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どっちが先ゲーム※
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午後3時過ぎの執務室には穏やかな空気が流れていた。溜まっていた書類仕事も一段落し、ウルドは執事のローランが淹れた紅茶と城の厨房で作らせたバタービスケットで束の間の休息を楽しんでいた。
「なかなか美味いじゃないか。このビスケット」
「お口に合いましたようで何よりです」
ローランはウルドの向かいの椅子に控えるように座り、自分も勧められたビスケットを控えめに口に運んでいる。サクサクとした軽い食感と豊かなバターの香りが口いっぱいに広がる。二人とも無言でビスケットを頬張る時間がしばらく続いた。
銀の皿の上にこんがりと焼かれたビスケットの小さな山がみるみるうちになくなっていく。とうとう最後の一枚が皿の上に残された。ウルドはその一枚を指でつまみ上げ、ローランの目の前でひらひらと揺らしてみせた。
「おい、ローラン。最後の一枚だ」
「殿下がどうぞお召し上がりください。私はもう十分いただきましたので」
即座に返ってきた模範解答にウルドはわざとらしく顔をしかめた。
「つまらない男だな、お前は。そういう時はいっそ『私がいただきます』と奪い取るくらいの気概を見せろ」
「恐れ多いことを…」
「しかし最後の一つというのはどうしてこうも魅力的なんだろうな。有限だからか?人間ってのは限りあるものを無性に欲しくなる。その欲をお前は少しは持たんのか?」
「欲を持たぬわけではございません、殿下。ただ私にとっての『最後の一つ』は常に殿下のご満足にあります。それさえ頂ければ、他の有限は惜しく思いません」
「…まあいい。そんなお前に面白いゲームを提案してやろう」
ウルドの瞳がいたずら好きな子供のようにきらりと光った。ローランは嫌な予感を覚える。殿下の言う「面白いゲーム」がろくなものであった試しはない。
「ゲーム…でございますか?」
「ああ。至極簡単なゲームだ。このビスケットを賭けてな」
ウルドはそう言うとソファの隣をぽんぽんと叩き、ローランに座るよう促した。ローランは逡巡しながらも、主君の命令には逆らえず、おずおずとウルドの隣に腰を下ろす。
「いいか、ローラン。今からやるのは『どっちが先にイクかゲーム』だ」
「…はい?」
予想の斜め上を行く単語の羅列にローランは思わず素っ頓狂な声を上げた。ウルドはその反応に満足そうに笑う。
「聞こえなかったか?どっちが、先に、イクか、だ。簡単だろ?」
ウルドはローランの耳元に顔を寄せ、悪魔のように囁いた。
「ルールは一つ。互いのブツを握ってしごき合う。それで先に逝った方の負けだ。勝った方がこのビスケットを食える。どうだ?公平で実に紳士的なゲームじゃないか?」
「し、紳士的とは到底思えません!そのような破廉恥なこと…!」
ローランは言葉を失い、ただ口をぱくぱくとさせるばかり。普段、ポーカーフェイスを崩さない執事の狼狽ぶりはウルドにとって極上の娯楽だった。
「俺とお前の間に今更何をためらうことがある?」
「……っ」
ウルドの低い声にローランはぐっと言葉を詰まらせた。この主君は一度言い出したら決して聞かないことを、ローランは誰よりもよく知っている。
「…承知いたしました」
絞り出すような声でローランが了承すると、ウルドは「それでこそ俺の執事だ」と彼の肩を叩いた。
ソファの上で、二人は互いに向き合うように座り直した。どちらからともなくベルトのバックルを外し、ズボンを下ろす。布地が擦れる音だけがやけに大きく執務室に響いた。
「どうした、ローラン。顔が真っ赤だぞ。まだ始まってもいない」
「……っ」
ウルドの軽口にローランは何も言い返せない。やがて互いの熱を持ったものが露わになり、そっと相手の手の中に収まった。ひんやりとしたローランの指先が自身の熱を帯びたそれに触れた瞬間、ウルドは小さく息を呑む。ローランもまた、主君のその部分の熱と硬さに背筋を震わせた。
「じゃあ、始めるぞ」
ウルドの合図でゲームは始まった。
ローランの手は驚くほど丁寧だった。まるで貴重な美術品でも扱うかのように、慎重に、そして的確にウルドの昂りを刺激してくる。その真面目さがかえってウルドの劣情を煽った。
対するウルドの手つきはどこまでも挑発的だった。ローランのものを根本からしごき上げたかと思えば、先端を指でいやらしくこね回す。ローランの身体がそのたびにびくりと震え、吐息が漏れるのをウルドは楽しんでいた。
「ローラン。手が震えてるぞ?緊張してるのか?」
「…滅相もございません」
「口ではなんとでも言えるな。それに、ほら…もうこんなに濡れてる」
ウルドはローランの先端から滲み出た雫を指で拭い、見せつけるように突きつけた。ローランは羞恥に顔を歪ませ、ウルドから視線を逸らす。その反応がウルドの嗜虐心をさらに燃え上がらせた。
はじめはただの悪ふざけ、ローランをからかうためのゲームだったはずだ。しかし、互いの手の動きが熱を帯びていくにつれてその様相は変わっていった。単なる勝負ではなくもっと本能的で、抗いがたい欲望の応酬へと変貌していく。
ローランの呼吸が荒くなる。ウルドの意地悪な刺激に耐えながらもその手は止まらない。彼は主君に奉仕しているのだ。このゲームに勝つこと以上にウルドを喜ばせたい、快感を与えたいという忠誠心が彼の指を動かしていた。その健気さがウルドの胸を焦がす。
「おい…ローラン…お前、本気で俺を負かす気か…?」
ウルドの声が掠れる。ローランの手つきは丁寧でありながら執拗だった。ウルドが最も感じやすい場所を的確に見つけ出し、そこばかりを責めてくる。ローランはウルドの身体を誰よりもよく知っているのだ。
「……殿下が教えてくださった場所ですので」
ローランはそう言いながら、ぐ、と根本を強く握り込んだ。内側から突き上げるような強烈な快感にウルドの腰がびくんと跳ねる。
「くそっ…!こっちだって…!」
ウルドも負けじとローランのものを激しく扱き始めた。…が、焦りからか、その動きはどこか雑になっている。ローランの端正な顔が快感に歪み、熱い息を漏らす様は確かにウルドを興奮させたが、それ以上に自分の身体が限界に近いことを感じていた。
ローランの指が最後の仕上げをするかのように、ウルドの先端をリズミカルに弾き始めた。視界が白く点滅し、思考が快感に塗り潰されていく。
「ま…待て、ローラン…もう…っ」
「殿下!」
ローランが恍惚の声でウルドの名を呼んだ。それが最後の引き金だった。
「あ…っ、ん、ぅううっ…!!」
抗う間もなく、ウルドの理性のダムが決壊した。熱い飛沫がローランの手に迸り、ソファの革を汚す。ウルドはがくりとローランの肩に額を預け、荒い呼吸を繰り返した。全身の力が抜け、指先が微かに震えている。
ゲームは、ウルドの敗北で幕を閉じた。
「はぁ…っ、はぁ…。…お前の…勝ちだ、ローラン…」
しばらくして、ようやく息を整えたウルドが悔しそうに呟いた。快感の余韻と敗北の屈辱が入り混じった複雑な表情をしている。
ローランはまだウルドのものを優しく握ったまま、何も言わずに主君の言葉を待っていた。彼自身もまた限界が近いはずだった。硬く張り詰めた熱がそれを物語っている。
ウルドはゆっくりと顔を上げ、ローランを見つめた。
「…どうする?これで終わりにするか?」
ローランに勝利したビスケットを与えるべきだろう。けれど、なぜかそんな気にはなれなかった。むしろこのままでは終われないという焦燥感がウルドを駆り立てる。
ローランはウルドの問いに静かに首を横に振った。そしていつになく熱のこもった、真っ直ぐな瞳でウルドを見据える。
「…いいえ。殿下、お願いがございます」
「なんだ?」
「……続きを…お願いできますでしょうか」
その言葉はウルドにとって予想外のものだった。いつもの従順な執事からは考えられない明確な要求。ローランの瞳の奥に濃く、熱い欲望の炎が揺らめいているのをウルドは見た。
「…ふん。要求だけは一人前だな」
ウルドの口元にいつもの意地悪な笑みが戻った。しかしその声には敗北の悔しさよりも、新たな愉悦への期待が滲んでいた。
ウルドはローランのものを握っていた自分の手を離すと代わりに、先ほど自分を果てさせたローランの手を取り、その指を彼の昂りへと導いた。
「自分でやれ。俺は見ててやる」
「…!で、殿下…」
「なんだ?それとも俺の手がいいか?」
挑発するように囁くと、ローランは一瞬ためらった後、覚悟を決めたようにこくりと頷いた。
ウルドは満足げにローランの頬を撫でると、その手に自分の手を重ね、再びゆっくりと動かし始めた。今度はローランを果てさせるためだけに。
「ん…っ、ふ、ぅ…でん、か…」
ローランの声が甘く漏れる。ウルドは彼の耳元に唇を寄せた。
「ビスケット、いらないのか?」
「…今は、それよりも…殿下からのご褒美が…ほしい、です…っ」
その答えにウルドは声を殺して笑った。忠実な執事がようやく自分の欲望を覚えた瞬間だった。
やがてローランの身体が大きく弓なりになり、熱いものがウルドの手に受け止められる。ローランはぐったりとウルドの胸に倒れ込み、幸せそうに目を閉じた。
執務室には二人の荒い息遣いと、甘い残り香だけが満ちている。
テーブルの上では勝者のために用意されたはずの最後のビスケットが誰にも食べられることなく、ただ静かに二人を見守っていた。
「なかなか美味いじゃないか。このビスケット」
「お口に合いましたようで何よりです」
ローランはウルドの向かいの椅子に控えるように座り、自分も勧められたビスケットを控えめに口に運んでいる。サクサクとした軽い食感と豊かなバターの香りが口いっぱいに広がる。二人とも無言でビスケットを頬張る時間がしばらく続いた。
銀の皿の上にこんがりと焼かれたビスケットの小さな山がみるみるうちになくなっていく。とうとう最後の一枚が皿の上に残された。ウルドはその一枚を指でつまみ上げ、ローランの目の前でひらひらと揺らしてみせた。
「おい、ローラン。最後の一枚だ」
「殿下がどうぞお召し上がりください。私はもう十分いただきましたので」
即座に返ってきた模範解答にウルドはわざとらしく顔をしかめた。
「つまらない男だな、お前は。そういう時はいっそ『私がいただきます』と奪い取るくらいの気概を見せろ」
「恐れ多いことを…」
「しかし最後の一つというのはどうしてこうも魅力的なんだろうな。有限だからか?人間ってのは限りあるものを無性に欲しくなる。その欲をお前は少しは持たんのか?」
「欲を持たぬわけではございません、殿下。ただ私にとっての『最後の一つ』は常に殿下のご満足にあります。それさえ頂ければ、他の有限は惜しく思いません」
「…まあいい。そんなお前に面白いゲームを提案してやろう」
ウルドの瞳がいたずら好きな子供のようにきらりと光った。ローランは嫌な予感を覚える。殿下の言う「面白いゲーム」がろくなものであった試しはない。
「ゲーム…でございますか?」
「ああ。至極簡単なゲームだ。このビスケットを賭けてな」
ウルドはそう言うとソファの隣をぽんぽんと叩き、ローランに座るよう促した。ローランは逡巡しながらも、主君の命令には逆らえず、おずおずとウルドの隣に腰を下ろす。
「いいか、ローラン。今からやるのは『どっちが先にイクかゲーム』だ」
「…はい?」
予想の斜め上を行く単語の羅列にローランは思わず素っ頓狂な声を上げた。ウルドはその反応に満足そうに笑う。
「聞こえなかったか?どっちが、先に、イクか、だ。簡単だろ?」
ウルドはローランの耳元に顔を寄せ、悪魔のように囁いた。
「ルールは一つ。互いのブツを握ってしごき合う。それで先に逝った方の負けだ。勝った方がこのビスケットを食える。どうだ?公平で実に紳士的なゲームじゃないか?」
「し、紳士的とは到底思えません!そのような破廉恥なこと…!」
ローランは言葉を失い、ただ口をぱくぱくとさせるばかり。普段、ポーカーフェイスを崩さない執事の狼狽ぶりはウルドにとって極上の娯楽だった。
「俺とお前の間に今更何をためらうことがある?」
「……っ」
ウルドの低い声にローランはぐっと言葉を詰まらせた。この主君は一度言い出したら決して聞かないことを、ローランは誰よりもよく知っている。
「…承知いたしました」
絞り出すような声でローランが了承すると、ウルドは「それでこそ俺の執事だ」と彼の肩を叩いた。
ソファの上で、二人は互いに向き合うように座り直した。どちらからともなくベルトのバックルを外し、ズボンを下ろす。布地が擦れる音だけがやけに大きく執務室に響いた。
「どうした、ローラン。顔が真っ赤だぞ。まだ始まってもいない」
「……っ」
ウルドの軽口にローランは何も言い返せない。やがて互いの熱を持ったものが露わになり、そっと相手の手の中に収まった。ひんやりとしたローランの指先が自身の熱を帯びたそれに触れた瞬間、ウルドは小さく息を呑む。ローランもまた、主君のその部分の熱と硬さに背筋を震わせた。
「じゃあ、始めるぞ」
ウルドの合図でゲームは始まった。
ローランの手は驚くほど丁寧だった。まるで貴重な美術品でも扱うかのように、慎重に、そして的確にウルドの昂りを刺激してくる。その真面目さがかえってウルドの劣情を煽った。
対するウルドの手つきはどこまでも挑発的だった。ローランのものを根本からしごき上げたかと思えば、先端を指でいやらしくこね回す。ローランの身体がそのたびにびくりと震え、吐息が漏れるのをウルドは楽しんでいた。
「ローラン。手が震えてるぞ?緊張してるのか?」
「…滅相もございません」
「口ではなんとでも言えるな。それに、ほら…もうこんなに濡れてる」
ウルドはローランの先端から滲み出た雫を指で拭い、見せつけるように突きつけた。ローランは羞恥に顔を歪ませ、ウルドから視線を逸らす。その反応がウルドの嗜虐心をさらに燃え上がらせた。
はじめはただの悪ふざけ、ローランをからかうためのゲームだったはずだ。しかし、互いの手の動きが熱を帯びていくにつれてその様相は変わっていった。単なる勝負ではなくもっと本能的で、抗いがたい欲望の応酬へと変貌していく。
ローランの呼吸が荒くなる。ウルドの意地悪な刺激に耐えながらもその手は止まらない。彼は主君に奉仕しているのだ。このゲームに勝つこと以上にウルドを喜ばせたい、快感を与えたいという忠誠心が彼の指を動かしていた。その健気さがウルドの胸を焦がす。
「おい…ローラン…お前、本気で俺を負かす気か…?」
ウルドの声が掠れる。ローランの手つきは丁寧でありながら執拗だった。ウルドが最も感じやすい場所を的確に見つけ出し、そこばかりを責めてくる。ローランはウルドの身体を誰よりもよく知っているのだ。
「……殿下が教えてくださった場所ですので」
ローランはそう言いながら、ぐ、と根本を強く握り込んだ。内側から突き上げるような強烈な快感にウルドの腰がびくんと跳ねる。
「くそっ…!こっちだって…!」
ウルドも負けじとローランのものを激しく扱き始めた。…が、焦りからか、その動きはどこか雑になっている。ローランの端正な顔が快感に歪み、熱い息を漏らす様は確かにウルドを興奮させたが、それ以上に自分の身体が限界に近いことを感じていた。
ローランの指が最後の仕上げをするかのように、ウルドの先端をリズミカルに弾き始めた。視界が白く点滅し、思考が快感に塗り潰されていく。
「ま…待て、ローラン…もう…っ」
「殿下!」
ローランが恍惚の声でウルドの名を呼んだ。それが最後の引き金だった。
「あ…っ、ん、ぅううっ…!!」
抗う間もなく、ウルドの理性のダムが決壊した。熱い飛沫がローランの手に迸り、ソファの革を汚す。ウルドはがくりとローランの肩に額を預け、荒い呼吸を繰り返した。全身の力が抜け、指先が微かに震えている。
ゲームは、ウルドの敗北で幕を閉じた。
「はぁ…っ、はぁ…。…お前の…勝ちだ、ローラン…」
しばらくして、ようやく息を整えたウルドが悔しそうに呟いた。快感の余韻と敗北の屈辱が入り混じった複雑な表情をしている。
ローランはまだウルドのものを優しく握ったまま、何も言わずに主君の言葉を待っていた。彼自身もまた限界が近いはずだった。硬く張り詰めた熱がそれを物語っている。
ウルドはゆっくりと顔を上げ、ローランを見つめた。
「…どうする?これで終わりにするか?」
ローランに勝利したビスケットを与えるべきだろう。けれど、なぜかそんな気にはなれなかった。むしろこのままでは終われないという焦燥感がウルドを駆り立てる。
ローランはウルドの問いに静かに首を横に振った。そしていつになく熱のこもった、真っ直ぐな瞳でウルドを見据える。
「…いいえ。殿下、お願いがございます」
「なんだ?」
「……続きを…お願いできますでしょうか」
その言葉はウルドにとって予想外のものだった。いつもの従順な執事からは考えられない明確な要求。ローランの瞳の奥に濃く、熱い欲望の炎が揺らめいているのをウルドは見た。
「…ふん。要求だけは一人前だな」
ウルドの口元にいつもの意地悪な笑みが戻った。しかしその声には敗北の悔しさよりも、新たな愉悦への期待が滲んでいた。
ウルドはローランのものを握っていた自分の手を離すと代わりに、先ほど自分を果てさせたローランの手を取り、その指を彼の昂りへと導いた。
「自分でやれ。俺は見ててやる」
「…!で、殿下…」
「なんだ?それとも俺の手がいいか?」
挑発するように囁くと、ローランは一瞬ためらった後、覚悟を決めたようにこくりと頷いた。
ウルドは満足げにローランの頬を撫でると、その手に自分の手を重ね、再びゆっくりと動かし始めた。今度はローランを果てさせるためだけに。
「ん…っ、ふ、ぅ…でん、か…」
ローランの声が甘く漏れる。ウルドは彼の耳元に唇を寄せた。
「ビスケット、いらないのか?」
「…今は、それよりも…殿下からのご褒美が…ほしい、です…っ」
その答えにウルドは声を殺して笑った。忠実な執事がようやく自分の欲望を覚えた瞬間だった。
やがてローランの身体が大きく弓なりになり、熱いものがウルドの手に受け止められる。ローランはぐったりとウルドの胸に倒れ込み、幸せそうに目を閉じた。
執務室には二人の荒い息遣いと、甘い残り香だけが満ちている。
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