黄昏のザンカフェル

 旧題「魔王を倒す話だよね? なんで、悪役令嬢が出てくるの?」から改題いたしました。

 タイトルにある「ザンカフェル」というのは『不和の林檎』のこと。ギリシア神話において、トロイア戦争の発端とされる事件で、小さな出来事から大きな争い事になることを表す言葉です。

 なろう系ラノベよりも、面倒くさいです。

「貴族なのに、なんで庶民みたいに振る舞うの?」「こんなセリフを言う?」「『です』って喋ると敬語? why?」 とお嘆きのあなたに贈る「ちゃんとした貴族をやっている物語」です。もちろん、お約束は外しませんが、主人公は「冒険者」にはなりません。だって貴族だから。

 作者が理屈っぽいため、第1章がクドいです。理屈が面倒な方は、2章から読んで頂いても大丈夫です。興味が湧いたら読んでみてください。エグい伏線が入っています。

…………………………

 ゲームに心を吸われた生徒を助けるために、ポンコツ女神と取引してみました。もらうはチートスキル。喪うは、幸せな定年退職! ゲーム世界に転生して、サクッと魔王を倒して、見事に生徒を…… ついでに世界を救っちゃいましょう。ってつもりで乗り込んだんだけど、なんか、思ってるのと違う。

「おい! ちょっと待て」

 スキルはチートを付けるけどレベル1からだって? なんで、それを言わない。
(聞かれなかったので)

 いつでも元の世界に戻れるって言ったじゃないか! なんで戻ったらレベル1になるんだよ!
(戻れるとは言いましたが、レベル1にならないなんて言ってません。あ、実は、もう一つのルールがありまして……)

 げ、げ、げ! 話が違うじゃん! ポンコツ女神め!
 騙しやがったな!
(いいえ。聞かれなかったので言わなかっただけ)

「お前は、悪徳不動産屋か!」

 お約束通りの「若返り」と「チート」をもらって、果たして本当に魔王を倒せるのかってか、倒す前にやること多すぎでしょ! いまさら、恋愛とか、無理過ぎ。

………………………………

表紙画像はこの世界の概略図です。
24h.ポイント 0pt
0
小説 183,715 位 / 183,715件 ファンタジー 42,164 位 / 42,164件

処理中です...