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騎士は愛を束ね、運命のオメガへと跪く
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目覚めは、気怠さと同時に訪れた。
視線を巡らせると、クラウスの寝顔とぶつかった。寝ていてすら凛々しい顔立ちだ。健やかな寝息をたてる唇に、エミールは触れるだけのキスをした。
やがて起床の時間となった。クラウスはいつも侍従が起こしに来る前に覚醒する。更衣や身支度も自らの手で行うのが常だ。王族として過ごす時間よりも騎士団の一員として過ごす時間が長いからだろうか。
今朝も彼は目覚めると、隣で眠るエミールを気遣う動作でそっと寝台を抜け出し、身支度を整えに隣室へと移動して行った。
本当はエミールも起きて、朝食を一緒に摂る予定だった。でも寝たふりを続けたのは、絶対に泣いてしまうからだ。クラウスと過ごせば過ごすほど、こらえきれずに泣いてしまう自信があった。
抱かれていた間ならともかく、食事をしながらボロボロ涙をこぼしすなんて挙動不審もいいところだ。クラウスは心配して、やっぱり今日の出仕はやめにすると言い出しかねない。
だからエミールは時間ぎりぎりまで寝台に籠っていた。スヴェンが幾度か様子を見に来たが、それも寝たふりでやり過ごす。
三度目にスヴェンが寝室を訪れたとき、いま目覚めたという演技をしながら、エミールはようやく起き上がった。
顔を洗い、歯を磨き、更衣をする。鏡に映ったおのれの顔を確認すると、昨晩泣いたせいで目が腫れぼったくなっていた。
クラウスに最後に見てもらう顔がぶさいくで嫌だな、とエミールはまぶたを指先で押さえながら嘆息を漏らした。
「エミール様。クラウス様がお出かけになりますよ」
背後からスヴェンに呼ばれ、エミールは慌ててホールへと走った。
黒い制服が、まず目に飛び込んできた。
片マントを装着した、騎士団の制服だ。
エミールはこちらへ向かって両手を広げた男の体に、ぎゅうっと抱き着いた。
「やっぱりあなたには、この服が一番似合いますね」
エミールの賛辞にクラウスの蒼い瞳がじわりと笑みの形になる。
「夕刻までには戻る」
「久しぶりなんだから、ゆっくりしてきていいよ。みんな、あなたに会いたがってると思うし」
「鬼の騎士団長が不在で、逆に羽を伸ばしていたと思うがな」
「それならなおさら、たるんだ部下たちを引き締めてきてよ」
背伸びをして頬にキスをすると、目じりにキスが返ってきた。
クラウスのきれいな双眸に、おのれの顔が映っている。
エミールは喉奥に力を込めて、必死に平静な表情を保った。泣くな、と自分に言い聞かせる。
泣くな。自分で決めたことだろ。泣くな。
クラウスのてのひらが、エミールの輪郭を辿るように両の頬に触れてきた。
エミールはクラウスの端麗な顔を見つめ、微笑んだ。
「行ってらっしゃい、ラス」
声が震えなかったことが、奇跡に思えた。
「行ってくる。夕飯は、二人で食べよう」
クラウスの誘いに、エミールは頷いた。
彼が王城から帰ってくる頃には、もう自分はここには居ない。
だからこれは、果たされない約束だ。
ひどい男だな、と自分で自分をそう詰る。エミールはひどい男だ。だからこんな自分のことなど、早く忘れてほしい。
次はもっと……クラウスに相応しいオメガが、このひとの前に現われてくれますように。
口には出せない願いごとを、ひたすらに胸の中で唱えた。
抱擁をほどいて、クラウスが踵を返した。片マントがふわりと広がった。
「待って!」
咄嗟に呼び止めていた。考えての行動ではなかった。おのれのその行為に狼狽して、エミールは口を押さえた。
振り返ったクラウスが、怪訝に眉を寄せている。
「どうした」
「あ……ご、ごめん。なんでもない」
エミールは首を横に振ったが、クラウスは強い視線をこちらに注いできた。下手に言い訳をすると墓穴を掘りそうで、エミールは素直に口を開いた。
「ごめん。ちょっと、さびしくなった」
クラウスが大股で戻ってきて、エミールを抱擁した。その背を抱き返して、エミールは彼の匂いを大きく吸い込んだ。
「嘘だよ、ラス。ごめん、平気だから」
男の胸を軽く押すと、クラウスがゆっくり体を離した。本当に大丈夫かと言わんばかりの目で探られ、エミールは笑ってみせた。
「大丈夫。ほら、行って。復帰初日から遅刻をさせるわけにはいかないだろ」
クラウスが不満げに小さく鼻を鳴らした。
唇が下りてきて、エミールはまぶたを閉じた。やわらかなキスが与えられた。
「なにかあればすぐに呼べ」
「うん……わかってる」
「すぐにだぞ」
「わかってるってば。ほら、行って」
これ以上は、気持ちがもうもたない。だから早く行ってほしかった。
クラウスが今度こそエミールに背を向けた。
凛と伸びた背筋と、優雅な足運び。片マントのたなびく様さえうつくしかった。
エミールはクラウスの姿が扉の向こう側へと消えても、しばらくそこを動くことができなかった。
行ってしまった。
もう二度と会えない。これでさよならだ。
喉が詰まって、目の奥が熱くなった。でも泣くわけにはいかない。ここにはまだスヴェンが居る。彼に気取られるわけにはいかなかった。
凝ったような息を吐いて、エミールはしばらく部屋で休むと告げた。寝不足でまだ寝たりないから、ひとりにしてほしいと言ったら、スヴェンは快く了承してくれた。
視線を巡らせると、クラウスの寝顔とぶつかった。寝ていてすら凛々しい顔立ちだ。健やかな寝息をたてる唇に、エミールは触れるだけのキスをした。
やがて起床の時間となった。クラウスはいつも侍従が起こしに来る前に覚醒する。更衣や身支度も自らの手で行うのが常だ。王族として過ごす時間よりも騎士団の一員として過ごす時間が長いからだろうか。
今朝も彼は目覚めると、隣で眠るエミールを気遣う動作でそっと寝台を抜け出し、身支度を整えに隣室へと移動して行った。
本当はエミールも起きて、朝食を一緒に摂る予定だった。でも寝たふりを続けたのは、絶対に泣いてしまうからだ。クラウスと過ごせば過ごすほど、こらえきれずに泣いてしまう自信があった。
抱かれていた間ならともかく、食事をしながらボロボロ涙をこぼしすなんて挙動不審もいいところだ。クラウスは心配して、やっぱり今日の出仕はやめにすると言い出しかねない。
だからエミールは時間ぎりぎりまで寝台に籠っていた。スヴェンが幾度か様子を見に来たが、それも寝たふりでやり過ごす。
三度目にスヴェンが寝室を訪れたとき、いま目覚めたという演技をしながら、エミールはようやく起き上がった。
顔を洗い、歯を磨き、更衣をする。鏡に映ったおのれの顔を確認すると、昨晩泣いたせいで目が腫れぼったくなっていた。
クラウスに最後に見てもらう顔がぶさいくで嫌だな、とエミールはまぶたを指先で押さえながら嘆息を漏らした。
「エミール様。クラウス様がお出かけになりますよ」
背後からスヴェンに呼ばれ、エミールは慌ててホールへと走った。
黒い制服が、まず目に飛び込んできた。
片マントを装着した、騎士団の制服だ。
エミールはこちらへ向かって両手を広げた男の体に、ぎゅうっと抱き着いた。
「やっぱりあなたには、この服が一番似合いますね」
エミールの賛辞にクラウスの蒼い瞳がじわりと笑みの形になる。
「夕刻までには戻る」
「久しぶりなんだから、ゆっくりしてきていいよ。みんな、あなたに会いたがってると思うし」
「鬼の騎士団長が不在で、逆に羽を伸ばしていたと思うがな」
「それならなおさら、たるんだ部下たちを引き締めてきてよ」
背伸びをして頬にキスをすると、目じりにキスが返ってきた。
クラウスのきれいな双眸に、おのれの顔が映っている。
エミールは喉奥に力を込めて、必死に平静な表情を保った。泣くな、と自分に言い聞かせる。
泣くな。自分で決めたことだろ。泣くな。
クラウスのてのひらが、エミールの輪郭を辿るように両の頬に触れてきた。
エミールはクラウスの端麗な顔を見つめ、微笑んだ。
「行ってらっしゃい、ラス」
声が震えなかったことが、奇跡に思えた。
「行ってくる。夕飯は、二人で食べよう」
クラウスの誘いに、エミールは頷いた。
彼が王城から帰ってくる頃には、もう自分はここには居ない。
だからこれは、果たされない約束だ。
ひどい男だな、と自分で自分をそう詰る。エミールはひどい男だ。だからこんな自分のことなど、早く忘れてほしい。
次はもっと……クラウスに相応しいオメガが、このひとの前に現われてくれますように。
口には出せない願いごとを、ひたすらに胸の中で唱えた。
抱擁をほどいて、クラウスが踵を返した。片マントがふわりと広がった。
「待って!」
咄嗟に呼び止めていた。考えての行動ではなかった。おのれのその行為に狼狽して、エミールは口を押さえた。
振り返ったクラウスが、怪訝に眉を寄せている。
「どうした」
「あ……ご、ごめん。なんでもない」
エミールは首を横に振ったが、クラウスは強い視線をこちらに注いできた。下手に言い訳をすると墓穴を掘りそうで、エミールは素直に口を開いた。
「ごめん。ちょっと、さびしくなった」
クラウスが大股で戻ってきて、エミールを抱擁した。その背を抱き返して、エミールは彼の匂いを大きく吸い込んだ。
「嘘だよ、ラス。ごめん、平気だから」
男の胸を軽く押すと、クラウスがゆっくり体を離した。本当に大丈夫かと言わんばかりの目で探られ、エミールは笑ってみせた。
「大丈夫。ほら、行って。復帰初日から遅刻をさせるわけにはいかないだろ」
クラウスが不満げに小さく鼻を鳴らした。
唇が下りてきて、エミールはまぶたを閉じた。やわらかなキスが与えられた。
「なにかあればすぐに呼べ」
「うん……わかってる」
「すぐにだぞ」
「わかってるってば。ほら、行って」
これ以上は、気持ちがもうもたない。だから早く行ってほしかった。
クラウスが今度こそエミールに背を向けた。
凛と伸びた背筋と、優雅な足運び。片マントのたなびく様さえうつくしかった。
エミールはクラウスの姿が扉の向こう側へと消えても、しばらくそこを動くことができなかった。
行ってしまった。
もう二度と会えない。これでさよならだ。
喉が詰まって、目の奥が熱くなった。でも泣くわけにはいかない。ここにはまだスヴェンが居る。彼に気取られるわけにはいかなかった。
凝ったような息を吐いて、エミールはしばらく部屋で休むと告げた。寝不足でまだ寝たりないから、ひとりにしてほしいと言ったら、スヴェンは快く了承してくれた。
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