元Sランククランの【荷物運び】最弱と言われた影魔法は実は世界最強の魔法でした。

EAT

文字の大きさ
38 / 76
第一章 大迷宮クレバス

37話 証と継承者

しおりを挟む
「おっ……この蒸しパン美味いなカルミナティ」

「お気に召したようでよかったです。参考までに具体的な感想を聞かせてもらってもよろしいでしょうか?」

 昨日のお茶会から数日が経過した。

 リイヴの厚意もあってしばらくの間この大迷宮クレバス最終100階層でのんびりと傷や疲れを癒すことにした俺は、水辺で優雅に日向ぼっこをしていた。

 深い地下迷宮に太陽光なんてあるはずがないのだが、どういう訳かこの100階層の天井には太陽と見間違えるほどの光源を放つ大きな魔晄石が埋まっている。

「うーん……そういった難しい話はよく分からないけど。柔らかいし、何より甘くていい。このレベルは菓子屋でもそうそうお目にかかれないと思うぞ」

「ありがとうございます。参考にさせていただきます」

 俺の具体的とは言えない感想を聞いて何やら細かくメモを取る牛頭人に違和感を覚えながらも、もう一口蒸しパンを頬張る。

「キュッ! キュキュ~!」

「おー、ラーナも気に入ったか。まだ沢山あるからいっぱい食えよ~」

 テーブルの上に乗って俺と同じ蒸しパンを食べていたラーナは、それが気に入ったらしく目をキラキラと輝かせている。

 ……なんだこの可愛い生き物は……一生推せる。

 そんなラーナの可愛らしい姿に癒されていると、小屋の方から話し声が聞こえてくる。

「本当に体はいらないのかい?」

「ああ不要だ。魔法が使えるなら喜んで使っただろうが使えないのならいい。それによくよく考えてみれば俺はこの人形に魂を定着させる事が出来ない」

 一人はこの大迷宮の主であるリイヴ・エルガルドともう一人は本当に影の賢者だったスカー・ヴェンデマンだ。

 どうして二人が小屋から出てきたのか。もっと細かく言えばどうしてスカーが俺の近くにいなくても影で体を作って移動出来ているのか。

 その理由はこうだ。
 今まで俺の近くでしか影の体を作れなかったスカーは、新たに俺の支配領域内ならば自由に影で体を作って移動することが出来るようになったのだ。

 現在の支配率は4割。療養中のため必要最低限の支配率だがある程度の自由度はある。

 先程まで二人は小屋の方で人の魂を定着させることの出来る人形……またの名を『叡智の体』の小難しい話をしていたのだが、どうやらそれは終わって、スカーがその『叡智の体』を使うかどうかの話をしているようだ。

「俺の魂は影に定着してしまっているし。一度ファイクを殺さなければ俺はこの人形に定着することが出来ないだろうな。さすがはファーレが創った人形だけあって実に興味深い物だったが、まあ今はあの人形より面白い研究題材があるから十分だ」

「ふふ。頑なに弟子を持たなかった君らしからぬ発言だな。昔の君が今の君を見たらどんな顔をするだろうね」

「ふんっ。昔に俺を訪ねてきた奴らが影魔法を使えるのならば弟子にしてやっても良かったが、何奴も此奴も影魔法は使えないわ、俺の研究成果にしか興味無いで鬱陶しいもんでしかなかった」

「まあそこは仕方が無いだろう。私たち賢者が使える魔法は世界で一人しか使えることの出来ない固有魔法オリジナティマジックだからね」

 仲睦ましく談笑しながら俺達が日向ぼっこをしている水辺まで来る二人。

 そんな二人の会話の中で聞きなれない単語が出てくる。

「ん? なあカルミナティ、固有魔法オリジナティマジックってなんだ?」

「おや? ファイク殿はご存知ではなかったのですか? てっきりスカー様のお弟子ならご存知かと思っておりました」

「いや、知らないな。スカーからは実践的な魔法の事は教えて貰ってもこういった座学的な事は難しすぎて自分から聞いたことがなかった」

「そうでしたか。固有魔法オリジナティマジックと言うのはですね──」

「──お! 仲良く三人で日向ぼっこなんて良いねぇ~」

 俺の質問を意外そうに思いながらも質問に答えようとしたカルミナティの言葉がリイヴによって遮られる。

「お菓子を食べながらどんなお話をしていたのかな?」

固有魔法オリジナティマジックが何なのかカルミナティに聞いてました」

 カルミナティに椅子を差し出されてそれに座るリイヴにそう答える。

「む? ファイク君は固有魔法オリジナティマジックを知らないのかい? 魔法バカのスカーから聞いてないの?」

「おい、魔法バカとはなんだ」

 慣れた所作でカルミナティが入れた紅茶を飲むリイヴに不服そうなスカーの嗄れ声がする。

「はい。スカーからこう言った話を聞くと最初の方はいいんですけど、後半に連れてどんどん訳わかんない事話し始めるんで極力こう言う話は降らないようにしてます」

「おい、なんだその言い草は!」

 今度はこちらにその不満げな声が飛んでくる。

 今日も元気ねおじいちゃん……。何?朝ごはんはさっきも食べたでしょ?

「あははっ。魔法の話になると暴走するのは相変わらずなんだねスカー。そこら辺に関しては全く弟子から信用されてないじゃないか」

「……うるさい」

 スカーの魔法講義になると饒舌になる癖は昔からなのか、懐かしげなリイヴ。

「それで……固有魔法オリジナティマジックって言うのは……?」

「おっとすまない。脱線してしまったね。固有魔法オリジナティマジックとはまあ名前の通りなんだが世界でただ一人しか使うことの出来ない魔法の事だ。
 基本の属性である火、水、風、雷、土、光、闇のそのどれにも当てはまらない魔法で、基本属性よりも自由度が高い。昔の人々は固有魔法オリジナティマジックを奇跡とすら呼んだほどだ。私たち賢者が使っていた魔法の事を指す言葉でもあるね。今はどうか知らないが昔は賢者の使う魔法だけしか固有魔法オリジナティマジックは存在しなかった」

「ほう……」

 そうだよ。こんな感じで広く浅くでいいんだよ。別に学者になる訳じゃあるまいし、その物事の大まかな概要が掴めれば十分なんだ。スカーにはリイヴを見習って欲しい。

 簡潔で分かりやすいリイヴの説明につい感動してしまう。

「まあスカーからこの話を聞いていないなら固有魔法オリジナティマジックを知らなくて当然か。昔は一般常識みたいなものだったが、私たちが大迷宮に籠るようになってから各国の馬鹿どもが色々と情報規制をして、こんな常識も無くなってしまった」

「なるほど」

 ここでまた大国を収める治者達が絡んでくるのか。どこまで賢者たちの知識を独占したいんだよ。

「ファイク君やその周りでは固有魔法オリジナティマジック……影魔法はどんな認識だったんだい?」

 リイヴは現在の世間で固有魔法オリジナティマジックの扱いがどうなっているのか気になるようでそんな質問をしてくる。

「どんな認識……そうですね。珍しい魔法だけど、役に立たないハズレ魔法ですかね?」

「ほう。それはまた酷い言われようだな」

「あはは、ホントですよね」

 周りから色々と酷いことを言われた記憶を思い出しながら苦笑する。

 最初は珍しい魔法の持ち主だと周りから騒がれたりもしたが、適正の魔導具が無ければ使える魔法は影の中に物を入れられるだけで、対して使い道がないと分かるとハズレ魔法だと手のひら返しだ。

 今、俺が使う影魔法を昔「ハズレ魔法だ」と言った人達に見せたらどんな顔をするだろうか?

 そんなくだらないことを考えてしまう。

「まあ大まかな概要はこんなところかな」

「とても分かりやすかったです」

「それは良かった」

 柔らかく微笑んだリイヴは満足そうに蒸しパンを手に取る。

 そこで考える。

「じゃあ今世界に存在する固有魔法オリジナティマジックは俺の影魔法とリイヴさんの生命魔法だけになるんですかね?」

 昨日聞いた話ではリイヴ以外の賢者は魔法を犠牲にして生き残る事を選んだと言っていた。と言うことはリイヴ以外の賢者は固有魔法オリジナティマジックを使えないということだ。

「いや、そうとは限らないな。寧ろ、ファイク君が新たな影魔法使いとして存在している時点でこの世界には最低でも私と君のも含めて8つの固有魔法オリジナティマジックが存在するだろう」

 しかし俺の予想をリイヴは否定する。

「……どういうことですか?」

「魔法と言うのは廻り廻るモノなんだ」

「廻り、廻る」

「魔法とは遺伝するモノなんだよ。親が火の魔法に適性があればその子供も火の魔法適性を持つ。これをそのまま『魔法遺伝』と呼び。魔法とは代々受け継がれていくものなんだ」

 リイヴは手に取った蒸しパンを小さく一口サイズにちぎってそれを頬張る。
 そんな彼女の説明を聞いて、俺は疑問を抱く。

「その話なら俺はどうして影魔法に適性があるんですか? 俺の両親はどちらも影魔法を使えませんよ」

 そう魔法が遺伝するのならば俺が今こうして影魔法を使えている理由が分からない。俺の父と母はどちらも影魔法に適正なんて無い、基本属性の魔法使いだ。

「うん。そうだろうね。君の魔法適性は遺伝によるものでは無いからね」

「……全く話が見えてこないんですけど……」

 話を聞けば聞くほど分からなくなる。一体どういうことなのだろうか。

「この『魔法遺伝』とは基本属性に適応される理論でね。固有魔法オリジナティマジックには全く関係ない」

「えっ……じゃあなんでこんな話し……」

「言っただろう魔法とは廻り廻るモノだと。それは基本属性魔法のように遺伝的に廻り廻るモノがあれば、運命さだめによって廻り廻る魔法もある。固有魔法オリジナティマジックは後者の魔法なのさ」

「運命……ですか」

 なんともオカルトチックな話になってきた。

固有魔法オリジナティマジックはある一定の周期で廻り廻るモノなんだ。私たち賢者が死んで、一定の期間を置いて新たな固有魔法オリジナティマジックを授かった者が生まれる。今回は1000年と言う長い周期だったね」

「……一体どんな理屈なんですか?」

 一気に要領を得なくなったリイヴの話しに半信半疑で質問する。

「さあね。どんな理由、条件で固有魔法オリジナティマジックを授かるかなんてのは分からない。運命なんだ、それこそ神のみぞ知るって所だろうさ。私たちの時もそうだったからね」

「私たちの時も?」

「ああ。私たちよりも前に賢者と呼ばれた8人の魔法使いがいてね。その賢者たちは私たちと全く同じ魔法を使っていたらしい」

「リイヴさん達のさらに過去に賢者がいたんですか?」

「うん。どうやら居たらしいよ? 碌な資料が残ってなかったらよくは知らないけれどね。けれど過去にそういう人達が居たのだと分かった瞬間に私達は今言った仮説を立てたんだ。スカーもこの仮説を信じて転生魔法を使ったくらいだからね」

 おどけたように頷くリイヴは続ける。

「結果、今回の君の登場でこの仮説の信憑性は上がった。固有魔法オリジナティマジックを授かった者が一定の周期で現れることがね。そして決まって現在確認されている8つの固有魔法オリジナティマジックは同時に出現する。だから固有魔法オリジナティマジックの『継承者』は最低でも8人存在するだろう」

「なるほど……って継承者?」

固有魔法オリジナティマジックを授かった者の事を分かりやすく簡単に私たちは『継承者』と読んでいるんだ」

「はあ……」

「まあ、遠くないうちに同じ継承者に出会うことになるだろう。固有魔法オリジナティマジックは惹かれ合うんだ。過去の賢者や私たちのようにね。その時になれば私の言っていた事が少しでも分かるだろう」

 そうまとめると紅茶で喉を潤すリイヴ。

 なんの気無しにした質問からとんでもなく規模の大きな話になってしまったが、とりあえず俺と同じく固有魔法オリジナティマジックを授かった人……継承者はいるらしい。

 運命によって廻り廻る魔法。イマイチ信じきれないが、それでも伝説の賢者様が考えたことなのだ、頭の片隅に記憶しておいても損は無いだろう。

 そう無理やり納得して俺も一息つくために紅茶で喉を潤す。

「……ん? じゃああのカタコト牛頭人の言っていた『証』ってのは……」

 今しがた聞いた話の内容を頭の中で整理しているとふと思い出す。この深層に来る前、大迷宮クレバス第50階層で戦った黒鉄の牛頭人が執拗いくらい言っていた単語のことを。

「ああ、正しく固有魔法オリジナティマジックを授かった者……継承者かどうかって事だよ。50階層の転移魔法は固有魔法オリジナティマジックの魔力に反応して起動する仕組みだから。黒鉄の牛頭人あの子には、侵入者には執拗く『証』があるかどうか聞けって躾といたんだよ」

「……」

 俺の独り言に親切丁寧に補足説明をしてくれるリイヴ。それを聞いて苦い思い出が蘇る。

 なんならあの光景は半分ホラーだ。
 厳つい真黒な牛頭人が拙い言葉で「アカシ……アカシ……」と連呼するのだ。普通に怖すぎる。

「どうしたんだファイク君。顔色が優れないようだが?」

「あー……ちょっとトラウマが……」

「トラウマ?」

「キュキュ?」

 目頭を抑え天を仰ぐ俺を不思議そうにリイヴとラーナが見つめてくる。

 時間的には昼下がり。
 ご機嫌な水辺のお茶会はその後もゆったりと行われた。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました

月神世一
ファンタジー
​「命を捨てて勝つな。生きて勝て」 50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する! ​海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。 再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は―― 「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」 ​途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。 子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。 規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。 ​「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」 ​坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。 呼び出すのは、自衛隊の補給物資。 高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。 ​魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。 これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...