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9食目 パリッとふっくらアジの開き
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翌朝も、かすかに聞こえる波の音で目が覚めた。
昨夜は布団に入ってすぐ、眠りについた。夜中もほとんど起きることなく、気づけば朝になっていた。こんなにぐっすり眠れるようになるなんて……。
顔を洗って広間へ行くと、今朝も朝食の用意ができていた。
「おはようございます。梨花さん」
「女将さん、おはようございます」
女将に明るく声をかけられ、梨花も笑顔になる。
「昨晩はよく眠れましたか?」
「はい。ぐっすりでした」
「それはよかったです」
今日の朝食は和食だった。
メインは焼き魚・アジの開き。焼きたてなのだろう。香ばしい香りがあたりに漂っている。
他には、綺麗に巻かれた卵焼き、緑鮮やかなほうれん草の胡麻和え、薬味たっぷりの冷奴、お新香など……。少しずつ小鉢に盛られていて、彩り豊かだ。
もちろん白いごはんと味噌汁もほかほかと湯気が立っている。めずらしく梨花のお腹が音を立てた。
「いただきます」
「どうぞごゆっくり」
焦げ目のついたアジの皮に箸で触れると、パリッと音がした。丁寧に身をほぐして、口に入れる。ふっくらしていて塩加減もちょうどいい。潮風のような海の気配が、ほんのりと舌に広がった。
「おいしい……」
ふっくらとしている卵焼きを、ひとかけ口に入れる。甘くて優しい味だ。刻みねぎとかつお節ののった冷奴に、しょうゆをたらりとかける。昨晩の湯豆腐とは違い、ひんやりしていてするっと食べられる。
思わずため息が漏れ、自然と笑みがこぼれた。
「よいお天気でよかったですね」
「はい」
食事を終え、いつものように支度をして玄関へ向かうと、女将が見送りに出てきてくれた。
「うちの息子、よかったら使ってください。外で待たせてあるので」
「えっ」
「いってらっしゃいませ」
笑顔の女将に頭を下げて、急いで外へ出る。すると宿の前の堤防にもたれて、十希也が不機嫌そうに立っていた。
「と、十希也さん、おはようございます」
しかし十希也は返事をしないまま、ずんずんと梨花に近づいてきた。そして目の前に立ち、怒った声で言う。
「あのな、俺はあんたが死なないように見張るとは言ったが、あんたにこき使われたいとは言ってねぇぞ」
梨花はきょとんとした顔で十希也を見上げる。
十希也は今日も黒いジャケットに、黒いニット帽をかぶっている。梨花が黙っていたら、十希也はわざとらしいほど大きなため息をついた。
「なんなんだよ、母さんまで。梨花さんをちゃんと案内してあげなさいって」
ぶつぶつ言っている十希也に梨花は告げる。
「つまり十希也さんは、私が嫌がっても勝手についてくるくせに、私についてきてほしいと頼まれると反抗したくなるんですね?」
「は? あんたいつからそんな偉そうなこと言えるようになったんだ?」
「とにかく今日はよろしくお願いします。昨日や一昨日みたいに、悠真との思い出の場所に連れていってほしいんです。女将さんには許可を取りましたから」
梨花はそう言って、十希也の顔を見つめた。十希也は怒った顔をしていたが、ふいっと視線をそらして言う。
「悠真のなにが知りたい?」
「え?」
「悠真のどんなことが知りたいんだよ?」
梨花は少し考えてから答える。
「悠真が小さいころどこで遊んでたのか……どんな子どもだったのか知りたいです」
「じゃあついてこい」
十希也が町のほうへ向かって歩き出す。どこからかデュオが現れ、ひょこひょことそのあとをついていく。梨花は女将にもらった手袋をはめると、まっすぐ前を向き、十希也とデュオのあとを追いかけた。
たどり着いたのは、この前うどんを食べた町の中心部からちょっとはずれたところにある、小さな児童公園だった。
雑草が生えた敷地内には鉄棒やブランコ、ジャングルジムなどがあったが、どれも色が剥げて錆びついている。子どもは誰も遊んでおらず、ひっそりと静まり返っていた。
「ここで……悠真は遊んでいたんですか?」
「ああ。小学校のころ、よく来てた」
梨花が公園に足を踏み入れる。ひんやりとした風が吹き、落ち葉がかさかさと音を立てて舞い上がる。
「昔はこの町にも、もっと子どもがいたんだけどな。最近はめったに見ない。まぁ、いたとしても家の中でゲームでもしてるんだろうけど」
梨花はブランコのチェーンをつかみ、そっと揺らしてみる。誰も乗っていないブランコがギイッと寂しげな音を立てた。
「小学生のころの悠真って、どんな感じでした?」
梨花が聞くと、鉄棒に寄りかかった十希也が空を見上げる。そしてひと言つぶやいた。
「どんくさかった」
「えっ」
「悠真のやつ、そのジャングルジムのてっぺんから落ちたことがあるんだよ。かすり傷だったけど」
十希也が色の剥げたジャングルジムを指さす。
「走るのものろくて、鬼ごっこしてもすぐつかまるし。逆上がり教えてくれって言うから教えてやっても、全然うまくならねぇし」
「ゆ、悠真はインドア派だったから」
「知ってるよ、そんなの。言っとくけど悠真との付き合いは、俺が一番長いんだからな」
なぜか怒った声で言い返された。自分が一番でないと気に入らないらしい。
「でも……いつも一生懸命だったな。あいつ」
十希也が足元に視線を落とす。
「真面目だし、愛嬌はあるし、女子には優しいし。どんくさい以外は悪いところなんかひとつもないのに……」
十希也の足が、ザッと足元の枯れ葉を蹴散らした。
「高学年になって、悠真の両親が立て続けに自殺した。それが町中の噂になって、悠真まで変な目で見られるようになった」
梨花はじっと十希也の声を聞く。十希也がもう一度落ち葉を乱暴に足で払う。胸に抱えたもやもやを、振り払うように。
「それから悠真はばあさんと暮らすことになったんだけど、そのばあさんがけっこう厳しい人で。悠真はよくうちに逃げこんできてた。たぶん、つらかったんだと思う。いろんなことが」
十希也は一回深く息を吐くと、悔しそうに口を開く。
「でもあいつそういうことなにも言わねぇんだ。いつも笑っててさ。だから俺もどうしたらいいかわからなくて……結局なにもできなかった。中学生になっても、高校生になっても」
梨花は少し考えてから、十希也に言う。
「きっと悠真はそれでよかったんだと思います。十希也さんがそばにいてくれるだけで」
十希也が顔を上げ、目を見開く。
「それに、十希也さんが悠真を連れ出してくれたんですよね? この狭い町から、都会の街へ」
「そうだよ。この町の息苦しさに、あいつが殺されるんじゃないかと思ったから」
十希也が鉄棒を強く握る。
「だから俺が誘ったんだ。高校卒業したら、一緒に東京行こうって。あいつ歌がうまかったから、お前なら絶対有名になれるとかなんとかおだてて……そしたら『十希也がやるならやる』って言うから、俺もギター練習して、ふたりで動画作ってみたり、街角で歌ってみたりしてた」
そこでふっと十希也が笑う。
「バカだよなぁ、ほんと。あのころの俺、どうかしてたよ。でも俺は本気で思ってたんだ。俺たちふたりなら絶対成功するって。そんな簡単にいくわけねーのに。ほんとバカ」
冷たい風が吹き、梨花たちの頭の上で枯れ枝がざわざわと揺れる。
「そのうち金もなくなってきて、お互いイライラして喧嘩も多くなった。そんなとき俺の親父が死んで、俺はあいつを残してこの町に帰ってきたんだけど……そのあともひとりで歌ってたんだよな、あいつ」
梨花がうなずく。
「『俺のことを褒めてくれた女の子に会った』『その子とつき合うことになった』って教えてくれた。それがあんたなんだろ?」
「はい」
十希也が大きくため息をついた。
「はー、なんなんだよ、くそっ。無理やりでもあいつを田舎に連れて来ればよかった……って、そしたらあいつは変われなかったか」
そこまで言って、十希也は梨花を見る。
「あんたが悠真を変えたんだな」
「……そんなんじゃないです」
「謙遜するなって。悠真を幸せにしたのはあんただ」
そう言うと手のひらでぽんっと鉄棒を叩いた。
「だからあんたは、もっと自信持っていいんだよ。悠真の彼女なんだし」
「あの……私……十希也さんのギター聴いてみたいです」
突然の梨花の言葉に、十希也が驚いた顔をする。
「私が悠真に出会ったころ、悠真はひとりで歌っていたから……でも本当は二人組だったんですね。私も十希也さんのギター聴きたいです」
「聴かせるほどのもんじゃねぇよ」
「悠真は時々話してくれました。高校生のころ、友だちとギターを練習したんだって。それ、十希也さんのことだったんですね」
「うるせぇ、もういいだろ。飯でも食いに行くぞ!」
十希也がスタスタと歩き出す。
「あ、ちょっと待ってください!」
梨花も慌ててその背中を追いかける。
公園を出る前に振り向くと、誰も乗っていないブランコがやけに寂しげに見えた。だけど昔はここにもたくさん、子どもたちの笑い声が響いていたのだろう。
ブランコに乗って笑い合っていた、幼い悠真と十希也の姿が梨花の目に浮かんだ。
昨夜は布団に入ってすぐ、眠りについた。夜中もほとんど起きることなく、気づけば朝になっていた。こんなにぐっすり眠れるようになるなんて……。
顔を洗って広間へ行くと、今朝も朝食の用意ができていた。
「おはようございます。梨花さん」
「女将さん、おはようございます」
女将に明るく声をかけられ、梨花も笑顔になる。
「昨晩はよく眠れましたか?」
「はい。ぐっすりでした」
「それはよかったです」
今日の朝食は和食だった。
メインは焼き魚・アジの開き。焼きたてなのだろう。香ばしい香りがあたりに漂っている。
他には、綺麗に巻かれた卵焼き、緑鮮やかなほうれん草の胡麻和え、薬味たっぷりの冷奴、お新香など……。少しずつ小鉢に盛られていて、彩り豊かだ。
もちろん白いごはんと味噌汁もほかほかと湯気が立っている。めずらしく梨花のお腹が音を立てた。
「いただきます」
「どうぞごゆっくり」
焦げ目のついたアジの皮に箸で触れると、パリッと音がした。丁寧に身をほぐして、口に入れる。ふっくらしていて塩加減もちょうどいい。潮風のような海の気配が、ほんのりと舌に広がった。
「おいしい……」
ふっくらとしている卵焼きを、ひとかけ口に入れる。甘くて優しい味だ。刻みねぎとかつお節ののった冷奴に、しょうゆをたらりとかける。昨晩の湯豆腐とは違い、ひんやりしていてするっと食べられる。
思わずため息が漏れ、自然と笑みがこぼれた。
「よいお天気でよかったですね」
「はい」
食事を終え、いつものように支度をして玄関へ向かうと、女将が見送りに出てきてくれた。
「うちの息子、よかったら使ってください。外で待たせてあるので」
「えっ」
「いってらっしゃいませ」
笑顔の女将に頭を下げて、急いで外へ出る。すると宿の前の堤防にもたれて、十希也が不機嫌そうに立っていた。
「と、十希也さん、おはようございます」
しかし十希也は返事をしないまま、ずんずんと梨花に近づいてきた。そして目の前に立ち、怒った声で言う。
「あのな、俺はあんたが死なないように見張るとは言ったが、あんたにこき使われたいとは言ってねぇぞ」
梨花はきょとんとした顔で十希也を見上げる。
十希也は今日も黒いジャケットに、黒いニット帽をかぶっている。梨花が黙っていたら、十希也はわざとらしいほど大きなため息をついた。
「なんなんだよ、母さんまで。梨花さんをちゃんと案内してあげなさいって」
ぶつぶつ言っている十希也に梨花は告げる。
「つまり十希也さんは、私が嫌がっても勝手についてくるくせに、私についてきてほしいと頼まれると反抗したくなるんですね?」
「は? あんたいつからそんな偉そうなこと言えるようになったんだ?」
「とにかく今日はよろしくお願いします。昨日や一昨日みたいに、悠真との思い出の場所に連れていってほしいんです。女将さんには許可を取りましたから」
梨花はそう言って、十希也の顔を見つめた。十希也は怒った顔をしていたが、ふいっと視線をそらして言う。
「悠真のなにが知りたい?」
「え?」
「悠真のどんなことが知りたいんだよ?」
梨花は少し考えてから答える。
「悠真が小さいころどこで遊んでたのか……どんな子どもだったのか知りたいです」
「じゃあついてこい」
十希也が町のほうへ向かって歩き出す。どこからかデュオが現れ、ひょこひょことそのあとをついていく。梨花は女将にもらった手袋をはめると、まっすぐ前を向き、十希也とデュオのあとを追いかけた。
たどり着いたのは、この前うどんを食べた町の中心部からちょっとはずれたところにある、小さな児童公園だった。
雑草が生えた敷地内には鉄棒やブランコ、ジャングルジムなどがあったが、どれも色が剥げて錆びついている。子どもは誰も遊んでおらず、ひっそりと静まり返っていた。
「ここで……悠真は遊んでいたんですか?」
「ああ。小学校のころ、よく来てた」
梨花が公園に足を踏み入れる。ひんやりとした風が吹き、落ち葉がかさかさと音を立てて舞い上がる。
「昔はこの町にも、もっと子どもがいたんだけどな。最近はめったに見ない。まぁ、いたとしても家の中でゲームでもしてるんだろうけど」
梨花はブランコのチェーンをつかみ、そっと揺らしてみる。誰も乗っていないブランコがギイッと寂しげな音を立てた。
「小学生のころの悠真って、どんな感じでした?」
梨花が聞くと、鉄棒に寄りかかった十希也が空を見上げる。そしてひと言つぶやいた。
「どんくさかった」
「えっ」
「悠真のやつ、そのジャングルジムのてっぺんから落ちたことがあるんだよ。かすり傷だったけど」
十希也が色の剥げたジャングルジムを指さす。
「走るのものろくて、鬼ごっこしてもすぐつかまるし。逆上がり教えてくれって言うから教えてやっても、全然うまくならねぇし」
「ゆ、悠真はインドア派だったから」
「知ってるよ、そんなの。言っとくけど悠真との付き合いは、俺が一番長いんだからな」
なぜか怒った声で言い返された。自分が一番でないと気に入らないらしい。
「でも……いつも一生懸命だったな。あいつ」
十希也が足元に視線を落とす。
「真面目だし、愛嬌はあるし、女子には優しいし。どんくさい以外は悪いところなんかひとつもないのに……」
十希也の足が、ザッと足元の枯れ葉を蹴散らした。
「高学年になって、悠真の両親が立て続けに自殺した。それが町中の噂になって、悠真まで変な目で見られるようになった」
梨花はじっと十希也の声を聞く。十希也がもう一度落ち葉を乱暴に足で払う。胸に抱えたもやもやを、振り払うように。
「それから悠真はばあさんと暮らすことになったんだけど、そのばあさんがけっこう厳しい人で。悠真はよくうちに逃げこんできてた。たぶん、つらかったんだと思う。いろんなことが」
十希也は一回深く息を吐くと、悔しそうに口を開く。
「でもあいつそういうことなにも言わねぇんだ。いつも笑っててさ。だから俺もどうしたらいいかわからなくて……結局なにもできなかった。中学生になっても、高校生になっても」
梨花は少し考えてから、十希也に言う。
「きっと悠真はそれでよかったんだと思います。十希也さんがそばにいてくれるだけで」
十希也が顔を上げ、目を見開く。
「それに、十希也さんが悠真を連れ出してくれたんですよね? この狭い町から、都会の街へ」
「そうだよ。この町の息苦しさに、あいつが殺されるんじゃないかと思ったから」
十希也が鉄棒を強く握る。
「だから俺が誘ったんだ。高校卒業したら、一緒に東京行こうって。あいつ歌がうまかったから、お前なら絶対有名になれるとかなんとかおだてて……そしたら『十希也がやるならやる』って言うから、俺もギター練習して、ふたりで動画作ってみたり、街角で歌ってみたりしてた」
そこでふっと十希也が笑う。
「バカだよなぁ、ほんと。あのころの俺、どうかしてたよ。でも俺は本気で思ってたんだ。俺たちふたりなら絶対成功するって。そんな簡単にいくわけねーのに。ほんとバカ」
冷たい風が吹き、梨花たちの頭の上で枯れ枝がざわざわと揺れる。
「そのうち金もなくなってきて、お互いイライラして喧嘩も多くなった。そんなとき俺の親父が死んで、俺はあいつを残してこの町に帰ってきたんだけど……そのあともひとりで歌ってたんだよな、あいつ」
梨花がうなずく。
「『俺のことを褒めてくれた女の子に会った』『その子とつき合うことになった』って教えてくれた。それがあんたなんだろ?」
「はい」
十希也が大きくため息をついた。
「はー、なんなんだよ、くそっ。無理やりでもあいつを田舎に連れて来ればよかった……って、そしたらあいつは変われなかったか」
そこまで言って、十希也は梨花を見る。
「あんたが悠真を変えたんだな」
「……そんなんじゃないです」
「謙遜するなって。悠真を幸せにしたのはあんただ」
そう言うと手のひらでぽんっと鉄棒を叩いた。
「だからあんたは、もっと自信持っていいんだよ。悠真の彼女なんだし」
「あの……私……十希也さんのギター聴いてみたいです」
突然の梨花の言葉に、十希也が驚いた顔をする。
「私が悠真に出会ったころ、悠真はひとりで歌っていたから……でも本当は二人組だったんですね。私も十希也さんのギター聴きたいです」
「聴かせるほどのもんじゃねぇよ」
「悠真は時々話してくれました。高校生のころ、友だちとギターを練習したんだって。それ、十希也さんのことだったんですね」
「うるせぇ、もういいだろ。飯でも食いに行くぞ!」
十希也がスタスタと歩き出す。
「あ、ちょっと待ってください!」
梨花も慌ててその背中を追いかける。
公園を出る前に振り向くと、誰も乗っていないブランコがやけに寂しげに見えた。だけど昔はここにもたくさん、子どもたちの笑い声が響いていたのだろう。
ブランコに乗って笑い合っていた、幼い悠真と十希也の姿が梨花の目に浮かんだ。
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