冬空の木漏れ日

わしお

文字の大きさ
24 / 29

24

しおりを挟む
締め切り二日前。まだ作詞は仕上がっていなかった。

この日は午前中に音楽イベントの収録、午後は事務所の地下にあるスタジオで、次のライブの向けての練習をすることになっている。今日を乗り越えれば、久しぶりの二連休だ。

翔はいつものように、りっちゃんと真人さん、耕平さんとクロユリさんの順に迎えに行き、恭哉さんのマンションの前に車を停めた。

エントランスのインターホンを鳴らし、恭哉さんの応答を待つ。
しかし、待てども待てども、返事は来なかった。

「あれ……?」

部屋番号を間違えたかと思い、もう一度鳴らすが、結果は同じだ。

どうしたのだろう。たまたまトイレに行っているだけだろうか。
しかし、最近の恭哉さんの様子を思い返すと、どうしても嫌な方向に思考が流れてしまう。

駄目もとでもう一度インターホンを鳴らすが、やはり出ない。

嫌な汗が首筋を伝う。どうしよう。どうしたらいい。
感情ばかりが先走って、冷静な判断ができない。

焦っていると、耕平さんが車から下りてきた。翔の様子を不審に思ったのだろう。

「恭哉出ない?」

そう聞かれて、翔はうなずく。耕平さんはやっぱりという様子で、ポケットからキーケースを取り出した。
その中には、恭哉さんの家の鍵も入っていて、耕平さんは慣れた仕草でオートロックを解除した。

「え、合鍵ですか?」
「うん。お互いの家に行くことも多いから、交換したんだ」

耕平さんと恭哉さんは、高校からの友人で、それぞれ作曲、作詞を担当することもあり、お互いを「相棒」と呼ぶ。合鍵を渡すほどの信頼関係があっても納得だ。

焦る様子もなく建物に入っていく耕平さんに、翔は慌ててついて行った。

エレベーターで六階に上がり、一応部屋のインターホンを鳴らすが、やはり返事はない。
耕平さんは手早く鍵を開け、少々乱暴にドアを開けた。

「恭哉―、いるかー?」
「恭哉さーん!」

呼びかけながら、恭哉さんが主に生活をする一番奥の部屋に向かう。いるとしたら、そこが一番可能性が高いからだ。
耕平さんが扉を開け、翔は隙間から中を覗き見る。

一瞬、翔は息を飲んだ。
恭哉さんは、床にうつ伏せに倒れていた。

「恭哉さん!!」

耕平さんを押しのけるようにして、慌てて恭哉さんに駆け寄る。
近くで見る顔は蒼白で、血が通っていないように見えた。

どうしていいかわからず狼狽えるが、耕平さんはすぐに恭哉さんの手首を軽く握った。

「……脈はある。大丈夫だよ」

そう言われて、少し力が抜ける。最悪の事態には至っていないようだ。
翔が息をついた直後、恭哉さんの長い睫毛が震えて、ゆっくりと瞼が開いた。

「恭哉さん!」

気が付いたことに安心して声を上げるが、恭哉さんは翔たちに気づいていないようだった。コンタクトレンズの入っていない空色の瞳が、ゆっくりとあたりを見回す。
その瞳が、翔を捉えて動きを止める。瞼が大きく開かれ、恭哉さんは勢いよく体を起こした。

「うわっ!」

翔は驚いて、声を上げて咄嗟に体を後ろに引いた。しかし、恭哉さんの体がふらついたのを見て、無理矢理身を乗り出し、抱きとめた。

「急に動くな。大丈夫か?」

耕平さんが恭哉さんに声を掛けるが、帰ってきたのはその問いに対する返事ではなかった。

「今何時?」

翔からは顔が見えないが、その声音は明らかに焦っていて、自分の体調よりも、仕事に穴を開けてしまったのではないかという不安が見て取れた。
耕平さんが時刻を伝えれば、恭哉さんは翔の体を支えに立ち上がり、ふらふらと歩き出す。

「ごめん。すぐ支度する」

そう言って、洗面所に向かった。コンタクトレンズを入れるのだろう。

「駄目だ恭哉さん!」

翔はそう言いながら、慌てて恭哉さんを追いかけた。

「今日は休んで、病院行こう?オレが先方に謝るから……」
「駄目だ」

翔の必死の訴えは、酷く冷たい声に遮られた。
翔が委縮すると、歩いて来た耕平さんが、呆れたようにため息をつく。

「仕事に穴開けたくないのはわかるけど、そんな体調で行って現場で倒れたらどうする。そっちの方が迷惑だろ」
「現場で倒れたことないだろ」

耕平さんが冷静に恭哉さんを諭すが、恭哉さんは同じく冷静な声音で反論する。
恭哉さんはコンタクトレンズを入れ終わり、洗面所の入り口を塞ぐように立った翔たちを押しのけ、奥の部屋に戻る。
翔が慌てて追いかければ、恭哉さんはクローゼットからコートを乱暴に引っ張り出すところだった。

「恭哉さん!駄目だってば!」

止めなければという勢いで、恭哉さんに抱き着いた。
以前泣きながら抱き合った時より細く感じる腰を、行かせるまいと力を込めて抱きしめる。
しかし、恭哉さんが止まる気配はない。

「離せ、翔」
「嫌だ!絶対駄目!!」

離してはいけない。行かせたら恭哉さんは絶対に無理をする。
しばらくそのまま引きずられたが、やがて恭哉さんは立ち止まり、諦めたようにため息をついた。

「……翔」

優しく、落ち着いた声音でそう呼ばれ、翔は顔を上げる。
恭哉さんは困ったような顔をしていた。

「そんなに心配しなくても、ちゃんと病院行ってるし、薬も飲んだよ。副作用で眠いだけ」
「でも……」

病院に行っていれば、薬を飲めば治るわけではないし、休まなくていい理由にはならない。そもそも、薬を飲まなければいけないような状態なら休んだ方がいい。

そう言おうとするが、恭哉さんの目は「わかってる」と言っている気がした。
恭哉さんは翔の腕からするりと抜けて、翔の手を取った。

「今日の仕事が終わったら、真っ直ぐ帰ってちゃんと休むから。行かせて」

お願い。そう、迷子の子犬のような目で言われて、翔は何も言えなくなる。
そんな悲しそうな目で訴えられたら、こっちが悪いことをしているようではないか。

翔は助けを求めるように耕平さんを見るが、耕平さんはすでに諦めたようで、恭哉さんのギターを担いでいる。
翔は覚悟を決めるように、恭哉さんの手を強く握り返した。

「……わかった。でも、午後の練習は休めよ!絶対だからな!」

翔がそう言うと、恭哉さんはふっと表情を緩ませた。

時間がないので、急いで家を出て車に乗る。「どうしたの?」と聞いたりっちゃんに、恭哉さんは「ごめん、寝坊」と答えた。
それが嘘であろうことは、多分みんな気付いていた。しかしそれ以上何も聞かなかった。

時間ギリギリに現場に着き、謝りながら楽屋に向かう。いつもは余裕をもって来るからか、それともギリギリとはいえ時間に間に合っているからか、誰にも咎められることはなかった。

撮影の間、恭哉さんはいつも通りに見えた。今朝倒れていたのが嘘ではないかと思うほど。
それでも、翔の不安は消えなかった。今にも緊張の糸が切れてしまうんじゃないか、急に倒れてしまうんじゃないかと、不安で仕方がなかった。

結局、その心配は杞憂に終わった。撮影は滞りなく、普段通り完璧に終了した。
すぐにでも恭哉さんを家に送り届けたかったが、撮影場所からは事務所の方が近く、先に他の四人と楽器をそこで降ろすことになった。恭哉さんは練習に参加せず帰るという話はしたが、五人揃っていなくても練習はしたいと、りっちゃん、真人さん、クロユリさんが言い、恭哉さん以外の四人は予定通り事務所の地下スタジオで練習することになったのだ。

車の中で、恭哉さんは目を閉じて眠ろうとしていた。しかし何が原因なのか、眠れない様子だった。
なるべく早く恭哉さんを休ませたいという翔の思いが届いたのか、ほとんど信号に引っ掛かることなく、思いのほか早く事務所に到着した。

恭哉さんに車で待つか尋ねると、少し車に酔ったから降りると言うので、全員でスタジオに向かった。乗り物酔いをしたときは外で酸素を吸った方がいいのではとも思ったが、人目があるから避けた方がいいという判断だろう。
急いでいたせいで運転が荒くなってしまったかと少々落ち込んだが、耕平さんがこっそり「体調悪い時は酔いやすいんだよ。翔の運転は丁寧だった」と慰めてくれた。

スタジオに入り、翔はりっちゃんとドラムを組み立てた。他のメンバーも、各々自分の楽器を調整している。
恭哉さんは、スタジオの隅で腕を組んで立っていた。座った方がいいと言ったが、断られてしまった。「座ったら寝そうだから」らしい。

寝たら担いで運ぶのにと一瞬思ったが、翔の体格では恭哉さんは運べないかもしれないと考え直した。恭哉さんは筋肉も脂肪もそんなになさそうだが、180cm以上ある大人を持ち上げられるほど翔に筋肉がない。

楽器を組み立て終わり、一旦お昼を食べてから練習しようという話になった。
じゃあその間に恭哉さんを家に送り届けようと、翔が発言しようとした、その時だった。

「う゛っ!」

嘔吐えずくような声が、スタジオの隅から聞こえた。
慌てて振り向くと、俯いた恭哉さんが、右手を口元に当てていた。

「恭哉さん!」

翔が駆け寄り、顔を覗き込む。その顔は蒼白で、今にも吐きそうなのを堪えている様子だった。
やっぱり、朝の段階で無理にでも止めるべきだった。激しい後悔が翔を襲った。

「かけるっち、ちょっとどいて!」

後ろから声を掛けられ、翔がその言葉を認識する前に押しのけられた。
りっちゃんがビニール袋を持って、恭哉さんの前に立った。

「きょうちゃん、吐いていいよ。大丈夫だから」

りっちゃんが優しく声を掛けるが、恭哉さんは反応を示さない。周りの声を聴く余裕もないのだろう。
狼狽える翔に、りっちゃんが冷静に声を掛ける。

「かけるっち、どこか横になって休める場所ない?」

急に聞かれて一瞬戸惑ったが、案外答えはすぐに思いついた。

「事務所のソファなら……。確認してきます!」

事務所には応接用のソファがある。あそこなら休めると思ったが、来客中の可能性を考えるといきなり連れて行くわけにはいかない。

翔は急いでスタジオの重い扉を開け、階段に向かった。エレベーターもあるが、走れば階段の方が早い。
一段飛ばしで駆け上がり、雑にノックして事務所に駆け込んだ。

「すみません!ソファ、使っていいですか!」

事務所にいた社長、松木さん、碓氷さん、畑中さんが、一斉に翔を見る。明らかに急いでいる翔の様子に、全員手を止めた。

「大丈夫だけど、どうして?」

松木さんが不思議そうに首を傾ける。急いで戻らなければならないため、翔はなるべく簡潔に伝えようと言葉を探す。

「恭哉さんが、倒れて……」

そこまで言ったところで、社長がガタリと音を立てて立ち上がった。
焦りを抑えるような顔で、足早に翔に近づいてくる。

「恭哉はどこに?」
「地下のスタジオです!」

社長は翔の横を抜け、階段を駆け下りる。翔も慌てて社長を追いかけた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】この契約に愛なんてないはずだった

なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。 そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。 数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。 身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。 生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。 これはただの契約のはずだった。 愛なんて、最初からあるわけがなかった。 けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。 ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。 これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

【完結済】「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか

BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。 ……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、 気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。 「僕は、あなたを守ると決めたのです」 いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。 けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――? 身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。 “王子”である俺は、彼に恋をした。 だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。 これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、 彼だけを見つめ続けた騎士の、 世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中  二日に一度を目安に更新しております

前世が教師だった少年は辺境で愛される

結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。 ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。 雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。

サラリーマン二人、酔いどれ同伴

BL
久しぶりの飲み会! 楽しむ佐万里(さまり)は後輩の迅蛇(じんだ)と翌朝ベッドの上で出会う。 「……え、やった?」 「やりましたね」 「あれ、俺は受け?攻め?」 「受けでしたね」 絶望する佐万里! しかし今週末も仕事終わりには飲み会だ! こうして佐万里は同じ過ちを繰り返すのだった……。

処理中です...