいつら本当に争ってる種族同士なんだよな?

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今回はちょっと重い話になってしまいました。
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