異世界転移―ソルジャーズオンライン

山波斬破

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主要団員選抜団体戦

チーム・フォレストアニマル

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 確かな絆の繋がりを感じるくらいには連帯感が私たちに生れた。小さな一歩大きな前進だ。戦いは孤独ではない。自分の運命を共有する仲間がいるから。

「あぁ、ここはガッツが魔術で牽制をするのも手だな。そこでひと息つけて戦術を練る頭の整理が一秒でも出来るのは魅力だ」

「でもそれはロガンの弓でもいいんじゃないか? 魔力は温存したいよ僕は」

「ナタシャの奇襲も手じゃないか? より長く相手に動揺を与えられるとおもうんだよね」

「シャティはどう思う?」

 剣を振っていたシャティは、にこりと微笑み首を傾げています。

「私は剣しかわからないから」

「「はぁー」」

 シャティは感覚で動くタイプらしく、戦術を理論立てるのは苦手だ。みんなの性格や判断の傾向が少しずつわかってきて、お互いに砕けた関係になった。堅苦しい空気は微塵もないと思いたいくらいに。

「それより、くーちゃんが出産するよね。そろそろ」

「あー、殺気だっていたもんな」

 白狼のくーちゃんは雌で、出産が近い。気が立っていることから、そろそろ今夜あたりにでも生まれそうだと従業員が話していた。

「あと2日かー、アイカさんのチームが一番怖いよね」

「いきなり話が変わるなー、ナタシャ」

「そこは流して。気にしすぎ。大丈夫だよくーちゃんは」


「な、なんだよ。ナタシャは心配じゃないの?」

 ガッツが不満を口にするが、ナタシャとシャティはあっけらかんとしている。

「だって、くーちゃん母親って感じにお腹に語りかけて不安を感じてないから。私たちが不安にしてたらくーちゃんも不安になるでしょう」


「そういうものかね」

「「そういうものだよ」」

「男二人よ。将来の奥さんに不安は与えないようにね」

 シャティが意味ありげに笑うとロガンとガッツは黙って頷いた。ほんのり頬を染めて照れているようだ。

「チーム・フォレストアニマル。動物には優しく親しみを持ちましょう」

「「だな」」

 この飾らない関係に、私はソルジャーたちの時間を思い出す。よく、私が動物が飼いたいなんて言っては困らせたものだ。やっぱりできるなら自然に過ごしてほしいよね。人間社会に動物を巻き込むのはあまり、褒められた行動じゃない。でも、モンスターから受けた傷を癒すまでや自然に寄ってくる動物たちには関わるのを許してほしいかな。

 下手に餌付けはしないようには気をつけてる。言葉を理解できるだけに。

「さあ、また連携の精度を上げようかー」

 にへらとシャティは笑い、私たちは訓練に汗を流す。
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