生まれながらに死を待つ子どもたちと共に生きる理由を探すトレジャーハンターの話

人間は皆等しく、生まれながらに死に向かっている。…ここは地球が一度滅びた後から300年経った未来の話。絶望を乗り越え作られた、外に蔓延る異人の侵入を許さない擁壁の都市アルカディア。そこで最も流行し、なりたい若者が絶えない職業「トレジャーハンター」。擁壁の外での旅、死と隣り合わせだが、過去の産物を見つけ持ち帰る事が出来れば、その功績は大きく1つで半生遊んで暮らせる程の待遇が得られた。そしてここに、トレジャーハンターとして最も名を馳せた青年がいた。青年は名誉を手にしてもなお、トレジャーハンターを辞めなかった。そしてまた、南へと愛車のバイクを走らせる。…旅の途中で偶然耳にした、「今の人類の最も脅威となっている、異人を排除する方法」。それは、とある子どもを犠牲にする方法だった。

誰にでもいずれ訪れる死。それでも誰もが、死ぬことを考えることなく毎日を懸命に生きているというのに。何故この子どもたちは、生まれながらに死ぬことだけを教えられて生きていかねばならないのか?生きることの楽しさを知らず、ただ迫り来る死にだけ思いを馳せて。生きる理由をその時を待つ事としているのか。そんな悲しい生は捨てて、死ぬことを恐れて、生きる道はないのか?

しかしそんな彼にも、彼すら知らない過去があった。悲しい悲しい、死がつきまとう過去だった。
24hポイント 0pt
小説 99,085 位 / 99,085件 ファンタジー 26,672 位 / 26,672件