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刻王祭編
第97話 夜会
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夜もすっかり更けて、夕食時だ。帰ってきた時から使用人たちが忙しなくしていた主な理由がこの夕食時に並べられる料理の準備であったり、食卓や食堂の装飾だったりしたらしい。
ご丁寧に『お帰りなさい!レイ坊ちゃん!!』と垂れ幕がぶら下がっていた時は流石に恥ずかしかった。お誕生日会か何かかな???
まるでこれから祝い事でも行うかのような歓迎ムードは一度目の人生では終ぞ味わうことはなかった。そうしてテーブルに所狭しと並べられた料理は俺の好物ばかりであり、幼い頃から我が家の台所事情を取り仕切る料理長が腕を揮いまくった努力の成果でもあった。
今回は無礼講と言うことで、普段は食事に参加しない使用人たちも参加してちょっとした宴会である。
「お帰りなさいレイ坊ちゃん!!」
「たった数か月見なかっただけでこんなに逞しくなられて……男子、三日会わざれば刮目してみよ、とはよく言ったものですな!!」
「ねえレイ!このミートパイすごく美味しいわよ!!」
入れ替わり立ち代わりで使用人たちが一人ずつ俺に言葉をかけてくれる。途中、変なのも混ざっていたがいつもの事なので気にしない。あと、一人で食べすぎるなよ。俺も食いたいんだから……。
そんな一度目とは全く違う帰省に、内心では結構驚いていたわけなのだが────
「し、死ぬかと思った……」
そんな驚きが帳消しになるくらい、先ほどまで爺さんとの手合わせをしていた勇者殿は瀕死寸前であった。
父の執務室を出た後、ヴァイスは裏庭にてしっかりと爺さんにフルボッコにされて、途中からは普通に打ち込み稽古となっていた。更にはその鍛錬にフリージアも参加して、場は荒れに荒れた。あれは正に混沌だった。
「ガハハッ!あれくらいで何をへばっとるか!ほれ、鍛錬をした後は死ぬほど食え!食って今日の身体に蓄積した経験をしっかりと己のものにしろ!!」
「いや、もうむり……た、助けて……れ、レイくんッ!!」
問答無用で爺さんに食い物を詰め込まれていく勇者殿は今にも吐きそうな顔をして、こちらに助けを求めてくるが俺にはどうすることもできない。
寧ろ、疲労困憊な彼を見て考えを改めさせられる。常日頃から俺と一緒に鍛錬をして、それなりに重めな鍛錬にも耐性があると思っていたが、たった一時間にも及ばない爺さんとの鍛錬でこれだ。
「すまん、ヴァイス。師匠である俺の教えが生ぬるかったな。明日からはお前の為にもっと厳しい鍛錬を付けてやる。だから、今日は潔く爺さんに絞られろ」
「レイくん!!?」
骨は拾ってやる……だから今日は諦めてくれ。声にならない悲鳴を上げる勇者殿はそのまま爺さんに引きずられて鍛錬(食事)にテーブルへと向かった。申し訳なく思いながらも、俺は俺で本腰を入れて何を食べようかと思案していると────
「お兄様、ちゃんとお料理を食べていますか?これ、レビィアさんと一緒に選んだの食べてください」
「おう、ありがとうなアリス────」
アリスとレビィアが一緒に並んで各料理を綺麗に盛り付けた皿を手渡す。この短時間で妙に仲良くなっている二人に俺は疑り深くクソ女の方を見た。
「な、なんでしょうか、レイ様?」
「お前、俺の大事な妹に変な事してないだろうな?」
「め、滅相もございません!そもそも〈影龍〉の寵愛を受けておられるご令妹様には私なんかの矮小な魔法は弾かれてしまいます……!!」
言葉だけで信用しきれないので、アリスの頭に触れて魔力の残滓を調べる。
「────」
確かにクソ女の言葉通り、あの張り付くような魔力の残滓は感じられない。そこで漸く内心でホッとする。
「それならいい。だがもし仮にアリスに変なことをしてみろ。その時はそれ相応の罰を受けてもらうからな」
「は、はい!」
「お兄様、レビィア様はそんな酷いことをする方ではありません。今日あったばかりですがアリスにはよくわかります」
俺の忠告を隣で聞いていたアリスは真っすぐに言った。それを言われるともう俺から言えることはない。
過干渉になりすぎてアリスに嫌われるのは俺の望むところではないし、本当に危険だと思えば実力行使である。
────それにしてもこの短時間でアリスにここまで懐かれるとは……この女、なかなかやりおる。
「えへ、えへへ……な、なんか私の顔についてます……か?」
「いや、何でもない」
妙な対抗心が芽生えそうになるが、ぐっと堪える。こちとらお兄ちゃんだ、年季が違うのだよ、年季がね。なんて自己肯定感を高めていると今日はやけに元気のいいフリージアが俺とレビィアの間に割り込んでくる。
「れ、レイ!ほら!しょうがないからミートパイを持って来てあげたわよ!!」
「お、おう、ありがとう……」
彼女は半ば強引に皿を手渡してきて、いつものように俺の隣に陣取る。なんならいつもより距離が近いような気もした。先ほどのジークとの会話もあって少し……いや、正直に言ってかなり意識してしまっている。
「ふ、二人とも、なんかちょっと近くない?そもそも貴方はレイの……な、何なのよ?【迷宮踏破】の時と言い、今回の休暇も付いてきてるし……」
俺を間に挟んで剣呑な視線をレビィアへと向けるフリージア。
────なんだよその反応……普段は絶対にしないであろう所謂「嫉妬」みたいな反応をされるとこっちも更に意識してしまうではないか……。
なんだかこちらを見る周囲の視線も生暖かいような気がするし……俺は現実逃避をするべく今しがた手渡されたミートパイをかっ食らう。うん、美味しいね。
「わ、私はレイ様の「所有物」です!!」
「んなっ……!?」
「ふごッ!!?」
だからこのクソ女がトンデモ発言をしたのも知らん。メチャクチャ咽たけど知らん。しかし俺を挟んで繰り広げられているやり取りなので直ぐに矛先は俺へと向く。
「ど、どういうことよレイ!いつの間にそんなこと……いえ!浮気なんて聞いてないわ!!?」
「待て。落ち着け、今のレビィアの発言は誤解だ。だからそんなに揺らさないで、ミートパイが口から出ちゃうから……」
一心不乱に俺の肩をつかんで揺さぶってくるフリージア。周囲は先ほどの視線とは打って変わって、面白いものを見る目になっていた。なんなら「よ!色男!!」なんて野次まで聞こえてくる。
────いや、見てないで助けてくれません?
そんな視線を送ってみるが誰もが我感ぜずと談笑を続けている。なんて薄情な奴らなのだろうか。恨めし気に使用人たちを睨むが、そんなことをしている場合じゃなくなる。
「わ、私はレイ様の側に居られるなら一番じゃなくても構いません!あ、愛人でもいいです!!」
「ちょ、レビィア、お前マジで黙れ。お前の所為でどんどんと状況がややこしくなるだろうが!!」
「どういうことよレイ!あの時のやり取りは全部嘘だって言うの!?一時のお遊びだったって言うの!?そんなのあんまりだわ!!」
「あーーーーほら、なんか変なスイッチ入っちゃったよ……」
もうメチャクチャである。
とりあえず、今回の敗因としては────俺はあの時のクソ女の発言を甘く見ていたし、この女はあれを本気で言っていたらしい。面倒ごとを後回しにするとこういう弊害も出てくるのでしっかりとその時に対処するべきだったのだ。
────後悔したところでもう遅いか……。
でもこれでまた賢くなったね。やったねクレイムくん。
「こりゃあ、学院で色を覚えちまったみたいだぜ……」
「ああ……あんなに小さくて一生懸命で真っ直ぐだったレイ坊ちゃんがなぁ……」
「どんどんと大人になっていくなぁ……」
「酷い!酷いわレイ!!私、すっごく傷ついたわ!!」
そうして、色々な意味で騒然とする周囲や、隣でガチ泣きを始めた婚約者(予定)の誤解を解くには筆舌に尽くしがたい労力が伴った。
……余談として、あの宴会でフリージアは酒を飲んでいたことが発覚し、彼女に無闇矢鱈と酒を飲ましてはいけないと学んだ。また一つ、俺は人として賢くなったような気がする。
それでも、もうあんな修羅場は御免であった。
ご丁寧に『お帰りなさい!レイ坊ちゃん!!』と垂れ幕がぶら下がっていた時は流石に恥ずかしかった。お誕生日会か何かかな???
まるでこれから祝い事でも行うかのような歓迎ムードは一度目の人生では終ぞ味わうことはなかった。そうしてテーブルに所狭しと並べられた料理は俺の好物ばかりであり、幼い頃から我が家の台所事情を取り仕切る料理長が腕を揮いまくった努力の成果でもあった。
今回は無礼講と言うことで、普段は食事に参加しない使用人たちも参加してちょっとした宴会である。
「お帰りなさいレイ坊ちゃん!!」
「たった数か月見なかっただけでこんなに逞しくなられて……男子、三日会わざれば刮目してみよ、とはよく言ったものですな!!」
「ねえレイ!このミートパイすごく美味しいわよ!!」
入れ替わり立ち代わりで使用人たちが一人ずつ俺に言葉をかけてくれる。途中、変なのも混ざっていたがいつもの事なので気にしない。あと、一人で食べすぎるなよ。俺も食いたいんだから……。
そんな一度目とは全く違う帰省に、内心では結構驚いていたわけなのだが────
「し、死ぬかと思った……」
そんな驚きが帳消しになるくらい、先ほどまで爺さんとの手合わせをしていた勇者殿は瀕死寸前であった。
父の執務室を出た後、ヴァイスは裏庭にてしっかりと爺さんにフルボッコにされて、途中からは普通に打ち込み稽古となっていた。更にはその鍛錬にフリージアも参加して、場は荒れに荒れた。あれは正に混沌だった。
「ガハハッ!あれくらいで何をへばっとるか!ほれ、鍛錬をした後は死ぬほど食え!食って今日の身体に蓄積した経験をしっかりと己のものにしろ!!」
「いや、もうむり……た、助けて……れ、レイくんッ!!」
問答無用で爺さんに食い物を詰め込まれていく勇者殿は今にも吐きそうな顔をして、こちらに助けを求めてくるが俺にはどうすることもできない。
寧ろ、疲労困憊な彼を見て考えを改めさせられる。常日頃から俺と一緒に鍛錬をして、それなりに重めな鍛錬にも耐性があると思っていたが、たった一時間にも及ばない爺さんとの鍛錬でこれだ。
「すまん、ヴァイス。師匠である俺の教えが生ぬるかったな。明日からはお前の為にもっと厳しい鍛錬を付けてやる。だから、今日は潔く爺さんに絞られろ」
「レイくん!!?」
骨は拾ってやる……だから今日は諦めてくれ。声にならない悲鳴を上げる勇者殿はそのまま爺さんに引きずられて鍛錬(食事)にテーブルへと向かった。申し訳なく思いながらも、俺は俺で本腰を入れて何を食べようかと思案していると────
「お兄様、ちゃんとお料理を食べていますか?これ、レビィアさんと一緒に選んだの食べてください」
「おう、ありがとうなアリス────」
アリスとレビィアが一緒に並んで各料理を綺麗に盛り付けた皿を手渡す。この短時間で妙に仲良くなっている二人に俺は疑り深くクソ女の方を見た。
「な、なんでしょうか、レイ様?」
「お前、俺の大事な妹に変な事してないだろうな?」
「め、滅相もございません!そもそも〈影龍〉の寵愛を受けておられるご令妹様には私なんかの矮小な魔法は弾かれてしまいます……!!」
言葉だけで信用しきれないので、アリスの頭に触れて魔力の残滓を調べる。
「────」
確かにクソ女の言葉通り、あの張り付くような魔力の残滓は感じられない。そこで漸く内心でホッとする。
「それならいい。だがもし仮にアリスに変なことをしてみろ。その時はそれ相応の罰を受けてもらうからな」
「は、はい!」
「お兄様、レビィア様はそんな酷いことをする方ではありません。今日あったばかりですがアリスにはよくわかります」
俺の忠告を隣で聞いていたアリスは真っすぐに言った。それを言われるともう俺から言えることはない。
過干渉になりすぎてアリスに嫌われるのは俺の望むところではないし、本当に危険だと思えば実力行使である。
────それにしてもこの短時間でアリスにここまで懐かれるとは……この女、なかなかやりおる。
「えへ、えへへ……な、なんか私の顔についてます……か?」
「いや、何でもない」
妙な対抗心が芽生えそうになるが、ぐっと堪える。こちとらお兄ちゃんだ、年季が違うのだよ、年季がね。なんて自己肯定感を高めていると今日はやけに元気のいいフリージアが俺とレビィアの間に割り込んでくる。
「れ、レイ!ほら!しょうがないからミートパイを持って来てあげたわよ!!」
「お、おう、ありがとう……」
彼女は半ば強引に皿を手渡してきて、いつものように俺の隣に陣取る。なんならいつもより距離が近いような気もした。先ほどのジークとの会話もあって少し……いや、正直に言ってかなり意識してしまっている。
「ふ、二人とも、なんかちょっと近くない?そもそも貴方はレイの……な、何なのよ?【迷宮踏破】の時と言い、今回の休暇も付いてきてるし……」
俺を間に挟んで剣呑な視線をレビィアへと向けるフリージア。
────なんだよその反応……普段は絶対にしないであろう所謂「嫉妬」みたいな反応をされるとこっちも更に意識してしまうではないか……。
なんだかこちらを見る周囲の視線も生暖かいような気がするし……俺は現実逃避をするべく今しがた手渡されたミートパイをかっ食らう。うん、美味しいね。
「わ、私はレイ様の「所有物」です!!」
「んなっ……!?」
「ふごッ!!?」
だからこのクソ女がトンデモ発言をしたのも知らん。メチャクチャ咽たけど知らん。しかし俺を挟んで繰り広げられているやり取りなので直ぐに矛先は俺へと向く。
「ど、どういうことよレイ!いつの間にそんなこと……いえ!浮気なんて聞いてないわ!!?」
「待て。落ち着け、今のレビィアの発言は誤解だ。だからそんなに揺らさないで、ミートパイが口から出ちゃうから……」
一心不乱に俺の肩をつかんで揺さぶってくるフリージア。周囲は先ほどの視線とは打って変わって、面白いものを見る目になっていた。なんなら「よ!色男!!」なんて野次まで聞こえてくる。
────いや、見てないで助けてくれません?
そんな視線を送ってみるが誰もが我感ぜずと談笑を続けている。なんて薄情な奴らなのだろうか。恨めし気に使用人たちを睨むが、そんなことをしている場合じゃなくなる。
「わ、私はレイ様の側に居られるなら一番じゃなくても構いません!あ、愛人でもいいです!!」
「ちょ、レビィア、お前マジで黙れ。お前の所為でどんどんと状況がややこしくなるだろうが!!」
「どういうことよレイ!あの時のやり取りは全部嘘だって言うの!?一時のお遊びだったって言うの!?そんなのあんまりだわ!!」
「あーーーーほら、なんか変なスイッチ入っちゃったよ……」
もうメチャクチャである。
とりあえず、今回の敗因としては────俺はあの時のクソ女の発言を甘く見ていたし、この女はあれを本気で言っていたらしい。面倒ごとを後回しにするとこういう弊害も出てくるのでしっかりとその時に対処するべきだったのだ。
────後悔したところでもう遅いか……。
でもこれでまた賢くなったね。やったねクレイムくん。
「こりゃあ、学院で色を覚えちまったみたいだぜ……」
「ああ……あんなに小さくて一生懸命で真っ直ぐだったレイ坊ちゃんがなぁ……」
「どんどんと大人になっていくなぁ……」
「酷い!酷いわレイ!!私、すっごく傷ついたわ!!」
そうして、色々な意味で騒然とする周囲や、隣でガチ泣きを始めた婚約者(予定)の誤解を解くには筆舌に尽くしがたい労力が伴った。
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