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彼氏✖️彼氏
気まずい会話
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隣人である斉藤さんが駐車場から現れた理人さんの顔を見た途端、嬉しげな声で理人さんの名前を呼ぶのを僕は驚きを持って見つめていた。そして同時にこの二人がゲイコミュニティで繋がっているのだと察してしまった。
かつての理人さんは自分でも遊んでいたと言っていたし、一方のゲイを自認している斉藤さんも見ず知らずの僕に、この近辺での遊び場を教えて欲しいと言う様な人物だ。
どこかで二人が会っていたとしてもおかしくは無い、と思う。
けれど理人さんの表情は険しかった。そして斉藤さんをスルーして僕に近づくと声を掛けてきた。
「ルームツアーは別の日にしても良い?」
様子を窺っている斉藤さんを気にしながら僕は頷くと、理人さんと一緒に駐車場へと向かうために突っ立っている斉藤さんを素通りした。
斉藤さんは何か言いたげだったけれど、取り付く島もない理人さんの雰囲気に頭を掻いて気まずそうにしている。斉藤さんに声を掛けられた理人さんがスルーしたのだから、部外者の僕に何が言えただろう。
僕は背中に斉藤さんの視線を感じながら、理人さんの強張った横顔を盗み見して駐車場に到着した。車に乗り込みながら振り返ると、斉藤さんはもうマンションに帰ったみたいで、道路には彼の姿は無かった。
理人さんは小さくため息をつくと、僕の方を向いて口を開いた。
「驚いた。こんなところで名前を呼びかけられて正直動揺した。だけど、冬馬くんにはちゃんと話すよ。彼は、前職の勤務地でのそっち界隈の顔見知りだ。
…ここと違って、ゲイ人口も少なかったからね。ゲイバーみたいな店にもごくたまに顔を出していたんだ。その時に何度か顔を合わせたことはある。」
…顔見知り。でも斉藤さんの感じからして、それだけじゃない気がする。
「斉藤さん、理人さんに会えて嬉しそうでしたね。結構仲良しだったとか?」
すると理人さんは苦笑して首を振った。
「冬馬くんが言ってたろ?隣人が図々しいって。ショウは誰にでもあんな風な態度だ。」
でもやっぱり顔見知りってだけじゃないって僕のセンサーが教えてくる。思い切って核心を突こうと決意した僕に、理人さんがぼそりと言った。
「誤解を恐れずに言うと、彼とは一度寝た。でもお互いに割り切ったその場のやり取りだ。自分でも過去の軽はずみな行動が、今になって大事な冬馬くんに誤解される材料になりそうで自業自得だと感じるけど、ショウとはそれ以上でも以下でも無いよ。」
僕の様子を窺うような視線を向けた理人さんから顔を逸らしてしまった僕は、胸のざわつきを抑える事ができない。理人さんがモテてきたのも、遊び人だったのも本人から聞いたし納得してるはずなんだ。
でも実際にそのうちの一人と顔を合わせてしまった。それはやっぱり別問題な気がする。
「…僕、理人さんの過去は全然気にならないつもりでした。でも、斉藤さんと理人さんがエッチしたとか聞くとモヤモヤするって言うか。って言うか、斉藤さんってネコなんですか?」
「…そこ?」
ちょっと笑みを堪えた理人さんを改めて睨み直しながら、僕は唇を尖らせた。
「あの人が理人さんの事、僕より知ってるのが気に食わないだけです!」
すると理人さんは僕の顎を掴んで、奪うようなキスをしてきた。
「…唇を突き出して拗ねた顔するとキスしたくなるって言ったよね?」
そう囁く理人さんの首に手を伸ばして、このモヤモヤを払う勢いで僕は見よう見まねでキスを深めた。僕に応えるようにキスを返してくれた理人さんの舌使いは、最終的に僕を興奮と混乱に陥れた。
肩で息をしながら、僕は情けない気持ちで自分の身体が高まってしまったのを見下ろした。すると理人さんが僕の手を握って囁いた。
「冬馬くんがもっと知りたいなら、私がベッドで裸になっても良いよ。でも、流石にいきなり最後までは無理かな。」
まるでなんでも無いことのような言い方だったけれど、理人さんの声が掠れているのにドキドキしてしまう。
どこか強気になった僕は、笑みを浮かべながら理人さんの喉仏に人差し指を伸ばした。そしてその指をニットの上からゆっくりと胸、そして腹に向かって撫で下ろした。
「…じゃあ、やっぱりルームツアーしましょ。僕の部屋見たくないですか?」
黙りこくった理人さんの顔を見上げると、さっきとはまるで余裕の無いギラギラした表情を浮かべた理人さんが、凄みのある笑みを浮かべて言った。
「まったく。冬馬くんには驚かされるよ。時々びっくりするくらい艶かしい。喜んでお邪魔させて貰うよ。」
車外に出た僕は街灯に照らされて、理人さんの柔らかな素材のズボンに興奮が浮き出ているのを一瞬見てしまった。僕だけ興奮してしまったのでは無いと知って嬉しかったけれど、これからどんなルームツアーになるのかと思うとドキドキが激しくなる。
21時を回った住宅地は殆ど通行人も無くて、理人さんに手を繋がれた僕は意味もなくクスクスと笑いながらマンションのオートロックを解除した。
「2階なので階段で行きましょ。」
僕が先導するように理人さんの手を引っ張ると、理人さんは周囲を興味深そうに見回しながら一緒に階段を登った。手前が斉藤さんの201だったので、僕は唇に指をたてると、足音にも気をつけながらポケットから出した鍵で自分の部屋の玄関を開けた。
「…どうぞっ!?」
僕の身体は玄関の中壁に押し付けられるようにして、理人さんに抱きしめられていた。
「冬馬くんに嫌われたかと思った…!」
さっきまで全然余裕だったのに、まるで僕に縋り付くようにしてる理人さんに僕はびっくりしてしまった。理人さんは僕と目を合わせながら、酷くしょげた様子で呟いた。
「自業自得だとは言え、私みたいな人間とやっぱり付き合うのをやめるって言い出すんじゃ無いかって気が気じゃ無かったんだ。だからルームツアーに誘ってくれて本当に嬉しい。大好きだよ、冬馬くん。」
車中であんなに余裕ぶっていたのは張りぼてだったのかと、僕はなんだか大人の理人さんが無性に可愛く思えてしまった。だから僕が調子に乗ったのは許して欲しい。
「ふふ。僕と理人さんは年の差もあるんですから、ちゃんと経験値が違うことくらい分かってます。ちょっと嫉妬しちゃったのはそうですけど…。…ね、理人さんの事もっと教えてくれるんでしょう?」
僕がそう言ってチラリと視線を投げかけると、理人さんの喉仏がゴクリと動いた。
「ああ、教えてあげるよ。冬馬くんが私に満足してくれると嬉しいけどね。…このままだとまともなルームツアーは無理そうだね。まだ玄関なのに、私たち離れていられないみたいだから。」
そう言って理人さんは抱き抱えた僕をゆっくりと揺さぶった。明らかに硬くなった理人さんの股間が僕の腹に擦り付けられて、一気に頭に血が昇った。
落ちてくる理人さんの唇を受け止めながら、僕はすっかり欲望に支配されていた。ああ、知りたい。理人さんの身体を全部指で撫でて感触を確かめたい。
そして自分も、理人さんにもっと触れて欲しい。だって、さっき慌てて準備はしたから…。それも気づかれちゃう?
不意に顔を引き剥がされて、理人さんはギラつく眼差しを僕に食い込ませて言った。
「さぁ、始めよう。」
かつての理人さんは自分でも遊んでいたと言っていたし、一方のゲイを自認している斉藤さんも見ず知らずの僕に、この近辺での遊び場を教えて欲しいと言う様な人物だ。
どこかで二人が会っていたとしてもおかしくは無い、と思う。
けれど理人さんの表情は険しかった。そして斉藤さんをスルーして僕に近づくと声を掛けてきた。
「ルームツアーは別の日にしても良い?」
様子を窺っている斉藤さんを気にしながら僕は頷くと、理人さんと一緒に駐車場へと向かうために突っ立っている斉藤さんを素通りした。
斉藤さんは何か言いたげだったけれど、取り付く島もない理人さんの雰囲気に頭を掻いて気まずそうにしている。斉藤さんに声を掛けられた理人さんがスルーしたのだから、部外者の僕に何が言えただろう。
僕は背中に斉藤さんの視線を感じながら、理人さんの強張った横顔を盗み見して駐車場に到着した。車に乗り込みながら振り返ると、斉藤さんはもうマンションに帰ったみたいで、道路には彼の姿は無かった。
理人さんは小さくため息をつくと、僕の方を向いて口を開いた。
「驚いた。こんなところで名前を呼びかけられて正直動揺した。だけど、冬馬くんにはちゃんと話すよ。彼は、前職の勤務地でのそっち界隈の顔見知りだ。
…ここと違って、ゲイ人口も少なかったからね。ゲイバーみたいな店にもごくたまに顔を出していたんだ。その時に何度か顔を合わせたことはある。」
…顔見知り。でも斉藤さんの感じからして、それだけじゃない気がする。
「斉藤さん、理人さんに会えて嬉しそうでしたね。結構仲良しだったとか?」
すると理人さんは苦笑して首を振った。
「冬馬くんが言ってたろ?隣人が図々しいって。ショウは誰にでもあんな風な態度だ。」
でもやっぱり顔見知りってだけじゃないって僕のセンサーが教えてくる。思い切って核心を突こうと決意した僕に、理人さんがぼそりと言った。
「誤解を恐れずに言うと、彼とは一度寝た。でもお互いに割り切ったその場のやり取りだ。自分でも過去の軽はずみな行動が、今になって大事な冬馬くんに誤解される材料になりそうで自業自得だと感じるけど、ショウとはそれ以上でも以下でも無いよ。」
僕の様子を窺うような視線を向けた理人さんから顔を逸らしてしまった僕は、胸のざわつきを抑える事ができない。理人さんがモテてきたのも、遊び人だったのも本人から聞いたし納得してるはずなんだ。
でも実際にそのうちの一人と顔を合わせてしまった。それはやっぱり別問題な気がする。
「…僕、理人さんの過去は全然気にならないつもりでした。でも、斉藤さんと理人さんがエッチしたとか聞くとモヤモヤするって言うか。って言うか、斉藤さんってネコなんですか?」
「…そこ?」
ちょっと笑みを堪えた理人さんを改めて睨み直しながら、僕は唇を尖らせた。
「あの人が理人さんの事、僕より知ってるのが気に食わないだけです!」
すると理人さんは僕の顎を掴んで、奪うようなキスをしてきた。
「…唇を突き出して拗ねた顔するとキスしたくなるって言ったよね?」
そう囁く理人さんの首に手を伸ばして、このモヤモヤを払う勢いで僕は見よう見まねでキスを深めた。僕に応えるようにキスを返してくれた理人さんの舌使いは、最終的に僕を興奮と混乱に陥れた。
肩で息をしながら、僕は情けない気持ちで自分の身体が高まってしまったのを見下ろした。すると理人さんが僕の手を握って囁いた。
「冬馬くんがもっと知りたいなら、私がベッドで裸になっても良いよ。でも、流石にいきなり最後までは無理かな。」
まるでなんでも無いことのような言い方だったけれど、理人さんの声が掠れているのにドキドキしてしまう。
どこか強気になった僕は、笑みを浮かべながら理人さんの喉仏に人差し指を伸ばした。そしてその指をニットの上からゆっくりと胸、そして腹に向かって撫で下ろした。
「…じゃあ、やっぱりルームツアーしましょ。僕の部屋見たくないですか?」
黙りこくった理人さんの顔を見上げると、さっきとはまるで余裕の無いギラギラした表情を浮かべた理人さんが、凄みのある笑みを浮かべて言った。
「まったく。冬馬くんには驚かされるよ。時々びっくりするくらい艶かしい。喜んでお邪魔させて貰うよ。」
車外に出た僕は街灯に照らされて、理人さんの柔らかな素材のズボンに興奮が浮き出ているのを一瞬見てしまった。僕だけ興奮してしまったのでは無いと知って嬉しかったけれど、これからどんなルームツアーになるのかと思うとドキドキが激しくなる。
21時を回った住宅地は殆ど通行人も無くて、理人さんに手を繋がれた僕は意味もなくクスクスと笑いながらマンションのオートロックを解除した。
「2階なので階段で行きましょ。」
僕が先導するように理人さんの手を引っ張ると、理人さんは周囲を興味深そうに見回しながら一緒に階段を登った。手前が斉藤さんの201だったので、僕は唇に指をたてると、足音にも気をつけながらポケットから出した鍵で自分の部屋の玄関を開けた。
「…どうぞっ!?」
僕の身体は玄関の中壁に押し付けられるようにして、理人さんに抱きしめられていた。
「冬馬くんに嫌われたかと思った…!」
さっきまで全然余裕だったのに、まるで僕に縋り付くようにしてる理人さんに僕はびっくりしてしまった。理人さんは僕と目を合わせながら、酷くしょげた様子で呟いた。
「自業自得だとは言え、私みたいな人間とやっぱり付き合うのをやめるって言い出すんじゃ無いかって気が気じゃ無かったんだ。だからルームツアーに誘ってくれて本当に嬉しい。大好きだよ、冬馬くん。」
車中であんなに余裕ぶっていたのは張りぼてだったのかと、僕はなんだか大人の理人さんが無性に可愛く思えてしまった。だから僕が調子に乗ったのは許して欲しい。
「ふふ。僕と理人さんは年の差もあるんですから、ちゃんと経験値が違うことくらい分かってます。ちょっと嫉妬しちゃったのはそうですけど…。…ね、理人さんの事もっと教えてくれるんでしょう?」
僕がそう言ってチラリと視線を投げかけると、理人さんの喉仏がゴクリと動いた。
「ああ、教えてあげるよ。冬馬くんが私に満足してくれると嬉しいけどね。…このままだとまともなルームツアーは無理そうだね。まだ玄関なのに、私たち離れていられないみたいだから。」
そう言って理人さんは抱き抱えた僕をゆっくりと揺さぶった。明らかに硬くなった理人さんの股間が僕の腹に擦り付けられて、一気に頭に血が昇った。
落ちてくる理人さんの唇を受け止めながら、僕はすっかり欲望に支配されていた。ああ、知りたい。理人さんの身体を全部指で撫でて感触を確かめたい。
そして自分も、理人さんにもっと触れて欲しい。だって、さっき慌てて準備はしたから…。それも気づかれちゃう?
不意に顔を引き剥がされて、理人さんはギラつく眼差しを僕に食い込ませて言った。
「さぁ、始めよう。」
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