断罪なんて嘘でしょ!?

あい

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文化祭(5)

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 文化祭2日目。今日は両親や家族、親族のみの参加可能な日だ。


 隼人の事を心配に思いつつ、教室へ向かった。海里からはあれから「もう大丈夫。明日には戻っていると思う。」と連絡が来ていた。


  昨日と同じように準備を済ませクラスメイトと談笑していると、隼人と海里がやってきた。

 「おはよう。昨日は悪かった。もう大丈夫だから。 着替えてくる。」


 と足早に教室を出ていった。海里は

 「なっ。大丈夫だろ?って何笑ってんの?そんなに嬉しかったの?」


 「ふふふー。秘密です。」


 「何それ?じゃあ僕も着替えてくるよ。」


 
 私が嬉しかったのは隼人が元通りになった事もだが、謝る時には上目遣いで少し涙目で謝る隼人の癖?が見れて癒されたのだ。私だけが知っている隼人の癖?だと思うと嬉しくなってしまう。

 これが惚れた弱みと言うやつか。隼人にこれで謝られたら大概のことは何でも許してしまうだろう・・・。

 隼人・・・恐ろしい子だ・・・。


 開始時間がやってきた。昨日と同じように休憩時間が分かれている。今日は昨日と逆で、前半が休憩、後半がお仕事である。

 しかし、今日は隼人は親戚を案内するため別行動をすることとなった。圭一と私と両親の代わりに来てくれることとなった歌恋と共に散策開始である。

 
 今日は昨日回れなかった所を中心に回ることにした。2年9組のクラスは縁日風の出し物をしており、射的や宝物探しがあった。この宝物探しが、貝なのだ。貝は貝でも、ただの貝では無く養殖のアコヤガイな気がする・・・。いや気のせいだろう・・・。養殖のアコヤガイだとしたら、この貝の仕入れ値は一体いくらなんだろう・・・。決して千円で買えるような物ではないはずだ・・・。このクラスが優勝することはないだろう・・・。とりあえず、この後回るであろうお兄様に連絡しておいた。食べ物は箸巻きやたこ焼きが売っており、大阪でたこ焼きにハマっていた私はたこ焼きをいただいた。

 今日はハプニングなども無く過ぎ、後1時間半ほどで交代の時間となったためお兄様のクラスへ向かう。この後お兄様と歌恋は一緒にお店を回るらしい。

 ついでに今日も授業を受けていこうと思ったが、お兄様の講座は想像通り満員だった。お兄様に連絡すると意地でも開けるとのことだったが、お兄様の授業内容が税金についてだったため、圭一だけ参加することになった。

 私と歌恋はフラワーアレンジメントのコースを受講することにした。


 昨日とは違い学校の授業以外のことも学べ、良い経験ができた。お見上げに自分で作ったものを持って帰ることになった。

 私は折角なので、絵里ちゃんに出産祝いということでメッセージも添えた。


 喜んでくれるだろうか?今から渡すのが楽しみである。

 歌恋はお屋敷に飾るとのことで、家に飾るそうで、メッセージは準備していなかった。


 私と歌恋は廊下で待っているのだが、お兄様の授業が長引いているようで、お客さんが出てくる気配がない・・・。

 そろそろ行かないと交代の時間だし・・・。歌恋が私のことは大丈夫なので教室へ向かってくださいと言ってくれたのでその通りにする。今日は生徒の親戚筋までしか入ってこれないため大丈夫だとは思うが、変な人にはついていかにように、連れ去られそうになったら大声を出すように携帯の電源はつけとくようにと歌恋に言い聞かせた。

 「お嬢様は心配し過ぎです。私はお嬢様より一回りも年上なんですから。安心していってください。」


と言われ、不安に思いながらも時間が迫っていたため自分の教室へ向かうことにした。
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