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27.悪魔信者の狂気(シオン大公視点)
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※いつも以上に、だいぶ気持ち悪いのでご注意ください。後、攻めに対して受けっぽい発言をしますので合わせてご注意ください。
私は、天使が昔からあまり好きではない。美しくただ汚れないだけの存在など簡単に堕とせる。それを堕としても何が良いのか分からない。
けれど、悪魔は美しい。欲望に忠実で邪悪で、しかし私を引き付けてやまなかった。幼い頃に呼んだ絵本の悪魔に恋をして以来、私はその姿を追い求め続けている。
「大公様、いい加減に悪魔崇拝とかいう中二病な趣味を治して頂けませんか、それにこの気持ち悪い部屋は何ですか??」
虫けらでも見るような目で、側近のベルゼブブが言った。実際はベルゼブブではなくベルヌという名前なのだが、なんとなく悪魔っぽい名前で呼びたいからベルヌ改めベルゼブブと呼んでいる。ちなみにベルゼブブはハエの王と呼ばれる悪魔で、魔神の君主と言われる存在で中々に気高い悪魔だ。
このベルゼブブは黒髪に赤い瞳をしていて実に外観が悪魔っぽいのと性格が悪いのが気に入って側近にしている。実に良い。
しかし、そんな悪魔に憧れる私が一番手に入れたいのはもちろん、ベルゼブブではなく大魔王といわれる偉大なるサタン、そうルシフェルこそが私がもっとも焦がれる存在だ。
その大魔王を降誕させたとしか思えない男、ギルベルトに出会ったとき私の運命は決まった。漆黒の髪に吊り上がったブラックダイヤモンドのような鋭い三白眼。ひと目見て運命を感じた。
間違いない、彼こそが偉大なる大魔王、悪魔の主、ルシフェル、サタンだと。だから彼のことをこっそりとルシフェルに倣ってギルフェルと呼んでいる。偉大なる魔王ギルフェル。
ちなみに、ギルフェルは知らないが、私はギルフェルと出会った日、まだ幼い頃からずっとずっと彼だけを欲している。言うなれば、ギルフェルが天使とか言っているルカと出会う前からあの男だけを欲している。
想像してみて欲しい。美しい傲慢な大魔王が鎖や首輪に繋がれて許しを乞う様を。ただ、私が欲しいとその整った肉体を晒してイヤイヤ言う姿を、そう、イヤイヤ言わせたい。その美しいブラックダイヤモンドのような瞳を濡らして、私が欲しいと懇願させたい。とても嫌そうに、でも泣かせて言わせたい。
(この想像だけで、ご飯が一合は食べられる、はぁギルフェルたん……早く縛り上げて沢山沢山いじめたい……)
私は部屋一面に飾ってあるうち一番お気に入りのギルフェルの肖像画に頬ずりした。確か辺境伯に就任した際に売られた限定の姿絵(ちなみに限定50にも満たないギルフェルグッズの中でもファン垂涎の一品だ)を入手し、絵師に頼んで大きく描き直された一品で一番魔王っぽくって美しいギルフェルが凛々しい顔をして礼服に身を纏う激レアな姿である。
それをベルゼブブが汚物でも見るような目でみている。いいぞ、もっと蔑め。蔑まれた後に屈服させた方が気持ちがいい。あ、でもギルフェルにその目を向けているならば眼球をくり抜く予定だ。
「ギルフェルの美しい肖像画のどこが気持ち悪いんだ」
「いや、肖像画のことではなく、普通に部屋いっぱいに魔王、もとい辺境伯の肖像画を飾るとか頭おかしいですよ。いくら好きでもこれ完全にストーカーの所業です」
「ストーカーで何が悪い。いや、私はもうすぐ愛おしいギルフェルたん、もといギルフェルを手に入れる念願を果たすからストーカーなんて卒業予定だ。相思相愛になるからな」
「それは死んでもないでしょう、それより攫ってきたあの綺麗な子どうします??」
虫でも見るような軽蔑の眼差しを向けてベルゼブブが言った。そうだ、愛おしいギルフェルの心を奪ったこざかしい天使風情。
(大体、あれは堕落させても精々淫魔どまりなのに、なぜ気高いギルフェルがあれを好むのか……)
「とりあえず、今は人質だ。丁重に扱え。ギルフェルを捉えるまでだがな……」
念願が叶うまでは、生かしておかないといけない。そして身綺麗でもいさせる必要がある。
私は、天使が昔からあまり好きではない。美しくただ汚れないだけの存在など簡単に堕とせる。それを堕としても何が良いのか分からない。
けれど、悪魔は美しい。欲望に忠実で邪悪で、しかし私を引き付けてやまなかった。幼い頃に呼んだ絵本の悪魔に恋をして以来、私はその姿を追い求め続けている。
「大公様、いい加減に悪魔崇拝とかいう中二病な趣味を治して頂けませんか、それにこの気持ち悪い部屋は何ですか??」
虫けらでも見るような目で、側近のベルゼブブが言った。実際はベルゼブブではなくベルヌという名前なのだが、なんとなく悪魔っぽい名前で呼びたいからベルヌ改めベルゼブブと呼んでいる。ちなみにベルゼブブはハエの王と呼ばれる悪魔で、魔神の君主と言われる存在で中々に気高い悪魔だ。
このベルゼブブは黒髪に赤い瞳をしていて実に外観が悪魔っぽいのと性格が悪いのが気に入って側近にしている。実に良い。
しかし、そんな悪魔に憧れる私が一番手に入れたいのはもちろん、ベルゼブブではなく大魔王といわれる偉大なるサタン、そうルシフェルこそが私がもっとも焦がれる存在だ。
その大魔王を降誕させたとしか思えない男、ギルベルトに出会ったとき私の運命は決まった。漆黒の髪に吊り上がったブラックダイヤモンドのような鋭い三白眼。ひと目見て運命を感じた。
間違いない、彼こそが偉大なる大魔王、悪魔の主、ルシフェル、サタンだと。だから彼のことをこっそりとルシフェルに倣ってギルフェルと呼んでいる。偉大なる魔王ギルフェル。
ちなみに、ギルフェルは知らないが、私はギルフェルと出会った日、まだ幼い頃からずっとずっと彼だけを欲している。言うなれば、ギルフェルが天使とか言っているルカと出会う前からあの男だけを欲している。
想像してみて欲しい。美しい傲慢な大魔王が鎖や首輪に繋がれて許しを乞う様を。ただ、私が欲しいとその整った肉体を晒してイヤイヤ言う姿を、そう、イヤイヤ言わせたい。その美しいブラックダイヤモンドのような瞳を濡らして、私が欲しいと懇願させたい。とても嫌そうに、でも泣かせて言わせたい。
(この想像だけで、ご飯が一合は食べられる、はぁギルフェルたん……早く縛り上げて沢山沢山いじめたい……)
私は部屋一面に飾ってあるうち一番お気に入りのギルフェルの肖像画に頬ずりした。確か辺境伯に就任した際に売られた限定の姿絵(ちなみに限定50にも満たないギルフェルグッズの中でもファン垂涎の一品だ)を入手し、絵師に頼んで大きく描き直された一品で一番魔王っぽくって美しいギルフェルが凛々しい顔をして礼服に身を纏う激レアな姿である。
それをベルゼブブが汚物でも見るような目でみている。いいぞ、もっと蔑め。蔑まれた後に屈服させた方が気持ちがいい。あ、でもギルフェルにその目を向けているならば眼球をくり抜く予定だ。
「ギルフェルの美しい肖像画のどこが気持ち悪いんだ」
「いや、肖像画のことではなく、普通に部屋いっぱいに魔王、もとい辺境伯の肖像画を飾るとか頭おかしいですよ。いくら好きでもこれ完全にストーカーの所業です」
「ストーカーで何が悪い。いや、私はもうすぐ愛おしいギルフェルたん、もといギルフェルを手に入れる念願を果たすからストーカーなんて卒業予定だ。相思相愛になるからな」
「それは死んでもないでしょう、それより攫ってきたあの綺麗な子どうします??」
虫でも見るような軽蔑の眼差しを向けてベルゼブブが言った。そうだ、愛おしいギルフェルの心を奪ったこざかしい天使風情。
(大体、あれは堕落させても精々淫魔どまりなのに、なぜ気高いギルフェルがあれを好むのか……)
「とりあえず、今は人質だ。丁重に扱え。ギルフェルを捉えるまでだがな……」
念願が叶うまでは、生かしておかないといけない。そして身綺麗でもいさせる必要がある。
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