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侯爵家
アルバートと離れて
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目の前に立ったゼインが杖を手にして空間にサークルを描いた。なぜか黄色く光る線の残像が見える。
「ほら、ここに触れてみてください。何か有るのが分かりますか?」
大魔法師であるアドラーの指示で、赤髪のゼインに早速《壁》とか言う魔法を教えて貰っている。
絵都がゼインのなぞった空間に手を伸ばすと、確かに何か障壁の様なものを感じる。見た目的には空間だけど。絵都はチラッとゼインの杖を見て尋ねた。
「…杖が無くては魔法が使えませんか?」
するとゼインは明るい茶色の瞳を柔めて首を振った。
「アドラー様は杖を使う事で魔力の抽出をイメージしやすくしているだけだと仰ってました。魔力を細く鋭く使う事で繊細な魔法を使いこなせるのは確かですね。とは言え魔力の量が潤沢な魔物のエドには、それは当てはまらないかも知れませんね。
魔法はイメージが大事です。自分の中から魔力を引き出しながらそのイメージに上手く乗せます。さぁ、やってみて。」
ゼインにそう言われて、絵都は深呼吸して姿勢を正した。いよいよ魔物らしさを発揮出来るのかもしれない。
絵都は手を伸ばして自分の前に大きな盾をイメージして、一気に息を吐き出して手を上から下に振り払った。うん、何の残像も無い。いや、地面に砂埃が上がったかも?
セインが注意深く自分の杖で、絵都の手が振り払った空間を突っついた。
途端にパチパチと火花が散って、二人は同時に一歩づつ後ずさった。
「凄い…。一度で出来るなんて、エドはやはり特別な魔物なんですね。恐ろしいほどの魔力の使い手なのに、君は保護の必要な少年にしか見えないですけどね。」
絵都は恐る恐る前に出て、盾をイメージした空間に手を伸ばした。確かに障壁の様なものに触れられる。全く見えないが。
「今度はそれを消しましょう。消す時は細かい粒子にするイメージが上手くいきます。」
ゼインの指導の元、絵都はもう一度腕を伸ばして今度は下から上に手を振り払った。さっきと違って細かい粉塵のキラキラが見えた気がした。確かに遮るものは無くなった。
「障壁らしきものが見えた方がこの魔法の使い勝手は良さそうですね。見えないから自分からうっかり突っ込んでぶつかってしまいそうです。」
そう絵都が苦笑して言うと、ゼインはクスクス笑ってから少し考え込んだ。
「…状況によるかもしれないですね。見えない方が敵にとっては脅威となりますから。自分はぶつからない様に後退すれば良いだけです。状況によって見えたり見えなくしたり出来れば良いのかもしれないけれど、全てはイメージだから不可能では無いはずです。
さぁ、もっと練習しましょう。」
アドラーが言っていた通り、ゼインは少年の絵都にも容赦なく特訓した。けれど何度も同じことをするうちに、あまり手を大きく動かさなくても出来る様になったし、確かに借りた杖を使った方が細かい設定が出来る気がした。
「アドラー様に頼んで、エドにも魔法師の杖を用意して貰いましょう。しかし熱中してしまって、すっかり良い時間になってしまいました。普通はこんなに続けざまにできないし、初心者は魔法酔いになる事も多いんです。エドは大丈夫ですか?」
魔法酔い?そう言われてみると何となくふわふわしているかもしれない。それに空もオレンジ色が滲んで夜が近づいて来ていた。その夕焼けを見つめながら絵都はゼインに尋ねた。
「あの、アドラー様はここに泊まって訓練する様にって仰ってましたけど、多分アルバートが迎えに来るって言ってたんです。一緒に帰っても大丈夫ですか?」
するとゼインは申し訳なさそうに首を振った。
「侯爵もエドが自分の身を守れる様になるまでここで訓練するのを望んでいたはずです。ご子息にもその話は伝わっているのでは?…今日お迎えは来ないと思います。」
絵都が18歳の大人びた姿に変幻する事を侯爵は知らない。生気を必要とする事を知っていても、状況が状況なせいでアルバートは具体的には言ってないだろう。
夜目が覚めた時に生気が貰えなくても我慢するしかなさそうだ。もしかしたらもう必要じゃ無いかもしれないし。分からないけど…。
「…そうですか。分かりました。…あの、明日の朝、アルバート様にこちらに寄って顔を見せてくれる様にことづけだけお願いします。」
まるで今からホームシックになっている様な物言いに聞こえたかもしれないけれど、二人の秘密を守りながら、万が一に備えた絵都の苦肉の策だった。
「…魔物であるエドが主で有るアルバート様と離れるのはどこかしら不安を感じる様ですね。大丈夫、ここも居心地は良いですよ。もちろん明日の朝に顔を見に来てもらえる様に手配しましょう。」
夕食はアドラーとゼインの三人で個室に用意されたものを食べた。僕の存在はあまり公になっていないので、気を遣ってくれたらしい。
「アドラー様、どうもエドの事が漏れている様です。食堂で噂が広がっていました。」
するとアドラーが、スープを飲みながら言った。
「ああ、俺がうっかり漏らしたかもしれん。エドの話が出て、おもわず魔力が凄いって喋った気がする。」
ゼインは顔を顰めてアドラーを見つめてから、苦笑して絵都に言った。
「…アドラー様に悪気はないのですが…。それでもエドは部屋から出ないで下さいね。まだエド自身は身を守れないのですから。今夜は部屋の鍵をしっかり閉めて寝てください。念のため、私が隣の部屋に居ますから安心して下さいね。」
…安心?とりあえず、明日の朝まで頑張るしかない。朝馬車で口づけしたから大丈夫な可能性もある。心配してもしょうがないね…。
「ほら、ここに触れてみてください。何か有るのが分かりますか?」
大魔法師であるアドラーの指示で、赤髪のゼインに早速《壁》とか言う魔法を教えて貰っている。
絵都がゼインのなぞった空間に手を伸ばすと、確かに何か障壁の様なものを感じる。見た目的には空間だけど。絵都はチラッとゼインの杖を見て尋ねた。
「…杖が無くては魔法が使えませんか?」
するとゼインは明るい茶色の瞳を柔めて首を振った。
「アドラー様は杖を使う事で魔力の抽出をイメージしやすくしているだけだと仰ってました。魔力を細く鋭く使う事で繊細な魔法を使いこなせるのは確かですね。とは言え魔力の量が潤沢な魔物のエドには、それは当てはまらないかも知れませんね。
魔法はイメージが大事です。自分の中から魔力を引き出しながらそのイメージに上手く乗せます。さぁ、やってみて。」
ゼインにそう言われて、絵都は深呼吸して姿勢を正した。いよいよ魔物らしさを発揮出来るのかもしれない。
絵都は手を伸ばして自分の前に大きな盾をイメージして、一気に息を吐き出して手を上から下に振り払った。うん、何の残像も無い。いや、地面に砂埃が上がったかも?
セインが注意深く自分の杖で、絵都の手が振り払った空間を突っついた。
途端にパチパチと火花が散って、二人は同時に一歩づつ後ずさった。
「凄い…。一度で出来るなんて、エドはやはり特別な魔物なんですね。恐ろしいほどの魔力の使い手なのに、君は保護の必要な少年にしか見えないですけどね。」
絵都は恐る恐る前に出て、盾をイメージした空間に手を伸ばした。確かに障壁の様なものに触れられる。全く見えないが。
「今度はそれを消しましょう。消す時は細かい粒子にするイメージが上手くいきます。」
ゼインの指導の元、絵都はもう一度腕を伸ばして今度は下から上に手を振り払った。さっきと違って細かい粉塵のキラキラが見えた気がした。確かに遮るものは無くなった。
「障壁らしきものが見えた方がこの魔法の使い勝手は良さそうですね。見えないから自分からうっかり突っ込んでぶつかってしまいそうです。」
そう絵都が苦笑して言うと、ゼインはクスクス笑ってから少し考え込んだ。
「…状況によるかもしれないですね。見えない方が敵にとっては脅威となりますから。自分はぶつからない様に後退すれば良いだけです。状況によって見えたり見えなくしたり出来れば良いのかもしれないけれど、全てはイメージだから不可能では無いはずです。
さぁ、もっと練習しましょう。」
アドラーが言っていた通り、ゼインは少年の絵都にも容赦なく特訓した。けれど何度も同じことをするうちに、あまり手を大きく動かさなくても出来る様になったし、確かに借りた杖を使った方が細かい設定が出来る気がした。
「アドラー様に頼んで、エドにも魔法師の杖を用意して貰いましょう。しかし熱中してしまって、すっかり良い時間になってしまいました。普通はこんなに続けざまにできないし、初心者は魔法酔いになる事も多いんです。エドは大丈夫ですか?」
魔法酔い?そう言われてみると何となくふわふわしているかもしれない。それに空もオレンジ色が滲んで夜が近づいて来ていた。その夕焼けを見つめながら絵都はゼインに尋ねた。
「あの、アドラー様はここに泊まって訓練する様にって仰ってましたけど、多分アルバートが迎えに来るって言ってたんです。一緒に帰っても大丈夫ですか?」
するとゼインは申し訳なさそうに首を振った。
「侯爵もエドが自分の身を守れる様になるまでここで訓練するのを望んでいたはずです。ご子息にもその話は伝わっているのでは?…今日お迎えは来ないと思います。」
絵都が18歳の大人びた姿に変幻する事を侯爵は知らない。生気を必要とする事を知っていても、状況が状況なせいでアルバートは具体的には言ってないだろう。
夜目が覚めた時に生気が貰えなくても我慢するしかなさそうだ。もしかしたらもう必要じゃ無いかもしれないし。分からないけど…。
「…そうですか。分かりました。…あの、明日の朝、アルバート様にこちらに寄って顔を見せてくれる様にことづけだけお願いします。」
まるで今からホームシックになっている様な物言いに聞こえたかもしれないけれど、二人の秘密を守りながら、万が一に備えた絵都の苦肉の策だった。
「…魔物であるエドが主で有るアルバート様と離れるのはどこかしら不安を感じる様ですね。大丈夫、ここも居心地は良いですよ。もちろん明日の朝に顔を見に来てもらえる様に手配しましょう。」
夕食はアドラーとゼインの三人で個室に用意されたものを食べた。僕の存在はあまり公になっていないので、気を遣ってくれたらしい。
「アドラー様、どうもエドの事が漏れている様です。食堂で噂が広がっていました。」
するとアドラーが、スープを飲みながら言った。
「ああ、俺がうっかり漏らしたかもしれん。エドの話が出て、おもわず魔力が凄いって喋った気がする。」
ゼインは顔を顰めてアドラーを見つめてから、苦笑して絵都に言った。
「…アドラー様に悪気はないのですが…。それでもエドは部屋から出ないで下さいね。まだエド自身は身を守れないのですから。今夜は部屋の鍵をしっかり閉めて寝てください。念のため、私が隣の部屋に居ますから安心して下さいね。」
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