42 / 126
学院入学編
第40話 リーダー決め
しおりを挟む
誰がこの曲者だらけ、血気盛んな〈特進〉クラスを治める【王】になるか、そしてその選定方法は如何にして決めるのか――――答えは既に事前のヴォルト先生の発破で提示されていた。そしてクラスの殆どの生徒────特に〈試験組〉の生徒は即答であった。
「一番強い奴がここのリーダー。それしかないだろ」
とは〈試験組〉の頭目であるガイナ・バスターくんの言である。
「そうだね。それがお互いに納得できる選定方法かな。でも一つ条件が────」
そして、その意見には自然と〈推薦組〉を取り纏めることになったクロノス殿下が肯定した。
そんな順調すぎる話し合いに俺は辟易としていた。流石は魔剣学院、やはりどいつもこいつも頭が脳筋だ。あの王子殿下でさえ何の迷いもなく戦うことを選んだのが驚きである。
────一度目の時はもう少し思慮深い印象だったが……。
所詮は大した関わり合いのない相手、一度目の人生で培った知識など少し調べれば誰でも知り得ることのできる常識ばかりだ。生来、身内同士でも王位争いや、派閥の諍いで荒事の絶えない王族だ、よくよく考えれば別に不思議な話でもなかった。
「それじゃあ、具体的な形式は────」
〈試験組〉と〈推薦組〉は互いの信念の元に真剣な様子で細かい取り組みを進めていく。
各派閥で代表者一名を選出、そして各々が出した代表者同士で本気の決闘をする……等々。最初こそ「乱戦をしよう」とかアホを抜かしていた〈試験組〉だったが、それでは流石に時間が掛かりすぎるし、戦いたくないと辞退する生徒もいた。もちろん、俺も無駄な争い事は嫌なのでこのリーダー選定には参加する気はない。なんとか無駄なヘイトを解消しようとも思ったがそれはまたの機会だ。勝手にやってくれと言った感じである。
「勝負……決闘ってことね!レイ!私と勝負よ!!」
「うん。お前、話聞いてた???」
やいのやいの色めき立つクラスメイト達に感化され、ただ一人、「戦う」と言うことしか理解してない戦闘狂が騒ぐ。
「お前が騒ぐとややこしくなるから少し黙ってようね」
「ぶー!!」
「ぶー、じゃありません」
このクラスの頭目になりたいなら話は別だが、この戦闘狂は単純に剣を振り回したいだけなので黙らせておくに限る。それと、昨日から何なんだよその可愛らしいふてくされ方は。
────キャラがブレブレじゃねえか……。
なんてやり取りをしているとクロノス殿下がこちらに話を振ってくる。
「レイ、君達ももちろん俺達の陣営だろう?」
「え?ああ、はい。そうっすね……」
どうやら俺とフリージアがどちらの陣営に入るかの確認らしい。地味に「君達」と一緒にされたのは不服だが、彼らと同じ〈推薦組〉の俺達の選択肢はそれしかない。仮に〈試験組〉に肩入れしようとしても、そもそも仲間に入れてもらえないだろう。
「よし、それじゃあ作戦会議に混ざってくれ」
俺の適当な返答を聞いてクロノス殿下は嬉しそうに頷いた。
「あ、はい」
前述した通り、俺はリーダー決めなんてどうでもいいし、勝手にやってくれと言った感じなのだが、ここは変に尖らず素直に彼らの輪の中に入ろう。それこそ目立つからな。〈特進〉クラスの〈推薦組〉と〈試験組〉の細かな人数内訳としては推薦が十人で試験が十五人。五人ほど〈試験組〉の方が頭数は多い。
「この中でリーダーに立候補する者はいるかな?」
「「「……」」」
クロノス殿下の確認に〈推薦組〉陣営の俺を含めた生徒たちは何も言わない。俺は勝手に王子がなるもんだと思っていたが、他の連中も同じ考えだったらしい。まあ普通に「やりたい」と思ってもここは王子殿下を立てるべきだろう。
────実力至上主義とは?
そう思わないでもないが、まだ学院に入って二日目の少年少女にそれを言うのは少し酷な話だろう。まだこの学院の常識すらまともに理解できていないのだ、馴染めてる方がおかしい。
「それじゃあこの決闘に勝ったら俺がこのクラスのリーダーになるわけだが……正直に言って俺は戦うことがあんまり得意ではない。だからこの中の誰かに代わりに戦ってほしいんだが――――どうだろう誰か俺の剣として戦ってくれる人はいないだろうか?」
自嘲的に笑った王子殿下は懇願するように俺達に頭を下げた。一国の王子が学院の一生徒に頭を下げるというのはなかなか肝を抜かれるが、誠意は十分に伝わった。しかし、俺達はやはり何も答えない……と言うよりかは互いが互いの出方を伺っている感じだ。
まだ同じクラスになって二日目、本格的に話しをするのも初めてなのだ、ここで出しゃばれるほどの胆力を持った人間はいない。そもそも「代表の代理なんて認められるのか?」と疑問も浮かんだが、王子が提案したのだからいいのだろう。そこら辺の詳しい取り決めは聞いてないからよくわからなかった。
依然として様子見の均衡状態。それを見かねて殿下が意見を出した。
「この中なら……グレイフロスト嬢、どうだろう、代表戦に出てくれないかな?」
「え?私ですか?」
殿下に指名されたフリージアは首を傾げる。
────そりゃあいい。
今も「決闘」と聞いて興奮していたし、戦闘狂の彼女ならば喜んで引き受けるだろう。そう判断してか王子殿下の押しも強い。
「うん。君は去年の剣術大会でも上位入賞しているし安心して任せられる。どうだろうか?」
「うーん……」
なんだかよく分からん補足情報まで出して説得する殿下、対してフリージアは思いのほか淡白な反応だ。この女が戦えると聞いてここまで冷めた反応をするのは珍しい。
────俺から「勝負だ」なんて言おうものなら飛びついてくるくせに……。
妙な違和感を覚えながら、どう返答しようか考え込んでいる彼女の様子を伺っていると不意に目が合う。そしてニヤリと笑みを引きつらせて戦闘狂は口を開いた。
「それならここに私より強い人間が一人いるわ!」
「ほう、それは?」
途端に得意げになったフリージアを見て、殿下を含める他の推薦組は次の彼女の言葉に期待する。逆に俺は今の彼女の言葉で嫌な予感が駆け巡った。
────まさか……。
「私の隣にいる彼、レイが代表戦に出れば確実に勝てる!なにせ、私はレイに一度だって勝てたことがないもの!!」
どうして負け越している相手のことをここまで自慢げに話せるのか。彼女の真意は定かじゃないが、やはり俺の嫌な予感は的中した。
「なるほど────」
「……」
王子殿下含め〈推薦組〉の視線が一気に俺へと集まった。殿下とグラビテルの令嬢は納得と言った様子だが、他の名前もよく覚えていない生徒は半信半疑と言った様子。なんなら信じられないといったようにひそひそと密談を始めた。
彼らも俺の噂を全部ではないがそれなりに信じてるらしい。そのまま彼らが俺の選出に異議申し立てをしてくれれば何とか危機を脱せたかもしれないが、現実はそう上手くはいかないらしい。
「────婚約者の直々のご使命だ。どうだろうレイ、俺の剣として戦ってくれないか?」
「えーーーーっと……」
なんだか殿下のその言葉には「これからも」的な意味が含まれているような気がする。そんなの絶対に勘弁だが、今この場で素直に「無理です」と断ることはできなさそうな雰囲気だ。
「話し合いはまだかかりそうか?」
既に〈試験組〉陣営の話し合いは終わっている。ここで辞退をしてグダグダと話し合いを長引かせるのは憚られた。それを感じ取った〈推薦組〉の仲間が「もうお前でいいよ」と暗に視線を向けてくる。何よりも、隣の策士系お嬢様が期待の籠った綺麗な瞳を蘭々と輝かせているのが鬱陶しい。
────クソ、こういう時だけ一度目みたいなことをするなよ……。
致し方なく。大変、遺憾ながら腹を括る必要があるらしい。どちらにせよ、ここまでくれば詰み。俺はまんまと追いやられてしまったわけだ。
「分かりました。今回だけ、殿下の為にこのクレイム・ブラッドレイが貴方の剣として戦いましょう」
「今回だけとは言わずにこれからずっとでも構わないよ」
「────考えておきます」
序でに、ここで〈試験組〉の変なヘイトを少しでも解消させてしまおう。一度は諦めた目標ではあったが、図らずしてその機会は訪れた。
────気持ちを切り替えよう。
それを抜きにしても俺に話を振ってきたフリージアは絶対に許さない。
そうして代表戦が始まる。
「一番強い奴がここのリーダー。それしかないだろ」
とは〈試験組〉の頭目であるガイナ・バスターくんの言である。
「そうだね。それがお互いに納得できる選定方法かな。でも一つ条件が────」
そして、その意見には自然と〈推薦組〉を取り纏めることになったクロノス殿下が肯定した。
そんな順調すぎる話し合いに俺は辟易としていた。流石は魔剣学院、やはりどいつもこいつも頭が脳筋だ。あの王子殿下でさえ何の迷いもなく戦うことを選んだのが驚きである。
────一度目の時はもう少し思慮深い印象だったが……。
所詮は大した関わり合いのない相手、一度目の人生で培った知識など少し調べれば誰でも知り得ることのできる常識ばかりだ。生来、身内同士でも王位争いや、派閥の諍いで荒事の絶えない王族だ、よくよく考えれば別に不思議な話でもなかった。
「それじゃあ、具体的な形式は────」
〈試験組〉と〈推薦組〉は互いの信念の元に真剣な様子で細かい取り組みを進めていく。
各派閥で代表者一名を選出、そして各々が出した代表者同士で本気の決闘をする……等々。最初こそ「乱戦をしよう」とかアホを抜かしていた〈試験組〉だったが、それでは流石に時間が掛かりすぎるし、戦いたくないと辞退する生徒もいた。もちろん、俺も無駄な争い事は嫌なのでこのリーダー選定には参加する気はない。なんとか無駄なヘイトを解消しようとも思ったがそれはまたの機会だ。勝手にやってくれと言った感じである。
「勝負……決闘ってことね!レイ!私と勝負よ!!」
「うん。お前、話聞いてた???」
やいのやいの色めき立つクラスメイト達に感化され、ただ一人、「戦う」と言うことしか理解してない戦闘狂が騒ぐ。
「お前が騒ぐとややこしくなるから少し黙ってようね」
「ぶー!!」
「ぶー、じゃありません」
このクラスの頭目になりたいなら話は別だが、この戦闘狂は単純に剣を振り回したいだけなので黙らせておくに限る。それと、昨日から何なんだよその可愛らしいふてくされ方は。
────キャラがブレブレじゃねえか……。
なんてやり取りをしているとクロノス殿下がこちらに話を振ってくる。
「レイ、君達ももちろん俺達の陣営だろう?」
「え?ああ、はい。そうっすね……」
どうやら俺とフリージアがどちらの陣営に入るかの確認らしい。地味に「君達」と一緒にされたのは不服だが、彼らと同じ〈推薦組〉の俺達の選択肢はそれしかない。仮に〈試験組〉に肩入れしようとしても、そもそも仲間に入れてもらえないだろう。
「よし、それじゃあ作戦会議に混ざってくれ」
俺の適当な返答を聞いてクロノス殿下は嬉しそうに頷いた。
「あ、はい」
前述した通り、俺はリーダー決めなんてどうでもいいし、勝手にやってくれと言った感じなのだが、ここは変に尖らず素直に彼らの輪の中に入ろう。それこそ目立つからな。〈特進〉クラスの〈推薦組〉と〈試験組〉の細かな人数内訳としては推薦が十人で試験が十五人。五人ほど〈試験組〉の方が頭数は多い。
「この中でリーダーに立候補する者はいるかな?」
「「「……」」」
クロノス殿下の確認に〈推薦組〉陣営の俺を含めた生徒たちは何も言わない。俺は勝手に王子がなるもんだと思っていたが、他の連中も同じ考えだったらしい。まあ普通に「やりたい」と思ってもここは王子殿下を立てるべきだろう。
────実力至上主義とは?
そう思わないでもないが、まだ学院に入って二日目の少年少女にそれを言うのは少し酷な話だろう。まだこの学院の常識すらまともに理解できていないのだ、馴染めてる方がおかしい。
「それじゃあこの決闘に勝ったら俺がこのクラスのリーダーになるわけだが……正直に言って俺は戦うことがあんまり得意ではない。だからこの中の誰かに代わりに戦ってほしいんだが――――どうだろう誰か俺の剣として戦ってくれる人はいないだろうか?」
自嘲的に笑った王子殿下は懇願するように俺達に頭を下げた。一国の王子が学院の一生徒に頭を下げるというのはなかなか肝を抜かれるが、誠意は十分に伝わった。しかし、俺達はやはり何も答えない……と言うよりかは互いが互いの出方を伺っている感じだ。
まだ同じクラスになって二日目、本格的に話しをするのも初めてなのだ、ここで出しゃばれるほどの胆力を持った人間はいない。そもそも「代表の代理なんて認められるのか?」と疑問も浮かんだが、王子が提案したのだからいいのだろう。そこら辺の詳しい取り決めは聞いてないからよくわからなかった。
依然として様子見の均衡状態。それを見かねて殿下が意見を出した。
「この中なら……グレイフロスト嬢、どうだろう、代表戦に出てくれないかな?」
「え?私ですか?」
殿下に指名されたフリージアは首を傾げる。
────そりゃあいい。
今も「決闘」と聞いて興奮していたし、戦闘狂の彼女ならば喜んで引き受けるだろう。そう判断してか王子殿下の押しも強い。
「うん。君は去年の剣術大会でも上位入賞しているし安心して任せられる。どうだろうか?」
「うーん……」
なんだかよく分からん補足情報まで出して説得する殿下、対してフリージアは思いのほか淡白な反応だ。この女が戦えると聞いてここまで冷めた反応をするのは珍しい。
────俺から「勝負だ」なんて言おうものなら飛びついてくるくせに……。
妙な違和感を覚えながら、どう返答しようか考え込んでいる彼女の様子を伺っていると不意に目が合う。そしてニヤリと笑みを引きつらせて戦闘狂は口を開いた。
「それならここに私より強い人間が一人いるわ!」
「ほう、それは?」
途端に得意げになったフリージアを見て、殿下を含める他の推薦組は次の彼女の言葉に期待する。逆に俺は今の彼女の言葉で嫌な予感が駆け巡った。
────まさか……。
「私の隣にいる彼、レイが代表戦に出れば確実に勝てる!なにせ、私はレイに一度だって勝てたことがないもの!!」
どうして負け越している相手のことをここまで自慢げに話せるのか。彼女の真意は定かじゃないが、やはり俺の嫌な予感は的中した。
「なるほど────」
「……」
王子殿下含め〈推薦組〉の視線が一気に俺へと集まった。殿下とグラビテルの令嬢は納得と言った様子だが、他の名前もよく覚えていない生徒は半信半疑と言った様子。なんなら信じられないといったようにひそひそと密談を始めた。
彼らも俺の噂を全部ではないがそれなりに信じてるらしい。そのまま彼らが俺の選出に異議申し立てをしてくれれば何とか危機を脱せたかもしれないが、現実はそう上手くはいかないらしい。
「────婚約者の直々のご使命だ。どうだろうレイ、俺の剣として戦ってくれないか?」
「えーーーーっと……」
なんだか殿下のその言葉には「これからも」的な意味が含まれているような気がする。そんなの絶対に勘弁だが、今この場で素直に「無理です」と断ることはできなさそうな雰囲気だ。
「話し合いはまだかかりそうか?」
既に〈試験組〉陣営の話し合いは終わっている。ここで辞退をしてグダグダと話し合いを長引かせるのは憚られた。それを感じ取った〈推薦組〉の仲間が「もうお前でいいよ」と暗に視線を向けてくる。何よりも、隣の策士系お嬢様が期待の籠った綺麗な瞳を蘭々と輝かせているのが鬱陶しい。
────クソ、こういう時だけ一度目みたいなことをするなよ……。
致し方なく。大変、遺憾ながら腹を括る必要があるらしい。どちらにせよ、ここまでくれば詰み。俺はまんまと追いやられてしまったわけだ。
「分かりました。今回だけ、殿下の為にこのクレイム・ブラッドレイが貴方の剣として戦いましょう」
「今回だけとは言わずにこれからずっとでも構わないよ」
「────考えておきます」
序でに、ここで〈試験組〉の変なヘイトを少しでも解消させてしまおう。一度は諦めた目標ではあったが、図らずしてその機会は訪れた。
────気持ちを切り替えよう。
それを抜きにしても俺に話を振ってきたフリージアは絶対に許さない。
そうして代表戦が始まる。
75
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さくら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる