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本編6話(修学旅行編 三日目)
高瀬くんの修学旅行②
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「……尾形くんはいつまで高瀬様のお手々を握ってるんですか?握手会ならとっくに剥がされてますよ」
「黙って。マジで静かにして。精神統一してっから」
「おがちゃん、マジでダメなんだな。コースター」
「ふっ……」
「みずき!!!!なんで笑うわけ!?」
「いや……普通に面白いもん。小学生の子らも並んでるようなやつなのにさ。さっきから手汗やべーし」
「む゛り゛な゛も゛ん゛は゛む゛り゛な゛の゛」
「はいはい、分かったから。ほら、列進んでるぞー」
あのあと、無事整理券を取ってきてくれた二人と合流して、それぞれの整理券の時間が来るまでの間は他のアトラクションに乗ることにした。そのうちの一つが今並んでいるパリウッド・ドリーム・ザ・ライドだ。僕は昔家族旅行で大阪に来たときに一度だけ乗ったことがあって、ジェットコースター好きとしては然程怖くもなく、富士鈍ローランドの並々ならぬコースターたちと比べればごくごく普通の楽しいコースターといった所感ではあるのだが、隣で僕の手をぎゅうぎゅうに握り締めている男にとってはそうではないらしい。身長百八十センチ超えの、女の子は百人斬りの、ヤクザの跡取りともあろう男が、こんな可愛いジェットコースターにビビって猫背になってシュンとしているのかと思うと、愉快痛快で仕方がない。これは是非とも東京に帰ったら丹羽にも見せてやらないと、と思い、空いているほうの手でムービーを撮影していたら、さすがに、みずきっ!!!と涙目で叱られた。
「ごめんって……でもお前、面白いんだもん」
「……生きて帰ってきたら瑞葵に抜か六するから」
「安らかにしんでほしい」
「これさ、乗るときに一人ずつ好きな音楽選んでかけられるんでしょ?おがちゃん、お経にしたら?」
「尾形くん、今までありがとうございました……」
「この班さぁ、ドSしかいねーの?」
ワイワイと掛け合いする班のクソ共を眺めていると、自分でも信じられないぐらい笑顔になってしまう。友達と一緒に回る修学旅行って楽しいな。こいつらとは、ずうっとこんな感じでいられたらいいな──。
その後、尾形は無事、安らかに天へと召された。
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「……も゛ぅ゛マ゛チ゛無゛理゛」
「フライングパイナソーも連チャンで乗せたろと思ってたけど、おがちゃんガチで死んじゃいそうだな」
「尾形くん、お水買ってきました!大丈夫ですか?」
「……あ゛り゛か゛と゛」
「あと小一時間でパリーホッターの時間だよな。尾形もこの調子だし、フードでもつまんで休憩するか」
「じゃあ、俺と高瀬でよさげなフード見てくるから、西田はおがちゃんのこと見といてもらっていい?」
「分かりました!あの、高瀬様にはチュリトスとパンケーキサンドをエッチに食べてほしいですっ!」
「知らん。僕は僕の食べたいものを好きに食べる」
「くぅ……それでこそ高瀬様です……っ♡」
「こいつ、なんでもアリだな」
絶好調な西田と絶不調な尾形を置いて、柏木と二人でフード探しの旅に出掛ける。ベンチから離れ、あの二人には声が聞こえなくなったくらいのところで、柏木がそっと腰に手を回して耳打ちをしてきた。
「全然平気そうじゃん。女の子ぱんつ穿いて歩くの」
「っ、まぁな。いちいち気にしてらんないからっ」
「はあ、そっか。俺としたことが、高瀬を低く見積もってたわ。もう遠隔ローター挿れっぱぐらいやんないと物足りないおまんこに育っちゃったんだね」
「っ、お前はすぐ、そういうっ……♡」
尾形が面白かったお陰でせっかく忘れかけていた紐パンのことを、また思い出させるどころか、気持ちいいのを追加するような妄想を駆り立てられて、じんわりと股間の熱さが蘇ってくるような感覚に襲われる。スラックスの上から、ちょうど紐を蝶々結びしてある腰骨の辺りをすりすりと撫でられて、夜、柏木にこの紐を解かれる瞬間のことをありありと想起してしまう。
「全然平気で気にしてないんだから、当然、ぱんつにエッチなシミの一つも作ってないよね?高瀬は」
「と、当然だろっ……♡」
「ふーん。もし嘘ついてたらどうしてやろうかなぁ。仮に夜までに渇いてたとしても、エッチな匂いはもうぱんつに染みついちゃって誤魔化せないからね?」
「う……♡♡」
どうしよう、柏木相手に誤魔化しはきかない。もう逃げも隠れもできない。僕が女の子用のエッチな紐パンを穿かされていることに興奮して、勃起ちんぽからつゆだくの我慢汁を垂らしてる変態だってこと、今夜、柏木に暴かれてしまう……♡僕みたいな嘘つきで淫乱な悪い子は、手酷いお仕置きをされて当然だ♡どんなことをされてしまうんだろう♡まずは、ゆっくり紐を解かれて、脱ぎたてのシミつきぱんつを……♡
「たーかーせ」
「っ、はっ……♡」
「ウーエスジェーのど真ん中で一人で勝手にスイッチ入れないの。エッチなのはおしまい。フード見るんでしょ?ね、あれは?期間限定のクッキーサンド!」
「っ、……た、食べりゃいーんだろっ♡」
そんなこんなで、中途半端に熱を煽られながら柏木とフードを調達した僕は、尾形と西田の待つベンチまで戻った。
「黙って。マジで静かにして。精神統一してっから」
「おがちゃん、マジでダメなんだな。コースター」
「ふっ……」
「みずき!!!!なんで笑うわけ!?」
「いや……普通に面白いもん。小学生の子らも並んでるようなやつなのにさ。さっきから手汗やべーし」
「む゛り゛な゛も゛ん゛は゛む゛り゛な゛の゛」
「はいはい、分かったから。ほら、列進んでるぞー」
あのあと、無事整理券を取ってきてくれた二人と合流して、それぞれの整理券の時間が来るまでの間は他のアトラクションに乗ることにした。そのうちの一つが今並んでいるパリウッド・ドリーム・ザ・ライドだ。僕は昔家族旅行で大阪に来たときに一度だけ乗ったことがあって、ジェットコースター好きとしては然程怖くもなく、富士鈍ローランドの並々ならぬコースターたちと比べればごくごく普通の楽しいコースターといった所感ではあるのだが、隣で僕の手をぎゅうぎゅうに握り締めている男にとってはそうではないらしい。身長百八十センチ超えの、女の子は百人斬りの、ヤクザの跡取りともあろう男が、こんな可愛いジェットコースターにビビって猫背になってシュンとしているのかと思うと、愉快痛快で仕方がない。これは是非とも東京に帰ったら丹羽にも見せてやらないと、と思い、空いているほうの手でムービーを撮影していたら、さすがに、みずきっ!!!と涙目で叱られた。
「ごめんって……でもお前、面白いんだもん」
「……生きて帰ってきたら瑞葵に抜か六するから」
「安らかにしんでほしい」
「これさ、乗るときに一人ずつ好きな音楽選んでかけられるんでしょ?おがちゃん、お経にしたら?」
「尾形くん、今までありがとうございました……」
「この班さぁ、ドSしかいねーの?」
ワイワイと掛け合いする班のクソ共を眺めていると、自分でも信じられないぐらい笑顔になってしまう。友達と一緒に回る修学旅行って楽しいな。こいつらとは、ずうっとこんな感じでいられたらいいな──。
その後、尾形は無事、安らかに天へと召された。
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「フライングパイナソーも連チャンで乗せたろと思ってたけど、おがちゃんガチで死んじゃいそうだな」
「尾形くん、お水買ってきました!大丈夫ですか?」
「……あ゛り゛か゛と゛」
「あと小一時間でパリーホッターの時間だよな。尾形もこの調子だし、フードでもつまんで休憩するか」
「じゃあ、俺と高瀬でよさげなフード見てくるから、西田はおがちゃんのこと見といてもらっていい?」
「分かりました!あの、高瀬様にはチュリトスとパンケーキサンドをエッチに食べてほしいですっ!」
「知らん。僕は僕の食べたいものを好きに食べる」
「くぅ……それでこそ高瀬様です……っ♡」
「こいつ、なんでもアリだな」
絶好調な西田と絶不調な尾形を置いて、柏木と二人でフード探しの旅に出掛ける。ベンチから離れ、あの二人には声が聞こえなくなったくらいのところで、柏木がそっと腰に手を回して耳打ちをしてきた。
「全然平気そうじゃん。女の子ぱんつ穿いて歩くの」
「っ、まぁな。いちいち気にしてらんないからっ」
「はあ、そっか。俺としたことが、高瀬を低く見積もってたわ。もう遠隔ローター挿れっぱぐらいやんないと物足りないおまんこに育っちゃったんだね」
「っ、お前はすぐ、そういうっ……♡」
尾形が面白かったお陰でせっかく忘れかけていた紐パンのことを、また思い出させるどころか、気持ちいいのを追加するような妄想を駆り立てられて、じんわりと股間の熱さが蘇ってくるような感覚に襲われる。スラックスの上から、ちょうど紐を蝶々結びしてある腰骨の辺りをすりすりと撫でられて、夜、柏木にこの紐を解かれる瞬間のことをありありと想起してしまう。
「全然平気で気にしてないんだから、当然、ぱんつにエッチなシミの一つも作ってないよね?高瀬は」
「と、当然だろっ……♡」
「ふーん。もし嘘ついてたらどうしてやろうかなぁ。仮に夜までに渇いてたとしても、エッチな匂いはもうぱんつに染みついちゃって誤魔化せないからね?」
「う……♡♡」
どうしよう、柏木相手に誤魔化しはきかない。もう逃げも隠れもできない。僕が女の子用のエッチな紐パンを穿かされていることに興奮して、勃起ちんぽからつゆだくの我慢汁を垂らしてる変態だってこと、今夜、柏木に暴かれてしまう……♡僕みたいな嘘つきで淫乱な悪い子は、手酷いお仕置きをされて当然だ♡どんなことをされてしまうんだろう♡まずは、ゆっくり紐を解かれて、脱ぎたてのシミつきぱんつを……♡
「たーかーせ」
「っ、はっ……♡」
「ウーエスジェーのど真ん中で一人で勝手にスイッチ入れないの。エッチなのはおしまい。フード見るんでしょ?ね、あれは?期間限定のクッキーサンド!」
「っ、……た、食べりゃいーんだろっ♡」
そんなこんなで、中途半端に熱を煽られながら柏木とフードを調達した僕は、尾形と西田の待つベンチまで戻った。
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