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戦争蹂躙編
人間側の食糧庫へ行ってみた
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ぐぅ~。
俺は今、アイテムボックスの上でうつ伏せで横になっている。人間側の上空100メートルくらいのとこにいる。
顔だけを出して地上を覗く。美味しそうなスープの匂いが漂ってくる。腹が鳴る。
ぐぅ~。
(しれっと混ざれないかなぁ)
ふと、そんなことを思ったが、今はゴブリンの血で全身真っ赤だ。せめて血を落としてからじゃないと魔物と間違われて攻撃されるかもしれない。近くに水場は見当たらない。森の中にあるかも知れないがもう腹が限界だ。そこまで行く気力が無い。
誰にも見つからずにササッ、と行って、ササッ、っと(上空に)帰ってくる。よし、それでいこう。
上空から奇襲できるポイントを探す。
テント張っているとこから食事を持った人が出てくるのが見えた。少し高度を落として観察してみる。
テント周辺は人が多い。テント内で食事を受け取って、テント周辺で食事をとっているようだ。その料理・配給用テント(?)に食材を台車に乗せた人が入って行くのが見えた。
(うん?あれは…)
食材を幾らかおろし、また台車を引っ張って行く。どうやら、各テントに配っているようだ。
テント内に入って料理を盗るのは難しそうだった。
(テント内の料理は無理そうだけど、パンとかなら食糧庫にあるはず)
そう考えた俺は見失わないように目を凝らしながら後を追う。
ーーーもう3ヶ所テントを回った後、台車に乗っていた食材が無くなった。
(よし、やっと飯が食えそうだ。)
ルンルン気分で気付かれないよう、アイテムボックスの上で匍匐前進《ほふくぜんしん》をする。意味はない。気分だ。見つかりにくそうだからだ。
台車を引きながら森の中へ入って行く。
(ん?なんで森ん中行くんだ?いや、そんなことよりも見失わないようにしなきゃ)
木々の間から見えた台車や人を追う。
少し開けた所に出てから止まる。
(あれ?食糧庫は?)
何も無い。木々のや草が生い茂っているだけだ。食べ物も建造物も人が手を入れているような物は何も無い。
「ーーーーー」
「ーーー」
「ーーーーーー」
声が聞こえた。少し風が強く吹いていて木々のざわめきで声がかき消される。暫《しばら》くして風が弱まり微《かす》かに会話が聞き取れた。
「にーーも、ーーどもにどくいーーーーー」
「よーーーた」
「ーーかい」
会話が終わったのか台車を引いていた人が突然溶け出した。液状の物体となったそれは森の奥へずるずると進んで行った。
俺は状況をゆっくり頭の中で整理した。
仰向けに寝転がり、
「擬態したスライムかよ!!!」
誰もいない夜空にツッコミを入れた。
どうやら魔物が毒入りの食材を配っていたようだ。
俺は今、アイテムボックスの上でうつ伏せで横になっている。人間側の上空100メートルくらいのとこにいる。
顔だけを出して地上を覗く。美味しそうなスープの匂いが漂ってくる。腹が鳴る。
ぐぅ~。
(しれっと混ざれないかなぁ)
ふと、そんなことを思ったが、今はゴブリンの血で全身真っ赤だ。せめて血を落としてからじゃないと魔物と間違われて攻撃されるかもしれない。近くに水場は見当たらない。森の中にあるかも知れないがもう腹が限界だ。そこまで行く気力が無い。
誰にも見つからずにササッ、と行って、ササッ、っと(上空に)帰ってくる。よし、それでいこう。
上空から奇襲できるポイントを探す。
テント張っているとこから食事を持った人が出てくるのが見えた。少し高度を落として観察してみる。
テント周辺は人が多い。テント内で食事を受け取って、テント周辺で食事をとっているようだ。その料理・配給用テント(?)に食材を台車に乗せた人が入って行くのが見えた。
(うん?あれは…)
食材を幾らかおろし、また台車を引っ張って行く。どうやら、各テントに配っているようだ。
テント内に入って料理を盗るのは難しそうだった。
(テント内の料理は無理そうだけど、パンとかなら食糧庫にあるはず)
そう考えた俺は見失わないように目を凝らしながら後を追う。
ーーーもう3ヶ所テントを回った後、台車に乗っていた食材が無くなった。
(よし、やっと飯が食えそうだ。)
ルンルン気分で気付かれないよう、アイテムボックスの上で匍匐前進《ほふくぜんしん》をする。意味はない。気分だ。見つかりにくそうだからだ。
台車を引きながら森の中へ入って行く。
(ん?なんで森ん中行くんだ?いや、そんなことよりも見失わないようにしなきゃ)
木々の間から見えた台車や人を追う。
少し開けた所に出てから止まる。
(あれ?食糧庫は?)
何も無い。木々のや草が生い茂っているだけだ。食べ物も建造物も人が手を入れているような物は何も無い。
「ーーーーー」
「ーーー」
「ーーーーーー」
声が聞こえた。少し風が強く吹いていて木々のざわめきで声がかき消される。暫《しばら》くして風が弱まり微《かす》かに会話が聞き取れた。
「にーーも、ーーどもにどくいーーーーー」
「よーーーた」
「ーーかい」
会話が終わったのか台車を引いていた人が突然溶け出した。液状の物体となったそれは森の奥へずるずると進んで行った。
俺は状況をゆっくり頭の中で整理した。
仰向けに寝転がり、
「擬態したスライムかよ!!!」
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どうやら魔物が毒入りの食材を配っていたようだ。
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