悠久の城

蓬屋 月餅

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「食事会」

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 【本日 貸切】

 白木に艶やかな黒で書かれた文字が美しい立て札が とある料理屋の扉にかけられる。
 その立て札を掛けたのは この店のあるじ『佐々田』だ。
 彼はよく晴れた空を見上げつつ大きな伸びをすると、ひとつ深呼吸をしてからいそいそと調理場に戻り、手際よく調理の支度に取り掛かる。
 その支度は今日この店【つき】を貸し切って行われるお祝いの食事会のためのものだ。
 食事会の主役はもちろん、玖一と律悠の2人である。


ーーーーーーー


 約束した時間に店へ集まってきた人々は玖一と律悠が親しくしてきた友人や仲間達で、ほとんどが以前おこなった忘年会と同じメンバーなのだが、中には玖一と律悠が初めて顔を合わせた思い出深いバーのマスターや、バーの常連で2人が住むマンションの大家など、特に古い付き合いの人もいる。
 彼らは皆そうしたコミュニティに身を置いている(もしくはストレートでありながらも理解のある人)であって、世間一般に比べると同性カップルを珍しく思うわけではない。
 しかし、長年そうしたコミュニティでいろいろな人間関係などを見てきたマスターをもってしても玖一達のように結婚までこぎつけるほど円満なカップルというのはなかなか目にするものではなく、その上こうした結婚祝いなどの場を設けるのは稀なことであるため、集まった全員がどこかそわそわとしながらもお祝いムードを醸し出していた。
 あくまでこの食事会は披露宴のような仰々しいものではなく、『玖一と律悠が親しい人達に結婚したことを報告する』ための会であるため、あまり堅苦しいことは抜きとされていたのだが、それでもこの会を提案した代表の古平こひら 真祐さねまさはお決まりの文句「本日はお日柄もよく…」などと挨拶して賑やかに食事会を始めたのだった。

「……では月ヶ瀬君と加賀谷君の幸せを願って、乾杯!」

「「「乾杯っ!」」」

 2人のために用意された料理は懐石風の御膳だ。
 前菜の小鉢が提供された後に運ばれてきたそれらはさすが元有名料亭などで腕を振るっていた店主の佐々田によるものというだけあって、旅館の豪勢な夕食などを思わせる立派なものだった。
 メインは鯛の塩焼き。
 だがすき焼き風になった薄切り肉も甘すぎず辛すぎずのちょうどいい味付けであり、炊き込みご飯や出汁がよく染み込んだ煮物、丁寧な造りの刺身に海老の真薯にあつものなど、そのどれもが一品料理として別に注文してもっと食べたくなるくらいのものだ。
 ちなみにこの御膳の内容はすべてが玖一と律悠の好きなもので構成されている。
 肉も魚も、そして健康のために野菜も、という2人の希望をすべて汲んだ上で好みの味付けや食感の料理で埋め尽くされた特別な祝い膳。
 それは食事会に来た人の誰もが称賛するものであり、この祝いの場の雰囲気を一層明るく和やかにする。
 そして御膳の他には、やはりこれまた祝い事には欠かせないものであろうというケーキも供された。
 ケーキは『シンプルなショートケーキがいい』という2人の希望に律悠が特に好きだという『桃』を組み合わせた、特注製の桃といちごのショートケーキだ。
 作ったパティシエ本人が「本当におめでとうございます」と言って持ってきたそのケーキを見るなり、その場にいた全員から『わぁっ』と歓声が上がる。
 なんとそのケーキは3段重ねで、まるでホテルでの大掛かりな披露宴に出てくるウェディングケーキをそのまま小さくしたような出で立ちだったのだ。
 いちごの赤と白地にうっすらと赤みのさした瑞々しい桃の色合い。
 クリームのデコレーションと美しい飾り切りが施された果実。
 桃の変色を防ぐためのナパージュがまんべんなく果物に掛けられているのだが、それらがきらきらと明かりを反射して実に美しい。

「ご結婚のお祝いなのでウェディングケーキとしてお作りしました。3段でイチゴのショートケーキをベースに桃を使用しています。こちら、ぜひお2人にケーキ入刀の方をしていただきたく…」

 誰もが様々な角度から写真を撮る中、玖一と律悠がそのあまりにも素晴らしい出来に目を奪われながら「すごい…本当のウェディングケーキですね」と言うと、パティシエは「はい、お2人のためのウェディングケーキですよ」と微笑んで応える。

「大きなものですと皆様が召し上がる部分だけ本物のケーキで、その他の部分は…ということもあるんですが、こちらはもちろんすべてお召し上がりいただけます。ウェディングケーキには『ゲストの皆さんにも召し上がっていただくことで幸せをおすそ分けする』という意味合いがあります。後ほどこちらのケーキも皆様にお配りいたしますね」
「あの、ありがとうございます、こんなに素敵なものを…」
「こちらこそ、このような素敵なお祝いのためのケーキをご用意させていただき、ありがとうございました。フルーツもとても美味しいので、お気に召していただけるのではないかと思います。ぜひご賞味ください」

 そんなパティシエはケーキ入刀の後、その場でケーキの上段の一部を小さく切り分けたものをスプーンに載せ、玖一達にケーキバイトをも経験させてくれたのだった。
 互いにこれから先の人生も食べさせ合って生きていこうという意味で行なわれるケーキバイト。
 まさに披露宴さながらのそれはとても恥ずかしいながらも嬉しく、楽しくて、その場にいた全員のスマホの写真フォルダーには玖一と律悠の弾けるような笑顔が何枚も追加されたのだった。

 その後食事が一段落する頃になって配られた玖一達のウェディングケーキ。
 上段が載っていた下の段のケーキにはパティシエが別に持参してきていた桃やいちごの飾りがあたかも元からそのように置かれていたかのように盛り付けられていて、クリームの荒れなどもなく、これまた見事な1ピースとなって提供されていた。
 晩生種の桃は適度にシャクシャクとした歯ごたえがあるのにとても甘く香りが良い。
 生クリームには少しホワイトチョコレートが混ぜられているようで、まさにとろけるようなミルキーな風味だ。
 そして中のスポンジもしっとりとキメ細やかに焼き上げられていて、クリームや果実との相性がこの上なくよかった。

「お2人のことをお祝いできて…俺、まじで嬉しいです…!」

「前に見せてもらったあの2人の記念写真がめっちゃ素敵で、ほんと憧れます!」

「月ヶ瀬さん加賀谷さん。お2人の関係性は僕の理想なんです…本当におめでとうございます!」

 様々に祝いの言葉をかけられる玖一達はむず痒くなりながらも「ありがとう、そう言ってもらえて俺達も嬉しいよ」と1人1人に応えて回った。
 気心知れた仲間ばかりで集まり、美味しい料理を食べ、少々の酒を酌み交わす。
 何の憂いもなく、ただ純粋に祝いの気持ちなどで胸をいっぱいにして過ごす時間というのは、忙しい日々の中においては実のところとても貴重で素晴らしいものだ。
 玖一と律悠は自分達が祝われることはもちろん、親しい人がそうしてこの食事会を大いに楽しんでくれているということが伝わってくるのが本当に嬉しかったのだった。

 美味しい料理にケーキ、そして心遣い。
 誰もがこの食事会を心から楽しんでいた。


ーーーーー


 賑やかに食事が進んでいる奥の間をよそに、店主である佐々田は店の裏口の方を気にしながらソワソワとしていた。
 きっかけは30分ほど前に彼のスマホに届いたメッセージだ。
ーーー
《ごめん、紹人つぎと
 今日ってお店開いてる?》

《できればちょっとごはんとか分けてほしいんだけど、後で店に寄ってもいい?》
ーーー
 それは彼の兄である佐々田穏矢しずなおからのメッセージだった。
 店の手伝いに来てくれている人と共に祝い膳を一通り配膳し終えた佐々田のもとに届いたそのメッセージ。
 普段そんな風に兄が自ら料理を持ち帰りたいなどと言うことなど一切ないため、佐々田はきっと何かよほどのことがあったに違いないと思い《分かった、用意しておくね》と返信した。
ーーー
《店に着いたら裏口の方から入ってきてくれる?今日はお店が貸し切りになってるんだ》
《貸し切り?なら忙しいでしょ、やっぱりやめとこうか》
《ううん、大丈夫
 沢山料理を作ったからむしろ穏兄しずにいにも持って帰って食べてもらえると嬉しい》
《分かった
 じゃあまた後で》
《うん、気をつけてね》
ーーー
 …つまり佐々田は今、兄の穏矢しずなおが店を訪ねてくるのを待っているのだ。
 しかし店には今、真祐さねまさがいる。
 穏矢と真祐の間に何があったのかは詳しく知らない佐々田には、今の2人が顔を合わせても良い状況なのかどうかというのは分からない。
 ただ言えるのは、穏矢は今日この店を貸し切っているのが真祐さねまさであるということを知っているはずがないし、そもそも真祐がこの店のことを知っているとは思いもしていないだろうということだ。
 顔を合わせる可能性がある以上店に穏矢を来させるのは良くないのかもしれないと思いつつ、それでもやはり兄の様子が気になる上、たくさんある料理を持って帰ってもらいたい佐々田。
 裏口に来た兄にあらかじめ包んでおいた料理をこっそりと渡して帰らせればなんの問題もないだろうと、彼はそろそろ店に到着するであろう兄を待っていた。

(……大丈夫だよね?ちょっと店に寄るくらいなんだから。そりゃあ僕だって2人にはまた仲良くしてほしいけど、だからって無理に引き合わせちゃ絶対に逆効果だし…はぁ、僕のせいで2人の仲がもっとおかしくなったら嫌だな……でもやっぱり穏兄のことはほっとけないんだよね…)

 用意しておいた料理のぎっしり詰まった容れ物を抱えながらしばらく待っていると、ついに外から近づいてくる足音が聞こえてきて、弾かれたように彼は裏口の戸を開ける。

穏兄しずにい!》
《っ!?》

 驚いてその場でほんの少し跳びあがった穏矢は胸元を抑えながら小声で《紹人!急に開けるなよ》と眉をひそめた。

《びっくりした…ごめん、待たせちゃった?》
《ううん、そうっちゃそうなんだけど、でもそういうんじゃなくて…ただ穏兄しずにいが何か包んでくれなんて言うなんて珍しいからどうしたのかと思って》
《あぁ…いや、まぁね…》
《…どうしたの?なんかやつれてない?》
《いや?そんなことないと思うけど…》

 いつも以上に覇気のない声が気になって穏矢の顔を覗き込んだ佐々田は、兄のかなり疲れ切った表情を見るなり《えっ!なんでそんな具合悪そうなの!?》と目を見開いて言った。
 穏矢はあきらかに体調が悪そうというか、いかにも睡眠不足だというような様子だったのだ。
 もう何日も充分な睡眠がとれていなかったのだろうということはきっと誰の目にも明らかだろう。

《ここ最近、納期に間に合わせるのに大変だったからかな。でももう今日で全部片付いたから大丈夫》
《大丈夫って そんなわけないでしょ!何日間そんな生活してたの?どうせろくに食事もしてなかったんでしょ》
《そりゃあそんなにたくさんは食べてなかったかもしれないけど、でも別にまったく食べてなかったってわけじゃないし…》
《何言ってんの、今にもぶっ倒れそうじゃん!》
《大袈裟だな、紹人つぎと…》

 力なく『はは…』と笑う穏矢。
 そんな兄の姿を見た佐々田は渡すつもりでいた料理の包みを抱え直すと、少し迷ってから意を決したように《穏兄しずにい、店に入って。ほら早く》と裏口の戸を開け放った。

《そんな今にも倒れそうな人に重い包みを渡してそのまま帰すなんてことできないよ、それに何日もまともに食べてなかったんならもっと体に優しいものから食べないとダメ。用意するからちょっとここで食べていって》
《いや、帰るよ。今日は貸し切りだって言ってたじゃん》
《そうだけど…でももし帰り道で倒れたらどうするの?フラフラになってるじゃん。裏口の方のカウンター奥なら他の人も通らないからそこで食べてって》
《大丈夫だって別にそんな》
《ダメったらダメ!早く入ってよ、雑炊作るから!》

 佐々田はどうしても兄をそのまま帰すことができず、店内に真祐がいることを気にしつつも強引に店内へと招いたのだった。


ーーーーーーー


「…やっぱり僕は帰ったほうが良かったじゃないかな、すごく大切なお祝いしてるんだし」
「でも加賀谷さんがいいって仰ってくれたよ」
「うん…そうだけど…」

 貸切となっている少し広めの間の方から聞こえてくるとても楽しそうな話し声。
 穏矢しずなおはその雰囲気を感じながら、申し訳なさそうに眉をひそめて席に着く。
 実は裏口からこの目立たないカウンター端の席に向かっていたところで、佐々田と穏矢はちょうどお手洗いから戻ってきた律悠に出くわして少々言葉を交わしたのだ。
 そこで今夜ここを貸し切っているのが律悠とそのパートナーの結婚祝いのためだと知った穏矢。
 彼は部外者の自分がいてはいけないと思って帰ろうとしたのだが、律悠はそんな穏矢を引き留めると「いえいえ、僕達は大丈夫ですよ。せっかくいらしたのにそのままお帰りになるのでは大変でしょう?」とここで食事をしていくことを快く承諾した。

「あの、もしかして店主の佐々田さんの……?あっ、やっぱりご兄弟でしたか!なんとなくお2人が似ているようなのでそうかなと思ったんです。僕達、いつも佐々田さんにはとてもお世話になっているんですよ、今日も素敵な料理をご用意していただいていて本当にありがたくて…なのでお兄さんもお気になさらず、食事をなさっていってくださいね」

 物腰が柔らかく人のいい感じがにじみ出ていた律悠のことを思い出しながら、穏矢は「すごく感じのいい人だったね、さっきの加賀谷さんって人」とお茶を差し出してきた佐々田に言う。

「紹人の料理を素敵だって言ってた。気に入ってくれてるんだね、ここを」
「うん。実はあの加賀谷さんがお祝いの場所をこの【月の兎】にって選んでくださったんだって。前に忘年会をここでやった時にも僕に『料理はもちろん、店内の雰囲気がすごく素敵だ』って仰ってくださったんだけど、それでぜひってことになったみたいで」

 佐々田からそう聞いた穏矢は「へぇ…それは僕も嬉しいな」と頬をほころばせた。
 この店【月の兎】の内装デザインや設計を手掛けたのは他でもない穏矢本人なのだ。
 自分の手掛けたものが称賛されていることを佐々田から聞き、穏矢は普段 仕事に対して感じているやりがいをさらに大きく感じて嬉しさもひとしおになる。

「…さぁ、じゃあ僕は雑炊を作ってくるね。まったくもう…何日まともに食べてなかったんだか。あつものも持ってくるからさ、まずはそれで体を労わってよ」
「あぁ…うん」
「ちゃんと食べなきゃダメだってあれだけ言ってるのに、この兄さんったらもう…」

 小さく文句を言って調理場に引っ込んでいった佐々田。
 穏矢は時折聞こえてくる賑やかな声をなんとなく聞きながら、ゆっくりと茶を啜って料理が出てくるのを待った。
 賑やかで本当に楽しそうな祝いの席。
 先ほど律悠と話した時、穏矢には分かっていた。
 会話の中であえて律悠が『僕とパートナーの』と表現したということもあるが、なにより自分も《同じ》であるため、容易に察しがついたのだ。

(結婚……いいな、それだけ2人が想い合ってるってことなんだよな)

 みるからに心が満たされていると言わんばかりの律悠の姿は、かつて穏矢もそうであったはずの姿だ。
 愛する人がいて、そしてその人と一緒にいられるということの素晴らしさは…どんなものにも替えがたいほど貴重で大切なものだと、穏矢も知っている。
 まさに自分がそうだったのだから。

 もう二度と戻れない日々と在りし日の自分の姿を思いながらぼぅっと湯飲みの縁を指先でなぞる穏矢。
 彼には羨ましいとか憧れだとか、そういう想いはちっとも湧いていなかった。
 羨ましがるということは、それはつまり心のどこかで『自分にもそうなる未来があるかもしれない』と期待しているということでもある。
 穏矢はとっくにこの先の人生を1人で生きていく心づもりが出来ていたので、そういったことは自分の生きている世界線とは異なるところでの出来事のように思えていたのだ。
 ただ純粋に一緒になる2人のことを祝福するほかにはなにもない。
 1人であることを憂うこともない。
 しかしそうして一人静かに過ごしていた彼の耳に、ふいに聞き覚えのあるような声が聞こえてきたのだった。

(…え?今、バーのマスターの声がしたような気がしたけど……)

(…えっ?似てる、すごく似てる。まさか本人?)

 それは昔 彼が通いつめていたバーのマスターとまさにそっくりな声だった。
 静かでありながらもよく通る声で、バーの中でも聞きやすい特徴的な声だ。
 なぜここにあのマスターが?と思って首をかしげた穏矢は、すぐに納得する。
(あ…まぁ、そうか、知り合いでもおかしくないか。2人がバーで出逢ったとかならなおさら)と。

(はぁ…そういえばもうあのバーにも何年も行ってないな…ここで鉢合わせたらすごく気まずいぞ。そもそもマスターはここが僕の弟の店だって知ってるのかな)

 何年も顔を合わせていないバーのマスターと対面するのはどうにも気まずい感じがして、彼は一行が店を出る前に早々と帰るか、もしくは上手いことやり過ごそうかと考える。
 だがそんな穏矢は、その直後にさらに大きな衝撃を受けることになったのだった。

『2人が喜んでくれて本当によかった、俺もすごく嬉しいよ』
(「っ!?」)

 その一言を聞いた瞬間、彼はまるで体が雷に打たれでもしたかのようになって耳を疑った。
 聞き間違えるはずがないその声。
 笑ったときのクセや抑揚、そのなにもかもを詳細に憶えている。
 それは彼が好きでたまらなかった人のものだ。
 
「なんで…真祐がここに……?」

 呆然とする穏矢。
 羹と共に急ごしらえの雑炊を運んできた佐々田は、そんな兄を見て「何?どうしたの?」と心配そうに言った。

「穏兄、ねぇどうしたのってば。えっ そんなに具合悪いの?大丈夫?」

 すぐに他の賑やかな声に掻き消されてしまった懐かしいその声。
 穏矢は聞いたその声が幻聴によるものではないということをたしかめるべく、遠くから小さく聞こえてくるいくつもの話し声に必死になって耳を傾けたのだった。
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