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文化祭(3)
しおりを挟むまず私達はお兄様のクラスへ行くことにした。
家庭教師的な事をするという事であったのだが、首席をキープし続けているお兄様が人気がないわけがない。それを見越して事前に予定表が考えられていたようだ。お兄様は高等部の授業を専門で行うらしい。私も、次の時間は高3の授業内容であったが、予習はしているので問題ないかと参加したかったのだが、お兄様の人気が高すぎて受験生な高3の人達が殺到したこともあり、私達は予定枠に入ることが出来ずに断念した。連夜様も変わらずの人気で2人を見ることさへできなかった。
私達は仕方がないので、すぐに入れた学年順位15位の人の授業を聞くことにした。その人は高3の科学に空いて教えてくれた。教え方が丁寧で実験までしてくれたので、今までより知識を深めることができた。
流石15位とは言え1組の人なだけある。このクラスに人気が殺到するのが納得できる。授業中頭を使うからと飲み物や食べ物を注文することもできるのだ。さらに明日からの授業内容は株や経営なことという大雑把なことだけで正確に公開されていない。どんな事をするのだろう。それも気になって見に行きたい気持ちが湧き上がってくる。そういう戦法なのかもしれない。流石3年1組だ。
どうせ明日も人気でお兄様の授業は受ける事はできないと思うので、こっそりお兄様に何を教えるのか聞いてみようと思います。お兄様のだけなので問題ないはずです!
次は里見先輩のリアル脱出ゲームへ行くことにする。
里見先輩は受付におり、ゲームについて説明してくれた。2-4人のグループになり、力を合わせて脱出するらしい。また、レベルが簡単ー普通ー難しいー超難しいの4つに分けられているそうだ。私達は知識に自信があった為超難しいに挑戦することにした。制限時間は1時間だそうだ。いよいよスタートだという時に里見先輩に「午前中はこのコースでクリアした人はいなかったの。頑張ってね。」と声をかけられた。
そういう大切な事はコースを選ぶ時に教えて欲しかった・・・。
私達は苦戦しつつも、制限時間残り10分という所で脱出することができた。
コースをクリアできた人にはクリアバッチというものが配られるらしく、それを貰うことが出来た。お洒落に作られており衣装にもあった為、里見先輩がその場でつけてくれた。断る理由も無いため私達はそれぞれ装着してもらった。
里見先輩に笑顔で見送ってもらい、次は凛先輩のクラスの男女逆転執事メイド喫茶へ向かった。
元気一杯のメイド姿の凛先輩が出迎えてくれた。
とても可愛く、人形かと見間違えそうになってしまった。
忙しくて昼食を食べ損ねていたので、凛先輩おすすめのオムライスをいただくことにした。凛先輩はイラストの才能もあるようで、ケチャップで器用に私達の似顔絵とハートマークを描いてくれた。
食べるのがもったいなかったが、お腹がペコペコだったので写真を撮り食べた。
圭一が交換して欲しいと言ってきたので交換した。イラスト風の似顔絵ではあったものの、似ていたため少しの罪悪感を抱きながら食べた。
シェフの作ったであろうオムライスはとても美味しく、罪悪感が・・・と言いつつも全部ペロっと食べきった。
食べている間凛先輩も私達の席に座りお喋りをしていたのだが、クラスメイトに見つかり去っていってしまった。
人気者は忙しいようだ。
凛先輩が去って行く際に私達の着けているバッチに気づき見つめていた。里見先輩がくれたものだし欲しいのかと思ったが行ってしまったため分からずじまいであった。
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