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第35話 アナスタシアさん
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「私の妻はアナスタシアと申します。私とは別の誰かが召喚し、この世界へと転移してきたそうなのですが召喚者が亡くなった事など紆余曲折あって私の元へと流れ着いたと言う経緯があります」
経緯を詳しく聞くと彼女が召喚された場所は野外かつ悪魔が侵攻していた北部の町だった。アナスタシアが召喚されたのと、召喚者である亜人が悪魔に殺されたのがほぼ同時だったので、なぜ召喚されたかは今でもわからないという。
「召喚されてすぐ悪魔に襲われるって……てか悪魔ってどんな感じなの?」
「悪魔とは亜人と長年敵対してきた獣達の総称で、亜人や人間を食べる種族なんだ」
「えっ、マジで? 怖くない?」
アナスタシアは召喚されてすぐ命の危険に苛まれたが運良く亜人の兵が加勢に来てくれたので事なきを得たという。
その後、軍隊の視察に訪れたサファイア所長と試しに検査した結果適合して番になった事と、そしてアナスタシアはロシアという国出身で、召喚される前はアメリカという国で暮らしていたとサファイア所が教えてくれる。
なるほど。やっぱり私と同じ世界から異世界転移してきたんだ。国は違うけど。
右の角を曲がると身長と体重などを測るエリアに到着したのでさっそく測定しながらサファイア所長へ更に質問を続けてみる。
「アナスタシアさんは普段何をされてらっしゃるのですか?」
「この世界に来る前は衛生兵をしていたそうです。なので今は悪魔との戦いに従事したり、研究所で私の手伝いをしてくれていたりしています」
「へえ……すごいですね」
衛生兵かぁ……。となればやってる事は私と変わらない訳か。すごいなぁ。俄然会ってみたくなった。
「オトネ、もしかして所長の夫人に会いたいのか?」
「えっ、まあ、会えたら会ってみたいかな……」
「そうか。君ならそういうと思ったよ。いつかその機会がくれば俺も同席していいか?」
サファイア所長がくすりと笑いながら夫人の事が大事なのですね。と語る。
「当たり前だ。オトネが今は可愛くて仕方ないんだ。一緒に時を過ごしたいくらいにな」
「もう、アルグレートはそういうセリフすらすらと言えるんだから」
「後悔はもうしたくないからな。己の気持ちは包み隠さず伝えるべきだと痛感させられたよ」
あれだけ身に堪えているんだな……。でも私の事を愛していて大事にしたいという思いがしっかりと伝わってくる。
「ありがとう、アルグレート。嬉しいよ」
サファイア所長や職員達がいるのに私に抱き着いてついばむようなキスを落とすアルグレート。彼の心変わりを嬉しく感じながら検査を受けたのだった
経緯を詳しく聞くと彼女が召喚された場所は野外かつ悪魔が侵攻していた北部の町だった。アナスタシアが召喚されたのと、召喚者である亜人が悪魔に殺されたのがほぼ同時だったので、なぜ召喚されたかは今でもわからないという。
「召喚されてすぐ悪魔に襲われるって……てか悪魔ってどんな感じなの?」
「悪魔とは亜人と長年敵対してきた獣達の総称で、亜人や人間を食べる種族なんだ」
「えっ、マジで? 怖くない?」
アナスタシアは召喚されてすぐ命の危険に苛まれたが運良く亜人の兵が加勢に来てくれたので事なきを得たという。
その後、軍隊の視察に訪れたサファイア所長と試しに検査した結果適合して番になった事と、そしてアナスタシアはロシアという国出身で、召喚される前はアメリカという国で暮らしていたとサファイア所が教えてくれる。
なるほど。やっぱり私と同じ世界から異世界転移してきたんだ。国は違うけど。
右の角を曲がると身長と体重などを測るエリアに到着したのでさっそく測定しながらサファイア所長へ更に質問を続けてみる。
「アナスタシアさんは普段何をされてらっしゃるのですか?」
「この世界に来る前は衛生兵をしていたそうです。なので今は悪魔との戦いに従事したり、研究所で私の手伝いをしてくれていたりしています」
「へえ……すごいですね」
衛生兵かぁ……。となればやってる事は私と変わらない訳か。すごいなぁ。俄然会ってみたくなった。
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「えっ、まあ、会えたら会ってみたいかな……」
「そうか。君ならそういうと思ったよ。いつかその機会がくれば俺も同席していいか?」
サファイア所長がくすりと笑いながら夫人の事が大事なのですね。と語る。
「当たり前だ。オトネが今は可愛くて仕方ないんだ。一緒に時を過ごしたいくらいにな」
「もう、アルグレートはそういうセリフすらすらと言えるんだから」
「後悔はもうしたくないからな。己の気持ちは包み隠さず伝えるべきだと痛感させられたよ」
あれだけ身に堪えているんだな……。でも私の事を愛していて大事にしたいという思いがしっかりと伝わってくる。
「ありがとう、アルグレート。嬉しいよ」
サファイア所長や職員達がいるのに私に抱き着いてついばむようなキスを落とすアルグレート。彼の心変わりを嬉しく感じながら検査を受けたのだった
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