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昇級決闘編
第80話 迷宮踏破(3)
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無限に続くと思える洞窟を進んでいく。
現在地は第三階層であり、その前の第二階層は何ら問題なく踏破できた。目的地の四階層まではあと少しと言ったところで、あの痴女集団との遭遇以降は特に他の〈派閥〉と接敵することもなかった。
上層と比べると三階層の魔物の脅威度は跳ね上がるわけだが、それをものともせずに至って安定した迷宮攻略ができている。
「これで、終わり!!」
「SHEEEEEEESHI!!?」
今しがたも襲い掛かってきた蟷螂型の魔物────〈クレイジーマンティス〉を難なく退けたところであった。
「あと少しで四階層へと続く連絡通路がある部屋だ。その前に一旦、小休憩にしよう」
「了解した」
苦戦はなく、一回、一回の戦闘による心労度は極僅かでも、それが度重なれば話は別である。
どんなに気を使っていても戦闘によって疲労は蓄積して、休憩なしで動き回るには無謀すぎる状況、段階になってくる。それも三階層に来てからやけに魔物に襲撃される回数が増えれば猶の事だ。
────明らかに様子がおかしい……。
三階層も中流域を通り越して終盤。この【迷宮踏破】も一つの山場を迎えようとしている。
恐らく、既に俺達より先行し、今回の目的である王冠を奪取した〈派閥〉がいてもおかしくはない。なんならそれが当然ぐらいの時間帯になってきた。時間が経つにつれて焦りが生じ始める段階にきて、異様なほどの魔物との接敵、先に進めば進むほどに違和感は増していく。周囲を警戒しつつも腰を下ろして、円を描くように向かい合う。
「急がなくてもいいの!?他の〈派閥〉に先を越されちゃうわよ!!」
別の意味で、どこか落ち着かない様子のフリージアの言だ。確かに、本来であればこうしてのんびりと休憩なんか取ってる場合ではないのかもしれないが────
「落ち着けフリージア。この階層に来てから様子がおかしい、慎重に進むべきだ」
状況が状況だ。慎重にならざるを得ないし、俺の発言に殿下も同意する。
「確かに、三階層に来てから戦闘の回数が急激に増えた。何か、外的な要因を疑いたくなる程にな……」
「はい。今回の選定の為に学院側が用意した罠の可能性もあるけど、それにしては罠の仕掛けが一向に見当たらない」
「えーと、簡単に見つけられないように巧妙に隠されてる……とか?」
ヴァイスが思いついた推察を論じるが、俺はそれに頭を振った。
「だとしても変なんだよ。そもそも、魔物をおびき寄せる罠って言うのは御香型で、匂いを用いるしか方法はない。仮にその御香が設置してあるなら気が付けない匂いじゃないんだよ。ここまで微塵もそれがないと言うことは罠の詮はほぼ無いと言ってもいい」
「だったら……」
ヴァイスもこの状況の異常性に気が付いたらしい。俺はそれを認めて深く頷いた。
「何者か……と言っても今回の場合は〈派閥〉か────が俺達を潰そうと魔物を作為的に嗾けてきてる」
「ッ!!そ、それって……!?」
立ち上がって驚愕する勇者殿。他のメンバーも俺の方をじっと見て言葉を待っていた。
彼らの言いたいことは何となくこと分かる。いくら、何でもありの【迷宮踏破】と言えどこれは倫理的に憚られる行為だ。そもそも魔物を操って他の〈派閥〉を陥れようなんて考えは普通ならば実行できない。こんなバカげた芸当を実現・実行できる奴を俺は今のところ一人しか知らなかった。
────本当に厄介な魔法だ。
人は勿論のこと、その魅了がまさか意思疎通の測れない魔物にまで影響を及ぼすとは思いもよらなかった。
「ッ────」
明確な答えを口にしようとした瞬間、この階層に来てから何度も感じた違和感を覚える。それは他のヴァイス達も同様だ。
「これって……」
「また、だな。そろそろこうして襲われるのも鬱陶しく思えてきた。軽くこいつらを片付けてこの魔物強襲の元凶を叩くとしよう」
臨戦態勢に入る。やることがいちいち回りくどくて、しかして効率的で狡猾。極悪すぎる嫌がらせを受ける身としてはこの状況は心底腹立たしい。言ってしまえば我慢の限界だ。幸いと言うべきかもう少しで四階層へと続く連絡通路がある部屋だ。そこで今回の元凶を待ち構えることにしよう。
「また魔物ね!レイ!どっちが多く倒せるか勝負よ!!」
「ああ、そいつはいいな────」
退屈そうに顔を顰めていた戦闘狂が一転して爛々と瞳を輝かせる。普段ならば彼女の誘いに呆れかえっていることだろうが、今回は状況が状況だ。嬉々として乗ってみようではないか。
────何せ、嗾ける魔物を全滅させれば本丸が出ざるを得ないだろうからな。
戦う前から、既に血は怒りによって煮え滾っていた。
・
・
・
「GRUUUAAAAA!!」
雪崩れ込むように無数の魔物が襲い掛かってくる。
一度確信してしまえばもう、俺達へと雪崩れ込んでくる魔物には違和感しか感じられない。眼前に聳えるのは三階層でも上位の強さを誇るな魔物────〈戦監の魔人〉だ。強さとしては中上位を誇るこの魔物は本来ならば単独で行動をする。
決して群れを成さず、己の武力でのみ迷宮を徘徊する魔物だ。それが今目の前にいる魔人たちは複数────計六体で俺達に襲い掛かっていた。ここまであからさまな異変だと、馬鹿でも気が付く。
────本気で殺しに来てるな。
それもそうだろう。度重なる魔物の襲撃を俺達は悉く跳ね除けているのだ、嗾けている奴さんとしては俺達……いや、俺を殺せなくて大変焦っていることだろう。それも魔力の残滓を魔物に残し、明らかな証拠を晒してでも。
「これで二体!今回は私の勝かしら!?」
しかし、残念。あの女は喧嘩を売る相手を間違った。
「残念、俺は三体だ」
「ウソッ!!?」
魔人の首を一振りで刎ねて、俺は悔し気な戦闘狂の表情を一瞥する。
相手は中上位の魔物、決してこうもあっさりと相手取れる魔物ではないのだが、それは普通の武人ならばの話だ。【第四級】、それも血統魔法の使い手だけで構成された俺達の前には他の魔物を退治するのと何ら変わらない。
────もし本気で殺したいなら龍でも魅了して嗾けることだな。
まあ、その場合でも殺すのだけれども。
「す、すごいね……」
「ああ、あれは相当頭に来ているらしい」
「怒り心頭、ですね……」
俺が三、フリージアが二、残りの一をヴァイス達で撃破して、一息つく。
魔人共を相手取りながら序でに移動も済ませて、既に四階層へと続く連絡通路がある部屋である。安全地帯であるここまで来れば作為的に魔物を襲撃させるのも無理があるし、あいつらは絶対にこの部屋を通らなければいけない。後は待ち構えるだけだ。
「なに突っ立てるのよレイ。先に進まないの?」
「その前にもう一勝負だ。フリージアは準備しといてくれ」
「そうなのね……わかったわ!!」
イマイチこの状況を理解できているのかどうか微妙な戦闘狂を宥めながら周囲を警戒する。すると先ほどと同じように覚えのある魔力の名残を感じた。
「────おい、いつまでこそこそと魔物でちょっかいを掛けてくるつもりだ。いい加減、姿を見せたらどうだ!」
叫ぶ。距離的には目と鼻の先、暗がりで上手く身を潜めてはいるが探し出そうと思えば直ぐにそいつらを見つけることはできるだろう。
それが相手も分かっていたのか、意外にもあっさりとその姿を現した。やはりと言うべきか俺達の前に現れたのは一人のクソ女とその周囲を守るようにレイル・ブレイシクルを筆頭に四人の男子生徒────〈剣撃の派閥〉が立っていた。
「やっぱりお前らか……」
「……」
しかし、そのどれもが虚ろな瞳で、意思のない操り人形のように生気がない。それは一番の大駒であるはずのレイル・ブレイシクルも同様だ。それらを誤魔化すようにクソ女が口を開いた。
「そ、そんなに怒らないでください……平和的に話し合いをしましょ────ひぃい!!?」
やはりと言うべきか、こいつはもうなりふり構わず魔法を乱用することに決めたらしい。
レイル・ブレイシクルまで完全な傀儡にしてしまい、そうして今回の魔物強襲……ならばこちらも容赦することはない。悲鳴を上げるのを無視してクソ女へと襲い掛かる。しかしそれを寸でのところで剣撃の騎士に阻まれた。
「チッ……」
「────」
虚ろな瞳に見られて俺はいら立ちを覚える。それを誤魔化すかのように俺は尻もちを付いたクソ女に尋ねた。
「選べ。こんな劣悪非道な方法を使ってまで俺を付け狙う理由を包み隠さず話して死ぬか、全てを黙秘して無残に死ぬか」
「────ッ!!」
「まあ、そうなるだろうな」
クソ女の返答を聞く前に、俺へと立ちふさがる一人の騎士。騎士……と呼ぶには聊か主体性がなさすぎると思うが、世の中ってのはクソみたいなことばかりなので何も抵抗しない従順な下僕を「騎士」と呼ぶのかもしれない。本当に世界とはクソである。
「さあ、答え合わせと行こうじゃないか」
「ッ!!!」
そうしてレイル・ブレイシクルは二振りの煌めく刃を解き放った。
現在地は第三階層であり、その前の第二階層は何ら問題なく踏破できた。目的地の四階層まではあと少しと言ったところで、あの痴女集団との遭遇以降は特に他の〈派閥〉と接敵することもなかった。
上層と比べると三階層の魔物の脅威度は跳ね上がるわけだが、それをものともせずに至って安定した迷宮攻略ができている。
「これで、終わり!!」
「SHEEEEEEESHI!!?」
今しがたも襲い掛かってきた蟷螂型の魔物────〈クレイジーマンティス〉を難なく退けたところであった。
「あと少しで四階層へと続く連絡通路がある部屋だ。その前に一旦、小休憩にしよう」
「了解した」
苦戦はなく、一回、一回の戦闘による心労度は極僅かでも、それが度重なれば話は別である。
どんなに気を使っていても戦闘によって疲労は蓄積して、休憩なしで動き回るには無謀すぎる状況、段階になってくる。それも三階層に来てからやけに魔物に襲撃される回数が増えれば猶の事だ。
────明らかに様子がおかしい……。
三階層も中流域を通り越して終盤。この【迷宮踏破】も一つの山場を迎えようとしている。
恐らく、既に俺達より先行し、今回の目的である王冠を奪取した〈派閥〉がいてもおかしくはない。なんならそれが当然ぐらいの時間帯になってきた。時間が経つにつれて焦りが生じ始める段階にきて、異様なほどの魔物との接敵、先に進めば進むほどに違和感は増していく。周囲を警戒しつつも腰を下ろして、円を描くように向かい合う。
「急がなくてもいいの!?他の〈派閥〉に先を越されちゃうわよ!!」
別の意味で、どこか落ち着かない様子のフリージアの言だ。確かに、本来であればこうしてのんびりと休憩なんか取ってる場合ではないのかもしれないが────
「落ち着けフリージア。この階層に来てから様子がおかしい、慎重に進むべきだ」
状況が状況だ。慎重にならざるを得ないし、俺の発言に殿下も同意する。
「確かに、三階層に来てから戦闘の回数が急激に増えた。何か、外的な要因を疑いたくなる程にな……」
「はい。今回の選定の為に学院側が用意した罠の可能性もあるけど、それにしては罠の仕掛けが一向に見当たらない」
「えーと、簡単に見つけられないように巧妙に隠されてる……とか?」
ヴァイスが思いついた推察を論じるが、俺はそれに頭を振った。
「だとしても変なんだよ。そもそも、魔物をおびき寄せる罠って言うのは御香型で、匂いを用いるしか方法はない。仮にその御香が設置してあるなら気が付けない匂いじゃないんだよ。ここまで微塵もそれがないと言うことは罠の詮はほぼ無いと言ってもいい」
「だったら……」
ヴァイスもこの状況の異常性に気が付いたらしい。俺はそれを認めて深く頷いた。
「何者か……と言っても今回の場合は〈派閥〉か────が俺達を潰そうと魔物を作為的に嗾けてきてる」
「ッ!!そ、それって……!?」
立ち上がって驚愕する勇者殿。他のメンバーも俺の方をじっと見て言葉を待っていた。
彼らの言いたいことは何となくこと分かる。いくら、何でもありの【迷宮踏破】と言えどこれは倫理的に憚られる行為だ。そもそも魔物を操って他の〈派閥〉を陥れようなんて考えは普通ならば実行できない。こんなバカげた芸当を実現・実行できる奴を俺は今のところ一人しか知らなかった。
────本当に厄介な魔法だ。
人は勿論のこと、その魅了がまさか意思疎通の測れない魔物にまで影響を及ぼすとは思いもよらなかった。
「ッ────」
明確な答えを口にしようとした瞬間、この階層に来てから何度も感じた違和感を覚える。それは他のヴァイス達も同様だ。
「これって……」
「また、だな。そろそろこうして襲われるのも鬱陶しく思えてきた。軽くこいつらを片付けてこの魔物強襲の元凶を叩くとしよう」
臨戦態勢に入る。やることがいちいち回りくどくて、しかして効率的で狡猾。極悪すぎる嫌がらせを受ける身としてはこの状況は心底腹立たしい。言ってしまえば我慢の限界だ。幸いと言うべきかもう少しで四階層へと続く連絡通路がある部屋だ。そこで今回の元凶を待ち構えることにしよう。
「また魔物ね!レイ!どっちが多く倒せるか勝負よ!!」
「ああ、そいつはいいな────」
退屈そうに顔を顰めていた戦闘狂が一転して爛々と瞳を輝かせる。普段ならば彼女の誘いに呆れかえっていることだろうが、今回は状況が状況だ。嬉々として乗ってみようではないか。
────何せ、嗾ける魔物を全滅させれば本丸が出ざるを得ないだろうからな。
戦う前から、既に血は怒りによって煮え滾っていた。
・
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「GRUUUAAAAA!!」
雪崩れ込むように無数の魔物が襲い掛かってくる。
一度確信してしまえばもう、俺達へと雪崩れ込んでくる魔物には違和感しか感じられない。眼前に聳えるのは三階層でも上位の強さを誇るな魔物────〈戦監の魔人〉だ。強さとしては中上位を誇るこの魔物は本来ならば単独で行動をする。
決して群れを成さず、己の武力でのみ迷宮を徘徊する魔物だ。それが今目の前にいる魔人たちは複数────計六体で俺達に襲い掛かっていた。ここまであからさまな異変だと、馬鹿でも気が付く。
────本気で殺しに来てるな。
それもそうだろう。度重なる魔物の襲撃を俺達は悉く跳ね除けているのだ、嗾けている奴さんとしては俺達……いや、俺を殺せなくて大変焦っていることだろう。それも魔力の残滓を魔物に残し、明らかな証拠を晒してでも。
「これで二体!今回は私の勝かしら!?」
しかし、残念。あの女は喧嘩を売る相手を間違った。
「残念、俺は三体だ」
「ウソッ!!?」
魔人の首を一振りで刎ねて、俺は悔し気な戦闘狂の表情を一瞥する。
相手は中上位の魔物、決してこうもあっさりと相手取れる魔物ではないのだが、それは普通の武人ならばの話だ。【第四級】、それも血統魔法の使い手だけで構成された俺達の前には他の魔物を退治するのと何ら変わらない。
────もし本気で殺したいなら龍でも魅了して嗾けることだな。
まあ、その場合でも殺すのだけれども。
「す、すごいね……」
「ああ、あれは相当頭に来ているらしい」
「怒り心頭、ですね……」
俺が三、フリージアが二、残りの一をヴァイス達で撃破して、一息つく。
魔人共を相手取りながら序でに移動も済ませて、既に四階層へと続く連絡通路がある部屋である。安全地帯であるここまで来れば作為的に魔物を襲撃させるのも無理があるし、あいつらは絶対にこの部屋を通らなければいけない。後は待ち構えるだけだ。
「なに突っ立てるのよレイ。先に進まないの?」
「その前にもう一勝負だ。フリージアは準備しといてくれ」
「そうなのね……わかったわ!!」
イマイチこの状況を理解できているのかどうか微妙な戦闘狂を宥めながら周囲を警戒する。すると先ほどと同じように覚えのある魔力の名残を感じた。
「────おい、いつまでこそこそと魔物でちょっかいを掛けてくるつもりだ。いい加減、姿を見せたらどうだ!」
叫ぶ。距離的には目と鼻の先、暗がりで上手く身を潜めてはいるが探し出そうと思えば直ぐにそいつらを見つけることはできるだろう。
それが相手も分かっていたのか、意外にもあっさりとその姿を現した。やはりと言うべきか俺達の前に現れたのは一人のクソ女とその周囲を守るようにレイル・ブレイシクルを筆頭に四人の男子生徒────〈剣撃の派閥〉が立っていた。
「やっぱりお前らか……」
「……」
しかし、そのどれもが虚ろな瞳で、意思のない操り人形のように生気がない。それは一番の大駒であるはずのレイル・ブレイシクルも同様だ。それらを誤魔化すようにクソ女が口を開いた。
「そ、そんなに怒らないでください……平和的に話し合いをしましょ────ひぃい!!?」
やはりと言うべきか、こいつはもうなりふり構わず魔法を乱用することに決めたらしい。
レイル・ブレイシクルまで完全な傀儡にしてしまい、そうして今回の魔物強襲……ならばこちらも容赦することはない。悲鳴を上げるのを無視してクソ女へと襲い掛かる。しかしそれを寸でのところで剣撃の騎士に阻まれた。
「チッ……」
「────」
虚ろな瞳に見られて俺はいら立ちを覚える。それを誤魔化すかのように俺は尻もちを付いたクソ女に尋ねた。
「選べ。こんな劣悪非道な方法を使ってまで俺を付け狙う理由を包み隠さず話して死ぬか、全てを黙秘して無残に死ぬか」
「────ッ!!」
「まあ、そうなるだろうな」
クソ女の返答を聞く前に、俺へと立ちふさがる一人の騎士。騎士……と呼ぶには聊か主体性がなさすぎると思うが、世の中ってのはクソみたいなことばかりなので何も抵抗しない従順な下僕を「騎士」と呼ぶのかもしれない。本当に世界とはクソである。
「さあ、答え合わせと行こうじゃないか」
「ッ!!!」
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