13 / 21
氷の国アイシス編
白銀の戦士
しおりを挟む
のどかな平原で目覚めた俺はゆっくりと起き上がる。
どこかで見たことのある風景に目をこする。
平原を吹き抜ける心地の良い風が俺の肌を刺す。
もうあたりは夕日に照らされ赤くなり始めている。
「お~い!狩夜ー!」
声が聞こえる、懐かしい声だ。
俺は振り向いてその方向を見る。
そこには子供が立っていた。
息を切らしながら俺の方に向かってくる。
その子の白髪が立っていてツノのように見えるほどのクセッ毛がある。
それにその子は男の子なのに見た目が女の子に見えるような服装をしている。
小さい身長で俺の腹あたりまでしか身長がない。
だが、俺はその子を決して見くびったりしない、なぜなら俺の親父だからだ。
俺の親父で名前は空夜、俺からすれば尊敬するにたりうる人物なのだが、いかんせん見た見だけは好きになれなかった。
「僕ほんとうに探したんだからね!、狩夜が1人で平原に出て半日くらい戻ってこないから...」
「たかだか半日くらいで心配するなよ....」
俺は呆れながら親父を見る。
身長が低く、まるで子供に見えるがこう見えて30歳を超える人間の大人だ。
そのくせして一人称が僕なのだからここは変えて欲しいと思う狩夜だった。
そんな狩夜の想いなどどこ吹く風というように、空夜は腕を組みながら狩夜を叱る。
「僕だって親なんだから心配するに決まってるだろ」
「いや俺もう15だし流石にそんなことくらいで心配されてもな....」
「親からすればまだまだ子供さ、それに狩夜はまだ鼓動を体得していないしね」
片目を瞑りながら痛いところをついてくる。
「それ、今言うか?」
狩夜は少し落ち込んでいる。
そう、狩夜はまだ鼓動を体得していないのだ。
俺は親父に鼓動について聞いてみる。
「親父、鼓動ってなんだ?」
空夜は少し考えてから答えを出す。
「弱い人間のために神さまが与えてくださった奇跡の力かな、僕たち人間がどれだけ普通の修行しても悪魔に勝てないけど、鼓動を使えばある程度は戦えるようになるからね」
そう、実際に鼓動使いになった者達の中には、ある程度悪魔にも対抗できるものもちらほら出てき始めていた。
だが、それでも現状厳しいことに変わりない。
「でも狩夜はなんでこんなところで寝ていたんだい?」
「いや、急に眠くなってな...、人間だったらよくあることだろ?」
「いや、眠るのはいいことだけど、外で眠るのは感心しないな」
と親父は俺に注意してくる。
まあ、親父が注意してくるのも分かる、魔物ならともかく悪魔に出くわしたら俺如き一瞬で消されるだろう。
親父は俺を心配するが故にこのようなことを言ってくる。
「今日はもう帰ろう、明日からまた鼓動を教えてあげるから....」
鼓動を習い始めてかなりたつが、未だに鼓動を体得できてない俺は、焦りと不安でこの平原に来て心を落ち着かせていたのだ。
それを見抜いてのことか、親父はまた俺に鼓動を教えようとしてくる。
できの悪い子供をちゃんと育てるのも親の務めだと親父は言う。
できの悪いは余計だと思うが、実際に狩夜に鼓動の才能はない。
どれだけイメージしても鼓動のイメージが固まらない。
親父に何度も見せてもらい習っても実戦しても欠けらたりとも狩夜の鼓動は発現しない。
俺は白銀の戦士と呼ばれる親父の子供なのに一切鼓動が使えないことに嫌悪感のようなものを感じている。
それで最近は、俺は親父の本当の子供ではないのではないかと思い始めている。
俺は夕日が沈んでいくのを見ながら親父についてい行った。
どこかで見たことのある風景に目をこする。
平原を吹き抜ける心地の良い風が俺の肌を刺す。
もうあたりは夕日に照らされ赤くなり始めている。
「お~い!狩夜ー!」
声が聞こえる、懐かしい声だ。
俺は振り向いてその方向を見る。
そこには子供が立っていた。
息を切らしながら俺の方に向かってくる。
その子の白髪が立っていてツノのように見えるほどのクセッ毛がある。
それにその子は男の子なのに見た目が女の子に見えるような服装をしている。
小さい身長で俺の腹あたりまでしか身長がない。
だが、俺はその子を決して見くびったりしない、なぜなら俺の親父だからだ。
俺の親父で名前は空夜、俺からすれば尊敬するにたりうる人物なのだが、いかんせん見た見だけは好きになれなかった。
「僕ほんとうに探したんだからね!、狩夜が1人で平原に出て半日くらい戻ってこないから...」
「たかだか半日くらいで心配するなよ....」
俺は呆れながら親父を見る。
身長が低く、まるで子供に見えるがこう見えて30歳を超える人間の大人だ。
そのくせして一人称が僕なのだからここは変えて欲しいと思う狩夜だった。
そんな狩夜の想いなどどこ吹く風というように、空夜は腕を組みながら狩夜を叱る。
「僕だって親なんだから心配するに決まってるだろ」
「いや俺もう15だし流石にそんなことくらいで心配されてもな....」
「親からすればまだまだ子供さ、それに狩夜はまだ鼓動を体得していないしね」
片目を瞑りながら痛いところをついてくる。
「それ、今言うか?」
狩夜は少し落ち込んでいる。
そう、狩夜はまだ鼓動を体得していないのだ。
俺は親父に鼓動について聞いてみる。
「親父、鼓動ってなんだ?」
空夜は少し考えてから答えを出す。
「弱い人間のために神さまが与えてくださった奇跡の力かな、僕たち人間がどれだけ普通の修行しても悪魔に勝てないけど、鼓動を使えばある程度は戦えるようになるからね」
そう、実際に鼓動使いになった者達の中には、ある程度悪魔にも対抗できるものもちらほら出てき始めていた。
だが、それでも現状厳しいことに変わりない。
「でも狩夜はなんでこんなところで寝ていたんだい?」
「いや、急に眠くなってな...、人間だったらよくあることだろ?」
「いや、眠るのはいいことだけど、外で眠るのは感心しないな」
と親父は俺に注意してくる。
まあ、親父が注意してくるのも分かる、魔物ならともかく悪魔に出くわしたら俺如き一瞬で消されるだろう。
親父は俺を心配するが故にこのようなことを言ってくる。
「今日はもう帰ろう、明日からまた鼓動を教えてあげるから....」
鼓動を習い始めてかなりたつが、未だに鼓動を体得できてない俺は、焦りと不安でこの平原に来て心を落ち着かせていたのだ。
それを見抜いてのことか、親父はまた俺に鼓動を教えようとしてくる。
できの悪い子供をちゃんと育てるのも親の務めだと親父は言う。
できの悪いは余計だと思うが、実際に狩夜に鼓動の才能はない。
どれだけイメージしても鼓動のイメージが固まらない。
親父に何度も見せてもらい習っても実戦しても欠けらたりとも狩夜の鼓動は発現しない。
俺は白銀の戦士と呼ばれる親父の子供なのに一切鼓動が使えないことに嫌悪感のようなものを感じている。
それで最近は、俺は親父の本当の子供ではないのではないかと思い始めている。
俺は夕日が沈んでいくのを見ながら親父についてい行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる