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第24話
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翌朝早くに、私はレナード様に呼び出された。
私が応接室に行くと、既にレナード様が待っていた。
「お待たせして申し訳ありません」
「いや……」
私は軽く会釈をしてレナード様の向かい側へ腰を下ろす。
部屋にはバーバラが居て、私の好きなハーブティーを淹れ二人の前に置いた。
「どうぞ。ハーブティーですがお嫌いでなければ」
「頂こう」
…………シンッと静まる部屋に二人のカップの微かな音だけが響く。
レナード様は怖いぐらいに真剣な表情で硬く拳を握っていた。
私は嫌な予感で胸がいっぱいだ。
『申し訳ないが婚約はなかった事にしてくれ』
そう言われるのではないかと心がざわつく。
どちらも声を発そうとしないので、部屋はまだ静まり返ったままだ。
大きな窓からは日が差して、昨日の雨空が嘘のように晴れ渡っていた。
レナード様は今日辺境に帰ると聞いている。早く出なければ、辺鄙な場所で夜を過ごすことになるだろうが、なかなか口を開こうとはしてくれない。
……そんなに言いにくい事なのだろうか……そう思うと自分の嫌な予想がますます当たっている様に思えて、私は少しずつ俯いてしまった。
すると意を決した様に
「先程、伯爵夫人から了承は得たのだが……」
とレナード様はやっと話し始めた。
母に了解を取らなければならない様な話しか……私はそっと息を吐き出す。覚悟を決めなければならないかもしれない。
「はい」
「君の気持ちも聞かねばと」
……婚約解消に私の意思を尋ねてくれるのね。良かったハロルドの様に私の気持ちを無視されなくて。私が黙っていると、レナード様は続けて
「結婚式なんだが、一週間後に執り行いたいと考えている」
「はい?」
婚約解消を覚悟していた私はレナード様の言葉の意味が分からなくて聞き返した。
「とりあえず卒業式の後、直ぐに用意して馬車でここを立てば明後日の夕方には……」
「ちょっ、ちょっとお待ち下さい!結婚式とは……誰の?」
「君と。俺の」
「え?私との結婚を止めるのでは?」
「何故?」
私は何か思い違いをしていたらしいが、それにしても一週間後?それは……何かの冗談かしら?
私が応接室に行くと、既にレナード様が待っていた。
「お待たせして申し訳ありません」
「いや……」
私は軽く会釈をしてレナード様の向かい側へ腰を下ろす。
部屋にはバーバラが居て、私の好きなハーブティーを淹れ二人の前に置いた。
「どうぞ。ハーブティーですがお嫌いでなければ」
「頂こう」
…………シンッと静まる部屋に二人のカップの微かな音だけが響く。
レナード様は怖いぐらいに真剣な表情で硬く拳を握っていた。
私は嫌な予感で胸がいっぱいだ。
『申し訳ないが婚約はなかった事にしてくれ』
そう言われるのではないかと心がざわつく。
どちらも声を発そうとしないので、部屋はまだ静まり返ったままだ。
大きな窓からは日が差して、昨日の雨空が嘘のように晴れ渡っていた。
レナード様は今日辺境に帰ると聞いている。早く出なければ、辺鄙な場所で夜を過ごすことになるだろうが、なかなか口を開こうとはしてくれない。
……そんなに言いにくい事なのだろうか……そう思うと自分の嫌な予想がますます当たっている様に思えて、私は少しずつ俯いてしまった。
すると意を決した様に
「先程、伯爵夫人から了承は得たのだが……」
とレナード様はやっと話し始めた。
母に了解を取らなければならない様な話しか……私はそっと息を吐き出す。覚悟を決めなければならないかもしれない。
「はい」
「君の気持ちも聞かねばと」
……婚約解消に私の意思を尋ねてくれるのね。良かったハロルドの様に私の気持ちを無視されなくて。私が黙っていると、レナード様は続けて
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「はい?」
婚約解消を覚悟していた私はレナード様の言葉の意味が分からなくて聞き返した。
「とりあえず卒業式の後、直ぐに用意して馬車でここを立てば明後日の夕方には……」
「ちょっ、ちょっとお待ち下さい!結婚式とは……誰の?」
「君と。俺の」
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