24 / 97
一章
第24話 奴隷を押し倒した
しおりを挟むうーん、このまま寝た振りをして何も知らない態で明日以降も接した方がいいよな?
早く国に返したいけど、この女行く宛ないって言ってたんだよね。どうしたものか……。
「心臓の音が早いな……緊張しているのか……、お前、起きてるだろ?」
ぎくぅっ!
「まぁ良いか、この部屋ごと消し炭にしてやる」
魔力の収束……、無詠唱第三位階魔法か!?ヤバいって!俺は焦って目を開ける。
「ディレイトマジック!」
ウィスタシアの魔法は発動する前に魔力が四散し形を成さなかった。
俺は起きた勢いでウィスタシアをベッドに押し倒し、彼女の手首を握って拘束する。
「ほら、やはり起きていた」
ウィスタシアの体からは力が抜けている。
部屋の薄暗い灯でもこの距離なら彼女の姿がはっきり見える。
切れ長で大きな目、長い睫毛、真っ赤な瞳、小ぶりな鼻。あどけない頬とプクッと膨らんだ唇が光を鈍く反射していて艶めかしい。
奴隷商会で初めて見たときも思ったけど、まるで真っ赤な大輪の薔薇のようなゴージャスで完成された美しさ。今まで見たどんな女性よりも美しい。
こいつ、ヴォグマン卿の孫ってことはお姫様なんだよな。
大魔帝国は封建制で大六天魔卿という6人の大貴族が各自、独自の法や政治体系、税制度で己の領地を治めている。つまり、大六天魔卿とは一国の王と同等。
仰向けでベッドに倒れたウィスタシアの両手を彼女の頭の上で押さえつけて覆いかぶさっているわけだが……。
俺は「はー」とため息を吐いたあと、視線を下に向けた。一糸纏わぬ色白肌の裸体が視界に入った。
やはり服を着ていなかった。
何ですっぽんぽんになっちゃったんだよぉおおおおおッ!?
程よく育ったお椀型の胸が重力に負けて垂れていて、その柔らかさが見て取れる。二つの白いお椀の先端にはプクッとしたピンクの小豆が……。
ウエストは細くて程よい筋肉が付いている。
色白で艷やかな肌が光を反射して、これまた艶めかしい。
エッロ!まじでエッロ!
「ふっ……見すぎだろ」
「ぐぬっ!つか、家を壊すのは勘弁してくれよ。せっかくリフォームしたんだから」
「自分の身より家の心配か。お前その防御魔法、常に発動させているのか?」
「ん?ああ、そうだよ。第五位階防御魔法。これでも色んな所から命を狙われてるんでな」
「そうか……一族の仇と思ったのだがな。私ではお前を殺せないようだ」
「それにしては殺気がなかったが?」
「……さあ、どうだろうな。……お前に刃を向けたのだ、私のことは好きに犯して殺せ」
「犯して殺すって、俺を何だと思ってるんだ?そんなことするわけないだろう!」
そんなことしたらその辺の賊と同じじゃないか!
すると仰向けで倒れているウィスタシアは片膝を立てて覆いかぶさる俺の股間に膝を押し当ててきた。
「なんだこの硬いモノは?説得力に欠けるな?」
いやん!ぐりぐりしないでくださーい!
「それにお前、小さい子が好きなんだろう?まぁ私は処女だから余り良くはないだろうがな」
「あのな。何度も言うが俺はロリコンじゃない。お前に見惚れてこうなったのは認めるが、だからって犯すわけじゃない。わかったらその膝退けてくれないか?」
「わからない。ふふっ、お前、案外可愛い男の子だな」
と微笑みながら更にぐりぐりしてくる。
つかさ、それちょっと気持ちいいんだよね。だからマジでやめてくれ。本当にやりたくなっちゃうから!
13
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる