2 / 97
一章
第2話 奴隷の相場
しおりを挟む奴隷商会の敷地に入ると広い倉庫の中にたくさんの檻があり奴隷が売られていた。
売られている種族は人族、獣族、エルフ族、ドワーフ族、魔族、鬼族などなど様々、服装は布切れ1枚だ。
対象的に客は身なりの良い者しかいない。皆、数人従者を連れている。
奴隷の値段は様々で健康で若い者はかなり高い。
この倉庫で売られている奴隷は一人600万グランくらい。……高いな。皆それなりに容姿が良く体に油を塗って健康そうに見せている。
因みにそれなりの仕事をしている庶民の年収は400万グランくらいだから、労働対価で日本と比較すると、1グランは約1円といったところだろう。
しかし、電気や化石燃料が発明されていないこの世界は生産能力が極めて低くく、例えば衣類はワイシャツが一着50万グランくらいで売られている。需要に対して生産力が低すぎて供給できず超インフレ状態なのだ。
この国で発行されている通貨は銅貨、銀貨、金貨。サイズで価値が異なる。例えば1グランは小指の爪サイズの小銅貨1枚、5万グランは同サイズの小金貨1枚、五百円玉サイズの大金貨は100万グランである。
俺は1000万グランくらいしか持っていない。
この売場で奴隷を買っても一人しか買えないな。
まぁただ、奴隷でハーレムを作るわけだが今回俺が買おうと思っているのは10歳前後の子供の奴隷だ。それを一から躾けてしゃぶれと命じれば喜んでしゃぶる俺好みの大人の女に育てる。
それは半分冗談として、この世界の人は貧困のせいか、とにかくモラルに欠けているし素行が悪い。
宗教が発展していないのも原因の一つだろう。宗教には道徳的なことを民衆に布教して、治安を良くする一面がある。
故に基本的に大人は人間性に難がある者が多い。だから子供を買ってまともな人間に育てるのだ。
これから毎日顔を合わせる女が性格悪いとか、そもそも危険なヤツだと嫌だろう?精神的に疲れる。
それに希望があれば奴隷をやめてもらって家に帰してやる予定でいる。俺と性格が合わないとか色々あるだろうし。
正直、性格がヤバい女は奴隷を辞めてもらって、お金払うから独立してもらいたい。
そう考えると最低でも3人くらい買って選定したいな……。
あの檻の中のエルフとか胸あってめっちゃ可愛いけど、既に大人だし諦めるしかないな。
この世界は容姿の整った者が多い。というか基本的に皆、美形なんだよな。
魔物の素材やうちの畑で取れた作物を売ってから出直すか……。いや、安い奴隷もいるというし、それに子供はもっと安いだろう。見るだけ見ていこう。
この倉庫以外に他に倉庫やテントはたくさんある。
奴隷の住居区もあるから敷地はかなり広い。
俺は店員に安い奴隷売り場を聞くことにした。
「子供の奴隷が欲しいのですが……、それか病気や怪我で安く売られている奴隷売り場はありますか?」
強面のおっさん店員が俺を品定めするように一瞥したあと、面倒臭そうに答えた。
「一番北側のテントだ。殆どがボロ。なかには数日で逝っちまうヤツもいるぞ」
「そうですか……。ありがとうございます」
俺は17歳で見た目はガキだ、服装も金持ちには見えないから舐められている。
実際に金はあまり持っていないけどね。
17
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる