53 / 126
学院入学編
第51話 条件
しおりを挟む
「まじかよ!!」
「Bクラスのリーダーが負けた!下剋上だ!!」
「一週間ちょっとで内部抗争とかBクラスはどうなってんだ……」
訓練場にどよめきが上がる。今しがたヴァイスがスチュアードだかなんだかの腹を叩き斬った。
気弱な少年がBクラスの頭目を一瞬でのしてしまった。それは周囲で様子をうかがっていた連中からすれば予想外であり驚くべきことだろうが、彼らはヴァイスが勝ったことより、別の意味で驚いていた。
「てか、なんだあの魔法……」
「光……火属性か?」
「いや、それにしては何かおかしかった……」
今の決闘を見ていた一部の生徒がヴァイスの使った魔法の考察をしていた。それは一般的な魔法属性には当て嵌まらない未知の属性であるのだから分からなくても当然の話であった。
────この魔法が確認されたのは勇者がいたとされる約三百年前だしな。
そもそも血統魔法はその存在自体に秘匿性が高く、近代に存在しなければ過去にどのような魔法があったのかも定かではない。知っていたとしてもそれは一部の人間────それこそ王族とか高位の貴族だけになる。
「激しい光……ジル、見たことある?」
「いえ、あんな魔法初めて見ました……」
それは最優の騎士も同様であり、〈比類なき七剣〉すら知り得ない魔法、それほど今の魔法は珍しいものであった。
────と、言うよりも廃れてしまった魔法か。
既にこの魔法は歴史の波に呑まれて消えた魔法だ。一度目の人生の記憶がある俺はその魔法の正体をもちろん知ってはいる。
何百年も前に存在した〈勇者〉、その血統を色濃く受け継いだ者にだけ扱える血統魔法────
「【輝明魔法】」
「知ってるのレイ?」
「数百年前にいた〈勇者〉が使っていたとされる八つ目の〈血統魔法〉……ヴァイスは勇者の末裔だ」
「勇者!?古の伝承の……彼があの!?」
俺の説明を聞いてジルフレアさんが驚愕する。勇者の文献は数多く残されているがその実、確証性のあるものは少ない。創作性もあることから結構眉唾な話が多いのだ。俺はわざとらしく同意して見せる。
「俺も初めて聞いた時は驚きました……でも本当みたいですよ」
さも、最近知りました見たいな口ぶりだが全然嘘である。けれどその詳細を最近知ったっというのは本当のことだ。
改めて見てもあの魔法は馬鹿みたいな性能をしている。今まで、ヴァイスは大して魔力量や魔力操作の技術がなかった所為でまともにあの魔法を扱えていなかった。しかし、この一週間で彼はバケた。
【輝明魔法】はその名の通り光を操る魔法だ。光の刃だったり盾だったり、使い方は正に自由自在。酷いものでは数千の熱閃光を無作為にばら撒く魔法なんてのもある。多勢の殲滅力は一線級であり、その代わり莫大な魔力量と魔力操作技術が必要らしい。
今のヴァイスでは目つぶしが限界だが、たかが目つぶし、されど目つぶしだ。あの光を初見で対処するのはほぼ不可能だし、分かっていても厳しいものがある。
────しかもまだまだ馬鹿げた魔法が大量にあると来たもんだ。
一度目の人生ではあの目つぶし〈光明〉は勿論のこと数々の魔法に殺されかけた。加えて、ヴァイスは身体強化の技術も常軌を逸していた。
「今のどうだったレイくん!!?」
こちらに気が付いたヴァイスは呑気に駆け寄ってくるが、全く油断ならない。あんな無邪気な笑顔をしておいて、その本質は才能の塊、すぐに龍と互角に戦えるほどの実力者になること間違いなしだ。
────ほんと、末恐ろしいよ……。
上には上がいるとはよく言ったもので、俺にとって彼がその最たる例だ。けれど、今だけは師匠として素直に彼の勝利を喜ぼう。
「文句なしだ。見事だったよヴァイス」
「────ッ!ほんと!!?」
「ああ」
「────!!」
素直に褒めてみるとどうだ、彼は本当に嬉しそうに破顔するではないか。その威力は一瞬でも彼が男であること悪れそうになるほどだ。
────だが、男だ。
「き、君!今の魔法はなんだい!?」
「ぜ、是非詳しい話を!!」
「え!え!?」
自身に確と言い聞かせて平静を装う。件の勇者殿はジルフレアやクロノス殿下、他の生徒に取り囲まれて質問攻めを食らっている。
その光景を傍から眺めていると再び背後からやわらかい何かに包まれる。……何かとは確認するまでもなくグラスだ。
「いや~、レイちゃんがわざわざ稽古をつけるくらいだからどれほどの逸材かと思ってはいたけど予想以上だったなぁ~」
「離れてください」
「しかもあの子、一週間前は全く戦えなかったんでしょ? いったいどんな稽古をつけてあげたの?」
「この痴女騎士、全然話聞かねぇ……」
抵抗しても全く離れる気配のないグラスに諦めて俺はいやいや答える。
「────別に特別なことはしてません。普通に俺が爺さんにされたのと同じ鍛錬をしました」
「え……あのアホみたいな鍛錬を彼に?」
「はい」
「あはは、やっぱりレイちゃん頭イカれてる~」
「はっ倒すぞ」
急に罵倒されて俺は思わず反射的に言ってしまう。こんなことを言えば彼女は必ずノッて来てしまう。妹に負けず劣らずこの姉も────
「お!いいね~。それじゃあお姉ちゃんと久しぶりにヤっちゃう?」
相当な戦闘狂なのである。確実に無駄なことを口走ったと後悔して俺は首を横に振る。
「しませんよ。グラスさんと模擬戦をやったら模擬戦じゃ済みませんし。それと今俺、自制中なんです」
「なんの?」
「この前、決闘をしてちょっとやりすぎたので、その戒めに暫く大人しくすることにしてるんです」
「へえ~、無駄な努力だと思うけどなぁ~」
「……」
この女、煽れば俺が乗ってくると思っていやがる。だが今日の俺は絶対に戦わない。彼女とやろうものなら絶対に血が昂ってやりすぎてしまう。
この訓練場なんてものの数分で更地になって、そしてまた変な噂が立つことは秒読みである。極力目立たないと言う目標は変わらないのだ。しかし、そんな俺の思いを一瞬で吹っ飛ばす劇物が投下される。
「今回は頑なだねぇ~。折角、レイちゃんの為に影龍に関する情報を持ってきたのになぁ???」
「……は?」
グラスのたった一言で俺の意識は強制的に引き寄せられる。彼女もそれが分かっているのかいじらしく笑みを零して言った。
「簡単に教えるのも面白くないしぃ。私と勝負してくれたら教えてあ・げ・る」
「……」
分かりやすい挑発だ。簡単な誘導だというのは分かり切っている。それでも龍に関することになってしまうとどうしても無視ができない。
しかもそれが〈影龍〉に関することならばどんな犠牲を払ってでも俺はその情報が欲しかった。だから俺の答えは自然と、全ての柵を度外視して決まってしまった。
「その言葉、嘘じゃないですよね?」
「当然。可愛いレイちゃんとの約束はお姉ちゃん、しっかりと守るよ」
「ならよかったです。さっさと殺りましょう」
「そう来なくちゃ!」
そうして俺は衝動のままに〈比類なき七剣〉の一人と模擬戦をすることになった。
「Bクラスのリーダーが負けた!下剋上だ!!」
「一週間ちょっとで内部抗争とかBクラスはどうなってんだ……」
訓練場にどよめきが上がる。今しがたヴァイスがスチュアードだかなんだかの腹を叩き斬った。
気弱な少年がBクラスの頭目を一瞬でのしてしまった。それは周囲で様子をうかがっていた連中からすれば予想外であり驚くべきことだろうが、彼らはヴァイスが勝ったことより、別の意味で驚いていた。
「てか、なんだあの魔法……」
「光……火属性か?」
「いや、それにしては何かおかしかった……」
今の決闘を見ていた一部の生徒がヴァイスの使った魔法の考察をしていた。それは一般的な魔法属性には当て嵌まらない未知の属性であるのだから分からなくても当然の話であった。
────この魔法が確認されたのは勇者がいたとされる約三百年前だしな。
そもそも血統魔法はその存在自体に秘匿性が高く、近代に存在しなければ過去にどのような魔法があったのかも定かではない。知っていたとしてもそれは一部の人間────それこそ王族とか高位の貴族だけになる。
「激しい光……ジル、見たことある?」
「いえ、あんな魔法初めて見ました……」
それは最優の騎士も同様であり、〈比類なき七剣〉すら知り得ない魔法、それほど今の魔法は珍しいものであった。
────と、言うよりも廃れてしまった魔法か。
既にこの魔法は歴史の波に呑まれて消えた魔法だ。一度目の人生の記憶がある俺はその魔法の正体をもちろん知ってはいる。
何百年も前に存在した〈勇者〉、その血統を色濃く受け継いだ者にだけ扱える血統魔法────
「【輝明魔法】」
「知ってるのレイ?」
「数百年前にいた〈勇者〉が使っていたとされる八つ目の〈血統魔法〉……ヴァイスは勇者の末裔だ」
「勇者!?古の伝承の……彼があの!?」
俺の説明を聞いてジルフレアさんが驚愕する。勇者の文献は数多く残されているがその実、確証性のあるものは少ない。創作性もあることから結構眉唾な話が多いのだ。俺はわざとらしく同意して見せる。
「俺も初めて聞いた時は驚きました……でも本当みたいですよ」
さも、最近知りました見たいな口ぶりだが全然嘘である。けれどその詳細を最近知ったっというのは本当のことだ。
改めて見てもあの魔法は馬鹿みたいな性能をしている。今まで、ヴァイスは大して魔力量や魔力操作の技術がなかった所為でまともにあの魔法を扱えていなかった。しかし、この一週間で彼はバケた。
【輝明魔法】はその名の通り光を操る魔法だ。光の刃だったり盾だったり、使い方は正に自由自在。酷いものでは数千の熱閃光を無作為にばら撒く魔法なんてのもある。多勢の殲滅力は一線級であり、その代わり莫大な魔力量と魔力操作技術が必要らしい。
今のヴァイスでは目つぶしが限界だが、たかが目つぶし、されど目つぶしだ。あの光を初見で対処するのはほぼ不可能だし、分かっていても厳しいものがある。
────しかもまだまだ馬鹿げた魔法が大量にあると来たもんだ。
一度目の人生ではあの目つぶし〈光明〉は勿論のこと数々の魔法に殺されかけた。加えて、ヴァイスは身体強化の技術も常軌を逸していた。
「今のどうだったレイくん!!?」
こちらに気が付いたヴァイスは呑気に駆け寄ってくるが、全く油断ならない。あんな無邪気な笑顔をしておいて、その本質は才能の塊、すぐに龍と互角に戦えるほどの実力者になること間違いなしだ。
────ほんと、末恐ろしいよ……。
上には上がいるとはよく言ったもので、俺にとって彼がその最たる例だ。けれど、今だけは師匠として素直に彼の勝利を喜ぼう。
「文句なしだ。見事だったよヴァイス」
「────ッ!ほんと!!?」
「ああ」
「────!!」
素直に褒めてみるとどうだ、彼は本当に嬉しそうに破顔するではないか。その威力は一瞬でも彼が男であること悪れそうになるほどだ。
────だが、男だ。
「き、君!今の魔法はなんだい!?」
「ぜ、是非詳しい話を!!」
「え!え!?」
自身に確と言い聞かせて平静を装う。件の勇者殿はジルフレアやクロノス殿下、他の生徒に取り囲まれて質問攻めを食らっている。
その光景を傍から眺めていると再び背後からやわらかい何かに包まれる。……何かとは確認するまでもなくグラスだ。
「いや~、レイちゃんがわざわざ稽古をつけるくらいだからどれほどの逸材かと思ってはいたけど予想以上だったなぁ~」
「離れてください」
「しかもあの子、一週間前は全く戦えなかったんでしょ? いったいどんな稽古をつけてあげたの?」
「この痴女騎士、全然話聞かねぇ……」
抵抗しても全く離れる気配のないグラスに諦めて俺はいやいや答える。
「────別に特別なことはしてません。普通に俺が爺さんにされたのと同じ鍛錬をしました」
「え……あのアホみたいな鍛錬を彼に?」
「はい」
「あはは、やっぱりレイちゃん頭イカれてる~」
「はっ倒すぞ」
急に罵倒されて俺は思わず反射的に言ってしまう。こんなことを言えば彼女は必ずノッて来てしまう。妹に負けず劣らずこの姉も────
「お!いいね~。それじゃあお姉ちゃんと久しぶりにヤっちゃう?」
相当な戦闘狂なのである。確実に無駄なことを口走ったと後悔して俺は首を横に振る。
「しませんよ。グラスさんと模擬戦をやったら模擬戦じゃ済みませんし。それと今俺、自制中なんです」
「なんの?」
「この前、決闘をしてちょっとやりすぎたので、その戒めに暫く大人しくすることにしてるんです」
「へえ~、無駄な努力だと思うけどなぁ~」
「……」
この女、煽れば俺が乗ってくると思っていやがる。だが今日の俺は絶対に戦わない。彼女とやろうものなら絶対に血が昂ってやりすぎてしまう。
この訓練場なんてものの数分で更地になって、そしてまた変な噂が立つことは秒読みである。極力目立たないと言う目標は変わらないのだ。しかし、そんな俺の思いを一瞬で吹っ飛ばす劇物が投下される。
「今回は頑なだねぇ~。折角、レイちゃんの為に影龍に関する情報を持ってきたのになぁ???」
「……は?」
グラスのたった一言で俺の意識は強制的に引き寄せられる。彼女もそれが分かっているのかいじらしく笑みを零して言った。
「簡単に教えるのも面白くないしぃ。私と勝負してくれたら教えてあ・げ・る」
「……」
分かりやすい挑発だ。簡単な誘導だというのは分かり切っている。それでも龍に関することになってしまうとどうしても無視ができない。
しかもそれが〈影龍〉に関することならばどんな犠牲を払ってでも俺はその情報が欲しかった。だから俺の答えは自然と、全ての柵を度外視して決まってしまった。
「その言葉、嘘じゃないですよね?」
「当然。可愛いレイちゃんとの約束はお姉ちゃん、しっかりと守るよ」
「ならよかったです。さっさと殺りましょう」
「そう来なくちゃ!」
そうして俺は衝動のままに〈比類なき七剣〉の一人と模擬戦をすることになった。
75
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さくら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる