発情デバフをかけられた勇者が仲間と解呪にいそしむ話

ミツミチ

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魔導士ルート

2-4

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「ッ、イサーク……」
「わるいけど、男に腰振る趣味もないからさ」
 あんたの好きにしろよ、と傍観をきめる男。ここまできたら自分の指で尻を掘るのも、男のペニスで尻を掘るのも一緒だと自らに言い聞かせて、勇者はゆっくりと腰をおろしていく。
「ぁ゛……、っ、っ……!」
 括約筋が広げられる。太いカリをぐぽりと飲みこみ、そのままずるずると幹まで咥えこんでいく。指では届かなかった奥が開かれていく。
「ひっ、は、はっ、ぁ……っ」
 とん、と勇者の尻が魔道士の上に落ちた。奥まで入りこんだ熱を締めつけるだけでゾクゾクとした痺れが背筋を走る。
「はぅ、う、ん……ッ♡」
「ほら。さっさとうごけよ。射精するまで終わんねーんだから」
「……んっ、っ」
 腰を持ちあげる。ずるりと腸壁が擦りあげられる。
「はひっ、はっ、ぁ、……っくぅ、んん……っ♡」
 あたってる、ずっと。さっきの、自分の腹のなかの弱点が、常にペニスに圧迫されて、刺激されつづけていて、その状態で動くと、ほんの少しの律動が耐えがたい刺激を呼び起こした。おもわずうごきを止めて、ひぃひぃと息を荒げて必死にその快感を飲みくだしてから抽挿を再開するが、またすぐに強い刺激に腰を止めての繰り返しだった。
「はぅ……っ、ッ、ぐ、ぅう゛……っ」
「なー。遊んでんの?」
「ち、っ、ちがう……っ」
「じゃあなに」
「うまく、うごき、つづけられない」
「なんで?」
 唇を震わせる。魔道士はわずかに瞳を細めて答えを待つ。きっともう、ぜったい、わかっているくせに。
「き、きもちよくて……よすぎて……っ」
 なにを言ってるんだ。仲間の前で。勇者は自らの愚行を強く恥じた。恥は覚悟の上の選択であったが、まさかこうもはしたない姿をさらすとは。呪いのせいだ、呪いのせいだとはおもうものの、そもそもにその淫靡な呪いを軽視していた自分を重ねて呪う。
「で、どうすんの? これじゃ朝まで終わんねーけど」
「う……っ、す、すまない、ちゃんとする、から」
 決死の一往復。それだけで絶頂寸前まで追いつめられて、勇者は呆気なく撃沈した。
「あぅう……っ」
「あぅうじゃねーよ。……仕方ねーな。おれも鬼じゃないし、助け船だしてやるよ」
 ささっと出してくれるのだろうか。縋るような目を向けると、魔道士はニコリとほほえみ返して勇者の腰を掴んだ。ぽう、と指先が光る。流れこんでくる魔力の波。
「はい。できあがり」
 その手が離れた瞬間、勇者の腰は勝手に上下に動きだした。
「まっ──待てっ……うそっ、ア゛っ!? ッ、あ゛ぁああああ゛ッ♡♡!!?」
 先程とは比較にならない。ぐちゅぐちゅと音の立つ激しい腰振り。それは勇者の意思とは無関係だった。
「ッッッ~~~~~♡♡♡」
「さっすが。ぼうぎょ力ゼロ。低級にしかかからねーような魔法もかかるじゃん」
「に゛っ……にんげ、ぁああ゛っ♡♡」
「ん? なに?」
「にんげんに、あ゛っ♡ 闇魔法つかうなって言っただろッ、ッ~~~あぁっ♡」
「あ、そこ? 大丈夫大丈夫。あんたにしか使わないから」
 おれのこと、人間だとおもっていないのか?
 不当な扱いに声をあげたくとも、そんな余裕はなかった。
「なあ。あんた我慢強いからわかりにくいけど、発情のデバフって相当キツいんだろ? もういいぜ。我慢せず、遠慮せずおれのちんこ使ってオナニーしてくれて。ほら、自分のきもちいいように動けよ」
「い゛やっ……あぁ゛っ!! やだっ、こんなッ、あっ、あっ、あんん゛っ♡ だっ、だめっ、だめっ、そこ、だめっ、や゛……あっ、あぁ゛あ゛ああぁ……♡♡!!」
 腰が勝手にうごく。ぷっくりと浮きでたしこりにペニスを押しつけたまま上下する。自らの律動によって、固い竿に、張りでたカリに前立腺がごりごりに擦りあげられて、腹の中で何度も熱い快感が弾ける。
「イ゛……ッッく、……いくっ、いくっ、くぅう゛ッ……!!」
 深いオーガズムに達しても、魔法に阻まれた下半身は動きを止めない。絶頂に震える肉筒を更に快感で甚振るように肉棒で扱かせる。
「ひっ、ッィ゛、あ゛っあぁあああ゛ッッ♡ やだっ♡ だめっだめ゛っ……あっ、やああぁあ゛っ♡♡ 今むり゛っむりむりむりっ……ぃ゛、ッッも、うごくなぁあ゛あッッ♡♡」
 途切れない刺激に勇者は半狂乱になって喚いた。イヤだと叫びながら腰を振りたくり、ずぽずぽとペニスを貪るさまは倒錯的で、媚肉に扱かれる刺激もさることながら、なにより魔道士はその光景に股間を熱くしていた。
「イ゛ぅ、ぐ……!! っも、だめっ、いっ、イ゛きたくなぃッ、のに、ぃっ♡」
「あはは。自分でやってんのに駄目ってなんだよ。そんなにイきたくないなら我慢すりゃいいだろ」
「む、り゛、ぃっ……!! がまんっ、んんんん゛っ、ん゛~~~~ッッ♡♡♡」
「あー。その声いい感じ。興奮する。もっと泣いて、腰振ってイけよ」
「や゛だっ、あっあ゛っ、あ゛ああぁあ゛っ♡♡」
 やめたい。もうやめたいのに、自らの性感帯を狙って穿つ律動が止まらない。一緒に跳ねる勃起はよくわからないタイミングで精液を飛ばしていた。足先がビンとひきつる。その動きと相反して強要される淫らな腰振り。対する筋肉の動きに腰元がビクビクッと不自然な痙攣を繰り返し、また。
「ひゃあ、あっ……あんん゛っ、ん、イ、く、ぅ……っっ♡♡」
 肉棒をきつく締めつけながら達する。上半身までは魔法に縛られていない。勇者は振り落とされそうな快感に、たまらず目の前のからだに抱きついた。密着する肌。その間にすべりこんだ魔道士の指が、きゅ、と乳首をつまんだ。
「っ───ひ、ッッ♡ なっ、なに……ッ!」
 くにくにと揉み転がされる。そんなところで、感じたことなんかないのに。ぞわぞわとせり上がる甘い感覚を無視できない。
「あ゛ッ……ぁ、あ……!」
「こんなとこまで雑魚化してんだな。これほんとに呪い解けたあと戻んの? ずっと敏感なままだったらどうする?」
「や゛っ……やだっ、そんな゛っ、ぁっ♡」
「勇者が実は尻穴モロ感のど淫乱で、乳首つねるだけで腰砕けとか、笑えるよなぁ」
 その情報売るだけで金もらえそう、とケラケラ笑う。なんてことを言うのか。
「やっ、やめて、そこさわるのっ……あぅ、んっ、んぅ゛うッ……!!」
「なかすげー締まるんだけど。これ乳首でイッてる? それともケツ?」
「わっ、わかんな、も、ぁ゛、あぁあっ♡♡ ちっ、ちくびやめて、そこやだ、ゃ゛、あっ、あぁっ♡」
「なら言えよ。ケツも乳首もきもちいいって。きもちよすぎるからやめてほしいって」
「きっ──きもちぃ゛っ♡ きもちい゛ぃっ……!! きもちい、から、ッも、ぜんぶ熱いからぁ゛っ♡♡ とめてっ、あ゛っ、やぁっ、あぁあっ、いっ、いっ、イくっ、またイぐっ、ぅ゛ッッ……♡♡♡!!」
「そんなにいいなら続けてやるよ。発情した勇者様を慰めてやるのもパーティの仕事だろ?」
「やぁ゛あああッッ♡♡ なっ、なんでぇ゛っ、も、ほんとに、っあ゛、ア゛っ♡ あ゛ぁあああ゛っ♡」
 半開きの口から涎が垂れる。きもちよくて、恥ずかしくて、快感と羞恥に濡れた瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。際限なく深まる快感に比例するようにずぽずぽとピストンが早まっていく。追いつめられる。限界まで。いや、もう限界なんてもうとっくに越しているのに、スライムと魔道士によって二重の魔法に縛られた肉体は延々と快感を求めて腰を振り乱す。全身が焦げつくような快感にバチバチと視界が白く弾けて、意識が飛びかけても抽挿は止まらない。
「ッッ───い゛、く……っ♡♡♡」
 ビクンッと大きく背をしならせて、上向く勇者の瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちる。


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